邪魔者王女はこの国の英雄と幸せになります

Karamimi

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第11話:動物たちとの時間

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旦那様とマックを見送った後、私は近くにあったお花畑へとやって来た。せっかくなので花冠でも作ろう。そう思って作っていると

“君がレアンヌかい?こんちには”

“僕たちと話が出来るって聞いたけれど、本当かい?”

私の周りにやって来たのは、可愛らしいウサギとリスだ。

「ええ、本当よ。可愛らしいウサギさんとリスさん。よろしくね」

私が挨拶をすると、スッと私の肩に乗って来たのはリスだ。さらにウサギも私の膝の上に座った。

“レアンヌの膝の上は温かいね”

“肩の上もいい感じだよ。レアンヌの近くにいると、居心地がいいのはなんでだろう。ずっとここにいたくなるよ”

そういえば離宮にいた時も、同じことを動物に言われた事がある。どうやら私は、動物に好かれる何かが出ているのかもしれない。

“君がレアンヌかい?こんちには”

その後も次から次へと、動物たちが集まって来て、あっと言う間に囲まれてしまった。せっかくなので、森の動物たちと話をした。おしゃべりなフクロウの話や意地悪な狐の話、さらに怒りん坊のクマの話もしてくれた。

“レアンヌ、こっちにおいでよ。僕たちの仲間を紹介しるからさ。それに奥には美味しい木の実もあるよ“

「ありがとう。でも、あまり遠くに行くと、皆が心配するから」

“大丈夫だよ。さあ、行こう”

動物たちに促され、その場から立ち上がった時だった。

“おい、お前たち。レアンヌをどこに連れて行く気だ!レアンヌ、動物たちと森で暮らすつもりか?”

私達の前に現れたのは、マックと旦那様だ。

「マック、旦那様、おかえりなさい。もう、マックったら何を言っているの?動物たちが仲間を紹介してくれる上、美味しい木の実のある場所に連れて行ってくれるというから、行ってこようと思っただけよ」

マックに状況を説明した。

「森の奥に行くのかい?森は危険だよ。それにしても、レアンヌ殿は、随分と動物たちに懐かれているのだね。肩にリスを乗せているし、手にはウサギがいるではないか」

「どうやら私は、動物に好かれるタイプの様で。それに動物たちは、みんな親切で優しい子ばかりなので、私も大好きなのです」

「そうか…きっと君の心が美しいから、動物たちも懐いているのだろう。私の母も、いつも動物たちに囲まれていた…」

表情は見えないが、声のトーンから言ってなんだか悲しそうだ。

「旦那様のお母様も、動物たちに懐かれていたのですね。きっと旦那様のお母様も、素敵な女性たっだのでしょう」

「ああ、母はとても優しくて魅力的な女性だった…でも…もうこの世にはいないがな」

空を見上げ、呟く旦那様。なんだか哀愁が漂っている。そっと旦那様の手を握った。リサとは違い、ゴツゴツとした大きな手だ。それでもとても温かい。

「旦那様はお母様の事が大好きだったのですね。きっと今頃、天国で動物たちに囲まれて、旦那様の事を見ていらっしゃいますわ。知っていますか?夜に出る星たちは、亡くなった者たちの魂だと言われている事を。だから私、辛いときや寂しいとき、お母様に会いたくなった時は、星に話し掛けますの。すると少しだけ、心が落ち着くのです。といっても、今は昼間なので、やってみて下さいとは言えませんが」

今は昼間で、綺麗な青空が広がっている。今話す事ではなかったわね…

「ありがとう、レアンヌ殿。星か…私は夜にあまり空を見上げた事がなかったな。今度思い出したら、見てみるよ」

「まあ、旦那様はあんなにも美しい星空を、見た事がないのですか?とても綺麗ですわよ」

「そうか…それじゃあ、今度一緒に見…」

“レアンヌ、いつまで話をしているのだい?早く行こうよ!”

「ごめんなさい。そうよね、ずっと待たせてしまっていたものね。旦那様、動物たちが早く行こうと催促しております。それでは行って参りますわ」

スッと旦那様の手を放し歩き出そうとしたのだが、今度は旦那様の方から私の手をギュッと握って来たのだ。

「森は危険だから、私も付いていこう」

“俺も一緒に行くぞ。さあ、行こう”

「旦那様もマックも付いて来てくださるのですね。それでは参りましょう」

動物たちに連れられて、森の中を進んでいく。

「レアンヌ殿、足元に気を付けるんだよ。木の根で足を怪我したら大変だから」

「ありがとうございます、旦那様。でもだいじょう…キャァ」

言っている傍から木の根に躓き、転びそうになったところを旦那様に助けられた。

「だから言ったではないか。しっかり前を向いて歩いてくれ」

「ごめんなさい。気を付けますわ」

転びそうになるだなんて、まるで小さな子供みたいで恥ずかしいわ…
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