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竜の御子達
手に負えない宝物
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その繊細な細工の首飾りを目にして、領主はしばし困ったように眉を寄せた。
「これはまた、王族や高位貴族ぐらいしか持てないような品だな。こういう物は私よりお前の方が詳しいのではないか?」
領主は渡されたその首飾りを大きな机の上に綺麗に伸ばし、全体が見えるようにすると、兵士らしからぬだらけた様子で佇んでいた警備隊の班長、ザイラックを近くに呼び寄せる。
「班長さんが詳しいのですか?」
「彼の生家は高位貴族だからな」
「そうなんですか」
ライカはなんとなく頷いたが、高位貴族が何かを知っている訳ではなかった。
ましてやサッズの方は貴族が何かすら分からない。
とりあえず、二人は自身の判断は保留のまま、ここは領主に任せる事にしていたのだ。
「まぁ俺もそう詳しい訳じゃありませんが、こりゃ、ここらの国の細工じゃないですね。知ってますか? 金細工より銀細工の方が難しいんですよ。それがここまで繊細に加工されてるとなると、どう安く見積もっても国王が保有する等級の、いわゆる宝物ってやつでしょう」
「やっぱりそうか」
うなずいて、領主はにこりと笑う。
「二人ともよく聞きなさい、我が領は貧しい。これはなんとなく分かるかな?」
「ええっと」
「分からん」
ライカもサッズも他にここと比べる事が出来る街を知らないので、比較しなければ分からないようなものは分からないのだ。
「そうかそうか」
それを聞いた領主はなぜか嬉しそうである。
「領主様はどうにもならん比較で不満を持つのは不幸だっていつも言ってましたもんね。つまりお前等は幸せだって事だな」
「幸せとはまた違うだろうが、他と比べてがっかりしてもらっても寂しいからな」
はははと笑い、領主はそのまま首飾りを手に取ってはっきりと告げた。
「では、言わせてもらうが、実はここにはこれを購うだけの金銭を支払う蓄えがない」
「えっ!」
ライカは驚いて声を上げる。
食事に使う分の金銭に代えて欲しいだけで、ミリアムから領主様ならなんとかなると聞いてここへ来たのに、どうも何か話が大きくなってきている事にやっと気付いたのだ。
「それってそんなに高いものなんですか?」
「ううむ、俺の説明って分かり難かったですかね?」
ザイラックが苦笑いを浮かべてぼやいてみせる。
「いやいや、価値観の違いというものはよくある事だ。気にするな」
領主は押さえきれない笑いを噛み殺すように、口に拳をあて、ライカに頷いた。
「なんかよく分からんが、つまりそれを食い物に代える事は出来ないって事なのか?」
段々自分にとって分からないやりとりに飽きてきたらしいサッズはなんとなく投げやりな物言いになっている。
「まあ、退屈かもしれんがもう少し付き合ってくれないか? うちで無理なものをこの街の両替所に持ち込んでも到底換金出来ぬし、お前達には普通に使える手頃な金銭が必要だ。それは間違いない所だろう?」
「はい」
ライカが領主の言葉に返事をしながら、片手でサッズの耳を引っ張った。
「やめろ、馬鹿」
「馬鹿はサッズだろ? 考えてもみなよ、領主様は忙しいんだぞ?サッズがご飯食べられない事なんか本当は領主様に関係ない事なんだよ」
ライカの真剣な目付きに、サッズは降参の印に片手を上げてみせる。
「分かったよ、付き合えば良いんだろ」
「そもそも態度が偉そうだろ」
「ごちゃごちゃ煩い、こういうのは俺は面倒なんだよ」
「ああ、そうだね、馬鹿だから仕方ないよね」
また掴み合いに発展しそうな二人を、領主は穏やかに遮る。
「二人とも、私が悪かった。どうもこの仕事をやってると回りくどい言い方が癖になってね。要するにだ、これを丸ごと換金出来る場所はない。それならば金銭ではない物でそれより価値の低いもの複数に換えて、改めてそれを換金すれば良いと思うのだ」
「価値の低い物複数に? そうか、価値を分散させるんですね」
ライカが理解を示して応じた。
「そうだ、幸いな事にこの城には価値ある物をお持ちのお方がいらっしゃる。その方は大層花が好きだったそうだから、これと自分の持ち物を換える事を嫌がりはすまい」
「あれに手を付けるのですか?」
「交換していただくのさ」
ザイラックが確認するように言い、領主は暖炉の横の紐を引いた。
すぐに扉が開かれ、それを開いたらしき外の守備隊の隊士が簡易の礼を執って廊下の両脇に立つ。その間を、二人は領主に招かれるままに従って進んだ。
「しばし部屋を離れる。半刻は掛からぬ。ザイラックがいるので供は必要ない」
領主は兵にそう言い置き、長い廊下をそのまま歩く。
「領主様」
「どうした?」
ライカが不思議そうに領主を見上げたので、彼は足を止めぬままにそれに応えた。
「俺はここで一番偉いのは領主様だと聞いていたのですけど、さっきの言葉ではどなたかもっと偉い方がいらっしゃるみたいな話でした」
「ああ、この城には主があってな。我等は間借りしているだけの身。色々と憚る事があるのだ」
「間借り?」
「ライカはこの城の由来を聞いた事はないか?」
「ええっと、確か昔どこかのお金持ちの貴族の人が娘さんの為に建てたとか?」
「そうだ。つまりこの城は本来その姫君の物なのだよ」
「え? でも、その人はずっと昔の人なんでしょう?」
「そう、とても昔に生きた方だ。だが、人というものは、全ての他人が忘れるまでは決して滅びないものだと私は思っているのだよ。っと、城ではどうも畏まった口調になるな、堅苦しくてすまん」
「いえ、だって領主様はここの主なんでしょう? それならその威を示さなければならないのは分かります」
途端に、ぎょっとしたようにザイラックがライカを見詰めた。
片や領主は全く動じずにその言葉に微笑む。
「お前は面白いな。色々と不思議なものの見方が出来るようだ。おそらくそれはとても貴重な事だ。お前自身にも、周りの者にとってもな」
どこかしみじみと彼は続けた。
「人は通常自分の視点からしか物を見る事は出来ない。これは当然の事だ。しかし、他人と接して他人の視点を知る事で、人は本来以上の視野を得る。そうやって広がる世界はとても豊かなものなのだ」
「だから領主様は色んな人の話を聞いて視野を広げて来たのですか?」
「そうだな、学んだ事は多く、会得出来た物は少ない非才な身だが、多くの人の話を聞き、多くの人の見た物を知った。それこそが私の唯一誇れる財産でもある」
「凄いですね」
ライカの純粋な感心の言葉に領主は苦笑する。
「そうでもないぞ。ライカ、お前は本が読めるという事だが、私は昔は全く文字を読めなかった。だからただひたすらに他人の話を聞いて回るしかなかったのだよ。愚かではあったが、それは確かに大切な事だった。だが、子供時代から本を読めるお前の方が私より遥かに学べる事は多いはずだ」
「それじゃあ俺も領主様のように自分の目で見る以上の物を見る事が出来るようになるでしょうか?」
「なれるさ。芯となるものを、自分が何を求めているのかを見失わなければな」
「そういう理屈っぽい話は全く分からん」
サッズが焦れて話を遮った。
難しい話を隣で聞かされてすっかり不機嫌になっている。
「サッズって、本当に学ぶとかいう話が嫌いだよね」
「うっさいな」
「ところでだ。ずっと気になってたんだが」
ザイラックがなんとなく遠慮がちに口を挟んだ。
「そっちの名前はサッズでいいのか? 最初はサックと呼んでたようだが後はずっとそっちで呼んでるし、友達同士で呼び名を変えて遊ぶ遊びもあるらしいし、もしかしてそれか?」
「あ、」
ライカは思わず口を押さえる。
それは何かあると公言しているようなものだ。
だが、ライカが何かを言う前に、サッズの顔から再び表情が消える。
「おっさんやめとけ、イラっと来るんだよ、他人に名前呼ばれると」
どこかの壁がみしりと音を立てた。
同時に、すぅっとサッズの周りの空気が歪む。
ザイラックが反射的に剣に手を延ばした。
「あああ、ごめんなさい、すみません! 実は彼の一族は家族以外本当の名前は呼ばないんです」
「ああ、なるほど。真名ってやつか、聞いた事ある。それで仮名がどっちなんだ?」
ライカが大慌てで説明すると、ザイラックは呆れる程あっさりと引いた。
「サックの方で呼んでください」
「りょうかい。それにしてもおっかねえな、そいつ鬼気がありすぎだぜ」
「おっかないのはどっちだ、全く」
ザイラックとサッズが同時に臨戦態勢を解く。
どうやら彼等の間に既になにやら目に見えないやりとりがあったらしく、争いごとに敏感ではないライカには詳細は分からないながら周囲の温度が急激に下がって自分の肌に鳥肌が立ったのを見て、すっかり仰天してしまった。
「さすがに大人げないだろう、お前も」
ぺしりと、領主がザイラックの後ろ頭をはたく。
空気がふと和らいだ。
「いや、大人にその叱り方はどうかと」
ぼやきながらも口元が笑っている。
その姿は大人としてどうなのか? と問い質したい所だが、賢明にも誰もそれについて追求する事はなかった。
「これはまた、王族や高位貴族ぐらいしか持てないような品だな。こういう物は私よりお前の方が詳しいのではないか?」
領主は渡されたその首飾りを大きな机の上に綺麗に伸ばし、全体が見えるようにすると、兵士らしからぬだらけた様子で佇んでいた警備隊の班長、ザイラックを近くに呼び寄せる。
「班長さんが詳しいのですか?」
「彼の生家は高位貴族だからな」
「そうなんですか」
ライカはなんとなく頷いたが、高位貴族が何かを知っている訳ではなかった。
ましてやサッズの方は貴族が何かすら分からない。
とりあえず、二人は自身の判断は保留のまま、ここは領主に任せる事にしていたのだ。
「まぁ俺もそう詳しい訳じゃありませんが、こりゃ、ここらの国の細工じゃないですね。知ってますか? 金細工より銀細工の方が難しいんですよ。それがここまで繊細に加工されてるとなると、どう安く見積もっても国王が保有する等級の、いわゆる宝物ってやつでしょう」
「やっぱりそうか」
うなずいて、領主はにこりと笑う。
「二人ともよく聞きなさい、我が領は貧しい。これはなんとなく分かるかな?」
「ええっと」
「分からん」
ライカもサッズも他にここと比べる事が出来る街を知らないので、比較しなければ分からないようなものは分からないのだ。
「そうかそうか」
それを聞いた領主はなぜか嬉しそうである。
「領主様はどうにもならん比較で不満を持つのは不幸だっていつも言ってましたもんね。つまりお前等は幸せだって事だな」
「幸せとはまた違うだろうが、他と比べてがっかりしてもらっても寂しいからな」
はははと笑い、領主はそのまま首飾りを手に取ってはっきりと告げた。
「では、言わせてもらうが、実はここにはこれを購うだけの金銭を支払う蓄えがない」
「えっ!」
ライカは驚いて声を上げる。
食事に使う分の金銭に代えて欲しいだけで、ミリアムから領主様ならなんとかなると聞いてここへ来たのに、どうも何か話が大きくなってきている事にやっと気付いたのだ。
「それってそんなに高いものなんですか?」
「ううむ、俺の説明って分かり難かったですかね?」
ザイラックが苦笑いを浮かべてぼやいてみせる。
「いやいや、価値観の違いというものはよくある事だ。気にするな」
領主は押さえきれない笑いを噛み殺すように、口に拳をあて、ライカに頷いた。
「なんかよく分からんが、つまりそれを食い物に代える事は出来ないって事なのか?」
段々自分にとって分からないやりとりに飽きてきたらしいサッズはなんとなく投げやりな物言いになっている。
「まあ、退屈かもしれんがもう少し付き合ってくれないか? うちで無理なものをこの街の両替所に持ち込んでも到底換金出来ぬし、お前達には普通に使える手頃な金銭が必要だ。それは間違いない所だろう?」
「はい」
ライカが領主の言葉に返事をしながら、片手でサッズの耳を引っ張った。
「やめろ、馬鹿」
「馬鹿はサッズだろ? 考えてもみなよ、領主様は忙しいんだぞ?サッズがご飯食べられない事なんか本当は領主様に関係ない事なんだよ」
ライカの真剣な目付きに、サッズは降参の印に片手を上げてみせる。
「分かったよ、付き合えば良いんだろ」
「そもそも態度が偉そうだろ」
「ごちゃごちゃ煩い、こういうのは俺は面倒なんだよ」
「ああ、そうだね、馬鹿だから仕方ないよね」
また掴み合いに発展しそうな二人を、領主は穏やかに遮る。
「二人とも、私が悪かった。どうもこの仕事をやってると回りくどい言い方が癖になってね。要するにだ、これを丸ごと換金出来る場所はない。それならば金銭ではない物でそれより価値の低いもの複数に換えて、改めてそれを換金すれば良いと思うのだ」
「価値の低い物複数に? そうか、価値を分散させるんですね」
ライカが理解を示して応じた。
「そうだ、幸いな事にこの城には価値ある物をお持ちのお方がいらっしゃる。その方は大層花が好きだったそうだから、これと自分の持ち物を換える事を嫌がりはすまい」
「あれに手を付けるのですか?」
「交換していただくのさ」
ザイラックが確認するように言い、領主は暖炉の横の紐を引いた。
すぐに扉が開かれ、それを開いたらしき外の守備隊の隊士が簡易の礼を執って廊下の両脇に立つ。その間を、二人は領主に招かれるままに従って進んだ。
「しばし部屋を離れる。半刻は掛からぬ。ザイラックがいるので供は必要ない」
領主は兵にそう言い置き、長い廊下をそのまま歩く。
「領主様」
「どうした?」
ライカが不思議そうに領主を見上げたので、彼は足を止めぬままにそれに応えた。
「俺はここで一番偉いのは領主様だと聞いていたのですけど、さっきの言葉ではどなたかもっと偉い方がいらっしゃるみたいな話でした」
「ああ、この城には主があってな。我等は間借りしているだけの身。色々と憚る事があるのだ」
「間借り?」
「ライカはこの城の由来を聞いた事はないか?」
「ええっと、確か昔どこかのお金持ちの貴族の人が娘さんの為に建てたとか?」
「そうだ。つまりこの城は本来その姫君の物なのだよ」
「え? でも、その人はずっと昔の人なんでしょう?」
「そう、とても昔に生きた方だ。だが、人というものは、全ての他人が忘れるまでは決して滅びないものだと私は思っているのだよ。っと、城ではどうも畏まった口調になるな、堅苦しくてすまん」
「いえ、だって領主様はここの主なんでしょう? それならその威を示さなければならないのは分かります」
途端に、ぎょっとしたようにザイラックがライカを見詰めた。
片や領主は全く動じずにその言葉に微笑む。
「お前は面白いな。色々と不思議なものの見方が出来るようだ。おそらくそれはとても貴重な事だ。お前自身にも、周りの者にとってもな」
どこかしみじみと彼は続けた。
「人は通常自分の視点からしか物を見る事は出来ない。これは当然の事だ。しかし、他人と接して他人の視点を知る事で、人は本来以上の視野を得る。そうやって広がる世界はとても豊かなものなのだ」
「だから領主様は色んな人の話を聞いて視野を広げて来たのですか?」
「そうだな、学んだ事は多く、会得出来た物は少ない非才な身だが、多くの人の話を聞き、多くの人の見た物を知った。それこそが私の唯一誇れる財産でもある」
「凄いですね」
ライカの純粋な感心の言葉に領主は苦笑する。
「そうでもないぞ。ライカ、お前は本が読めるという事だが、私は昔は全く文字を読めなかった。だからただひたすらに他人の話を聞いて回るしかなかったのだよ。愚かではあったが、それは確かに大切な事だった。だが、子供時代から本を読めるお前の方が私より遥かに学べる事は多いはずだ」
「それじゃあ俺も領主様のように自分の目で見る以上の物を見る事が出来るようになるでしょうか?」
「なれるさ。芯となるものを、自分が何を求めているのかを見失わなければな」
「そういう理屈っぽい話は全く分からん」
サッズが焦れて話を遮った。
難しい話を隣で聞かされてすっかり不機嫌になっている。
「サッズって、本当に学ぶとかいう話が嫌いだよね」
「うっさいな」
「ところでだ。ずっと気になってたんだが」
ザイラックがなんとなく遠慮がちに口を挟んだ。
「そっちの名前はサッズでいいのか? 最初はサックと呼んでたようだが後はずっとそっちで呼んでるし、友達同士で呼び名を変えて遊ぶ遊びもあるらしいし、もしかしてそれか?」
「あ、」
ライカは思わず口を押さえる。
それは何かあると公言しているようなものだ。
だが、ライカが何かを言う前に、サッズの顔から再び表情が消える。
「おっさんやめとけ、イラっと来るんだよ、他人に名前呼ばれると」
どこかの壁がみしりと音を立てた。
同時に、すぅっとサッズの周りの空気が歪む。
ザイラックが反射的に剣に手を延ばした。
「あああ、ごめんなさい、すみません! 実は彼の一族は家族以外本当の名前は呼ばないんです」
「ああ、なるほど。真名ってやつか、聞いた事ある。それで仮名がどっちなんだ?」
ライカが大慌てで説明すると、ザイラックは呆れる程あっさりと引いた。
「サックの方で呼んでください」
「りょうかい。それにしてもおっかねえな、そいつ鬼気がありすぎだぜ」
「おっかないのはどっちだ、全く」
ザイラックとサッズが同時に臨戦態勢を解く。
どうやら彼等の間に既になにやら目に見えないやりとりがあったらしく、争いごとに敏感ではないライカには詳細は分からないながら周囲の温度が急激に下がって自分の肌に鳥肌が立ったのを見て、すっかり仰天してしまった。
「さすがに大人げないだろう、お前も」
ぺしりと、領主がザイラックの後ろ頭をはたく。
空気がふと和らいだ。
「いや、大人にその叱り方はどうかと」
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