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第30話:両親や陛下がやって来ました
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翌朝、いつもの様に朝ご飯を作る。さすがに昨日の夜遅くまで騒いでいた為、皆遅くまで寝ていると思いきや、しっかり朝食の催促をしに来たお兄様。隊員たちも私の作る朝ご飯を待っていた。
本当にこの人たちは、タフなのだから…
でも、きっと森で食べる最後の食事になるだろう。そう思い、皆のリクエストを聞き、料理を作っていく。朝から本当によく食べる。
その時だった。
「ヴィーノ、バラン、アリシア!!」
この声は…
「「母上」」
「お母様!」
嬉しそうにこちらに走って来るのは、お母様だ。後ろにはお父様と何人かの男性もいる。
「ルーカス、討伐ご苦労だったな…」
ルーカス様に話しかけているのは…陛下?かしら。まさか陛下までいらしたの?でも、なぜか目も合わさず、そっぽを向いている。悲しそうな顔でルーカス様を見つめる陛下。
「ルーカス様、あなた様のお父様でしょう?ほら、5年ぶりに会ったお父様との感動の再開を喜ばないと」
そう声を掛けたのだが…
「アリシア、この人は俺には興味がないよ。一体何しに来たんだい?そうか、アリシアが魔王を倒したから、見に来たのか?魔王を倒すなんて、相当な快挙だもんな」
「ルーカス…すまん…」
「ルーカス殿下、確かに陛下は今まであなた様に父親らしいことをしてこなかったのは事実です。でも、あなた様を大切にしてこなかったわけではないのですよ。現に陛下は…」
「カーラル公爵。いいんだ。私が全て悪いんだよ」
「良くないです。確かに陛下は、最愛の妻でもあるあなた様の母親を亡くし、自暴自棄になっていた時期もありました。本当にあの時の陛下は、クズ以外何物でもありませんでした。それでも、今は何とか立ち直り、王妃と戦う為に立ち上がったのです。もちろん、そう仕向けるために、私が並大抵の努力をした事は言うまでもありませんが」
要するに、クズな陛下を立ち直らせるために、お父様が相当努力をしたと言いたいのだろう。だからって、陛下をクズ呼ばわりしなくても。さすがの陛下も、ジト目で睨んでいる。
「あなた…確かに陛下の目を覚まさせるのは大変だったけれど、本人に向かって言わなくても…」
さすがの母上も飽きれている。
「夫人、いいんだ。公爵の言う通りだ。私が本当に愚かだった。ルーカス、今まで本当にすまなかった。お前が王宮に戻ってくると同時に、王太子に任命しようと思っている。どうか引き受けてくれるか?」
「俺は…正直あなたの事は、父親とは思っていません。でも…俺はアリシアと共に、この国を支えていきたいと思っています。でも勘違いしないでください。俺を今まで支えてくれたカーラル公爵家の方々の恩に答えたい、俺自身もアリシアと幸せになる為に受け入れるのです。その事は、お忘れなく!」
「…わかった。それでもいい。ありがとう、ルーカス」
寂しそうに笑った陛下。その姿を見て、いつかこの親子が心から笑える日が来るといいな…て、他人事みたいなことを言っていたらダメよね。そこは私の出番でしょう。王宮で生活する様になったら、私が2人の仲を改善しないと。
「それで、魔王の亡骸を確認したいのですが」
話しかけてきたのは、魔術師だ。どうやら今から、調査が行われる様だ。早速皆で、滝の前まで来た。
「この滝の奥に洞窟があって、その奥に魔王の亡骸があります。さあ、参りましょう」
ルーカス様を先頭に進もうとした時だった。
「あの…本当に魔王はもういないのでしょうか?」
不安そうに声を掛けてきたのは、一緒に付いて来ていた貴族たちだ。きっと魔王が怖いのだろう。
「不安な方はここで待っていて下さっても構いませんよ。さあ、行きましょう」
「待って下さい、行きます。私も連れて行ってください!」
慌ててついてくる貴族たち。洞窟の奥に進むと、そこには、仰向けに倒れている魔王の姿が。
「本当に魔王が倒れている…今すぐ魔王の亡骸を回収しましょう。それにしても、見た感じは若そうだが、いくつくらいなんだろう」
魔術師たちが亡骸を回収しながら呟いている。
「4000歳だと思いますわ。魔王の寿命は5000年で、後1000年で命を落とすと言っていたので」
「何ですと!そういえば魔王を倒したのは、アリシア嬢でしたね。まさかあなた様が、伝説の光の魔力を持つ方だったとは」
目を輝かせて私の方にやって来た魔術師たち。そういえば、魔王も光の魔力とか言っていたわね。
「光の魔力とはなんだ?」
陛下が不思議そうに、魔術師たちに聞いている。
「はい、光の魔力とは、私たちが想像もしない壮大な魔力を持った人の事です。光の魔力を持つ者のみ、魔王を倒すことが出来るのです。ただ…光の魔力を持っているかどうかを見極める術がないため、どれくらいの周期で生まれているのか、今まで全く知られていませんでした。その為、伝説の人間として、魔術師の間で伝えられてきたのです」
「そんな人間がいたのね。それが、アリシアだったの?」
「その様です。光の魔力を持った人間は、魔王のみが認識できると言われています。ただ、魔王も自分の近くまで来ないと認識できない様で…光の魔力を持った人間と交わる事で、魔王は永遠の命を手に入れる事が出来ると言われています。ただし、光の魔力を持つ人間は、同時に魔王を倒すことが出来るほどの力を持っているのです。そのため、魔王も命がけで手に入れようとしてくるのだとか」
「なるほど、だから魔王はアリシアを連れ去ったんだな。永遠の命を手に入れるために。アリシア、魔王に何か酷い事はされていないか?交わるとは、そういう事だろう?」
「すぐにルーカス様が助けに来てくださったので、特に何もされていませんわ」
「それなら良かった」
ホッと胸をなでおろすルーカス様。いつの間にか、ものすごく心配性になってしまった様だ。
本当にこの人たちは、タフなのだから…
でも、きっと森で食べる最後の食事になるだろう。そう思い、皆のリクエストを聞き、料理を作っていく。朝から本当によく食べる。
その時だった。
「ヴィーノ、バラン、アリシア!!」
この声は…
「「母上」」
「お母様!」
嬉しそうにこちらに走って来るのは、お母様だ。後ろにはお父様と何人かの男性もいる。
「ルーカス、討伐ご苦労だったな…」
ルーカス様に話しかけているのは…陛下?かしら。まさか陛下までいらしたの?でも、なぜか目も合わさず、そっぽを向いている。悲しそうな顔でルーカス様を見つめる陛下。
「ルーカス様、あなた様のお父様でしょう?ほら、5年ぶりに会ったお父様との感動の再開を喜ばないと」
そう声を掛けたのだが…
「アリシア、この人は俺には興味がないよ。一体何しに来たんだい?そうか、アリシアが魔王を倒したから、見に来たのか?魔王を倒すなんて、相当な快挙だもんな」
「ルーカス…すまん…」
「ルーカス殿下、確かに陛下は今まであなた様に父親らしいことをしてこなかったのは事実です。でも、あなた様を大切にしてこなかったわけではないのですよ。現に陛下は…」
「カーラル公爵。いいんだ。私が全て悪いんだよ」
「良くないです。確かに陛下は、最愛の妻でもあるあなた様の母親を亡くし、自暴自棄になっていた時期もありました。本当にあの時の陛下は、クズ以外何物でもありませんでした。それでも、今は何とか立ち直り、王妃と戦う為に立ち上がったのです。もちろん、そう仕向けるために、私が並大抵の努力をした事は言うまでもありませんが」
要するに、クズな陛下を立ち直らせるために、お父様が相当努力をしたと言いたいのだろう。だからって、陛下をクズ呼ばわりしなくても。さすがの陛下も、ジト目で睨んでいる。
「あなた…確かに陛下の目を覚まさせるのは大変だったけれど、本人に向かって言わなくても…」
さすがの母上も飽きれている。
「夫人、いいんだ。公爵の言う通りだ。私が本当に愚かだった。ルーカス、今まで本当にすまなかった。お前が王宮に戻ってくると同時に、王太子に任命しようと思っている。どうか引き受けてくれるか?」
「俺は…正直あなたの事は、父親とは思っていません。でも…俺はアリシアと共に、この国を支えていきたいと思っています。でも勘違いしないでください。俺を今まで支えてくれたカーラル公爵家の方々の恩に答えたい、俺自身もアリシアと幸せになる為に受け入れるのです。その事は、お忘れなく!」
「…わかった。それでもいい。ありがとう、ルーカス」
寂しそうに笑った陛下。その姿を見て、いつかこの親子が心から笑える日が来るといいな…て、他人事みたいなことを言っていたらダメよね。そこは私の出番でしょう。王宮で生活する様になったら、私が2人の仲を改善しないと。
「それで、魔王の亡骸を確認したいのですが」
話しかけてきたのは、魔術師だ。どうやら今から、調査が行われる様だ。早速皆で、滝の前まで来た。
「この滝の奥に洞窟があって、その奥に魔王の亡骸があります。さあ、参りましょう」
ルーカス様を先頭に進もうとした時だった。
「あの…本当に魔王はもういないのでしょうか?」
不安そうに声を掛けてきたのは、一緒に付いて来ていた貴族たちだ。きっと魔王が怖いのだろう。
「不安な方はここで待っていて下さっても構いませんよ。さあ、行きましょう」
「待って下さい、行きます。私も連れて行ってください!」
慌ててついてくる貴族たち。洞窟の奥に進むと、そこには、仰向けに倒れている魔王の姿が。
「本当に魔王が倒れている…今すぐ魔王の亡骸を回収しましょう。それにしても、見た感じは若そうだが、いくつくらいなんだろう」
魔術師たちが亡骸を回収しながら呟いている。
「4000歳だと思いますわ。魔王の寿命は5000年で、後1000年で命を落とすと言っていたので」
「何ですと!そういえば魔王を倒したのは、アリシア嬢でしたね。まさかあなた様が、伝説の光の魔力を持つ方だったとは」
目を輝かせて私の方にやって来た魔術師たち。そういえば、魔王も光の魔力とか言っていたわね。
「光の魔力とはなんだ?」
陛下が不思議そうに、魔術師たちに聞いている。
「はい、光の魔力とは、私たちが想像もしない壮大な魔力を持った人の事です。光の魔力を持つ者のみ、魔王を倒すことが出来るのです。ただ…光の魔力を持っているかどうかを見極める術がないため、どれくらいの周期で生まれているのか、今まで全く知られていませんでした。その為、伝説の人間として、魔術師の間で伝えられてきたのです」
「そんな人間がいたのね。それが、アリシアだったの?」
「その様です。光の魔力を持った人間は、魔王のみが認識できると言われています。ただ、魔王も自分の近くまで来ないと認識できない様で…光の魔力を持った人間と交わる事で、魔王は永遠の命を手に入れる事が出来ると言われています。ただし、光の魔力を持つ人間は、同時に魔王を倒すことが出来るほどの力を持っているのです。そのため、魔王も命がけで手に入れようとしてくるのだとか」
「なるほど、だから魔王はアリシアを連れ去ったんだな。永遠の命を手に入れるために。アリシア、魔王に何か酷い事はされていないか?交わるとは、そういう事だろう?」
「すぐにルーカス様が助けに来てくださったので、特に何もされていませんわ」
「それなら良かった」
ホッと胸をなでおろすルーカス様。いつの間にか、ものすごく心配性になってしまった様だ。
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