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第13話:ルーカス様が倒れました
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「アリー、大丈夫か?」
「隊長!!」
向こうから隊員たちが急いでこちらにやって来るのが見えた。スッと私を引き離すルーカス様。あぁ…温もりが…
「昼休憩を取っている時、急に隊長が馬にまたがり、ものすごい勢いで走っていくから、何事かと思いましたよ。慌てて追いかけてきたら、2人が抱き合っているし…」
「違うんだ、これには訳があって。おびただしい数の魔物がアリーに襲い掛かって来ていたんだ。俺が張ったバリアも、破られてしまって」
「なるほど、バリアが攻撃されたから、ルーカスは慌てて戻って来たんだな」
すかさず副隊長が話に入って来た。そういえばバリアを張った人間には、そのバリアがどうなっているかわかると聞いたことがある。残念ながら私は、バリアを張るほどの実力は身に付かなかったが…
「そうなんだ!とにかく、アリーが心配で…でも、なぜあれほどの魔物がこの地にやって来たのだろう」
「確かにそうですね。通常この辺りは、既に討伐済みの地域。本来なら魔物は来ないはずなのに…」
「とにかくこの件に関しては、調査が必要かもしれない。アリー、今日は怖い思いをさせてすまなかった。とにかくお前も疲れているだろう。ゆっくり休め」
「ありがとうございます。でも、私は大丈夫ですわ。それより皆様、私の為に魔物討伐を中断して戻って来てくださったのですよね。ごめんなさい」
「そんな事は気にしなくていい。とにかく、今日の討伐はここまでにしよう。午後からは、引越しだ。ここからだと、どうしても魔物がたくさんいるところまで行くのに、時間が掛かる。万が一またアリーが1人でいるときに、魔物に襲われたら大変だからな」
「あの…私の為に引越しだなんて…」
「よし、引越しだ!皆、急いで準備をするぞ」
私の為に引越しなんて申し訳ないと言おうとしたのだが、皆がさっさと準備を始めてしまったので、結局何も言えなかった。そして、最終的に今まで建てていた場所から1時間程度奥に行った場所に、新たにテントを張った。
皆魔法で移動させていくので、あっという間だ。厨房も魔法で建ててくれた。
その日の夜は、新しい場所で夕食だ。ルーカス様は無理して作らなくてもいいと言ってくれたが、私の為に引越しまでしてくれたみんなの為に、美味しいお料理を作りたいと思ったのだ。
結局いつもより豪華な夕食となったのだった。
食後テントに戻ると、通信機が鳴った。相手は二番目の兄、ヴィーノお兄様だ。急いで通信機を取る。
“アリシア、どうだ、討伐部隊は。ルーカス殿下とうまくやっているか?”
「ええ、お陰様で。ただ、今日私が1人で留守番している時に、ものすごい数の魔物が襲ってきて大変でしたわ。ルーカス様が来てくださったから、事なきを得ましたが。もしルーカス様が来てくださらなかったら、きっと私は今この世にいませんでした」
“そうか…アリシア、実はちょっと気になる事があってな…”
「気になる事ですか?」
そう言うと、ヴィーノお兄様がある事を口走ったのだ。
「お兄様…それは一体…」
“俺もまだ確証は持てない…ただ、絶対に油断するな…わかったな。俺ももうちょっと調べてみる。それから、俺たちと合流するまでの1ヶ月、くれぐれも注意しろよ”
「ええ…わかりましたわ…」
お兄様からの通信を切った後、今までの行動を思い返してみる。やっぱり…お兄様の話しは信じられない。でも、もしお兄様の話しが本当なら…
とにかく、お兄様たちと合流するまでの1ヶ月、気を引き締めて行かないと。
翌日から、不安を抱えながら日々を過ごす。でも、特に何か起こる事はなかった。そんな日々を過ごす事2週間。魔物討伐も順調の様で、さらに奥まで討伐を進めている様だ。
うまく行けば、後2週間でお兄様たちと合流できるとの事。どうやらお兄様の取り越し苦労だった様ね。
今日も朝食を皆に振舞う。その時だった。
「アリー!大変だ、ルーカスが…とにかく来てくれ」
血相を変えて私の元にやって来たのは、副隊長だ。急いで副隊長の後を付いていくと、胸を押さえて苦しそうに倒れているルーカス様の姿が。
「隊長、大丈夫ですか?今すぐ治療を掛けますね。ヒール」
急いでルーカス様に治癒魔法を掛けたのだが…
「ハーハー。どうして…治癒魔法が効かないの?」
そう、いくら治癒魔法を掛けても、ルーカス様は一向に良くならないのだ。私の治癒魔法が全く効かないなんて…
「アリーでも治せないのか…このままだとルーカスは…」
悔しそうに唇を噛む副隊長。どうしよう、このままだとルーカス様が…
「アリーでも治せないなら仕方がないな。とにかく、テントに運ぼう」
副隊長と隊員たちが、ルーカス様を担いでテントに運び出した。でも…私は副隊長の言葉に、納得いかない。
仕方がない?何を言っているの?こんなに苦しそうにしているのに。とにかく、なんとかしないと。
でも、どうやって…
そうだわ!
急いで自分のテントに戻ると、本を取り出した。この本には、治癒魔法で治らない病気や毒などの症状や治療法が記載されているのだ。
本を手に、ルーカス様が運ばれたであろうテントに、急いで向かったのであった。
「隊長!!」
向こうから隊員たちが急いでこちらにやって来るのが見えた。スッと私を引き離すルーカス様。あぁ…温もりが…
「昼休憩を取っている時、急に隊長が馬にまたがり、ものすごい勢いで走っていくから、何事かと思いましたよ。慌てて追いかけてきたら、2人が抱き合っているし…」
「違うんだ、これには訳があって。おびただしい数の魔物がアリーに襲い掛かって来ていたんだ。俺が張ったバリアも、破られてしまって」
「なるほど、バリアが攻撃されたから、ルーカスは慌てて戻って来たんだな」
すかさず副隊長が話に入って来た。そういえばバリアを張った人間には、そのバリアがどうなっているかわかると聞いたことがある。残念ながら私は、バリアを張るほどの実力は身に付かなかったが…
「そうなんだ!とにかく、アリーが心配で…でも、なぜあれほどの魔物がこの地にやって来たのだろう」
「確かにそうですね。通常この辺りは、既に討伐済みの地域。本来なら魔物は来ないはずなのに…」
「とにかくこの件に関しては、調査が必要かもしれない。アリー、今日は怖い思いをさせてすまなかった。とにかくお前も疲れているだろう。ゆっくり休め」
「ありがとうございます。でも、私は大丈夫ですわ。それより皆様、私の為に魔物討伐を中断して戻って来てくださったのですよね。ごめんなさい」
「そんな事は気にしなくていい。とにかく、今日の討伐はここまでにしよう。午後からは、引越しだ。ここからだと、どうしても魔物がたくさんいるところまで行くのに、時間が掛かる。万が一またアリーが1人でいるときに、魔物に襲われたら大変だからな」
「あの…私の為に引越しだなんて…」
「よし、引越しだ!皆、急いで準備をするぞ」
私の為に引越しなんて申し訳ないと言おうとしたのだが、皆がさっさと準備を始めてしまったので、結局何も言えなかった。そして、最終的に今まで建てていた場所から1時間程度奥に行った場所に、新たにテントを張った。
皆魔法で移動させていくので、あっという間だ。厨房も魔法で建ててくれた。
その日の夜は、新しい場所で夕食だ。ルーカス様は無理して作らなくてもいいと言ってくれたが、私の為に引越しまでしてくれたみんなの為に、美味しいお料理を作りたいと思ったのだ。
結局いつもより豪華な夕食となったのだった。
食後テントに戻ると、通信機が鳴った。相手は二番目の兄、ヴィーノお兄様だ。急いで通信機を取る。
“アリシア、どうだ、討伐部隊は。ルーカス殿下とうまくやっているか?”
「ええ、お陰様で。ただ、今日私が1人で留守番している時に、ものすごい数の魔物が襲ってきて大変でしたわ。ルーカス様が来てくださったから、事なきを得ましたが。もしルーカス様が来てくださらなかったら、きっと私は今この世にいませんでした」
“そうか…アリシア、実はちょっと気になる事があってな…”
「気になる事ですか?」
そう言うと、ヴィーノお兄様がある事を口走ったのだ。
「お兄様…それは一体…」
“俺もまだ確証は持てない…ただ、絶対に油断するな…わかったな。俺ももうちょっと調べてみる。それから、俺たちと合流するまでの1ヶ月、くれぐれも注意しろよ”
「ええ…わかりましたわ…」
お兄様からの通信を切った後、今までの行動を思い返してみる。やっぱり…お兄様の話しは信じられない。でも、もしお兄様の話しが本当なら…
とにかく、お兄様たちと合流するまでの1ヶ月、気を引き締めて行かないと。
翌日から、不安を抱えながら日々を過ごす。でも、特に何か起こる事はなかった。そんな日々を過ごす事2週間。魔物討伐も順調の様で、さらに奥まで討伐を進めている様だ。
うまく行けば、後2週間でお兄様たちと合流できるとの事。どうやらお兄様の取り越し苦労だった様ね。
今日も朝食を皆に振舞う。その時だった。
「アリー!大変だ、ルーカスが…とにかく来てくれ」
血相を変えて私の元にやって来たのは、副隊長だ。急いで副隊長の後を付いていくと、胸を押さえて苦しそうに倒れているルーカス様の姿が。
「隊長、大丈夫ですか?今すぐ治療を掛けますね。ヒール」
急いでルーカス様に治癒魔法を掛けたのだが…
「ハーハー。どうして…治癒魔法が効かないの?」
そう、いくら治癒魔法を掛けても、ルーカス様は一向に良くならないのだ。私の治癒魔法が全く効かないなんて…
「アリーでも治せないのか…このままだとルーカスは…」
悔しそうに唇を噛む副隊長。どうしよう、このままだとルーカス様が…
「アリーでも治せないなら仕方がないな。とにかく、テントに運ぼう」
副隊長と隊員たちが、ルーカス様を担いでテントに運び出した。でも…私は副隊長の言葉に、納得いかない。
仕方がない?何を言っているの?こんなに苦しそうにしているのに。とにかく、なんとかしないと。
でも、どうやって…
そうだわ!
急いで自分のテントに戻ると、本を取り出した。この本には、治癒魔法で治らない病気や毒などの症状や治療法が記載されているのだ。
本を手に、ルーカス様が運ばれたであろうテントに、急いで向かったのであった。
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