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第27話:悪役令嬢失格の烙印を押されました
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「はぁ~、私、また失敗してしまったみたいだわ…」
夜会から帰って来て着替えを済ませた後、今日の出来事を思い出し、ついため息を付く。
「お嬢様の事ですから、クロエ様を叩く事が出来なかったのでしょう?だから申し上げたでしょう。あなた様にはクロエ様を叩けないと」
マリンがあきれ顔で私を見ている。
「私はちゃんとクロエ様を扇で叩いたわ。ただ…力が弱すぎたみたいで、その場でクロエ様に怒られてしまって…それで色々とあって、クロエ様はご両親に連れていかれてしまったの。あの様子だときっとクロエ様、ご両親に怒られていますわ。大丈夫かしら?」
「この国の貴族界トップに立つメッション公爵家の令嬢に暴言を吐けば、そりゃ両親は気が気ではないでしょう…」
「暴言だなんて。クロエ様はそんなに酷い事は言っていないわ!いつも通りよ」
「いつも通りの言葉が暴言なのです。そもそもクロエ様は、令嬢とは思えないほどの口の悪さ。お嬢様の事も呼び捨てですし…正直言って、伯爵家はきちんとクロエ様を教育しなかったのではないかと思われる様なレベルですわ」
「そんな酷い事を言わなくてもいいじゃない。確かにクロエ様は、あまり令嬢らしい言葉使いではないけれど…それは前世と言うものの記憶があるからよ。きっと」
「お嬢様は本当にお優しいお方ですね。とにかく、もうこれに懲りて、訳の分からない作戦を立てるのはお止めください。いいですね、お嬢様はどうあがいても、殿下と婚約破棄なんて出来ないのですから!」
マリンが強めの口調でそう言い切った。
「とにかく今日はもうお疲れでしょう。ゆっくり休んでください。それでは失礼いたします」
そう言うと、マリンは出て行った。確かに今日は疲れたわ。
そういえば今日、王宮で騒ぎを起こしてしまったからお父様から怒られると思ったけれど、特に何も言われなかった。もしかして、お父様もお母様も、今回の件を知らないのかしら?それならラッキーね。
とにかく明日、クロエ様に謝らないと!お気に入りのぬいぐるみ、アマリリスを抱きしめ眠りについたのだった。
翌日、早速クロエ様に謝ろうと放課後、彼女の元に向かった。少し待っていて欲しいとの事で、校舎裏でクロエ様が来るのを待つ。すると、明らかに不機嫌なお顔をしているクロエ様がやって来た。
「クロエ様、昨日はごめんなさい。あの後、大丈夫でしたか?」
とても不機嫌なクロエ様に恐る恐る聞いてみる。
すると…
「大丈夫の訳ないでしょう!あの後大変だったのよ。優しいお父様は怒り狂い、お母様は泣きじゃくるし。私なんて、3時間もお説教を受けたのだから。本当にあなたがドジでどんくさいせいで、酷い目に合ったわ!」
やっぱり伯爵と夫人に怒られたのね。
「あの、本当にごめんなさい。次は必ず成功させますわ。任せて下さい!」
胸を叩いてそう伝えたのだが、なぜかジッと私を睨みつけるクロエ様。あの瞳、どうやら私の事を信用していない様だ。
「この2回の作戦で、さすがにオニキスには悪役令嬢は無理だという事が分かったわ。いや…もしかしたらある意味悪役令嬢かもしれないわね…私をうまく悪者にして、自分の株だけはグングン上げているのだから…」
何やら訳の分からない事をブツブツ呟くクロエ様。
「とにかく、もうあなたを原作の悪役令嬢、オニキスと同じことをやってもらう事は諦めるわ。あなた、悪役令嬢の才能が1ミリもないもの」
「そんな…」
私なりに悪役令嬢というものを、必死に演じていたのに…まだ2回しかやっていないのに、既に戦力外通告…
「クロエ様、どうかそんな事を言わずに、私にもう1度チャンスを下さい。今度は必ず悪役令嬢という物を完璧に演じ切って見せますわ。ですから、どうかお願いします」
何度も何度も頭を下げる。
「オニキス…原作のオニキスはどんなことがあっても、絶対に誰かに頭を下げる事なんてしなかったわ。もちろん、謝る事もね…あなた、根本的に悪役令嬢には向いていないのよ…諦めなさい…」
そんな…
がっくりと肩を落とす。
私なりに悪役令嬢になれるように頑張ってきたのに…このままだと、ブライン様と婚約破棄出来ないじゃない。
「クロエ様…私が悪役令嬢になり切れないという事は、あなた様とブライン様も幸せになれないと言う事ですよね。もちろん、私たちの婚約破棄も…」
「その事なんだけれど、確かに原作通りには全く進んでいないけれど、オニキスの話を聞いていると、ブライン様は私に好意を抱いているのよね?という事は、あなたとブライン様の婚約を破棄出来れば、私とブライン様は幸せになれると思うのよね」
「なるほど。でも、どうやって婚約破棄をするのですか?何かいい作戦でもあるのでしょうか?」
「あなたがこの国を出てくれるといいのだけれど…例えばオニキスが盗賊に襲われ、死んだことにするとか。そうすれば、必然的に婚約破棄が出来るでしょう?」
なるほど。でも…
「私が亡くなった事にすれば、きっと婚約破棄出来ますが…でも私の大切な家族が悲しみますわ。もしかしたら、私を守り切れなかったという事で、護衛騎士や専属メイドのマリンが処罰されるかもしれません。そんな事になったら私…」
考えただけで、涙が出る。
「ちょっと、泣かないでよ!いちいちそんな事で泣いていたら、王妃なんて務まらないわよ。本当に泣き虫なんだから!大体顔はオニキスなのに、中身が全く伴っていないって一体どうなっているのよ?」
すかさず私に怒るクロエ様。そう言われても、私は私なのだ。
「もういいわよ。あなたが国を出ると言う作戦は無理ね。それじゃあ、オニキスが重病に侵されて、婚約を継続できなくなるとか?」
「私、体はとても丈夫ですわ。ちょっとやそっとの事では、やられませんし。熱もここ数年、出た事はありませんわ」
健康だけは自信があるのだ。
「本当に病気になれと言っている訳じゃないわ。う~ん、少し考えさせてくれるかしら?」
「はい、もちろんです」
悪役令嬢失格の烙印を押されてしまったが、婚約破棄はまだ望みがある様だ。さすがクロエ様、彼女に期待しよう。
夜会から帰って来て着替えを済ませた後、今日の出来事を思い出し、ついため息を付く。
「お嬢様の事ですから、クロエ様を叩く事が出来なかったのでしょう?だから申し上げたでしょう。あなた様にはクロエ様を叩けないと」
マリンがあきれ顔で私を見ている。
「私はちゃんとクロエ様を扇で叩いたわ。ただ…力が弱すぎたみたいで、その場でクロエ様に怒られてしまって…それで色々とあって、クロエ様はご両親に連れていかれてしまったの。あの様子だときっとクロエ様、ご両親に怒られていますわ。大丈夫かしら?」
「この国の貴族界トップに立つメッション公爵家の令嬢に暴言を吐けば、そりゃ両親は気が気ではないでしょう…」
「暴言だなんて。クロエ様はそんなに酷い事は言っていないわ!いつも通りよ」
「いつも通りの言葉が暴言なのです。そもそもクロエ様は、令嬢とは思えないほどの口の悪さ。お嬢様の事も呼び捨てですし…正直言って、伯爵家はきちんとクロエ様を教育しなかったのではないかと思われる様なレベルですわ」
「そんな酷い事を言わなくてもいいじゃない。確かにクロエ様は、あまり令嬢らしい言葉使いではないけれど…それは前世と言うものの記憶があるからよ。きっと」
「お嬢様は本当にお優しいお方ですね。とにかく、もうこれに懲りて、訳の分からない作戦を立てるのはお止めください。いいですね、お嬢様はどうあがいても、殿下と婚約破棄なんて出来ないのですから!」
マリンが強めの口調でそう言い切った。
「とにかく今日はもうお疲れでしょう。ゆっくり休んでください。それでは失礼いたします」
そう言うと、マリンは出て行った。確かに今日は疲れたわ。
そういえば今日、王宮で騒ぎを起こしてしまったからお父様から怒られると思ったけれど、特に何も言われなかった。もしかして、お父様もお母様も、今回の件を知らないのかしら?それならラッキーね。
とにかく明日、クロエ様に謝らないと!お気に入りのぬいぐるみ、アマリリスを抱きしめ眠りについたのだった。
翌日、早速クロエ様に謝ろうと放課後、彼女の元に向かった。少し待っていて欲しいとの事で、校舎裏でクロエ様が来るのを待つ。すると、明らかに不機嫌なお顔をしているクロエ様がやって来た。
「クロエ様、昨日はごめんなさい。あの後、大丈夫でしたか?」
とても不機嫌なクロエ様に恐る恐る聞いてみる。
すると…
「大丈夫の訳ないでしょう!あの後大変だったのよ。優しいお父様は怒り狂い、お母様は泣きじゃくるし。私なんて、3時間もお説教を受けたのだから。本当にあなたがドジでどんくさいせいで、酷い目に合ったわ!」
やっぱり伯爵と夫人に怒られたのね。
「あの、本当にごめんなさい。次は必ず成功させますわ。任せて下さい!」
胸を叩いてそう伝えたのだが、なぜかジッと私を睨みつけるクロエ様。あの瞳、どうやら私の事を信用していない様だ。
「この2回の作戦で、さすがにオニキスには悪役令嬢は無理だという事が分かったわ。いや…もしかしたらある意味悪役令嬢かもしれないわね…私をうまく悪者にして、自分の株だけはグングン上げているのだから…」
何やら訳の分からない事をブツブツ呟くクロエ様。
「とにかく、もうあなたを原作の悪役令嬢、オニキスと同じことをやってもらう事は諦めるわ。あなた、悪役令嬢の才能が1ミリもないもの」
「そんな…」
私なりに悪役令嬢というものを、必死に演じていたのに…まだ2回しかやっていないのに、既に戦力外通告…
「クロエ様、どうかそんな事を言わずに、私にもう1度チャンスを下さい。今度は必ず悪役令嬢という物を完璧に演じ切って見せますわ。ですから、どうかお願いします」
何度も何度も頭を下げる。
「オニキス…原作のオニキスはどんなことがあっても、絶対に誰かに頭を下げる事なんてしなかったわ。もちろん、謝る事もね…あなた、根本的に悪役令嬢には向いていないのよ…諦めなさい…」
そんな…
がっくりと肩を落とす。
私なりに悪役令嬢になれるように頑張ってきたのに…このままだと、ブライン様と婚約破棄出来ないじゃない。
「クロエ様…私が悪役令嬢になり切れないという事は、あなた様とブライン様も幸せになれないと言う事ですよね。もちろん、私たちの婚約破棄も…」
「その事なんだけれど、確かに原作通りには全く進んでいないけれど、オニキスの話を聞いていると、ブライン様は私に好意を抱いているのよね?という事は、あなたとブライン様の婚約を破棄出来れば、私とブライン様は幸せになれると思うのよね」
「なるほど。でも、どうやって婚約破棄をするのですか?何かいい作戦でもあるのでしょうか?」
「あなたがこの国を出てくれるといいのだけれど…例えばオニキスが盗賊に襲われ、死んだことにするとか。そうすれば、必然的に婚約破棄が出来るでしょう?」
なるほど。でも…
「私が亡くなった事にすれば、きっと婚約破棄出来ますが…でも私の大切な家族が悲しみますわ。もしかしたら、私を守り切れなかったという事で、護衛騎士や専属メイドのマリンが処罰されるかもしれません。そんな事になったら私…」
考えただけで、涙が出る。
「ちょっと、泣かないでよ!いちいちそんな事で泣いていたら、王妃なんて務まらないわよ。本当に泣き虫なんだから!大体顔はオニキスなのに、中身が全く伴っていないって一体どうなっているのよ?」
すかさず私に怒るクロエ様。そう言われても、私は私なのだ。
「もういいわよ。あなたが国を出ると言う作戦は無理ね。それじゃあ、オニキスが重病に侵されて、婚約を継続できなくなるとか?」
「私、体はとても丈夫ですわ。ちょっとやそっとの事では、やられませんし。熱もここ数年、出た事はありませんわ」
健康だけは自信があるのだ。
「本当に病気になれと言っている訳じゃないわ。う~ん、少し考えさせてくれるかしら?」
「はい、もちろんです」
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