婚約破棄した殿下が今更迫ってきます!迷惑なのでもう私に構わないで下さい

Karamimi

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第31話:殿下が庇ってくれました

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「あなた達、いい加減な事を…」

「君たち、一体何を言っているのだ!」

怖い顔でやって来たのは殿下だ。

「黙って聞いていれば、なんて酷い事を!リリアーナは僕が魅了魔法に掛かったせいで、僕からは酷い暴言を吐かれ、マルティからは暴言に暴力まで受けていて…どんどん追い込まれて行って、ついには公爵令嬢という身分を捨て、修道院に助けを求めたくらいだったんだ。それなのに、よくそんな事が言えるな!それともマルティの手先か?今回の件、マレステーノ公爵にも報告して、公爵家からはもちろん、王家からも君たちの家に抗議させてもらうから、そのつもりで!」

「そ…そんな…私たちはそんなつもりでは…」

「ではどんなつもりでいたのだい?これは立派な侮辱行為だ!それからさっきの内容は、録音させてもらっているから、言い逃れは出来ないからな!」

何と殿下は、録音機を持っていた様だ。さすがにこれは言い逃れは出来ないだろう。

「アレホ殿下、リリアーナ嬢、一体どうされたのですか?」

今日の主催者でもある侯爵がやって来た。

「お騒がせしてすまない、侯爵。ちょっとこの令嬢たちが、リリアーナに酷い暴言を吐いていたから。皆様も、お騒がせして申し訳ございません。どうかパーティを楽しんでください」

騒ぎが大きくなることを防ぐため、殿下が皆に声を掛けている。ただ、今さっきまで私に暴言を吐いていた令嬢たち4人組は、その場に座り込んで俯いていた。

さすがに我がマレステーノ公爵家と王家から抗議を受けたら、彼女たちの家族もお咎めなしとはいかないだろう。そもそも私、一応公爵令嬢なのだが…マルティ様といい、この令嬢4人組といい、どうして私に暴言を吐いてくるのかしら…

本当に嫌になるわ…

「リリアーナ、大丈夫かい?まさか君にあんな酷い暴言を吐いてくる令嬢が、まだ存在していただなんて。1人にして本当にすまなかった」

「いえ、私は大丈夫ですわ。助けて下さって、ありがとうございました」

改めて殿下に頭を下げた。まさか殿下にかばってもらえるだなんて、思わなかったわ。

「リリアーナ様、大丈夫ですか?またあの嫌味な令嬢4人組に絡まれたのですね。あの子たち、リリアーナ様が1人でいる時を見計らって、暴言を吐くのですから、嫌になりますわ」

「それにしてもさっきの殿下、素敵でしたわ。殿下、あの令嬢たち、毎回リリアーナ様に暴言を吐いていらしたのですよ。どうやら自分たちより目立っている令嬢が気に入らないみたいで。私も以前、酷い事を言われた事がありますの」

「私もですわ。本当に嫌な令嬢たち」

「そうだったのだね…リリアーナ、あの令嬢たちにずっと嫌味を言われていただなんて。僕がもっと早く、夜会に参加していれば、こんな事にはならなかったのに。これからは君が参加する夜会には、毎回参加するから、どうか安心して欲しい。出来ればどの夜会に参加するのか、教えてくれると嬉しいな」

「あら、殿下。夜会名簿を見ればすぐに分かりますわ。主催者が名簿を記載していますから、見せて下さいと言えば、すぐに見せて下さいますよ。令息たちも、その名簿の中から、今回参加する婚約者のいない令嬢を見つけ出し、エスコートの申し込みをしているのですのよ」

ちょっと、殿下に要らない情報を入れないでよ!そう言いたいが、時すでに遅し。

「そんな名簿があるだなんて、知らなかったよ。ありがとう、これでどの夜会にリリアーナが参加しているか、分かるね。」

そう言って殿下が嬉しそうに微笑んでいる。

“リリアーナ様、殿下に随分と愛されているのですね。一度はすれ違ってしまいましたが、私たちはリリアーナ様と殿下の恋を応援いたしますわ”

耳元で令嬢たちが嬉しそうに呟いているが…私は別に殿下との恋の応援なんてして欲しくはない!

「あの、皆さま。何か勘違いを…」

「それでは私たちは、失礼いたしますわ」

笑顔で手を振って去っていく令嬢たち。待って、まだ誤解が解けていないのに…

「さあ、リリアーナ、疲れただろう。ジュースを持ってきたよ。ゆっくり飲んで。それを飲んだら、今度こそ一緒にダンスを踊ろう。そうそう、今日の主催者でもある侯爵への正式な挨拶もまだだったね。さっき騒ぎを起こしてしまったから、改めて謝罪と共に挨拶に行こう」

嬉しそうに私に話し掛けてくる殿下。助けてもらった恩があるため、あまり強く拒否できない。結局ジュースを頂いた後、殿下とダンスを踊った。さらに夜会がお開きになるまで、ずっと殿下と一緒にいる羽目になったのだった。


※次回、アレホ視点です。
よろしくお願いしますm(__)m
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