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何と言うことでしょう!
わたくしの旦那様となったデメルフリード様。
物凄いスパダリ様でございました!!!
二ヶ月も掛かる距離を四人纏めて、しかも馬車ごと(馬二頭も)一瞬で転移。
広い敷地に結界を張って暖かい空気で満たし、ボロボロの邸は見る間に新築同様に。
それなのに魔力枯渇を起こしているようなそぶりは全く無い。
旦那様、ちょっと凄すぎません??
その上、
デブのわたくしを軽々とお姫様抱っこ。
お痩せになってらっしゃるのに、全くふらつく事の無いその体幹!
もしや、脱いだら以外と筋肉凄いんです、ってタイプですかーー!!
更に、
「マリアンヌ、君は俺を幸せにすると言ってくれた。だが、俺はそれ以上に君を幸せにしてみせる」
なんて、甘いセリフでわたくしをドロドロに溶かしてしまう。
皆さま、信じられまして?
この方、わたくしの夫ですのよ?
ああ、本当に本当に、今日というこの日まで血の滲むほどの努力と我慢を重ねてきた甲斐がありましたわ!!
し・あ・わ・せ♡
「マリアンヌ、君に聞きたいことがあるのだが」
デメルフリード様が、長い足を組んでお茶を飲みながら聞いてきた。
そのお顔は真剣そのもので、そんな顔も死ぬほどイケメン!
「え?ええ、何でも聞いてくださいませ」
「六年前‥‥君に掛けた忘却の魔法が解けた理由が知りたい」
あ、そこ気になってますのね。
正直なところデメルフリード様の強い魔法のショックで前世の記憶が戻ったからだと思いますけれど。
「きっと貴方の魔法よりもわたくしの恋の力の方が強かったのでしょう。魔法なんて何の役にも立たぬほどに強烈な初恋だったのです」
だって前世の記憶が戻ったこと自体、デメルフリード様の美貌に当てられた結果ですもの。
デメルフリード様が真っ赤なお顔で「は、初恋‥‥‥」と呟く。
そしてソワソワと、何やら言葉を探すような仕草をなさった後、意を決したように再び口を開いた。
「もう一つ、質問があるんだ。その‥‥マリアンヌは何故、認識阻害で姿を消していた俺の存在を把握できたのだろうか?」
「ああ、それは匂いですわ。デメルフリード様が近くにいらっしゃると、貴方の魔力の匂いがしますの」
デメルフリード様は一瞬不思議そうなお顔でわたくしを見て、それから恥じ入るように下を向いた。
「魔力の匂い、か。初めて聞いたな。しかし、俺の魔力はさぞかし不快な匂いなんだろうな」
はあぁ?不快?
馬鹿を言っちゃあいけませんわ。
「デメルフリード様の魔力の匂いはチョコレートですわ。濃厚で、甘くて、ほろ苦い、わたくしの脳みそを溶かしてしまうほどの幸せな匂いです」
そう、歴史あるチョコレート界の最高峰デメル。
前世で大好きだった高級チョコレートの香りです!
デメルフリード様が、
「チョコレート‥‥甘い、幸せの匂い‥‥」
と呟いて、それはそれは嬉しそうに破顔した。
ずっきゅーーん!!
そのお顔は反則です!
不意打ちは心臓に突き刺さるのでやめてくださいませ!
ああ、まさか婚姻の初日からこんな素敵な笑顔が見られるなんて思ってもみませんでしたわ!!
「ほ、他の者の匂いも感じるのか?」
「ええ。魔力の強い者に限りますが。ちなみにミリヨンの魔力は腐ったドブの匂いです。きっとミリヨン・ドブールの本名は『魅了・ドブ沼』ですわね。それからモラーハルトはガマ油の匂い。でもあれはただの体臭ですわね。彼は魔力を持ちませんから」
「モラーハルトが魔力を持たない?しかし、この国の国民は全ての者が魔力を持っている。その魔力の大きさに個人差はあっても、王族であるモラーハルトが魔力を持たないというのは有り得ないだろう」
「ええ、だから彼はその事を必死に隠しています。故に、彼はコンプレックスの塊です。その劣等感からわたくしを貶めることに生きがいを感じるのでしょうね」
「ああ、成る程。それは確かに合点がいく。俺は不思議だったんだ。何故モラーハルトはこんなにも素晴らしい君に対してあれ程までに嫌がらせを繰り返すのか、と」
「魔力が無いのならそれを補う為の努力をなさればいいのに。何の努力もせずに、他人を貶めてストレスを発散する。わたくしは心の底からあの男を軽蔑しています。モラーハルト・ビシューの本名は『モラハラ男・美醜』でしょうね」
「‥‥? もらはら、とは何だろう」
あら、この世界にはモラハラという言葉はないのかしら。
「モラハラとは、道徳や倫理に反する言動や態度によって相手の心を傷つける精神的な嫌がらせを指します。例えば無視をする、暴言を吐く、特段の理由もなく不機嫌な態度を取る、人格を否定するような侮辱、 等々ですね」
「‥‥‥ああ、確かにあの愚弟をそのまま表現したような説明だな」
「わたくしはアレをただの一度も愛したことなどありませんわ。アレの婚約者であったことは、わたくしの人生最大の汚点。アレは想像を絶するほどの馬鹿で性悪です。わたくしが舌を噛んで自害するサマを見たかったのでしょう。でも残念ながら、単純馬鹿を手のひらで転がす術はこの六年でとっくに習得済みですわ」
そう言ってクスリと笑って見せると、
「‥‥そうだったのか。それなら俺も盆暗の脳タリンだな。見事に君に転がされた」
デメルフリード様も眉を下げて笑った。
わたくしの旦那様となったデメルフリード様。
物凄いスパダリ様でございました!!!
二ヶ月も掛かる距離を四人纏めて、しかも馬車ごと(馬二頭も)一瞬で転移。
広い敷地に結界を張って暖かい空気で満たし、ボロボロの邸は見る間に新築同様に。
それなのに魔力枯渇を起こしているようなそぶりは全く無い。
旦那様、ちょっと凄すぎません??
その上、
デブのわたくしを軽々とお姫様抱っこ。
お痩せになってらっしゃるのに、全くふらつく事の無いその体幹!
もしや、脱いだら以外と筋肉凄いんです、ってタイプですかーー!!
更に、
「マリアンヌ、君は俺を幸せにすると言ってくれた。だが、俺はそれ以上に君を幸せにしてみせる」
なんて、甘いセリフでわたくしをドロドロに溶かしてしまう。
皆さま、信じられまして?
この方、わたくしの夫ですのよ?
ああ、本当に本当に、今日というこの日まで血の滲むほどの努力と我慢を重ねてきた甲斐がありましたわ!!
し・あ・わ・せ♡
「マリアンヌ、君に聞きたいことがあるのだが」
デメルフリード様が、長い足を組んでお茶を飲みながら聞いてきた。
そのお顔は真剣そのもので、そんな顔も死ぬほどイケメン!
「え?ええ、何でも聞いてくださいませ」
「六年前‥‥君に掛けた忘却の魔法が解けた理由が知りたい」
あ、そこ気になってますのね。
正直なところデメルフリード様の強い魔法のショックで前世の記憶が戻ったからだと思いますけれど。
「きっと貴方の魔法よりもわたくしの恋の力の方が強かったのでしょう。魔法なんて何の役にも立たぬほどに強烈な初恋だったのです」
だって前世の記憶が戻ったこと自体、デメルフリード様の美貌に当てられた結果ですもの。
デメルフリード様が真っ赤なお顔で「は、初恋‥‥‥」と呟く。
そしてソワソワと、何やら言葉を探すような仕草をなさった後、意を決したように再び口を開いた。
「もう一つ、質問があるんだ。その‥‥マリアンヌは何故、認識阻害で姿を消していた俺の存在を把握できたのだろうか?」
「ああ、それは匂いですわ。デメルフリード様が近くにいらっしゃると、貴方の魔力の匂いがしますの」
デメルフリード様は一瞬不思議そうなお顔でわたくしを見て、それから恥じ入るように下を向いた。
「魔力の匂い、か。初めて聞いたな。しかし、俺の魔力はさぞかし不快な匂いなんだろうな」
はあぁ?不快?
馬鹿を言っちゃあいけませんわ。
「デメルフリード様の魔力の匂いはチョコレートですわ。濃厚で、甘くて、ほろ苦い、わたくしの脳みそを溶かしてしまうほどの幸せな匂いです」
そう、歴史あるチョコレート界の最高峰デメル。
前世で大好きだった高級チョコレートの香りです!
デメルフリード様が、
「チョコレート‥‥甘い、幸せの匂い‥‥」
と呟いて、それはそれは嬉しそうに破顔した。
ずっきゅーーん!!
そのお顔は反則です!
不意打ちは心臓に突き刺さるのでやめてくださいませ!
ああ、まさか婚姻の初日からこんな素敵な笑顔が見られるなんて思ってもみませんでしたわ!!
「ほ、他の者の匂いも感じるのか?」
「ええ。魔力の強い者に限りますが。ちなみにミリヨンの魔力は腐ったドブの匂いです。きっとミリヨン・ドブールの本名は『魅了・ドブ沼』ですわね。それからモラーハルトはガマ油の匂い。でもあれはただの体臭ですわね。彼は魔力を持ちませんから」
「モラーハルトが魔力を持たない?しかし、この国の国民は全ての者が魔力を持っている。その魔力の大きさに個人差はあっても、王族であるモラーハルトが魔力を持たないというのは有り得ないだろう」
「ええ、だから彼はその事を必死に隠しています。故に、彼はコンプレックスの塊です。その劣等感からわたくしを貶めることに生きがいを感じるのでしょうね」
「ああ、成る程。それは確かに合点がいく。俺は不思議だったんだ。何故モラーハルトはこんなにも素晴らしい君に対してあれ程までに嫌がらせを繰り返すのか、と」
「魔力が無いのならそれを補う為の努力をなさればいいのに。何の努力もせずに、他人を貶めてストレスを発散する。わたくしは心の底からあの男を軽蔑しています。モラーハルト・ビシューの本名は『モラハラ男・美醜』でしょうね」
「‥‥? もらはら、とは何だろう」
あら、この世界にはモラハラという言葉はないのかしら。
「モラハラとは、道徳や倫理に反する言動や態度によって相手の心を傷つける精神的な嫌がらせを指します。例えば無視をする、暴言を吐く、特段の理由もなく不機嫌な態度を取る、人格を否定するような侮辱、 等々ですね」
「‥‥‥ああ、確かにあの愚弟をそのまま表現したような説明だな」
「わたくしはアレをただの一度も愛したことなどありませんわ。アレの婚約者であったことは、わたくしの人生最大の汚点。アレは想像を絶するほどの馬鹿で性悪です。わたくしが舌を噛んで自害するサマを見たかったのでしょう。でも残念ながら、単純馬鹿を手のひらで転がす術はこの六年でとっくに習得済みですわ」
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「‥‥そうだったのか。それなら俺も盆暗の脳タリンだな。見事に君に転がされた」
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