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第40話:断罪開始です
侯爵家のホールには、たくさんの貴族たちが集まっている。
「父上、やっぱり王宮で行った方が良かったのではないですか?確かにジェシカの誕生日パーティーではありますが、僕たちの結婚と僕の国王就任式も兼ねているのです。それなのに、侯爵家で行うなんて…」
「ネイサン、今日はあくまでも、我が国の貴族への紹介みたいなものだ。お前たちが貴族学院を卒業したら、その時改めて正式な式典と結婚式を行うと言っただろう。そもそも、お前が問題行動をおこさなければ、ジェシカ嬢の誕生日に合わせて行う必要は無かったんだ」
陛下に言われ、ふてくされるネイサン様。本当にあなたが問題行動ばかり起こすから、急遽今日行われることになったのよ。そのせいで、私がどんなに焦ったか!
そう言ってやりたいが、もちろんそんな事は言えない。
「王族の皆様、ファレソン侯爵家の皆様、どうぞ、ご入場ください」
近くにいた使用人に促され、ゆっくり入場する。沢山の貴族が注目する中、ゆっくり歩く。ふと周りを見渡すと、アンネ様の姿も。目が合うと、優しく微笑んでくれた。私も微笑み返す。
いよいよ始まる!私も気合を入れる。
まずは陛下が挨拶をする。その時だった。
「陛下、お待ちください!」
そう叫んだのは、ダスディー侯爵だ。そして協力者の貴族やアンネ様と一緒に、こちらにやって来た。ザワザワと会場が騒がしくなる。
「なんなんだ、ダスディー侯爵、一体何のつもりだ」
「陛下、そしてここにいる皆様にも聞いていただきたい事があります。ネイサン殿下とジェシカ嬢の結婚と、ネイサン殿下の国王就任を正式に反対いたします!」
「ダスディー侯爵は何を言っているのだ。そんな事、出来るはずがない。おい、ダスディー侯爵を国家反逆罪で捕まえろ」
なぜかそう叫んだお父様。
「国家反逆罪で捕まるのはあなただ、ファレソン侯爵。ここにあなたの悪事の証拠がある。陛下、それに皆様もご覧ください」
お父様の悪事の証拠が、スクリーン上に流れ出したのだ。上手に編集してあるお陰か、スムーズに流れていく。そして、私が何カ月もかけ、お父様の部屋で盗撮した映像も流れ始めた。そこには、王妃様の姿もバッチリ映っている。
会場中が騒めきで包まれる。
「こ…こんなのは出鱈目だ。そもそも、この映像は私の部屋ではないか。一体どうやって屋敷に侵入したんだ。人の屋敷に侵入するだなんて、これは立派な犯罪だぞ!」
お父様がそう叫んだ。
「お父様、その映像は私が全て撮影したものです。私は仮にもあなたの娘、この家の者でもある私が、お父様の部屋に入るのは、何ら問題はないはずです」
「ジェシカ、貴様!なんて事を。お前は私の娘だろう。なぜこんな事をするんだ!」
私に向かって真っ赤な顔をして怒鳴るお父様。その顔を見たら、一気に怒りが爆発した。
「なぜですって?あなたは私の大切な従者、ヴァンを殺したからよ!彼は私の唯一の味方だった。それなのに、嫉妬に狂ったネイサン様と一緒に、私から唯一の味方だったヴァンを奪った。あの日から私は、あなたとネイサン様を絶対に許さない!地獄に叩き落してやる、そう誓ったのよ!」
「あんな従者の為に、お前はこんな事をしたのか?私が失脚すれば、お前だって王妃にはなれないんだぞ」
「王妃ですって?そんなもの、なりたくはないわ。私は他の令嬢にうつつを抜かし、自分の思い通りにならないと暴言や暴力を振るい、いざという時には私を置いて1人で逃げ出す、そんな人として最低な男と、誰が結婚したいものですか!そもそも私は、ネイサン様と婚約破棄をするために、あなたの悪事の証拠を集め始めたのです。我が家が没落すれば、私とネイサン様の婚約もなくなる。そしてヴァンだけでなく、お母様まで殺したあなたにも、復讐できるでしょう?」
抑えてきた感情が、一気にあふれ出す。
「貴様、それでも我が娘か!この親不孝者!!」
真っ赤な顔をして殴りかかって来るお父様。最後ぐらい、殴られてやってもいい。そう思い、目をつむったのだが。
「離せ、貴様」
ゆっくり目を開けると、ギュリネイ男爵がお父様を抑えていた。
「ギュリネイ男爵…」
「ジェシカ嬢、あなたにはとても感謝しています。娘の為に、色々と動てくれていた様ですね。ありがとうございます。実はあの後、娘からも手紙を貰っていて“ジェシカ嬢の力になってあげて欲しい”と言われていたのです。でも、私は男爵。今まで何もできずに、本当に申し訳ございませんでした。それでも、あなたを傷つける事だけはさせません。言いたい事は全て吐き出してください」
そう言って優しく微笑んでくれた。
「ありがとうございます。ギュリネイ男爵」
ペコリとギュリネイ男爵に頭を下げると、陛下の方を見た。
「陛下、お父様の部屋に、先ほど映し出された悪事の証拠でもある書類が保管されております。押収し、すぐに裁判にかけて下さい。それから、私は悪事を働いた男の娘です。どうか、ネイサン様との婚約破棄を」
固まっていた陛下も、我に返ったのか
「今すぐファレソン侯爵家を家宅捜索しろ!」
と、近くにいた騎士たちに指示を出していた。これでこの家が取り潰されることは間違いないだろう。
「ジェシカ嬢、君の気持ちはわかった。でも、君は動機はどうあれ、実の父でもあるファレソン侯爵の悪事を告発し、正義を貫いた。私はそんな人物を王妃にしたいと思っている。どうかどこかの貴族の養子になり、このままネイサンと結婚してくれないだろうか?」
そう言って陛下が頭を下げたのだ。この人、馬鹿なの?私がさっき言った事、聞いていなかったの?そもそも私は、ネイサン様と結婚したくなくて、お父様の悪事を暴いたのに…
「父上、やっぱり王宮で行った方が良かったのではないですか?確かにジェシカの誕生日パーティーではありますが、僕たちの結婚と僕の国王就任式も兼ねているのです。それなのに、侯爵家で行うなんて…」
「ネイサン、今日はあくまでも、我が国の貴族への紹介みたいなものだ。お前たちが貴族学院を卒業したら、その時改めて正式な式典と結婚式を行うと言っただろう。そもそも、お前が問題行動をおこさなければ、ジェシカ嬢の誕生日に合わせて行う必要は無かったんだ」
陛下に言われ、ふてくされるネイサン様。本当にあなたが問題行動ばかり起こすから、急遽今日行われることになったのよ。そのせいで、私がどんなに焦ったか!
そう言ってやりたいが、もちろんそんな事は言えない。
「王族の皆様、ファレソン侯爵家の皆様、どうぞ、ご入場ください」
近くにいた使用人に促され、ゆっくり入場する。沢山の貴族が注目する中、ゆっくり歩く。ふと周りを見渡すと、アンネ様の姿も。目が合うと、優しく微笑んでくれた。私も微笑み返す。
いよいよ始まる!私も気合を入れる。
まずは陛下が挨拶をする。その時だった。
「陛下、お待ちください!」
そう叫んだのは、ダスディー侯爵だ。そして協力者の貴族やアンネ様と一緒に、こちらにやって来た。ザワザワと会場が騒がしくなる。
「なんなんだ、ダスディー侯爵、一体何のつもりだ」
「陛下、そしてここにいる皆様にも聞いていただきたい事があります。ネイサン殿下とジェシカ嬢の結婚と、ネイサン殿下の国王就任を正式に反対いたします!」
「ダスディー侯爵は何を言っているのだ。そんな事、出来るはずがない。おい、ダスディー侯爵を国家反逆罪で捕まえろ」
なぜかそう叫んだお父様。
「国家反逆罪で捕まるのはあなただ、ファレソン侯爵。ここにあなたの悪事の証拠がある。陛下、それに皆様もご覧ください」
お父様の悪事の証拠が、スクリーン上に流れ出したのだ。上手に編集してあるお陰か、スムーズに流れていく。そして、私が何カ月もかけ、お父様の部屋で盗撮した映像も流れ始めた。そこには、王妃様の姿もバッチリ映っている。
会場中が騒めきで包まれる。
「こ…こんなのは出鱈目だ。そもそも、この映像は私の部屋ではないか。一体どうやって屋敷に侵入したんだ。人の屋敷に侵入するだなんて、これは立派な犯罪だぞ!」
お父様がそう叫んだ。
「お父様、その映像は私が全て撮影したものです。私は仮にもあなたの娘、この家の者でもある私が、お父様の部屋に入るのは、何ら問題はないはずです」
「ジェシカ、貴様!なんて事を。お前は私の娘だろう。なぜこんな事をするんだ!」
私に向かって真っ赤な顔をして怒鳴るお父様。その顔を見たら、一気に怒りが爆発した。
「なぜですって?あなたは私の大切な従者、ヴァンを殺したからよ!彼は私の唯一の味方だった。それなのに、嫉妬に狂ったネイサン様と一緒に、私から唯一の味方だったヴァンを奪った。あの日から私は、あなたとネイサン様を絶対に許さない!地獄に叩き落してやる、そう誓ったのよ!」
「あんな従者の為に、お前はこんな事をしたのか?私が失脚すれば、お前だって王妃にはなれないんだぞ」
「王妃ですって?そんなもの、なりたくはないわ。私は他の令嬢にうつつを抜かし、自分の思い通りにならないと暴言や暴力を振るい、いざという時には私を置いて1人で逃げ出す、そんな人として最低な男と、誰が結婚したいものですか!そもそも私は、ネイサン様と婚約破棄をするために、あなたの悪事の証拠を集め始めたのです。我が家が没落すれば、私とネイサン様の婚約もなくなる。そしてヴァンだけでなく、お母様まで殺したあなたにも、復讐できるでしょう?」
抑えてきた感情が、一気にあふれ出す。
「貴様、それでも我が娘か!この親不孝者!!」
真っ赤な顔をして殴りかかって来るお父様。最後ぐらい、殴られてやってもいい。そう思い、目をつむったのだが。
「離せ、貴様」
ゆっくり目を開けると、ギュリネイ男爵がお父様を抑えていた。
「ギュリネイ男爵…」
「ジェシカ嬢、あなたにはとても感謝しています。娘の為に、色々と動てくれていた様ですね。ありがとうございます。実はあの後、娘からも手紙を貰っていて“ジェシカ嬢の力になってあげて欲しい”と言われていたのです。でも、私は男爵。今まで何もできずに、本当に申し訳ございませんでした。それでも、あなたを傷つける事だけはさせません。言いたい事は全て吐き出してください」
そう言って優しく微笑んでくれた。
「ありがとうございます。ギュリネイ男爵」
ペコリとギュリネイ男爵に頭を下げると、陛下の方を見た。
「陛下、お父様の部屋に、先ほど映し出された悪事の証拠でもある書類が保管されております。押収し、すぐに裁判にかけて下さい。それから、私は悪事を働いた男の娘です。どうか、ネイサン様との婚約破棄を」
固まっていた陛下も、我に返ったのか
「今すぐファレソン侯爵家を家宅捜索しろ!」
と、近くにいた騎士たちに指示を出していた。これでこの家が取り潰されることは間違いないだろう。
「ジェシカ嬢、君の気持ちはわかった。でも、君は動機はどうあれ、実の父でもあるファレソン侯爵の悪事を告発し、正義を貫いた。私はそんな人物を王妃にしたいと思っている。どうかどこかの貴族の養子になり、このままネイサンと結婚してくれないだろうか?」
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