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国落とし編
少し疲れた
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シュードに感化され、シャルエナが居なくなったことにも気づかずそのまま入り口の方へと走って行くお馬鹿な冒険者たちを見送った俺は、地面を軽く蹴り、飛行魔法で夜空へと浮いて月を眺める。
「今日は満月か。いい夜だな」
しばらく月を眺めた後、その月を背にした俺は、これから起こることを想像しただけで楽しくなり、思わずニヤリと笑ってしまう。
「さぁ、始めるとしようか。魔力解放」
俺がこれまで抑えていた魔力を解放した瞬間、サルマージュ全体を白銀色の魔力が覆い、夜空はまるで白夜を迎えたかのように明るくなる。
「範囲はこのくらいでいいな。それじゃあ、久しぶりの詠唱と行こうか」
これから使用する魔法は二つだが、この二つの魔法は各属性でも最高難易度の魔法であり、一つの国全てを範囲として使用するのは俺自身も初めての経験であるため、今回は面倒だが詠唱をする必要がある。
「我、神の審判を求める者なり。我、神の断罪を求める者なり。神は公正にして公平であり、全ての悪は神の愛のもと断罪される。故に、神の審判は絶対であり、神の愛は絶対である。指定。範囲、無秩序国家サルマージュ。罪、ルーゼリア帝国法における全ての罪。さぁ、罪深き人間よ、業深き人間よ、全ての罪を償う時が来た。断罪の時である。神よ、我の呼び声に応え、全ての悪を裁きたまえ。第一段階『創造神の審判』」
詠唱を終えて魔法を発動すると、サルマージュの街の至る所で神の祝福を授かったかのように光に照らされる人たちが現れるが、それは大人や子供、男や女など年齢も性別も関係なく数多くの人たちが照らされていた。
「さすが犯罪者が集まった国サルマージュ。すごい数だな。感覚的には13万程度といったところか。想定よりは少ないが、まぁいいだろう」
創造神の審判とは、光魔法で最上位に位置する難易度の魔法であり、この世界でも使える者は片手で足りる程度しか存在しない魔法である。
その理由は魔法の名前にある通り、この魔法は創造神であるラファリエルに祈りを捧げて力を借りることで、神の視点から公平に罪人を見分け、断罪するという魔法だからである。
つまり、この魔法を使うには神にお願いできるほどの膨大な魔力と強い信仰心、そして清い魂が必要であり、それを満たせる者はこの世界でも聖女と教皇、そして数名の枢機卿しか存在していないのだ。
「まぁ、俺にはそんな信仰心なんてないけどな。神なんてクソだろ」
しかし、信仰するどころか侮辱すらしているこのが俺が、普通に考えてそんな魔法を使用することなどできるはずもない。
では何故使えるのか、という話になるのだが、実は答えは意外と簡単だったりする。
その答えとは、俺は神の信仰はしていなくとも、神という存在が実在していることは知っているからである。
元々俺の死に戻りについて、神か他の何かが関与しているとことには気づいていたが、今世ではオーリエンスという女神が干渉してきたことで、神という存在をしっかりと認識することができた。
その結果、俺は信仰心は無くとも神という存在が実在していることを認識したため、それが神の存在を信じる信仰心とみなされ、使用することができたのだ。
「まぁ、ようは言葉遊びみたいなものだな」
では、先ほど使用した創造神の審判の効果についてはというと、この魔法は少し特殊な魔法で、効果が第一段階と第二段階に別れている。
第一段階の創造神の審判の効果は、神の公平で公正な判断によって罪人を見つけ出し、その者を光で照らすというものだ。
その際、詠唱途中で効果範囲の指定とどの法律に則った審判を求めるのかを指定する必要があり、今回は俺が途中で口にしたサルマージュと帝国法というのがその部分に当たる。
つまり、今回はサルマージュの国内におり、かつルーゼリア帝国の法律に定められる犯罪を犯した者が創造神の審判により光で照らされる対象となるのだ。
そして第二段階では、創造神の審判を使用した状態で断罪神の怒りと口にすることで、光の当たっている罪人たちの頭上に光の大剣を作り出し、そのまま裁きを下すことができる。
しかし、今回の目的は断罪では無く戦闘不能にすることであるため、魔法は第一段階で止め、次は代わりとなる魔法の詠唱を始める。
「世界は巡る。灼熱の時代が終わり、麗らかな時代が終わり、凍てつく時代が訪れる。大地が凍り、海が凍り、空気さえも凍らせる。全ての生命が時を止め、氷の世界で永劫の時を迎える。さぁ、眠る時間だ。抗うことなく、その身を眠りへと委ねよう。我、氷の世界を望む者なり。『氷刧の世界』」
俺が次の魔法名を口にした瞬間、創造神の審判で照らされていた人たちがゆっくりと足元から氷に覆われ始め、彼らは悲鳴を上げながら身動き一つ取れずに氷像へと変わり果てた。
「こっちの調整も問題なしだな。的を絞って使うのは初めてだったけど、うまくいってよかった」
氷刧の世界。この魔法は魔力解放を行い、その魔力の範囲内に存在している全てを凍らせるという魔法だが、面白いことに直接的な殺傷能力が無いという不思議な魔法なのだ。
氷で覆われたものはその時点で手足が動かなくなるのはもちろんのこと、臓器、呼吸、細胞、血の流れの全てが停止する。
普通であればそうなった時点で全ての生き物は死ぬ訳だが、この魔法の場合、死ぬのではなくその時点で生命活動を停止させるのだ。
つまり、簡単に言ってしまえば生きたまま冷凍保存しているようなもので、魔法を解除すると凍る前の状態へと戻る。
「やっぱり、最初に創造神の審判を使って正解だったな。あれがなければ全員が凍って面倒なことになってた」
本来の氷劫の世界は広範囲魔法であるため、対象を選んでその人だけを凍られせるなんて芸当はできない。
なので今回はその欠点を補うため、最初に創造神の審判を使うことで対象を絞り、その対象だけを凍らせることにしたのだ。
「さて。俺の役目はこれでひとまずお終いっと。あとは彼女たちに任せるか」
二つの大規模魔法を使用したことで俺の魔力は8割ほど減ってしまったが、この後の戦闘については元々シャルエナたちに任せるつもりだったので特に問題はない。
それから俺は、飛行魔法でゆっくりと地上へと戻り、魔法を受けていないにも関わらず、驚きのあまり脳がフリーズしていたシャルエナに声を掛け、俺たちは王城の方へと向かうのであった。
◇ ◇ ◇
「いったい、何が……」
シュードは未だ状況が飲み込めないまま、空に浮いていた銀髪の青年が地上に戻る姿を遠目に眺めた後、改めて周囲に目を向けた。
「お、おい!どうした!」
「なんでこいつ凍ってるんだ」
「誰か状況を説明してくれよ!!」
そこには先ほどまで一緒に逃げていたはずの冒険者や村人、そして奴隷たちが何人も氷漬けにされており、その他にも街の方や建物の影では老人や子供、男や女など年齢や性別に関係なく、ほとんどの人が氷像へと姿を変えていた。
「何なんだよこれ!」
「ダメ!この氷、全然溶けないわ!」
そんな状況の中でも、火魔法で氷を溶かそうとしている魔法使いがいたが、使われた魔法の次元が違うのか、その氷は水滴ひとつ垂れる事なく変わった様子は見られない。
「神の怒りを買ったんだ」
「まさかそんな……」
「でも確かに。こんなの神でもないと無理だろ」
誰かがそう口にした瞬間、無事だった者たちは神の怒りだと騒めき始め、先ほどまでの勢いが嘘のように、誰もが祈りを捧げるためその場に膝をつく。
(違う。これは神の怒りなんかじゃない。あれは間違いなく魔法だ)
ほとんどの者たちが無意味な祈りを捧げる中、シュードだけはルイスが降りた方を睨みながら、力強く拳を握る。
(さっき空を覆ったあの白銀の光は間違いなく魔力だった。それに、氷像にされた人たちの氷からも同じ魔力を感じられる)
ルイスが魔力を解放した瞬間、その膨大な魔力を感じ取ったシュードはすぐに足を止めて振り返ると、そこには白銀の魔力を身に纏った青年の姿があった。
それからの一部始終を見ていたシュードは、これが神ではなく人の手によるものであることを理解しており、だからこそ、一緒に逃げた冒険者たちや関係のない街の人たちまで巻き込んでこの状況を作り出したルイスを許すことができず、強い怒りの感情が彼の胸を支配する。
「ルイス・ヴァレンタイン」
歓迎会の時、ルイスに会っていたことを思い出したシュードは怒りを含ませた声で彼の名前を呟くと、歯が割れそうなほどに強く噛み締め、感情のままに一人で街の方へと戻っていくのであった。
「今日は満月か。いい夜だな」
しばらく月を眺めた後、その月を背にした俺は、これから起こることを想像しただけで楽しくなり、思わずニヤリと笑ってしまう。
「さぁ、始めるとしようか。魔力解放」
俺がこれまで抑えていた魔力を解放した瞬間、サルマージュ全体を白銀色の魔力が覆い、夜空はまるで白夜を迎えたかのように明るくなる。
「範囲はこのくらいでいいな。それじゃあ、久しぶりの詠唱と行こうか」
これから使用する魔法は二つだが、この二つの魔法は各属性でも最高難易度の魔法であり、一つの国全てを範囲として使用するのは俺自身も初めての経験であるため、今回は面倒だが詠唱をする必要がある。
「我、神の審判を求める者なり。我、神の断罪を求める者なり。神は公正にして公平であり、全ての悪は神の愛のもと断罪される。故に、神の審判は絶対であり、神の愛は絶対である。指定。範囲、無秩序国家サルマージュ。罪、ルーゼリア帝国法における全ての罪。さぁ、罪深き人間よ、業深き人間よ、全ての罪を償う時が来た。断罪の時である。神よ、我の呼び声に応え、全ての悪を裁きたまえ。第一段階『創造神の審判』」
詠唱を終えて魔法を発動すると、サルマージュの街の至る所で神の祝福を授かったかのように光に照らされる人たちが現れるが、それは大人や子供、男や女など年齢も性別も関係なく数多くの人たちが照らされていた。
「さすが犯罪者が集まった国サルマージュ。すごい数だな。感覚的には13万程度といったところか。想定よりは少ないが、まぁいいだろう」
創造神の審判とは、光魔法で最上位に位置する難易度の魔法であり、この世界でも使える者は片手で足りる程度しか存在しない魔法である。
その理由は魔法の名前にある通り、この魔法は創造神であるラファリエルに祈りを捧げて力を借りることで、神の視点から公平に罪人を見分け、断罪するという魔法だからである。
つまり、この魔法を使うには神にお願いできるほどの膨大な魔力と強い信仰心、そして清い魂が必要であり、それを満たせる者はこの世界でも聖女と教皇、そして数名の枢機卿しか存在していないのだ。
「まぁ、俺にはそんな信仰心なんてないけどな。神なんてクソだろ」
しかし、信仰するどころか侮辱すらしているこのが俺が、普通に考えてそんな魔法を使用することなどできるはずもない。
では何故使えるのか、という話になるのだが、実は答えは意外と簡単だったりする。
その答えとは、俺は神の信仰はしていなくとも、神という存在が実在していることは知っているからである。
元々俺の死に戻りについて、神か他の何かが関与しているとことには気づいていたが、今世ではオーリエンスという女神が干渉してきたことで、神という存在をしっかりと認識することができた。
その結果、俺は信仰心は無くとも神という存在が実在していることを認識したため、それが神の存在を信じる信仰心とみなされ、使用することができたのだ。
「まぁ、ようは言葉遊びみたいなものだな」
では、先ほど使用した創造神の審判の効果についてはというと、この魔法は少し特殊な魔法で、効果が第一段階と第二段階に別れている。
第一段階の創造神の審判の効果は、神の公平で公正な判断によって罪人を見つけ出し、その者を光で照らすというものだ。
その際、詠唱途中で効果範囲の指定とどの法律に則った審判を求めるのかを指定する必要があり、今回は俺が途中で口にしたサルマージュと帝国法というのがその部分に当たる。
つまり、今回はサルマージュの国内におり、かつルーゼリア帝国の法律に定められる犯罪を犯した者が創造神の審判により光で照らされる対象となるのだ。
そして第二段階では、創造神の審判を使用した状態で断罪神の怒りと口にすることで、光の当たっている罪人たちの頭上に光の大剣を作り出し、そのまま裁きを下すことができる。
しかし、今回の目的は断罪では無く戦闘不能にすることであるため、魔法は第一段階で止め、次は代わりとなる魔法の詠唱を始める。
「世界は巡る。灼熱の時代が終わり、麗らかな時代が終わり、凍てつく時代が訪れる。大地が凍り、海が凍り、空気さえも凍らせる。全ての生命が時を止め、氷の世界で永劫の時を迎える。さぁ、眠る時間だ。抗うことなく、その身を眠りへと委ねよう。我、氷の世界を望む者なり。『氷刧の世界』」
俺が次の魔法名を口にした瞬間、創造神の審判で照らされていた人たちがゆっくりと足元から氷に覆われ始め、彼らは悲鳴を上げながら身動き一つ取れずに氷像へと変わり果てた。
「こっちの調整も問題なしだな。的を絞って使うのは初めてだったけど、うまくいってよかった」
氷刧の世界。この魔法は魔力解放を行い、その魔力の範囲内に存在している全てを凍らせるという魔法だが、面白いことに直接的な殺傷能力が無いという不思議な魔法なのだ。
氷で覆われたものはその時点で手足が動かなくなるのはもちろんのこと、臓器、呼吸、細胞、血の流れの全てが停止する。
普通であればそうなった時点で全ての生き物は死ぬ訳だが、この魔法の場合、死ぬのではなくその時点で生命活動を停止させるのだ。
つまり、簡単に言ってしまえば生きたまま冷凍保存しているようなもので、魔法を解除すると凍る前の状態へと戻る。
「やっぱり、最初に創造神の審判を使って正解だったな。あれがなければ全員が凍って面倒なことになってた」
本来の氷劫の世界は広範囲魔法であるため、対象を選んでその人だけを凍られせるなんて芸当はできない。
なので今回はその欠点を補うため、最初に創造神の審判を使うことで対象を絞り、その対象だけを凍らせることにしたのだ。
「さて。俺の役目はこれでひとまずお終いっと。あとは彼女たちに任せるか」
二つの大規模魔法を使用したことで俺の魔力は8割ほど減ってしまったが、この後の戦闘については元々シャルエナたちに任せるつもりだったので特に問題はない。
それから俺は、飛行魔法でゆっくりと地上へと戻り、魔法を受けていないにも関わらず、驚きのあまり脳がフリーズしていたシャルエナに声を掛け、俺たちは王城の方へと向かうのであった。
◇ ◇ ◇
「いったい、何が……」
シュードは未だ状況が飲み込めないまま、空に浮いていた銀髪の青年が地上に戻る姿を遠目に眺めた後、改めて周囲に目を向けた。
「お、おい!どうした!」
「なんでこいつ凍ってるんだ」
「誰か状況を説明してくれよ!!」
そこには先ほどまで一緒に逃げていたはずの冒険者や村人、そして奴隷たちが何人も氷漬けにされており、その他にも街の方や建物の影では老人や子供、男や女など年齢や性別に関係なく、ほとんどの人が氷像へと姿を変えていた。
「何なんだよこれ!」
「ダメ!この氷、全然溶けないわ!」
そんな状況の中でも、火魔法で氷を溶かそうとしている魔法使いがいたが、使われた魔法の次元が違うのか、その氷は水滴ひとつ垂れる事なく変わった様子は見られない。
「神の怒りを買ったんだ」
「まさかそんな……」
「でも確かに。こんなの神でもないと無理だろ」
誰かがそう口にした瞬間、無事だった者たちは神の怒りだと騒めき始め、先ほどまでの勢いが嘘のように、誰もが祈りを捧げるためその場に膝をつく。
(違う。これは神の怒りなんかじゃない。あれは間違いなく魔法だ)
ほとんどの者たちが無意味な祈りを捧げる中、シュードだけはルイスが降りた方を睨みながら、力強く拳を握る。
(さっき空を覆ったあの白銀の光は間違いなく魔力だった。それに、氷像にされた人たちの氷からも同じ魔力を感じられる)
ルイスが魔力を解放した瞬間、その膨大な魔力を感じ取ったシュードはすぐに足を止めて振り返ると、そこには白銀の魔力を身に纏った青年の姿があった。
それからの一部始終を見ていたシュードは、これが神ではなく人の手によるものであることを理解しており、だからこそ、一緒に逃げた冒険者たちや関係のない街の人たちまで巻き込んでこの状況を作り出したルイスを許すことができず、強い怒りの感情が彼の胸を支配する。
「ルイス・ヴァレンタイン」
歓迎会の時、ルイスに会っていたことを思い出したシュードは怒りを含ませた声で彼の名前を呟くと、歯が割れそうなほどに強く噛み締め、感情のままに一人で街の方へと戻っていくのであった。
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