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第60話:一生懸命頑張るエマ様は素敵です【前編】
シュメリー王国に来て1週間が過ぎた。王都を観光しながらショッピングをしたり、海で遊んだりと、充実した毎日を過ごしている。
家族や使用人、リリーやフェルナンド殿下のお土産も買った。せっかくなので、海にちなんだお土産をいくつか選んだけれど、みんな気にいってくれるかしら。
「エイリーン様、ちょっといいかしら」
メルシアお姉さまとお部屋でお茶をしていた時、エマ様がやって来た。エマ様と会うのは、初めて会った時以来だ。
「あらエマ、来ていたの?どうしたの?急に」
メルシアお姉さまの問いに、うつむいてしまったエマ様。
これはもしかして、ライリー様の事で私に相談があるのね。
「メルシアお姉さま、ちょっとエマ様と2人で話がしたいの。いいかしら?」
私の言葉にしばらく考え込んだメルシアお姉さまだったが「わかったわ」と言って席を外してくれた。
空いた席に座ったエマ様は、ぽつぽつと話し始めた。
「あのね、この前エイリーン様にライリーの事好きなら、きちんと伝えた方がいいって言われたでしょ。それでね、私なりに考えたの。でも、私どうしてもライリーの顔を見ていると、嫌なことを言ってしまうの。自分でも何とかしなきゃって思っているんだけれど…」
そう言うと、エマ様は俯いてしまった。
なるほど、素直になれないお年頃ってやつね!可愛いわね!
さて、どうしたらいいかしら。私は少し考える、あっ!そうだわ!
「エマ様、ライリー様に何かプレゼントを渡してみたらどうかしら?できれば愛情がこもっているものがいいわ。例えば手作りのものとか!」
私もよくカルロ様にサンドウィッチやお菓子などを作る。そう言えばカルロ様の誕生日には、マフラーを手作りしたこともあったわね。
「手作りって…私何も作れないわ」
そうか、公爵令嬢として育ったエマ様は、身の回りの世話なども全てメイド任せ。普通は何も出来なくて当たり前か。
ならば!
「エマ様、では私と一緒にお菓子を作らない?そうね、クッキーなんかはどうかしら?初心者でも比較的簡単よ」
私の提案に嬉しそうにうなずくエマ様。早速私たちは、メルシアお姉さまに王宮の厨房を借りられないか聞きに行く。
「クッキー作りですって!楽しそうね!私もエイドリアンに作りたいわ」
メルシアお姉さまの一言で、3人でクッキーを作ることになった。早速メルシアお姉さまが料理長に厨房を借りられるか聞きに行く。
料理長は快く厨房を貸してくれるとのこと。親切な人でよかったわ!今回私たちが作るのは、チョコチップが入ったクッキー。料理長は材料まで準備してくれた。
早速調理スタート!
溶かしたバターに卵と砂糖を加え、しっかり混ぜ合わせる。卵を割ったことが無いメルシアお姉さまやエマ様は、うまく割れないようで卵の殻まで入ってしまっている。
殻を丁寧に取り除き、しっかり混ぜ合わせる。2人とも真剣そのものね。ふるいにかけた小麦粉を入れるのだが、エマ様は小麦粉が舞ってしまい、せき込んでいるわ。せき込んだせいでさらに小麦粉が舞う…
気が付くとエマ様の髪や顔に小麦粉が…
「やだエマ、顔も髪も真っ白よ」
そう言って笑うのは、メルシアお姉さまだ。
「メルシアお姉ちゃんだって、髪の毛に粉が付いてるじゃない」
すかさずエマ様が反撃をする。確かに2人とも粉をかぶって白くなっている。私はそんな2人を見て、つい笑ってしまった。
「「笑わないでよ!」」
2人から抗議の声が上がる。私はすかさず謝るが、こんなに楽しいお菓子作りは初めてかもしれない。
細かく刻んだチョコを入れ、何とか生地は完成。この生地を丸めていく。2人とも真剣そのものだ!特にエマ様、顔中に生地が付いているが、そんなことお構いなしに必死に丸めている。
そんな姿を見ていると、エマ様の思いがライリー様にうまく伝わると良いなと、願わずにはいられない。
丸めたお菓子をオーブンで焼くのだが、ここは料理長含め料理人に手伝ってもらった。王女と公爵令嬢が火傷したら大変だものね!
しばらくすると、クッキーが焼ける香ばしい匂いが。焼きあがったクッキーを見たメルシアお姉さまが、ため息を付く。
「なんとかうまく焼きあがったけれど、私とエマのは形がいびつね。それに比べてエイリーンのは、お店で出せるくらいキレイだわ」
「メルシアお姉さま、お菓子は見た目ではないわ。味よ!それに愛情をたっぷり込めたお菓子は、どんな美しいお菓子よりきっとおいしいわ」
私はそう言うと、メルシアお姉さまの作ったクッキーを1つ口に放りこむ。
「お姉さまのクッキー、とっても美味しいわよ!」
私の言葉に、2人も自分のクッキーを食べる。
「確かに味は美味しいわ」
「うん、おいしい!」
2人とも満足そうだ。焼きあがったクッキーはキレイにラッピングをした。
「それじゃあ、このクッキーを男性陣に渡しに行きましょうか?」
私が声をかける
「それはそうと、エマは誰に渡すの?」
メルシアお姉さまが、エマ様に質問した。そう言えばメルシアお姉さまにはエマ様がライリー様を好きな事、言っていないものね。エマ様、どう答えるのかしら…
「…ライリーに…」
物凄く小さな声でつぶやくエマ様。その顔は茹でだこの様に真っ赤だ。メルシアお姉さまも察した様で、「えっ、そうだったんだ!私気づかなかったわ」とつぶやいている。
「とにかくせっかく作ったんだから、早く男性陣に渡しに行きましょう」
私の言葉に2人もうなずく。
ライリー様、エマ様のクッキー喜んでくれるといいな…
私たちは男性陣がいる中庭へと向かった。
家族や使用人、リリーやフェルナンド殿下のお土産も買った。せっかくなので、海にちなんだお土産をいくつか選んだけれど、みんな気にいってくれるかしら。
「エイリーン様、ちょっといいかしら」
メルシアお姉さまとお部屋でお茶をしていた時、エマ様がやって来た。エマ様と会うのは、初めて会った時以来だ。
「あらエマ、来ていたの?どうしたの?急に」
メルシアお姉さまの問いに、うつむいてしまったエマ様。
これはもしかして、ライリー様の事で私に相談があるのね。
「メルシアお姉さま、ちょっとエマ様と2人で話がしたいの。いいかしら?」
私の言葉にしばらく考え込んだメルシアお姉さまだったが「わかったわ」と言って席を外してくれた。
空いた席に座ったエマ様は、ぽつぽつと話し始めた。
「あのね、この前エイリーン様にライリーの事好きなら、きちんと伝えた方がいいって言われたでしょ。それでね、私なりに考えたの。でも、私どうしてもライリーの顔を見ていると、嫌なことを言ってしまうの。自分でも何とかしなきゃって思っているんだけれど…」
そう言うと、エマ様は俯いてしまった。
なるほど、素直になれないお年頃ってやつね!可愛いわね!
さて、どうしたらいいかしら。私は少し考える、あっ!そうだわ!
「エマ様、ライリー様に何かプレゼントを渡してみたらどうかしら?できれば愛情がこもっているものがいいわ。例えば手作りのものとか!」
私もよくカルロ様にサンドウィッチやお菓子などを作る。そう言えばカルロ様の誕生日には、マフラーを手作りしたこともあったわね。
「手作りって…私何も作れないわ」
そうか、公爵令嬢として育ったエマ様は、身の回りの世話なども全てメイド任せ。普通は何も出来なくて当たり前か。
ならば!
「エマ様、では私と一緒にお菓子を作らない?そうね、クッキーなんかはどうかしら?初心者でも比較的簡単よ」
私の提案に嬉しそうにうなずくエマ様。早速私たちは、メルシアお姉さまに王宮の厨房を借りられないか聞きに行く。
「クッキー作りですって!楽しそうね!私もエイドリアンに作りたいわ」
メルシアお姉さまの一言で、3人でクッキーを作ることになった。早速メルシアお姉さまが料理長に厨房を借りられるか聞きに行く。
料理長は快く厨房を貸してくれるとのこと。親切な人でよかったわ!今回私たちが作るのは、チョコチップが入ったクッキー。料理長は材料まで準備してくれた。
早速調理スタート!
溶かしたバターに卵と砂糖を加え、しっかり混ぜ合わせる。卵を割ったことが無いメルシアお姉さまやエマ様は、うまく割れないようで卵の殻まで入ってしまっている。
殻を丁寧に取り除き、しっかり混ぜ合わせる。2人とも真剣そのものね。ふるいにかけた小麦粉を入れるのだが、エマ様は小麦粉が舞ってしまい、せき込んでいるわ。せき込んだせいでさらに小麦粉が舞う…
気が付くとエマ様の髪や顔に小麦粉が…
「やだエマ、顔も髪も真っ白よ」
そう言って笑うのは、メルシアお姉さまだ。
「メルシアお姉ちゃんだって、髪の毛に粉が付いてるじゃない」
すかさずエマ様が反撃をする。確かに2人とも粉をかぶって白くなっている。私はそんな2人を見て、つい笑ってしまった。
「「笑わないでよ!」」
2人から抗議の声が上がる。私はすかさず謝るが、こんなに楽しいお菓子作りは初めてかもしれない。
細かく刻んだチョコを入れ、何とか生地は完成。この生地を丸めていく。2人とも真剣そのものだ!特にエマ様、顔中に生地が付いているが、そんなことお構いなしに必死に丸めている。
そんな姿を見ていると、エマ様の思いがライリー様にうまく伝わると良いなと、願わずにはいられない。
丸めたお菓子をオーブンで焼くのだが、ここは料理長含め料理人に手伝ってもらった。王女と公爵令嬢が火傷したら大変だものね!
しばらくすると、クッキーが焼ける香ばしい匂いが。焼きあがったクッキーを見たメルシアお姉さまが、ため息を付く。
「なんとかうまく焼きあがったけれど、私とエマのは形がいびつね。それに比べてエイリーンのは、お店で出せるくらいキレイだわ」
「メルシアお姉さま、お菓子は見た目ではないわ。味よ!それに愛情をたっぷり込めたお菓子は、どんな美しいお菓子よりきっとおいしいわ」
私はそう言うと、メルシアお姉さまの作ったクッキーを1つ口に放りこむ。
「お姉さまのクッキー、とっても美味しいわよ!」
私の言葉に、2人も自分のクッキーを食べる。
「確かに味は美味しいわ」
「うん、おいしい!」
2人とも満足そうだ。焼きあがったクッキーはキレイにラッピングをした。
「それじゃあ、このクッキーを男性陣に渡しに行きましょうか?」
私が声をかける
「それはそうと、エマは誰に渡すの?」
メルシアお姉さまが、エマ様に質問した。そう言えばメルシアお姉さまにはエマ様がライリー様を好きな事、言っていないものね。エマ様、どう答えるのかしら…
「…ライリーに…」
物凄く小さな声でつぶやくエマ様。その顔は茹でだこの様に真っ赤だ。メルシアお姉さまも察した様で、「えっ、そうだったんだ!私気づかなかったわ」とつぶやいている。
「とにかくせっかく作ったんだから、早く男性陣に渡しに行きましょう」
私の言葉に2人もうなずく。
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