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第14話

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エコーズ4人で走って公園に息切れしながら到着した。

待っていた頭領は「よく考えたら、お前ら、名乗りを上げていないな!普通、ヒーローだったら、例えば“なんとかヒーロー”とか“なんとか戦士”とか言うだろう?」

健が「そういえば、そうだな。」

健は敵の言うことにもかかわらず、頭領のコメントに対して、同調した。

阿蘭が健に「そんなこと感心している場合じゃないだろう!まぁ、一理あるから適当に名乗っておけよ。」

健は「それなら、ご期待に応えてやってみようかな~?」と言って、他の3人とコソコソと打ち合わせをした。

健が「エコーズ1号!」と大きな声で言うと阿蘭が次に「エコーズ2号!」

楓梨が続けて「エコーズ3号!」そして、最後に千鶴が暗い声で「エコーズ4号・・・。」

健が「正義の味方!エコーズ、参上!」と、締めをくくった。

それを聞いてから頭領は今、4人の言葉を聞いた調子で「待っておったぞ!エコーズ!」

実に、しらこい状況だった。

名乗りを上げたエコーズ4人は一応、ポーズをキメていた。

その時に、小学生低学年の男の子3人が現れた。子供たちは、ヒーローがいるので驚いた様子だった。そして、子供たちは健たちに「ヒーロー!頑張って!」と声援を送った。

健たちは子供たちが見ているのと昨夜から、アイドルグループの男性という褒め言葉を思い出して、ヒーローのポーズをキメていた。

子供たちも、ますます興奮した。

それで、健たちはポーズをキメたり、デビルグリードに勇敢に戦いを挑んだ。

思わぬ健たちの態度の変化に頭領たちは驚いた。

いつもの戦闘員は頭領に「どうなっているんでしょうか?」と尋ねた。

頭領は「今日は、おもしろくないから帰ろう!」と言って、消えた。

頭領は、やる気をなくさせるために褒めたのに、逆にやる気になって、思わぬ展開に残念そうだった。
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