王子に婚約破棄された悪役令嬢は辺境の変態魔法使いのオモチャ

のぞみ

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第2章

塔の中は、思っていたよりも整っていた。ごちゃごちゃとした実験器具や薬瓶が並ぶ書斎、棚には用途不明の鎖や革ベルトが収まりよく吊るされている。何よりも、部屋全体に漂う、妙に甘くて鼻をくすぐる香りが、ハナの神経をじわじわと侵食してきた。

「……この匂い、媚薬?」

エリックはハナの問いに答えず、赤い液体の詰まった瓶を机に置くと、横目でちらりと彼女を見た。

「君のような気の強い女が、どこまで『素直』になれるのか……私はそれに興味がある」

「……ああ、なるほど。私を実験台にするつもりね?」

「“素材”とはそういう意味だ」

ハナは目を細めた。王子に捨てられたことが屈辱だったかといえば、そうでもない。彼女の本心はどこか冷めていた。むしろ――この展開のほうが、ずっと面白い。いつか見た、ゲームの中の選択肢を思い出す。

>エリックの実験に協力する(淫乱END)

>断って逃げる(農業村娘END)

「どっちがいいかなんて、聞くまでもないわよね」

ハナはローブを脱いだ。白いドレスの肩紐をするりと落とす。ゲームの主人公のように、「純潔」とか「抵抗」とか、そんな単語は彼女には似合わない。

エリックが小さく目を見開いた。が、それも一瞬。彼はにやりと笑い、片手でハナの顎をつかむと、そのまま唇に薬瓶の口を押し当てた。

「まずは、唇から味わってもらおう。これは感覚拡張系の試作……わずか一滴で、肌が風を撫でただけで熱を持つ。君のような反応を見たい者には、うってつけだ」

「くっ……!」

舌の上に乗った液体は、ラム酒のように甘く、だが舌の奥を焼くような刺激があった。喉が熱くなり、じわりと額に汗がにじむ。服の上からでも、自分の乳首が立っているのが分かる。

「どうだ?」

「……ッ、きいてるじゃない……ッ」

そう返すのが精いっぱいだった。ハナの身体は自分の意志とは関係なく熱を帯び、膣の奥に鈍い疼きを感じる。ドクン、ドクンと脈打つ鼓動が、身体全体に広がっていく。

エリックはその様子を冷静に観察しながら、指先でハナのドレスの胸元をそっと開いた。薄い布の下から露わになる柔肌。乳首はまるで蜜に濡れた果実のように艶めいていた。

「ふむ……視覚、聴覚、触覚、すべて感度上昇。目は潤み、呼吸は浅く……素晴らしい反応だ」

「ぐっ……ああっ……!」

エリックの手が、まるで羽のように柔らかく、乳房の谷間をなぞった。たったそれだけで、ハナの身体が跳ねる。声を押し殺そうとしても、喉の奥から漏れ出す甘い吐息は止められなかった。

「ッ……バカ……かってに……ッ、弄るな……ッ」

「言葉とは裏腹に、身体がとても素直で可愛いじゃないか。おや……下も、すでにこんなに濡れて……」

ハナの太ももを伝って落ちる蜜。視線を落としたエリックは、その透明な液体を指でなぞり、香りを確かめるように鼻に近づけると、うっすらと笑った。

「……淫らでいい匂いだ」

「やめ、ッ……っ、やめな……くて、いい……ッ」

一瞬、自分で何を言ったか分からなかった。けれど、身体は正直だった。こんな風に痺れるような興奮、あのつまらない王子との茶番では味わえなかった。これは……本物だった。

エリックは、静かにハナのスカートを捲り上げ、指を彼女の秘部へと滑らせた。くちゅ、という音が響く。ヌルついた感触に、彼はひとつ満足げに頷き――

「今夜は、とことん試させてもらおう。君の限界まで、どこまでもな」

その声と同時に、塔の奥から「カチャン」と鎖の音が響いた。ハナの足首に、ひんやりとした金属が触れる。

快楽の研究所。

――ようこそ、隠しルートへ。
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