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第1話 転移人
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異世界アデーレ
翼人、獣人、エルフ、ドワーフが存在するが人間は転移人 とその子孫しか確認されていない。
寿命は翼人と獣人とドワーフは概ね500年エルフは1000年である、人間の寿命は番になった種族と同じになる。
須之原 翼空17歳は途方に暮れいてた。高校の制服と靴を履いて、ここどこ状態で薄暗い洋風の城の井戸の前で立ち尽くしていた。
やばいこのままじゃ俺、不審者で逮捕されるんじゃないか???焦って居る所為でいい解決案が一個も思いつかないんだが!?それに、さっきまで俺は自分の部屋で寝ていたはずで。いきなりこんな西洋の城の中庭?にいるのはおかしすぎる。
多分ラノベでよく見る異世界転移ってやつだとは思う。でも、小説とか漫画では必ず主人公たちには、何かしら問題が起こって、異世界転生や転移をしていたのに寝ている間に転移しているというのは、どうゆう事なんだろう。俺生活に、不満なんて持ってないのにどうして?父さんと弟の洋次心配してるだろうな・・・・・・。
いつまでもここには居られないし、出口まで行ければ御の字と考え。出口を探すため歩き出した。だが、城の中に入って歩いて出口を探しているが、行けども行けども出口が見つからない、どうしよう。警備の人にいっそ見つけてもらいたいと思ったその時だった。後ろから忍び寄って来た人物によって右腕をつかまれ羽交い絞めにされて豪華な壁側に縫いつけるようにして拘束された、痛くはなかったが。びっくりした。すると。
「あんた誰?」
と質問された。
「えっ?」
「ねぇあんた誰?」
聞かれてもなんと答えればいいのか分からなかった、だって異世界から来ました。なんて言っても信じて貰えるか分からなかったから・・・・・。
迷いに迷って口をついて出たのは。
「えっと俺は迷子です」
だった。当然納得して貰える筈もなく拘束している相手からは。
「答えになってないよ、昨夜の宴の招待客ではないのは服装を見れば分かるけど、不法侵入した賊にしては堂々と廊下歩いてるからそれも違う。ねぇあんた何者でなんの目的でこの王城に侵入したの?」
尋問されて素直に言ってみるしかないと思い自分の現状を正直に言った。
「正直に言いますけど!俺は家で寝てたと思ったらいきなりこのお城?の井戸の前に居たんですよ。何故か高校の制服姿で……」
「そうだったんだ」
「えっ?信じてくれるんですか?」
あっさり納得されてしまった。何故?俺は疑問だらけだった。
「うん君から嘘の匂いしなかったから」
と背後の人物は言ってのけた。嘘の発言に匂いなんかあるものなのか?聞いたことがないけど。嘘を言っている訳ないだろうし。この世界の人の特殊能力とかなのかな。
「嘘の匂い?そんなの分かるもの何ですか?」
半信半疑で聞くと。
「うん王家の血筋のものだけが使える嗅覚の魔法で嘘か本当か見抜られるんだ」
との返答が返って来て驚くとともに異世界っぽくて内心すごく興奮した。
「へぇ~すごいですね」
内心の興奮を隠し返答すると。
「?嫌じゃないの?」
不思議そうに聞かれて、これと言って嫌では無かったので。
「別に?凄いとは思いますけど不審者ですし俺」
と言うと。
「ふーん珍しいこと言うね普通は嫌がるのに・・・・」
そういわれても、現状不審者なのだから何をされても文句は言えないと思うのだが・・・・・。嘘を見抜くという魔法の特性が気になり、好奇心とほんの少しの心配がよぎり聞いてみた。
「あの、その魔法って 常時発動型なんですか?」
「違うよ」
「そうなんですか」
「うん、所で君いきなりこちらの世界へ転移して行く当てなんて無いだろうし。これからどうするの?」
「うーんそれも問題ですけど、まずは腕離してくれませんか?」
「あ、うん分かった離すよ。はい、ごめんね」
言ってみたらあっさり腕の拘束が解かれて拍子抜けした。
「いえ、不審者への対応としちゃ普通だと思うので。謝らなくて大丈夫です………よ」
振り向いて心底ビックリした。なんと虎のケモ耳ケモ尻尾付きの超絶美形がいたからだ。
「どうしたの?」
「あの……獣人さんですか?」
「うん虎の獣人だよ」
「あともしかしたら何ですが、やんごとなきご身分の方だったりします?」
服装から判断し聞いてみた。
「この国の第3王子だよ」
返ってきた答えは予想通りのものだった。
「そうですか、あの王子様とは露知らず色々聞いたりしてすみませんでした。」
「あの位なら大丈夫、貴族の人達は遠回しに嫌味言ってくる人が結構居るから。それよりは不快ではなかったし」
身分が高い割に気さくにあっさり許してくれて心底安心した。
「マジですか!えっ・・、自国の王子様にそんな失礼な物言いする方いるんですか!?」
「一定数いるね、ねぇマジってどういう意味?」
「マジは本当かって意味ですよ」
「ふーんそうなんだ、マジだよ嫌味たまに言われる。そろそろ身を固めてはどうですかって遠回しに」
自分の娘とかを勧められたりするのかな?
「男前の王子様も大変なんですね」
イケメンにはイケメンの悩みがあるんだなぁ。
「まぁ男前かは分からないけど、王子はちょっと大変かな?兄上達よりは大変では無いと思うけど」
嫌そうな顔をしたあと、愁いをおびた表情になった色々大変そうだな。
「そのお顔で男前じゃないなら、世の中の人ほとんどがブサイクになっちゃいますよ?やっぱり王子様って大変なんだなぁ」
しみじみ言うと。
「そういう君は可愛い顔してるよね。ねぇ名前教えてよ俺はラオル・ロウ・サウルっていうよ」
褒め返された上に、王子様の方から名乗ってくれたので俺も名乗る。
「あー女顔ってよく言われます。須之原 翼空って言います翼空が名前です」
「そうなんだ可愛いもんね。タスクって呼んでいい?」
「あーありがとうございます。良いですよラオル様」
「もう少し砕けて呼んでいいよ」
「じゃあ、ラオルさんて呼びますね」
「うん」
にっこり
「イッイケメン光線!!」
目をつぶって顔をそらす。
「なにそれ?」
「顔面偏差値高い人が笑うと出るやつです」
「そうなの?初めて言われた」
「そうなんですか……所でこの世界での転移者の扱いってどうなってますか?」
「んーあまり詳しくないんだけど、確か発見者又は国が決めた後見人が転移人が番と出会うまでを見守るはず」
「ちゃんとしてるんですね、転移してくる人多いんですか?あと番ってなんですか?」
「そうだね100年単位で平均2人くらい転移してくるよ多いか少ないかで言えば多いと思う。番はそちらの世界で言う運命の人で結婚相手かな?まあこちらの番は確実に番だと分かるから、そちらの運命の人とはかなり違うけど」
「発見者が保護するんですね、そうなると俺の後見人ラオルさんて事になりますね。番って地球で言う結婚相手ってことなんですね。教えてくれてありがとうございます!」
「そう言えばそうだね、うーんうん・・・・。いいよ後見人になってあげる」
「えっ!そんなあっさり!?いいんですか!?」
「うん君、嘘あんまり付かないからいいかなって」
「ありがとうございます」
「じゃあ僕の部屋に行こっか、この時間じゃ父上に報告に行こうにも起きてないから、父上に会いに行けないし」
「はい」
暫く行くと扉の前でラオルさんは立ち止まった。
「これに乗って、僕の部屋まで行くよ」
「これただの部屋ですよね?」
「違うよ、昇降機」
「へ?エレベーターですか!?なんでそんな物が??」
「そちらの世界ではそう言うんだ、昇降機は昔の転移人が開発した魔道具だよ」
「なるほど、過去にこちらの世界に来た人の制作物って事ですか」
「そうだよ、じゃ乗ろうか」
「はい」
乗り込んでみると階数の表が書かれている壁以外これと言った装飾は無かった。
「3階へ上昇」
ラオルさんがそう言ったかと思うと、一瞬の浮遊感があった。
「着いたよ」
「もうですか?」
「うん」
ラオルさんがドアを開けて廊下に出ると豪華な扉が目の前にあり、扉の左前には騎士らしき人が立っていた。
「ラオル殿下!その者は何者ですか!?」
ラオルさんは事も無げに一言。
「転移人のタスク・スノハラ殿だよ」
と告げた、すると騎士が。
「そうなのですか、では国王様への謁見が必要ですね」
「うん」
「では、時間が来るまでそちらの方は、何処にいて頂きましょうか?」
「僕の部屋にいてもらうから、部屋を手配しなくていいよ」
「承知致しました、ではそのように。私は謁見の手配をして参ります」
「ありがとう」
「いえ」
一礼すると騎士は去っていった
「じゃ入ろうか」
「はい」
部屋の中に入ると、大きな窓とテーブルセットが目に入った。座り心地が良さそうなソファセットもある。
「ソファに座ってて今お茶入れてくるから」
「メイドさんに頼まないんですか?」
「あぁ、メイドは鬱陶しいから政務の時しか付けないんだよ」
「そうなんですか」
「うん」
そう言うと、棚から茶器を取り出すと。手からお湯がポットに注がれて行った。魔法である、紛うことなき魔法である。が、詠唱が無かった。そう言えば嘘の分かる魔法も詠唱が無かった。
この世界の魔法は、詠唱が必要ないのかと思ったが。さっきの昇降機は詠唱していた。余り魔法の詠唱っぽくは無かったけど・・・・、思い切って聞いてみる事にした。
「あのラオルさん、この世界の魔法って詠唱は余り唱えないんですか?」
「んー子供は声に出して詠唱するけど、15歳くらいには殆どの人が心の中での詠唱になるかな。あと魔道具の発動詠唱するね」
「なるほど」
「はい、お茶どうぞ」
ラオルさんが、お茶をテーブルに置いてくれたので。飲んでみるレモンティーの味がしたのでびっくりした。レモンなんて絞ってる様子など無かったからだ、この不思議なお茶の正体が気になり尋ねてみた。
「あのレモンなんか無かったのに、何でこのお茶レモンの味がするんですか?」
「レモンが何かは知らないけど、果実の味がするのはそういうお茶の葉だからだよ。他にも何種類か果実の味がする茶葉があるよ」
「えっ!飲んでみたいです」
「うん、じゃあ取り寄せておくよ」
「いいんですか?ありがとうございます!」
「いえいえ」
俺は気になっていた事を聞いてみることにした。
「あの100年ごとに平均2人の転移が多いと言ってましたけど、俺には少ないように思いました。なぜ多いと言ったんですか?」
「それは、この世界の種族の寿命が転移してくる。世界の人より長いからそう感じるんだよ」
「長いってどれくらいですか?」
「そちらの世界の寿命の平均が、80歳くらいに対してこちらは獣人、ドワーフなどの平均寿命は500年、エルフは1000年ほどだからなんだよ」
この世界予想外すぎる。黙っていたら更に説明してくれた。
「あと、番にも種類があって。フェロモン型と紋章型がある、フェロモン型は出会ってすぐ香りがするんだ。あとフェロモン型の番は発情期になると、1週間は交わり続けなければ発情期が終わらないんだ。紋章型は出会うとお互いの腹部や胸などに紋章が現れるんだ。発情期は4日ほどで終わるよ」
「フェロモン型と紋章型があるんですか、フェロモン型は大変そうですね。紋章型は楽そうなので紋章型の番だといいなぁ。説明ありがとうございました」
「ん、どういたしまして」
……俺フェロモン型やだなぁ、どうか紋章型でありますように!!!!あれ?やばいなぜか眠気が。
「ふあああ、くぁ……」
「眠いの?」
「はい……」
「寝室で寝る?」
「いいんですか?」
「うん」
俺は、お言葉に甘える事にした。
「ほら、こっちの部屋だよ」
「はい」
手を取って案内してくれる。ラオルさんいい人だなぁ。
「本当に眠そうだね……ふぁぁ」
「眠気移りましたか?」
「かも?」
やや眉が下がった笑顔も眩しかった。
「目を閉じてどうしたの?」
「眩しくて」
「?、ああ・・・・。イケメンなんちゃらってやつ?」
「そうです」
「そか、まぁいいや。ほらベッドに着いたよ寝よっか」
「はい」
俺はおずおずとベッドに近寄り寝転がった、王族が寝るベッドなだけあり、キングサイズより一回り以上大きい。大人3人くらいが余裕で寝られるベッドだ。なんなら4人くらい余裕かもしれない、豪華で寝付けるだろうかと思ったのだが、俺はあっさり寝心地抜群の高級ベッドで即寝したのだった。
「んっ!お腹が熱い?何だろ??」
ラオルは原因を見るために、服をはだけさせて。自分の左胸部を見た。
「えっ?紋章?まさか……」
ラオルは慌てて翼空の服をはだけさせて上半身を見た。予想通りの物が翼空の腹部にも浮き出ていた。
「えー本当に?ははははは、異世界に居たんじゃ見つからないわけだ・・・・・」
ラオルは不敵に笑うと翼空の頬にキスをし、はだけさせた服を元に戻しながら呟いた。
「タスクが起きるの楽しみだな~、タスク覚悟しといてね。さて、時間まで僕も寝よっと」
かつてないほどワクワクして寝るラオルであった。
翼人、獣人、エルフ、ドワーフが存在するが人間は転移人 とその子孫しか確認されていない。
寿命は翼人と獣人とドワーフは概ね500年エルフは1000年である、人間の寿命は番になった種族と同じになる。
須之原 翼空17歳は途方に暮れいてた。高校の制服と靴を履いて、ここどこ状態で薄暗い洋風の城の井戸の前で立ち尽くしていた。
やばいこのままじゃ俺、不審者で逮捕されるんじゃないか???焦って居る所為でいい解決案が一個も思いつかないんだが!?それに、さっきまで俺は自分の部屋で寝ていたはずで。いきなりこんな西洋の城の中庭?にいるのはおかしすぎる。
多分ラノベでよく見る異世界転移ってやつだとは思う。でも、小説とか漫画では必ず主人公たちには、何かしら問題が起こって、異世界転生や転移をしていたのに寝ている間に転移しているというのは、どうゆう事なんだろう。俺生活に、不満なんて持ってないのにどうして?父さんと弟の洋次心配してるだろうな・・・・・・。
いつまでもここには居られないし、出口まで行ければ御の字と考え。出口を探すため歩き出した。だが、城の中に入って歩いて出口を探しているが、行けども行けども出口が見つからない、どうしよう。警備の人にいっそ見つけてもらいたいと思ったその時だった。後ろから忍び寄って来た人物によって右腕をつかまれ羽交い絞めにされて豪華な壁側に縫いつけるようにして拘束された、痛くはなかったが。びっくりした。すると。
「あんた誰?」
と質問された。
「えっ?」
「ねぇあんた誰?」
聞かれてもなんと答えればいいのか分からなかった、だって異世界から来ました。なんて言っても信じて貰えるか分からなかったから・・・・・。
迷いに迷って口をついて出たのは。
「えっと俺は迷子です」
だった。当然納得して貰える筈もなく拘束している相手からは。
「答えになってないよ、昨夜の宴の招待客ではないのは服装を見れば分かるけど、不法侵入した賊にしては堂々と廊下歩いてるからそれも違う。ねぇあんた何者でなんの目的でこの王城に侵入したの?」
尋問されて素直に言ってみるしかないと思い自分の現状を正直に言った。
「正直に言いますけど!俺は家で寝てたと思ったらいきなりこのお城?の井戸の前に居たんですよ。何故か高校の制服姿で……」
「そうだったんだ」
「えっ?信じてくれるんですか?」
あっさり納得されてしまった。何故?俺は疑問だらけだった。
「うん君から嘘の匂いしなかったから」
と背後の人物は言ってのけた。嘘の発言に匂いなんかあるものなのか?聞いたことがないけど。嘘を言っている訳ないだろうし。この世界の人の特殊能力とかなのかな。
「嘘の匂い?そんなの分かるもの何ですか?」
半信半疑で聞くと。
「うん王家の血筋のものだけが使える嗅覚の魔法で嘘か本当か見抜られるんだ」
との返答が返って来て驚くとともに異世界っぽくて内心すごく興奮した。
「へぇ~すごいですね」
内心の興奮を隠し返答すると。
「?嫌じゃないの?」
不思議そうに聞かれて、これと言って嫌では無かったので。
「別に?凄いとは思いますけど不審者ですし俺」
と言うと。
「ふーん珍しいこと言うね普通は嫌がるのに・・・・」
そういわれても、現状不審者なのだから何をされても文句は言えないと思うのだが・・・・・。嘘を見抜くという魔法の特性が気になり、好奇心とほんの少しの心配がよぎり聞いてみた。
「あの、その魔法って 常時発動型なんですか?」
「違うよ」
「そうなんですか」
「うん、所で君いきなりこちらの世界へ転移して行く当てなんて無いだろうし。これからどうするの?」
「うーんそれも問題ですけど、まずは腕離してくれませんか?」
「あ、うん分かった離すよ。はい、ごめんね」
言ってみたらあっさり腕の拘束が解かれて拍子抜けした。
「いえ、不審者への対応としちゃ普通だと思うので。謝らなくて大丈夫です………よ」
振り向いて心底ビックリした。なんと虎のケモ耳ケモ尻尾付きの超絶美形がいたからだ。
「どうしたの?」
「あの……獣人さんですか?」
「うん虎の獣人だよ」
「あともしかしたら何ですが、やんごとなきご身分の方だったりします?」
服装から判断し聞いてみた。
「この国の第3王子だよ」
返ってきた答えは予想通りのものだった。
「そうですか、あの王子様とは露知らず色々聞いたりしてすみませんでした。」
「あの位なら大丈夫、貴族の人達は遠回しに嫌味言ってくる人が結構居るから。それよりは不快ではなかったし」
身分が高い割に気さくにあっさり許してくれて心底安心した。
「マジですか!えっ・・、自国の王子様にそんな失礼な物言いする方いるんですか!?」
「一定数いるね、ねぇマジってどういう意味?」
「マジは本当かって意味ですよ」
「ふーんそうなんだ、マジだよ嫌味たまに言われる。そろそろ身を固めてはどうですかって遠回しに」
自分の娘とかを勧められたりするのかな?
「男前の王子様も大変なんですね」
イケメンにはイケメンの悩みがあるんだなぁ。
「まぁ男前かは分からないけど、王子はちょっと大変かな?兄上達よりは大変では無いと思うけど」
嫌そうな顔をしたあと、愁いをおびた表情になった色々大変そうだな。
「そのお顔で男前じゃないなら、世の中の人ほとんどがブサイクになっちゃいますよ?やっぱり王子様って大変なんだなぁ」
しみじみ言うと。
「そういう君は可愛い顔してるよね。ねぇ名前教えてよ俺はラオル・ロウ・サウルっていうよ」
褒め返された上に、王子様の方から名乗ってくれたので俺も名乗る。
「あー女顔ってよく言われます。須之原 翼空って言います翼空が名前です」
「そうなんだ可愛いもんね。タスクって呼んでいい?」
「あーありがとうございます。良いですよラオル様」
「もう少し砕けて呼んでいいよ」
「じゃあ、ラオルさんて呼びますね」
「うん」
にっこり
「イッイケメン光線!!」
目をつぶって顔をそらす。
「なにそれ?」
「顔面偏差値高い人が笑うと出るやつです」
「そうなの?初めて言われた」
「そうなんですか……所でこの世界での転移者の扱いってどうなってますか?」
「んーあまり詳しくないんだけど、確か発見者又は国が決めた後見人が転移人が番と出会うまでを見守るはず」
「ちゃんとしてるんですね、転移してくる人多いんですか?あと番ってなんですか?」
「そうだね100年単位で平均2人くらい転移してくるよ多いか少ないかで言えば多いと思う。番はそちらの世界で言う運命の人で結婚相手かな?まあこちらの番は確実に番だと分かるから、そちらの運命の人とはかなり違うけど」
「発見者が保護するんですね、そうなると俺の後見人ラオルさんて事になりますね。番って地球で言う結婚相手ってことなんですね。教えてくれてありがとうございます!」
「そう言えばそうだね、うーんうん・・・・。いいよ後見人になってあげる」
「えっ!そんなあっさり!?いいんですか!?」
「うん君、嘘あんまり付かないからいいかなって」
「ありがとうございます」
「じゃあ僕の部屋に行こっか、この時間じゃ父上に報告に行こうにも起きてないから、父上に会いに行けないし」
「はい」
暫く行くと扉の前でラオルさんは立ち止まった。
「これに乗って、僕の部屋まで行くよ」
「これただの部屋ですよね?」
「違うよ、昇降機」
「へ?エレベーターですか!?なんでそんな物が??」
「そちらの世界ではそう言うんだ、昇降機は昔の転移人が開発した魔道具だよ」
「なるほど、過去にこちらの世界に来た人の制作物って事ですか」
「そうだよ、じゃ乗ろうか」
「はい」
乗り込んでみると階数の表が書かれている壁以外これと言った装飾は無かった。
「3階へ上昇」
ラオルさんがそう言ったかと思うと、一瞬の浮遊感があった。
「着いたよ」
「もうですか?」
「うん」
ラオルさんがドアを開けて廊下に出ると豪華な扉が目の前にあり、扉の左前には騎士らしき人が立っていた。
「ラオル殿下!その者は何者ですか!?」
ラオルさんは事も無げに一言。
「転移人のタスク・スノハラ殿だよ」
と告げた、すると騎士が。
「そうなのですか、では国王様への謁見が必要ですね」
「うん」
「では、時間が来るまでそちらの方は、何処にいて頂きましょうか?」
「僕の部屋にいてもらうから、部屋を手配しなくていいよ」
「承知致しました、ではそのように。私は謁見の手配をして参ります」
「ありがとう」
「いえ」
一礼すると騎士は去っていった
「じゃ入ろうか」
「はい」
部屋の中に入ると、大きな窓とテーブルセットが目に入った。座り心地が良さそうなソファセットもある。
「ソファに座ってて今お茶入れてくるから」
「メイドさんに頼まないんですか?」
「あぁ、メイドは鬱陶しいから政務の時しか付けないんだよ」
「そうなんですか」
「うん」
そう言うと、棚から茶器を取り出すと。手からお湯がポットに注がれて行った。魔法である、紛うことなき魔法である。が、詠唱が無かった。そう言えば嘘の分かる魔法も詠唱が無かった。
この世界の魔法は、詠唱が必要ないのかと思ったが。さっきの昇降機は詠唱していた。余り魔法の詠唱っぽくは無かったけど・・・・、思い切って聞いてみる事にした。
「あのラオルさん、この世界の魔法って詠唱は余り唱えないんですか?」
「んー子供は声に出して詠唱するけど、15歳くらいには殆どの人が心の中での詠唱になるかな。あと魔道具の発動詠唱するね」
「なるほど」
「はい、お茶どうぞ」
ラオルさんが、お茶をテーブルに置いてくれたので。飲んでみるレモンティーの味がしたのでびっくりした。レモンなんて絞ってる様子など無かったからだ、この不思議なお茶の正体が気になり尋ねてみた。
「あのレモンなんか無かったのに、何でこのお茶レモンの味がするんですか?」
「レモンが何かは知らないけど、果実の味がするのはそういうお茶の葉だからだよ。他にも何種類か果実の味がする茶葉があるよ」
「えっ!飲んでみたいです」
「うん、じゃあ取り寄せておくよ」
「いいんですか?ありがとうございます!」
「いえいえ」
俺は気になっていた事を聞いてみることにした。
「あの100年ごとに平均2人の転移が多いと言ってましたけど、俺には少ないように思いました。なぜ多いと言ったんですか?」
「それは、この世界の種族の寿命が転移してくる。世界の人より長いからそう感じるんだよ」
「長いってどれくらいですか?」
「そちらの世界の寿命の平均が、80歳くらいに対してこちらは獣人、ドワーフなどの平均寿命は500年、エルフは1000年ほどだからなんだよ」
この世界予想外すぎる。黙っていたら更に説明してくれた。
「あと、番にも種類があって。フェロモン型と紋章型がある、フェロモン型は出会ってすぐ香りがするんだ。あとフェロモン型の番は発情期になると、1週間は交わり続けなければ発情期が終わらないんだ。紋章型は出会うとお互いの腹部や胸などに紋章が現れるんだ。発情期は4日ほどで終わるよ」
「フェロモン型と紋章型があるんですか、フェロモン型は大変そうですね。紋章型は楽そうなので紋章型の番だといいなぁ。説明ありがとうございました」
「ん、どういたしまして」
……俺フェロモン型やだなぁ、どうか紋章型でありますように!!!!あれ?やばいなぜか眠気が。
「ふあああ、くぁ……」
「眠いの?」
「はい……」
「寝室で寝る?」
「いいんですか?」
「うん」
俺は、お言葉に甘える事にした。
「ほら、こっちの部屋だよ」
「はい」
手を取って案内してくれる。ラオルさんいい人だなぁ。
「本当に眠そうだね……ふぁぁ」
「眠気移りましたか?」
「かも?」
やや眉が下がった笑顔も眩しかった。
「目を閉じてどうしたの?」
「眩しくて」
「?、ああ・・・・。イケメンなんちゃらってやつ?」
「そうです」
「そか、まぁいいや。ほらベッドに着いたよ寝よっか」
「はい」
俺はおずおずとベッドに近寄り寝転がった、王族が寝るベッドなだけあり、キングサイズより一回り以上大きい。大人3人くらいが余裕で寝られるベッドだ。なんなら4人くらい余裕かもしれない、豪華で寝付けるだろうかと思ったのだが、俺はあっさり寝心地抜群の高級ベッドで即寝したのだった。
「んっ!お腹が熱い?何だろ??」
ラオルは原因を見るために、服をはだけさせて。自分の左胸部を見た。
「えっ?紋章?まさか……」
ラオルは慌てて翼空の服をはだけさせて上半身を見た。予想通りの物が翼空の腹部にも浮き出ていた。
「えー本当に?ははははは、異世界に居たんじゃ見つからないわけだ・・・・・」
ラオルは不敵に笑うと翼空の頬にキスをし、はだけさせた服を元に戻しながら呟いた。
「タスクが起きるの楽しみだな~、タスク覚悟しといてね。さて、時間まで僕も寝よっと」
かつてないほどワクワクして寝るラオルであった。
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