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第七十三話 略奪
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出発の朝、食堂にて。
「皆準備はいいな?部屋の物は馬車に乗せたな?装備は着けてるな?大丈夫か?」
「ユーノスケ様お父さんみたいですよ。ウフフフ」
「だってなぁ・・・忘れ物があったら大変だぞ?取りに戻れないんだから。」
「大丈夫ですよ、ご主人様。私が確認しときましたから」
「そうか!ありがとう。それじゃ出発するか!」
もう俺はウキウキである。久々の旅だからだ。
これから何が待ってるんだろう?と思うだけで堪らなくなる。あるのはトラブルなのか、新しい出会いなのか。高鳴る心臓を押さえ、クロちゃんに馬車を繋ぎリアカーを繋いだ。
「さあ、行くぞ!頼むぞクロちゃん!」
クロちゃんもご機嫌である。外に出れるからな。2週間も放ったらかしにしてゴメンな。
俺達は少しずつ賑やかになりつつある街中を抜けて西門に向かう。西門で門番に冒険者証明を見せて街を出た。
「ユーノスケ様今回は長く街に居ましたね。ラインハルト帝国はあと10日くらいの道のりですが、一気に行きますか?」
「ああ、勿論だ!早くラインハルト帝国に行きたいな。帝国に異種族の人が居れば良いんだけどな。」
「異種族ならあたしが居るじゃない!」
「そうなんだけどさ。ほら魔族でもサキュバス族とか吸血鬼族とかあるだろ?俺は出来るだけ多くの種族に会ってみたいんだ。」
「ああ、そう言う事ね。その他には獣人族とか?」
「そう!そうなんだ!獣人にも会いたい!」
ケモ耳萌えでは無いが尻尾には興味がある。セックスしてる時はどうなってるのかとか気になる。
「ご主人様の旅の目的は異種族に会う事と、他の大陸に行く事ですもんね。」
「ああ。絶対達成させるぞ!」
こんな感じで数日を過ごした。旅の馬車の中はいつも暇なんだが、今回はシャロンに魔族にはどんな種族が居るのか、どんな特徴があるのか根掘り葉掘り聞いたから時間が立つのが早かった。
「ユーノスケ様!町が襲われています!」
あと数日でラインハルト帝国に着くという時にイベント発生。此方に来たのではなく、今日泊まろうとした小さな町に盗賊が襲い掛かっている。
魔物より人間の方がタチが悪いぞ?
「人数はどの位だ?目測でいい。」
「10~20名位だと思います。でも何かおかしいです。装備が前の盗賊より豪華で皆同じ物を着けています。」
んー?皆同じ物?それって何処かの兵士じゃないの?略奪ってヤツか?
「ハルカ馬車を止めろ。多分襲ってる連中は何処かの兵士だ。助けてやりたいが他の領地の領主と戦いたくない。コッチに危害を加えない限り何もするな。」
「・・・・はい。」
ん?返事が暗いな。俺が正義の使者とでも思ってるのかね?大体20対4で勝てるとでも?敵に1人でも強いヤツが居たら俺達は全滅するぞ。
そう言いたかったが止めといた。
でも町の人が可哀想です!とか言いそうだからだ。
俺達は馬車に乗ったまま、少し離れた所で事の成り行きを見守っていた。
30分位たっただろうか。略奪が終わり兵士達が引き上げていく。
その中にデカデカと何かの紋章を付けた馬車があった。やっぱり何処かの兵士だったみたいだな。
手を出さなくて良かった。
「もう兵士達も見えなくなったから大丈夫だろ?町に行ってみよう。」
町に入るともう町人達は不幸のドン底見たいな顔をしている。
「これはこの町は素通りした方がいいな。一応何があったのかかだけ事情を聞いておこう。」
俺とレイラが二手に別れてそれぞれ話を聞いてみた。
俺の方の話によるとこの町に盗賊が逃げ込んだから、匿っていないか家の中を確認すると言う名目で家の中に入り込んで金品を奪って行ったと言う事だ。
レイラの方も大体同じだ。
まるで悪代官の手下だな。あ、領主って代官だろ?その物か。何処の領主の兵士なんだろ?近場の所だとは思うが今まで通って来たとこの領主か?でも反対方向に帰っていったな。まさかとは思うが、これから行くラインハルト帝国じゃないだろうな?
この可哀想な町を通り過ぎ今日も夜営を選択した。
「ユーノスケ様は何故あの町を助けなかったんですか?」
やっぱりハルカは不満に思ってた様だ。
「あのな、あの人数の中に俺達が飛び込んでいっても勝てる確率は低いぞ。逆に全滅する可能性の方が高い。それに町の人は怪我をさせられても死人は出てない。抵抗すれば殺される事が解ってるからだ。その前に俺はハルカ、レイラ、シャロンを守る為なら他の人間は死んでも構わないと思っている。酷い人間だと思うか?俺の手は2つしか無い。守れるものには限りがあるんだ。」
当たり前の事をそのまま言ってみた。何故かハルカが涙をボロボロ流している。どうして?
「ご、ごめんなさい。そこまで深く考えていませんでした・・・」
あ、うん。解ってくれたならいいんだ。何も泣かなくても・・・・
ラインハルト帝国まで予定ではあと3日で着く筈だ。
あと少しだ。このまま何事も無く帝国まで着くことを祈るばかりだ。
「皆準備はいいな?部屋の物は馬車に乗せたな?装備は着けてるな?大丈夫か?」
「ユーノスケ様お父さんみたいですよ。ウフフフ」
「だってなぁ・・・忘れ物があったら大変だぞ?取りに戻れないんだから。」
「大丈夫ですよ、ご主人様。私が確認しときましたから」
「そうか!ありがとう。それじゃ出発するか!」
もう俺はウキウキである。久々の旅だからだ。
これから何が待ってるんだろう?と思うだけで堪らなくなる。あるのはトラブルなのか、新しい出会いなのか。高鳴る心臓を押さえ、クロちゃんに馬車を繋ぎリアカーを繋いだ。
「さあ、行くぞ!頼むぞクロちゃん!」
クロちゃんもご機嫌である。外に出れるからな。2週間も放ったらかしにしてゴメンな。
俺達は少しずつ賑やかになりつつある街中を抜けて西門に向かう。西門で門番に冒険者証明を見せて街を出た。
「ユーノスケ様今回は長く街に居ましたね。ラインハルト帝国はあと10日くらいの道のりですが、一気に行きますか?」
「ああ、勿論だ!早くラインハルト帝国に行きたいな。帝国に異種族の人が居れば良いんだけどな。」
「異種族ならあたしが居るじゃない!」
「そうなんだけどさ。ほら魔族でもサキュバス族とか吸血鬼族とかあるだろ?俺は出来るだけ多くの種族に会ってみたいんだ。」
「ああ、そう言う事ね。その他には獣人族とか?」
「そう!そうなんだ!獣人にも会いたい!」
ケモ耳萌えでは無いが尻尾には興味がある。セックスしてる時はどうなってるのかとか気になる。
「ご主人様の旅の目的は異種族に会う事と、他の大陸に行く事ですもんね。」
「ああ。絶対達成させるぞ!」
こんな感じで数日を過ごした。旅の馬車の中はいつも暇なんだが、今回はシャロンに魔族にはどんな種族が居るのか、どんな特徴があるのか根掘り葉掘り聞いたから時間が立つのが早かった。
「ユーノスケ様!町が襲われています!」
あと数日でラインハルト帝国に着くという時にイベント発生。此方に来たのではなく、今日泊まろうとした小さな町に盗賊が襲い掛かっている。
魔物より人間の方がタチが悪いぞ?
「人数はどの位だ?目測でいい。」
「10~20名位だと思います。でも何かおかしいです。装備が前の盗賊より豪華で皆同じ物を着けています。」
んー?皆同じ物?それって何処かの兵士じゃないの?略奪ってヤツか?
「ハルカ馬車を止めろ。多分襲ってる連中は何処かの兵士だ。助けてやりたいが他の領地の領主と戦いたくない。コッチに危害を加えない限り何もするな。」
「・・・・はい。」
ん?返事が暗いな。俺が正義の使者とでも思ってるのかね?大体20対4で勝てるとでも?敵に1人でも強いヤツが居たら俺達は全滅するぞ。
そう言いたかったが止めといた。
でも町の人が可哀想です!とか言いそうだからだ。
俺達は馬車に乗ったまま、少し離れた所で事の成り行きを見守っていた。
30分位たっただろうか。略奪が終わり兵士達が引き上げていく。
その中にデカデカと何かの紋章を付けた馬車があった。やっぱり何処かの兵士だったみたいだな。
手を出さなくて良かった。
「もう兵士達も見えなくなったから大丈夫だろ?町に行ってみよう。」
町に入るともう町人達は不幸のドン底見たいな顔をしている。
「これはこの町は素通りした方がいいな。一応何があったのかかだけ事情を聞いておこう。」
俺とレイラが二手に別れてそれぞれ話を聞いてみた。
俺の方の話によるとこの町に盗賊が逃げ込んだから、匿っていないか家の中を確認すると言う名目で家の中に入り込んで金品を奪って行ったと言う事だ。
レイラの方も大体同じだ。
まるで悪代官の手下だな。あ、領主って代官だろ?その物か。何処の領主の兵士なんだろ?近場の所だとは思うが今まで通って来たとこの領主か?でも反対方向に帰っていったな。まさかとは思うが、これから行くラインハルト帝国じゃないだろうな?
この可哀想な町を通り過ぎ今日も夜営を選択した。
「ユーノスケ様は何故あの町を助けなかったんですか?」
やっぱりハルカは不満に思ってた様だ。
「あのな、あの人数の中に俺達が飛び込んでいっても勝てる確率は低いぞ。逆に全滅する可能性の方が高い。それに町の人は怪我をさせられても死人は出てない。抵抗すれば殺される事が解ってるからだ。その前に俺はハルカ、レイラ、シャロンを守る為なら他の人間は死んでも構わないと思っている。酷い人間だと思うか?俺の手は2つしか無い。守れるものには限りがあるんだ。」
当たり前の事をそのまま言ってみた。何故かハルカが涙をボロボロ流している。どうして?
「ご、ごめんなさい。そこまで深く考えていませんでした・・・」
あ、うん。解ってくれたならいいんだ。何も泣かなくても・・・・
ラインハルト帝国まで予定ではあと3日で着く筈だ。
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