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第37話:私の正直な気持ち
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体が宙に浮いている様な、不思議な感覚に襲われる。さっきまでの激痛と苦しさが嘘のように、今は心地よい何かに包まれている。
ここは一体どこなのかしら?よくわからないが、どうやら私は命を落とした様だ。最後にブラック様の顔を見られてよかったわ。でも、ブラック様、私を助けに来てくれた様だった。ブラック様の悲しそうな顔が、私の脳裏に焼き付いて離れない。
私、ブラック様に酷い事をしてしまったわね。もう死ぬと分かっていて、ブラック様に近づいたのだから…
ブラック様を傷つけた罰として、私は両親や以前お会いした天使様の元にいけないのかしら?でも、それならそれでいいわ。ここはとても居心地が良くて、気持ちいいから…
“ユリア、久しぶりだね”
この声は…
声の方を振り向くと、優しい微笑を浮かべた天使様、さらに両親がいた。
「お父様、お母様」
“ユリア!本当にごめんなさい。あなたをあんなひどい目に合わせてしまって。可哀そうに、辛くて苦しかったでしょう“
“ユリア、すまない。私が油断しなければ、君にこんな辛い思いをさせる事もなかったのに…全て私の責任だ”
「もういいのです、だってお父様とお母様に会えたのですもの。私の事を迎えに来てくださったのでしょう?嬉しいわ」
ずっとずっと会いたかったお父様とお母様が、目の前にいる。嬉しくて2人を強く抱きしめた。これからはずっと一緒だ。
“ユリア、両親に会えてよかったね。と言いたいところなのだが、実は君はまだ命を落としていないんだ。実はね、君は一度命を落としたのだが、サンディオ公爵家のブラック殿と夫人、王太子妃が君に魔力を注ぎ込んでね。その時神様のいたずらか何かで、君の心臓は動きだしてしまったんだよ”
「ブラック様と夫人、王太子妃殿下が!」
治癒魔法は体が引きちぎられるほどの激痛が走る魔法を、私の為に…それに夫人も王太子妃殿下も、面識がないのに、私の為に…
“ただ、いくら魔力を入れたところで、まだ君は瀕死の状態だった。これ以上ユリアをこのままにしておく訳にはいかないと思って、さっき君を迎えに行ったのだが、ブラック殿に強く引き留められてね。それで、ユリアに真意を聞きたいと思って”
ブラック様が私を…
“ユリア、君はどうしたい?私や両親と共に、あの世で痛みも苦しみもない世界で、幸せに暮らす?それともこの世の地獄を味わった現実世界で、もう一度やり直してみる?ユリアの正直な気持ちを聞かせてほしい。もし現実世界に戻りたいと言うのなら、私の魔力を少し分けてあげるよ。そうすれば、意識も戻るだろう。ただし、魔力が欠乏している事には変わりないから、体は辛いだろうがね。それでもいいというのなら、戻してあげる。さあ、どうする?またあの苦しみを味わうかい?”
「今天使様の魔力を分けて下さるとおっしゃいましたが、天使様への体の負担が大きいのではないですか?」
“君はいつでも人の事ばかり気にするのだね。無意識に自分に治癒魔法を掛けない様に拒否したのもうなずけるよ。私は天使だから、人間の君に少し魔力を分け与えるくらい、大したことはない。痛みもなければ苦しみもない。普通に握手する程度の感覚かな。だから私の事は気にしなくていいよ。君の正直な気持ちを教えてほしい”
私の正直な気持ちか…
ふと両親の方を見ると、優しい眼差しでこちらを見つめていた。
“ユリア、あなたの正直な気持ちでいいのよ。あなたは十分すぎるほど苦しんだ。誰に遠慮することなく、自分の気持ちに正直になりなさい”
お母様が私の肩を抱き、優しく語り掛けてくれる。私の正直な気持ち…
「私…ブラック様の元に戻りたい。私はブラック様の事が、大好きだから…」
“本当にそれでいいのかい?意識が戻ったら、また激痛に襲われるだろう。体だって思う様に動かないだろうし。もしかしたら、長くは生きられないかもしれないのだよ。分かっているのかい?私は意識を取り戻す必要最低限しか、君に魔力を与えないのだよ”
天使様が必死に訴えかけて来た。
「それでも私は、ブラック様の傍にいたいです。それで今度こそ命を落としたら、運命だと思って諦めますわ」
最期の時まで、私の元に駆けつけてくれたブラック様。私はブラック様に伝えたい気持ちが、沢山あるのだ。意識が戻り、再び叔父様たちから治癒魔法を強要されたとしても、私はブラック様のいる世界に戻りたい。
“分かったよ。ユリアが決めた事だから、私はこれ以上何も言わないよ”
“ユリア、どうか今度こそ幸せになってね。私達はずっと、あなたを見守っているから”
“私のせいで、ユリアには本当に辛い思いをさせてすまなかった。どうかブラック殿に伝えて欲しい。”ユリアを助けてくれてありがとう、どうかユリアの事をお願いします“と”
「はい、もちろんですわ。天使様、どうかお父様とお母様の事、よろしくお願いします」
天使様に向かって頭を下げた。すると、なぜか困惑顔の天使様が…
“私はやっぱりユリアが欲しかったな…ユリア、現実世界が辛くてたまらなくなったら、いつでも私を呼んでくれ。私に会いたいと強く願えば、いつでも飛んでいくから。それじゃあ、また会える日を楽しみにしている”
天使様がそう言うと、私の手をギュッと握ったのだ。その瞬間、何かに吸い込まれる様な感覚に襲われたのだった。
ここは一体どこなのかしら?よくわからないが、どうやら私は命を落とした様だ。最後にブラック様の顔を見られてよかったわ。でも、ブラック様、私を助けに来てくれた様だった。ブラック様の悲しそうな顔が、私の脳裏に焼き付いて離れない。
私、ブラック様に酷い事をしてしまったわね。もう死ぬと分かっていて、ブラック様に近づいたのだから…
ブラック様を傷つけた罰として、私は両親や以前お会いした天使様の元にいけないのかしら?でも、それならそれでいいわ。ここはとても居心地が良くて、気持ちいいから…
“ユリア、久しぶりだね”
この声は…
声の方を振り向くと、優しい微笑を浮かべた天使様、さらに両親がいた。
「お父様、お母様」
“ユリア!本当にごめんなさい。あなたをあんなひどい目に合わせてしまって。可哀そうに、辛くて苦しかったでしょう“
“ユリア、すまない。私が油断しなければ、君にこんな辛い思いをさせる事もなかったのに…全て私の責任だ”
「もういいのです、だってお父様とお母様に会えたのですもの。私の事を迎えに来てくださったのでしょう?嬉しいわ」
ずっとずっと会いたかったお父様とお母様が、目の前にいる。嬉しくて2人を強く抱きしめた。これからはずっと一緒だ。
“ユリア、両親に会えてよかったね。と言いたいところなのだが、実は君はまだ命を落としていないんだ。実はね、君は一度命を落としたのだが、サンディオ公爵家のブラック殿と夫人、王太子妃が君に魔力を注ぎ込んでね。その時神様のいたずらか何かで、君の心臓は動きだしてしまったんだよ”
「ブラック様と夫人、王太子妃殿下が!」
治癒魔法は体が引きちぎられるほどの激痛が走る魔法を、私の為に…それに夫人も王太子妃殿下も、面識がないのに、私の為に…
“ただ、いくら魔力を入れたところで、まだ君は瀕死の状態だった。これ以上ユリアをこのままにしておく訳にはいかないと思って、さっき君を迎えに行ったのだが、ブラック殿に強く引き留められてね。それで、ユリアに真意を聞きたいと思って”
ブラック様が私を…
“ユリア、君はどうしたい?私や両親と共に、あの世で痛みも苦しみもない世界で、幸せに暮らす?それともこの世の地獄を味わった現実世界で、もう一度やり直してみる?ユリアの正直な気持ちを聞かせてほしい。もし現実世界に戻りたいと言うのなら、私の魔力を少し分けてあげるよ。そうすれば、意識も戻るだろう。ただし、魔力が欠乏している事には変わりないから、体は辛いだろうがね。それでもいいというのなら、戻してあげる。さあ、どうする?またあの苦しみを味わうかい?”
「今天使様の魔力を分けて下さるとおっしゃいましたが、天使様への体の負担が大きいのではないですか?」
“君はいつでも人の事ばかり気にするのだね。無意識に自分に治癒魔法を掛けない様に拒否したのもうなずけるよ。私は天使だから、人間の君に少し魔力を分け与えるくらい、大したことはない。痛みもなければ苦しみもない。普通に握手する程度の感覚かな。だから私の事は気にしなくていいよ。君の正直な気持ちを教えてほしい”
私の正直な気持ちか…
ふと両親の方を見ると、優しい眼差しでこちらを見つめていた。
“ユリア、あなたの正直な気持ちでいいのよ。あなたは十分すぎるほど苦しんだ。誰に遠慮することなく、自分の気持ちに正直になりなさい”
お母様が私の肩を抱き、優しく語り掛けてくれる。私の正直な気持ち…
「私…ブラック様の元に戻りたい。私はブラック様の事が、大好きだから…」
“本当にそれでいいのかい?意識が戻ったら、また激痛に襲われるだろう。体だって思う様に動かないだろうし。もしかしたら、長くは生きられないかもしれないのだよ。分かっているのかい?私は意識を取り戻す必要最低限しか、君に魔力を与えないのだよ”
天使様が必死に訴えかけて来た。
「それでも私は、ブラック様の傍にいたいです。それで今度こそ命を落としたら、運命だと思って諦めますわ」
最期の時まで、私の元に駆けつけてくれたブラック様。私はブラック様に伝えたい気持ちが、沢山あるのだ。意識が戻り、再び叔父様たちから治癒魔法を強要されたとしても、私はブラック様のいる世界に戻りたい。
“分かったよ。ユリアが決めた事だから、私はこれ以上何も言わないよ”
“ユリア、どうか今度こそ幸せになってね。私達はずっと、あなたを見守っているから”
“私のせいで、ユリアには本当に辛い思いをさせてすまなかった。どうかブラック殿に伝えて欲しい。”ユリアを助けてくれてありがとう、どうかユリアの事をお願いします“と”
「はい、もちろんですわ。天使様、どうかお父様とお母様の事、よろしくお願いします」
天使様に向かって頭を下げた。すると、なぜか困惑顔の天使様が…
“私はやっぱりユリアが欲しかったな…ユリア、現実世界が辛くてたまらなくなったら、いつでも私を呼んでくれ。私に会いたいと強く願えば、いつでも飛んでいくから。それじゃあ、また会える日を楽しみにしている”
天使様がそう言うと、私の手をギュッと握ったのだ。その瞬間、何かに吸い込まれる様な感覚に襲われたのだった。
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