19 / 36
第19話:ピンチの様です
「嬉しそうな顔をしているね。これで俺を捕まえられるとでも思っているのか?残念だったな。君はここで魔物に襲われて死ぬんだ。そうそう、アリー。君にはルーカスを毒殺しようとした犯人になってもらおうと思っている。その方が、あの男のダメージも大きいだろう?」
なるほど、私を魔物に襲わせて殺すつもりね。でも、そんなのごめんよ。
「煙!」
一気に煙魔法を出し、そのうちに走って逃げる。原始的な方法だが、これが一番いい。とにかく、一刻も早くこの場から逃げないと。そう思ったのだが…
「俺を舐めてもらっては困るな!」
一気に暴風に包まれた。
「キャァァァ」
そして、気が付くと副隊長の前に振り落とされたのだ。
「君は俺をバカにしているのか?仮にも俺は、副隊長の実力があるんだよ。本当に、愚かな女だね。ほら、魔物がやって来たよ。この前と同じ量の魔物たちだ。そうそう、今回はルーカスは助けに来ないよ。睡眠薬入りの紅茶を飲んでいたからね。それじゃあ、俺はこれで」
そう言うと、風魔法を使い、一気に姿をくらませた副隊長。私も逃げなきゃ。そう思った時には、時すでに遅し。私の周りを、たくさんの魔物たちが囲っていた。
一気に攻撃を掛けてくる魔物たち。落ち着くのよ。ゆっくり深呼吸をした。
「氷!」
氷魔法で魔物たちを凍らせる。何度も深呼吸をしながら、ゆっくり攻撃していく。ルーカス様に教えてもらった通りに…
ただやはり私は戦い慣れていない。後ろから魔物たちに襲われた。
「炎」
慌てて炎魔法を掛けて防ぐ。ただ、四方八方から攻撃されるため、防ぐのに必死だ。その時だった。
4方向から魔物たちが一斉に攻撃してきたのだ。もちろん、防ぎきれる訳もなく…
「キャァァァ」
攻撃を受けてしまった。
その場に倒れ込む。ダメだわ…もう戦えない…私も…ここまでか…無意識に服の中に入れてあった、エメラルドのネックレスを握りしめた。ルーカス様…
なおも私に攻撃を仕掛けてくる魔物たち。せめて綺麗に死にたい…そんな思いから、魔物の攻撃を必死によけた後、自分自身に治癒魔法を掛けた。
その時だった。
「アリー、大丈夫か?」
やって来たのは、ダイ・グレイ・ダニー、他にも十数名の隊員がいる。
「アリー、生きてるか?」
「ええ…何とか…」
私を抱き起してくれたのは、ダイだ。他の隊員たちも、魔物たちと戦っている。
「とにかくお前は、ここにいろ。いいな、動くなよ」
そう言って、安全な場所へ移動させてくれた。ボーっとする頭で、私は皆の戦いを見守る。初めて他の隊員たちの戦う姿を見たが、やっぱり皆、ものすごく強い。次々と魔物を倒していくのだ。もちろん、隙なんて与えない。
やっぱり皆、すごいな…
気が付くと魔物たちは全て倒されていた。
「アリー、大丈夫か?一体何があったんだ?そもそも、何でこんな場所にいるんだよ」
「ちょっと…色々とあって…それよりダイたちこそ…どうしたの?」
「俺たちか?俺たちは小腹が空いたから、アリーに何か作ってもらおうと思ってテントに行ったら、姿が見えなくて。皆で探しているうちに、魔物の群れを見つけて。それでここに来たんだよ。でも…お前の今の様子じゃあ、夜食は作ってもらえなさそうだな」
「もう…ダイったら…どこまで食いしん坊なの…でも、ありがとう…助けてくれて…」
「どういたしまして。それよりお前、かなり魔力を使ったのだろう?顔色が悪いし、呼吸も乱れている。とにかく、すぐにテントに運んでやるから、今日はゆっくり休め」
「いいえ…大切な話があるの…至急、隊長の元に…連れて行って…」
「隊長の元にか?わかったよ」
そう言うと、私を抱きかかえてくれたダイ。そういえば副隊長はルーカス様に睡眠薬を飲ませたと言っていた。本当に睡眠薬なのかしら?急に心配になってきた。
その時だった。
「アリー!!」
ものすごい勢いでこっちに向かって走って来るルーカス様。ダイから私を奪い取ると、なぜかそのまま抱きしめられた。
「今隊員から聞いたよ。また魔物に襲われたんだってな。すまない、いつの間にか眠っていた様で。それで、怪我はないか?」
よかった、ルーカス様は本当に睡眠薬を飲まされただけだった様だ。
「はい…大丈夫です…ただ、魔力を…」
「何が大丈夫なんだ。とにかく、すぐにテントに…」
「隊長…私を魔物に襲わせたのは…副隊長です」
必死にルーカス様に訴えた。
「カールがか…そうか、やっぱりあいつがスパイだったか…」
「隊長?」
その時だった。
「一体何の騒ぎだい?」
やって来たのは、副隊長だ。
なるほど、私を魔物に襲わせて殺すつもりね。でも、そんなのごめんよ。
「煙!」
一気に煙魔法を出し、そのうちに走って逃げる。原始的な方法だが、これが一番いい。とにかく、一刻も早くこの場から逃げないと。そう思ったのだが…
「俺を舐めてもらっては困るな!」
一気に暴風に包まれた。
「キャァァァ」
そして、気が付くと副隊長の前に振り落とされたのだ。
「君は俺をバカにしているのか?仮にも俺は、副隊長の実力があるんだよ。本当に、愚かな女だね。ほら、魔物がやって来たよ。この前と同じ量の魔物たちだ。そうそう、今回はルーカスは助けに来ないよ。睡眠薬入りの紅茶を飲んでいたからね。それじゃあ、俺はこれで」
そう言うと、風魔法を使い、一気に姿をくらませた副隊長。私も逃げなきゃ。そう思った時には、時すでに遅し。私の周りを、たくさんの魔物たちが囲っていた。
一気に攻撃を掛けてくる魔物たち。落ち着くのよ。ゆっくり深呼吸をした。
「氷!」
氷魔法で魔物たちを凍らせる。何度も深呼吸をしながら、ゆっくり攻撃していく。ルーカス様に教えてもらった通りに…
ただやはり私は戦い慣れていない。後ろから魔物たちに襲われた。
「炎」
慌てて炎魔法を掛けて防ぐ。ただ、四方八方から攻撃されるため、防ぐのに必死だ。その時だった。
4方向から魔物たちが一斉に攻撃してきたのだ。もちろん、防ぎきれる訳もなく…
「キャァァァ」
攻撃を受けてしまった。
その場に倒れ込む。ダメだわ…もう戦えない…私も…ここまでか…無意識に服の中に入れてあった、エメラルドのネックレスを握りしめた。ルーカス様…
なおも私に攻撃を仕掛けてくる魔物たち。せめて綺麗に死にたい…そんな思いから、魔物の攻撃を必死によけた後、自分自身に治癒魔法を掛けた。
その時だった。
「アリー、大丈夫か?」
やって来たのは、ダイ・グレイ・ダニー、他にも十数名の隊員がいる。
「アリー、生きてるか?」
「ええ…何とか…」
私を抱き起してくれたのは、ダイだ。他の隊員たちも、魔物たちと戦っている。
「とにかくお前は、ここにいろ。いいな、動くなよ」
そう言って、安全な場所へ移動させてくれた。ボーっとする頭で、私は皆の戦いを見守る。初めて他の隊員たちの戦う姿を見たが、やっぱり皆、ものすごく強い。次々と魔物を倒していくのだ。もちろん、隙なんて与えない。
やっぱり皆、すごいな…
気が付くと魔物たちは全て倒されていた。
「アリー、大丈夫か?一体何があったんだ?そもそも、何でこんな場所にいるんだよ」
「ちょっと…色々とあって…それよりダイたちこそ…どうしたの?」
「俺たちか?俺たちは小腹が空いたから、アリーに何か作ってもらおうと思ってテントに行ったら、姿が見えなくて。皆で探しているうちに、魔物の群れを見つけて。それでここに来たんだよ。でも…お前の今の様子じゃあ、夜食は作ってもらえなさそうだな」
「もう…ダイったら…どこまで食いしん坊なの…でも、ありがとう…助けてくれて…」
「どういたしまして。それよりお前、かなり魔力を使ったのだろう?顔色が悪いし、呼吸も乱れている。とにかく、すぐにテントに運んでやるから、今日はゆっくり休め」
「いいえ…大切な話があるの…至急、隊長の元に…連れて行って…」
「隊長の元にか?わかったよ」
そう言うと、私を抱きかかえてくれたダイ。そういえば副隊長はルーカス様に睡眠薬を飲ませたと言っていた。本当に睡眠薬なのかしら?急に心配になってきた。
その時だった。
「アリー!!」
ものすごい勢いでこっちに向かって走って来るルーカス様。ダイから私を奪い取ると、なぜかそのまま抱きしめられた。
「今隊員から聞いたよ。また魔物に襲われたんだってな。すまない、いつの間にか眠っていた様で。それで、怪我はないか?」
よかった、ルーカス様は本当に睡眠薬を飲まされただけだった様だ。
「はい…大丈夫です…ただ、魔力を…」
「何が大丈夫なんだ。とにかく、すぐにテントに…」
「隊長…私を魔物に襲わせたのは…副隊長です」
必死にルーカス様に訴えた。
「カールがか…そうか、やっぱりあいつがスパイだったか…」
「隊長?」
その時だった。
「一体何の騒ぎだい?」
やって来たのは、副隊長だ。
あなたにおすすめの小説
彼は亡国の令嬢を愛せない
黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。
ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。
※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。
※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。
わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
〖完結〗旦那様が私を殺そうとしました。
藍川みいな
恋愛
私は今、この世でたった一人の愛する旦那様に殺されそうになっている。いや……もう私は殺されるだろう。
どうして、こんなことになってしまったんだろう……。
私はただ、旦那様を愛していただけなのに……。
そして私は旦那様の手で、首を絞められ意識を手放した……
はずだった。
目を覚ますと、何故か15歳の姿に戻っていた。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全11話で完結になります。
侯爵令嬢はざまぁ展開より溺愛ルートを選びたい
花月
恋愛
内気なソフィア=ドレスデン侯爵令嬢の婚約者は美貌のナイジェル=エヴァンス公爵閣下だったが、王宮の中庭で美しいセリーヌ嬢を抱きしめているところに遭遇してしまう。
ナイジェル様から婚約破棄を告げられた瞬間、大聖堂の鐘の音と共に身体に異変が――。
あら?目の前にいるのはわたし…?「お前は誰だ!?」叫んだわたしの姿の中身は一体…?
ま、まさかのナイジェル様?何故こんな展開になってしまったの??
そして婚約破棄はどうなるの???
ほんの数時間の魔法――一夜だけの入れ替わりに色々詰め込んだ、ちぐはぐラブコメ。
【完結】あなたのいない世界、うふふ。
やまぐちこはる
恋愛
17歳のヨヌク子爵家令嬢アニエラは栗毛に栗色の瞳の穏やかな令嬢だった。近衛騎士で伯爵家三男、かつ騎士爵を賜るトーソルド・ロイリーと幼少から婚約しており、成人とともに政略的な結婚をした。
しかしトーソルドには恋人がおり、結婚式のあと、初夜を迎える前に出たまま戻ることもなく、一人ロイリー騎士爵家を切り盛りするはめになる。
とはいえ、アニエラにはさほどの不満はない。結婚前だって殆ど会うこともなかったのだから。
===========
感想は一件づつ個別のお返事ができなくなっておりますが、有り難く拝読しております。
4万文字ほどの作品で、最終話まで予約投稿済です。お楽しみいただけましたら幸いでございます。
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ