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一目惚れしちゃった

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 私は、高校1年生、百田 菜津美(ももた なつみ)。
身長は、153cmの眼鏡っ子。
ちょっとくせ毛の髪を、2つに束ねてる。
よく、なっちゃんって呼ばれてる。
一応、私立高校に通ってるけど、頭は、そんなに良くないよ。まぁ、中の下って感じ。
一般企業に勤めるパパと塾の受付事務をしているママと暮らしてる。

 そんな私は、今、片想いしている男の子がいるの。
名前は、涼宮 優(すずみや ゆう)。
180cmの長身、髪は、サラサラ。ピアノが上手で、勉強も出来て、運動神経抜群。もう、完璧!!
 彼に一目惚れしたのは、県のピアノコンクールで優勝したってニュースを地方のテレビ局の番組で観てから。
片想いの話は、まずは、置いといて…。

 私に、とんでもないことが起こったの。
それは、中学3年の受験の時、塾に通ってて、私は、模擬テストの成績も、さんざん、勉強も全然出来ない時、頭がついに、バァッてなった。
そしたら、アイツが現れたの。
「私は、なっちゃんの守護霊。じゃあ、乗るから。」
私は、「へっ?」ってなった。
アイツというのは、頭の薄い中肉中背のオッサンだった。
私が、肩車してるみたいに私に乗ってきた。
霊を見るのも、その時が初めて。
私は、そのオッサンに言ってやった。
「あのー、いきなり、乗られても困るんだけど、オッサン、名前は?」
何かオッサン怒ってるみたい。
「オッサン、オッサンて失礼だな。私は、一応、なっちゃんの守護霊だぞ!!名前は、言えない。先祖をたどられて、正体バレるとまずいから。」
私は、構わずに「オッサンは、オッサン!!はい、決まり!!」と、言ってやった。
私が、オッサンを肩車してると、何か他の人達の守護霊が見えてきた。
みんな守護霊を肩車してる。
私は、スマホで色々、守護霊のこと調べてみたの。
そしたら、守護霊が見える人を『スピ』って、言うんだって。
 オッサンに、怒られたり、慰められたりしながら、ついに、志望校の私立の女子高に受かったの。
やったね!!

片想いの話に戻るね。
しばらくは、どこかで会えないかなと思ってたけど、やっぱり、会えなかった。残念。
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