1 / 1
1
『午前0時、彼の部屋で』
一ノ瀬結衣はその夜、いつものように何も感じないまま終電に乗り込んだ。車内はまばらな乗客。彼女のヒールは足を少しだけ痛めていたし、今日もクライアントには笑顔で頭を下げ、帰りの改札ではイヤホン越しに流れるプレイリストさえ、どこか遠く感じた。
そのときだった。
目の前の座席に、彼がいた。
白いシャツの第一ボタンを開け、腕時計を眺めていたその男。短く整えられた髪、彫りの深い顔、無言でスマホを操る指がやたらと綺麗だった。なのに、どこか全体が色気をまとっていた。無骨さと都会の洗練の間に立つような、見た目だけで気圧される男。
彼のスマホ画面がふと反射して、結衣の目に入ったのは、自分が週末にバイトしているカフェの店内写真だった。
「…それ、うちのカフェじゃない?」
思わず口をついて出た声に、男はゆっくり顔を上げた。深くて、底の見えない瞳。
「…そう。あのカフェ、落ち着くからたまに行く」
「へえ、奇遇ですね。私、そこの店員なんです」
「見たことあるかもな。…そのときの顔と、今の顔、ちょっと違う」
それが最初の会話だった。
彼の名前は、黒川悠真。29歳、外資系IT企業でマーケティングをしているという。話す言葉の節々に知性が滲み、けれどその声の低さは何かを試すように重く、ずっと耳に残った。
結衣はそれから数日間、いつもの生活をこなしながらも、頭の片隅に黒川悠真の存在がこびりついて離れなかった。あの終電の夜、彼と別れてからも、彼の声が脳内で繰り返し再生された。
——「今の顔、違う」
あれは何気ない一言のようでいて、何もかも見透かされていた気がした。
翌日、カフェのシフト中に彼が来た。
入り口で彼を見つけた瞬間、心臓が跳ねた。
黒のロングコート、グレーのタートル。無造作にセットされた髪の隙間から覗く視線は、無表情でありながら、こちらを刺すようにまっすぐ向いていた。
「ホット、ブラックで」
彼は結衣の手からカップを受け取り、何も言わずに受け取ったレシートをくしゃりと握ってポケットに入れた。座るのはいつも一番奥の席、壁に背を預けた位置。スマホを見ながら、時折窓の外をぼんやり眺めていた。
それが3日続いた。
話しかけてくるわけでもなく、ただ同じコーヒーを頼み、同じ席に座る。
けれど、それだけで——なんだか、目が合うたびに何かが削られていくような、あるいは、じわじわと溶かされていくような。
4日目、彼はレジで言った。
「今日、上がり何時?」
その一言に、理性がわずかに揺れた。だが口は自然と答えていた。
「…19時ですけど」
彼は手首の時計をちらりと見て、小さく笑った。
「じゃあ、待ってる」
それだけを言って、出て行った。
——ドアが閉まる音が、あんなに重たく響いたのは初めてだった。
バイトを終えて、スタッフルームでコートを羽織る手が妙に震えた。鏡で口紅のにじみを直しながら、「行くな」「やめとけ」と理性が警告していた。でも、どうしても、もう一度、あの声を、目を、肌を近くで感じたくて——気づけば外に出ていた。
彼はいた。
街灯の下、スーツの上から黒いコートを羽織り、ポケットに手を入れたまま、ビルの角に寄りかかっていた。タバコも吸わず、スマホもいじらず、ただじっと結衣を待っていた。
「……寒くないんですか」
「お前、口調、敬語なのな。店のときは崩してたのに」
「……クセです」
「どっちでもいいけど、俺の前だと素出してくれたほうが……興奮する」
言葉の途中で、わずかにトーンを落としてきたその言い方に、背筋がゾワリとした。
彼はタクシーを拾い、ドアを開けて結衣を乗せ、自分も続いて滑り込んだ。行き先は何も言わない。なのに、運転手は黙って都心から少し離れた住宅地へとハンドルを切った。まるで、何度もこのルートを走ったことがあるかのように。
静かな車内。結衣の膝の上に乗せられた彼の手が、ゆっくりと滑り、指先が太腿の内側をなぞった。
「……スカート短いね。こういうの、好きな男多いよ」
「好きな男がいないので……気にしてません」
「じゃあ今日から、俺のために履いて」
彼は言葉の最後に唇を寄せてきた。声じゃない、息が耳にかかる距離。まだキスもしていないのに、吐息だけで喉の奥が詰まった。
そして——数分後、タクシーは止まった。
23階建てのマンション。エントランスは黒くて無機質、照明は間接的で、それが妙に艶やかだった。オートロックを通り抜け、彼はエレベーターで最上階近くまで連れていった。
部屋の扉が開いた瞬間、外の世界が音を失ったようだった。
高層階の夜景が壁一面に広がり、照明は抑えられ、グレージュの内装に無駄なものは何もない。けれど、そこにある空気だけが、やたらと熱を孕んでいた。
「……来たな」
そう呟いた彼が、後ろから腰に手を回し、髪を撫で、耳に唇を寄せたとき、結衣はもう、自分の意思では何も抗えないことを理解していた。
駅から歩いてすぐの高層マンション。最上階近く。フローリングの上を裸足で歩くと、結衣は自分がどこにいるのかもわからなくなった。
「シャワー、使う?」
「…別に、いい」
「じゃあ、いきなりで」
彼はすぐに結衣の唇を塞いだ。キスは荒くなかった。ただ、ためらいがなかった。彼の舌が入り込み、結衣の舌をすくい、押し返され、もう息が乱れていた。腰を抱かれた瞬間、背中がぞくりと震えた。
「最初から…濡れてるじゃん、どうしたの?」
「……ちが……ん……っ、あっ……」
彼の指がパンティ越しに結衣の中心をなぞった。じっとりと濡れた布地を指で押し上げられる感触に、喉の奥が詰まる。
「仕事終わりでこんなにエロいとか、やばいな」
彼は笑いもせず、熱い手のひらで彼女の脚を広げた。そのままソファに押し倒され、膝を割られる。下着が引き剥がされていくたび、結衣の心拍は早くなり、耳鳴りすらしていた。
「ここ…俺の指じゃ足りないでしょ?」
彼の長い中指が、くちゅっ、と音を立てて結衣の中に入り込む。ヌルリと迎え入れるそこは、すでに何度か小さな波を越えていた。
「ああっ……や……!そこ……っ!」
「これ好きでしょ? 奥のここ……ぎゅってしてる。ほら……トロトロ」
音を聞かせるように、彼は指を引き抜いて見せる。ねっとりと絡む愛液が白い肌に糸を引いた。
「もう我慢できない。入れるぞ」
ズン、と押し当てられたものは、熱くて硬くて、信じられないほど大きかった。結衣は思わず脚を閉じかけるが、その動きを簡単に押さえつけられる。
「怖い?……でも、欲しいんでしょ?」
彼の太くて熱い肉棒が、一気に結衣の中を満たしていく。体が裂けそうなほどの衝撃、けれど甘くて、痺れるような快感がそれを凌駕していた。
「あっ、んっっ……ああ……っ!」
「うるせえ……声、出しすぎ……でも、もっと聞かせろ」
ズンッ、ズンズンズンッ……!奥を的確に、ずっと当て続けるようなピストン。結衣の腰は跳ね、胸の先端も擦れ、視界はすでに白んでいた。
「イきそう……イくっ……あっああぁっ!!」
彼の腕の中で何度も絶頂しながら、結衣は気づいていた。
——これ、セックスなんかじゃない。
体中を貪られ、けれど抱きしめられたみたいな。
誰にも触られたことのない場所に、彼だけが届いてくる。
それが、余計に怖かった。
彼の部屋で抱かれる夜は、決まって深く、熱く、終わりが見えなかった。
その夜の始まりはいつも静かで、焦らすように、ふとした仕草で始まる。
たとえば結衣がリビングでソファに腰を下ろした瞬間、黒川はすぐには触れてこない。コートを脱ぎながら、ふと視線だけが向けられ、そこに一切の言葉がない。
けれど、その瞳にじっと見られると、背中に熱が走る。
何も言われないまま、彼がグラスを片手に近づき、沈黙の中で酒を交わす。それだけで、空気は変わっていく。
「……今日、スカート短いね」
ふいに放たれる言葉。笑っているわけでも、からかっているわけでもない。
ただその目は、すでにすべてを脱がせているようだった。視線の下で肌が炙られる感覚に、自然と脚が閉じたくなる。けれど、そんな仕草をしたとたん、彼はその隙間に手を入れてくる。
「ほら、やっぱり……」
指先が、太腿の内側をなぞる。
スカートの裾がわずかにめくれ、下着のラインが浮かび上がるころには、結衣の呼吸はもう浅くなっていた。
「……触ってもいい?」
尋ねるふりをして、許可を待たない。
黒川の指が下着の上からぐっしょり濡れた中心を押さえつけると、そのまま指の腹でくりくりと擦ってくる。
「なにこれ……もう、こんなに?」
「ちが……やっ……!」
「本当に“ちが”う? これ、俺のせいじゃないのか?」
その言葉を囁かれたとたん、彼の指はパンティの隙間から生々しい音を立てて入り込んでくる。
くちゅ、くちゅ、ぬちゅっ……
愛液が溢れるたびに、ソファの革張りが冷たく感じられる。
「やだ……声、でちゃう……」
「出せ。もっと、俺に聞かせて」
その低い声は、耳の奥をくすぐるように、感度をさらに跳ね上げる。
背中に手を回され、下着をするりと剥がされたかと思えば、指先がクリトリスに触れた瞬間、体が跳ねた。
「ほら、ここ、ずっと疼いてる。自分で触るときも、ここ重点的だろ?」
「……見てないのに、なんでそんな……っ、わか……!」
「顔見ればわかる。……あと、締まりが教えてくれる」
彼の言葉はいつだって遠慮がないのに、なぜか下品に聞こえなかった。
静かで、抑えたトーン。それでいて、どこか言葉に“責め”の熱が込められていて、抗えなかった。
そして、とうとうソファに押し倒される。
ブラのホックがほどかれ、胸の谷間を舌でなぞられたときには、すでに全身が敏感になっていた。
乳首に吸いつかれ、片方を揉まれながらもう片方が甘く噛まれたとき、結衣の腰は浮き、口元から漏れた声が自分のものとは思えなかった。
「っあ……ああ……ん、も……だめ……!」
「まだ“だめ”の段階じゃねぇだろ。何回でも、壊れるまで、味わえ」
彼のズボンが下ろされ、剥き出しになったそれは、毎回見るたびに圧倒された。
長くて太い。それでいて、形が美しく、怒張して脈打っている。
「……ねえ、それ……本当に、全部……?」
「うん。奥、ちゃんと開けとけよ。じゃないと……泣くことになる」
ズンッと、一気に挿入される。
「ひっ!」と喉が震え、入り口がぱっつりと引き裂かれるような感覚。
けれど、そこからゆっくりと沈み込んでいくと、奥の奥で絡まり、満たされ、何も考えられなくなる。
「すげぇ……ぎゅうぎゅう。溶けてきてんの、わかる?」
「や、やだ……そんな……っ、はっ……!」
「やだって、言いながら動いてんじゃん。こんなに奥、吸い込んで……」
彼は腰を打ちつけながら、わざと膣内を掻き混ぜるような角度で突いてくる。
ズンズンと子宮口にぶつかる感覚、ぐちゅぐちゅと混ざり合う愛液の音、肌と肌がぶつかる湿った音。それらすべてが五感を支配し、思考を断ち切った。
「結衣……俺のを、感じて。奥まで。ほら……」
指がクリを刺激しながら、亀頭で子宮口を押し上げる。
そこに何度も当たるたびに、結衣は体を仰け反らせ、声を抑えきれずに泣きそうになった。
「だめ、イく……やだ……もうイく、イっちゃう……っ!」
「イけよ。俺の中で、ぐちゃぐちゃになってイけ」
ビクン、ビクン……と腰が跳ねる。
膣が締まり、彼の肉棒を絞めつけながら、結衣の全身が絶頂の波にのまれた。
でも、それでも彼は止まらない。
繋がったまま、ゆっくりと腰を動かし続ける。
「イった直後が一番、エロいんだよな。柔らかくなって、でも締め付けてくる。……最高」
「や、もう……無理っ……!」
「無理って言ってるの、すげぇ可愛いから、もう一回言って」
そう囁かれて再び突き上げられると、快感が再燃する。
さっきまで脱力していた体が再び昂り、結衣は彼の腰を掴み返してしまう。
「あっ、やだっ、またっ……あああっ!!」
「ほら、イきそうだろ。わかる。中、また締まってきた」
「んんっ、ん……やだ、ほんとに、イっ……!」
二度目の絶頂は一度目よりも遥かに濃密で、結衣は呻きながら涙を流した。
体が震え、頭が真っ白になり、快楽の深淵に引きずり込まれる。
「泣いてるの、可愛い。もう一回イけるな」
「むりっ……あ、あっ……っ、ああああ……っ!」
意識が飛ぶ直前、彼の唇が優しく額に触れた。
「全部溶けてなくなればいい」
彼の体温に包まれていると、そんな極端なことを思ってしまう。
もう、どこまでも彼に壊されたい。
抱かれて、満たされて、すべての理性を奪われてしまいたい。
彼の腕の中なら、それでいい——。
そして夜は、また深く潜っていく。
終わりが見えないほど、彼の熱が体の奥に沁みていく。
そして今夜も、また——。
⸻
「結衣、こっち向け」
深夜のマンションのリビング。ソファに背中を預けて座る黒川の膝の上で、結衣は後ろ向きに跨がっていた。脚を開かされた姿勢のまま、結衣の膣内を下から激しく突き上げられる。ズッ、ズン、ズチュッ……と、下品な水音が部屋に響く。
「あっ、ああんっ……やっ、そんな奥、だめ……!」
「奥が欲しいって、もう口が言ってんぞ。締め方がエロすぎる」
「言ってない……言って、な……っああんっ!」
ピストンと同時に、片手でクリトリスを擦られた瞬間、全身がビクッと跳ねた。彼の動きは容赦なく、欲情にまかせた荒々しさと計算された巧さが混ざり合っていた。ガンガンと突き上げられるたび、結衣は内壁をぐしゃぐしゃにかき回され、絶え間ない快感に喘ぐ。
「そんなに気持ちいいのか。ちゃんと感じてる顔、俺に見せろよ」
「やっ、だめ、見ないで……顔、そんなっ……!」
ぐいっと髪を掴まれて後ろを向かされ、額を合わせる距離で黒川が笑った。
「すげぇ……こんなにエロい顔、他のやつには絶対見せんなよ」
「見せない……あなただけ……」
「は?」
「っ……黒川さんにだけ、だから……こんなに……イってばっかで……!」
彼は一瞬黙り込んだ。ほんの少し、唇が緩んだ気がした。
そのまま彼は、抱き上げるように結衣をソファに倒し、今度は覆いかぶさる姿勢に。二人の体が汗で滑る。結衣の脚はもう開いたまま、脱力していた。彼はそのまま再挿入し、一度深く、止まった。
「結衣」
「……ん?」
「もう、お前に会うのやめようと思ってた」
彼は小さく息を吐いた。セックスの最中、こんな風に名前を呼ばれるのは初めてだった。
「来月からシンガポールに行く。任期三年、下手すりゃもっと伸びる」
「……聞いてた」
「だから、始めから“ただの関係”で終わらせるつもりだった。俺のこと、忘れてもらうために。……けど、無理だわ」
彼は一度、結衣の頬に口づけた。淡く、迷うように触れるキスだった。
「こんな顔で、俺の上で泣く女、忘れられるわけねえだろ」
「……じゃあ、行かないでよ」
「行かなきゃ、全部終わる。キャリアも、今の立場も」
「じゃあ……連れてって」
その言葉が出た瞬間、黒川の目が揺れた。
「本気で言ってる?」
「言ったって無駄だと思ってた。でも、いま……あたし、あなたのこと、すごく好き。
体だけの関係、って思い込もうとしてた。でも、気づいたら全部欲しくなってたの。あなたの笑う顔も、キスも、声も……ずっと、傍にいてほしいって思っちゃってた」
黒川はしばらく黙っていた。まだ結合したまま、じっと結衣を見つめる。
「……じゃあ、来い。俺の部屋じゃなくて、俺の人生に」
「……うん」
「でもその代わり、今夜は一晩中、俺のモンでいろ。逃がさねぇからな」
そして、彼は再び動き出した。
——それは、まるで感情そのものだった。
愛を証明するみたいに、彼は結衣の全身を貪った。キスは激しく、舌を絡ませながら喘ぎ声を呑み込んだ。何度も繋がり、絶頂を繰り返し、汗と涙と快楽が混ざり合った。
シャワー室でも、ベッドでも、壁に背を預けた姿勢でも。結衣の中に彼の欲望が注がれるたび、彼の存在が深く刻まれていった。
朝方、ぐったりと腕の中で眠る結衣の髪を撫でながら、黒川は呟いた。
「……この先どんなに忙しくても、毎晩こうして触れる。だから、もう俺のもんだからな」
その低くて熱を孕んだ声は、最初に電車で聞いたときよりもずっと優しくて、ずっと重かった。
——そして、一ヶ月後。
スーツケース一つで成田に現れた結衣は、黒川の隣に立っていた。
新しい国、新しい暮らし。けれど、隣にいるのはあの夜のままの男。
まだ世界のことなんて何もわからない。けれど、彼の目を見ればそれでよかった。
「なあ」
「ん?」
「まだ俺のこと、好きか?」
「うるさい、もう何回聞くの」
「じゃあ、次は……結婚、してくれる?」
結衣はふっと笑って、黙って手を差し出した。彼はそれを強く握り返した。
空港のゲートの向こう、陽光の中で、二人の影は重なっていた。
一ノ瀬結衣はその夜、いつものように何も感じないまま終電に乗り込んだ。車内はまばらな乗客。彼女のヒールは足を少しだけ痛めていたし、今日もクライアントには笑顔で頭を下げ、帰りの改札ではイヤホン越しに流れるプレイリストさえ、どこか遠く感じた。
そのときだった。
目の前の座席に、彼がいた。
白いシャツの第一ボタンを開け、腕時計を眺めていたその男。短く整えられた髪、彫りの深い顔、無言でスマホを操る指がやたらと綺麗だった。なのに、どこか全体が色気をまとっていた。無骨さと都会の洗練の間に立つような、見た目だけで気圧される男。
彼のスマホ画面がふと反射して、結衣の目に入ったのは、自分が週末にバイトしているカフェの店内写真だった。
「…それ、うちのカフェじゃない?」
思わず口をついて出た声に、男はゆっくり顔を上げた。深くて、底の見えない瞳。
「…そう。あのカフェ、落ち着くからたまに行く」
「へえ、奇遇ですね。私、そこの店員なんです」
「見たことあるかもな。…そのときの顔と、今の顔、ちょっと違う」
それが最初の会話だった。
彼の名前は、黒川悠真。29歳、外資系IT企業でマーケティングをしているという。話す言葉の節々に知性が滲み、けれどその声の低さは何かを試すように重く、ずっと耳に残った。
結衣はそれから数日間、いつもの生活をこなしながらも、頭の片隅に黒川悠真の存在がこびりついて離れなかった。あの終電の夜、彼と別れてからも、彼の声が脳内で繰り返し再生された。
——「今の顔、違う」
あれは何気ない一言のようでいて、何もかも見透かされていた気がした。
翌日、カフェのシフト中に彼が来た。
入り口で彼を見つけた瞬間、心臓が跳ねた。
黒のロングコート、グレーのタートル。無造作にセットされた髪の隙間から覗く視線は、無表情でありながら、こちらを刺すようにまっすぐ向いていた。
「ホット、ブラックで」
彼は結衣の手からカップを受け取り、何も言わずに受け取ったレシートをくしゃりと握ってポケットに入れた。座るのはいつも一番奥の席、壁に背を預けた位置。スマホを見ながら、時折窓の外をぼんやり眺めていた。
それが3日続いた。
話しかけてくるわけでもなく、ただ同じコーヒーを頼み、同じ席に座る。
けれど、それだけで——なんだか、目が合うたびに何かが削られていくような、あるいは、じわじわと溶かされていくような。
4日目、彼はレジで言った。
「今日、上がり何時?」
その一言に、理性がわずかに揺れた。だが口は自然と答えていた。
「…19時ですけど」
彼は手首の時計をちらりと見て、小さく笑った。
「じゃあ、待ってる」
それだけを言って、出て行った。
——ドアが閉まる音が、あんなに重たく響いたのは初めてだった。
バイトを終えて、スタッフルームでコートを羽織る手が妙に震えた。鏡で口紅のにじみを直しながら、「行くな」「やめとけ」と理性が警告していた。でも、どうしても、もう一度、あの声を、目を、肌を近くで感じたくて——気づけば外に出ていた。
彼はいた。
街灯の下、スーツの上から黒いコートを羽織り、ポケットに手を入れたまま、ビルの角に寄りかかっていた。タバコも吸わず、スマホもいじらず、ただじっと結衣を待っていた。
「……寒くないんですか」
「お前、口調、敬語なのな。店のときは崩してたのに」
「……クセです」
「どっちでもいいけど、俺の前だと素出してくれたほうが……興奮する」
言葉の途中で、わずかにトーンを落としてきたその言い方に、背筋がゾワリとした。
彼はタクシーを拾い、ドアを開けて結衣を乗せ、自分も続いて滑り込んだ。行き先は何も言わない。なのに、運転手は黙って都心から少し離れた住宅地へとハンドルを切った。まるで、何度もこのルートを走ったことがあるかのように。
静かな車内。結衣の膝の上に乗せられた彼の手が、ゆっくりと滑り、指先が太腿の内側をなぞった。
「……スカート短いね。こういうの、好きな男多いよ」
「好きな男がいないので……気にしてません」
「じゃあ今日から、俺のために履いて」
彼は言葉の最後に唇を寄せてきた。声じゃない、息が耳にかかる距離。まだキスもしていないのに、吐息だけで喉の奥が詰まった。
そして——数分後、タクシーは止まった。
23階建てのマンション。エントランスは黒くて無機質、照明は間接的で、それが妙に艶やかだった。オートロックを通り抜け、彼はエレベーターで最上階近くまで連れていった。
部屋の扉が開いた瞬間、外の世界が音を失ったようだった。
高層階の夜景が壁一面に広がり、照明は抑えられ、グレージュの内装に無駄なものは何もない。けれど、そこにある空気だけが、やたらと熱を孕んでいた。
「……来たな」
そう呟いた彼が、後ろから腰に手を回し、髪を撫で、耳に唇を寄せたとき、結衣はもう、自分の意思では何も抗えないことを理解していた。
駅から歩いてすぐの高層マンション。最上階近く。フローリングの上を裸足で歩くと、結衣は自分がどこにいるのかもわからなくなった。
「シャワー、使う?」
「…別に、いい」
「じゃあ、いきなりで」
彼はすぐに結衣の唇を塞いだ。キスは荒くなかった。ただ、ためらいがなかった。彼の舌が入り込み、結衣の舌をすくい、押し返され、もう息が乱れていた。腰を抱かれた瞬間、背中がぞくりと震えた。
「最初から…濡れてるじゃん、どうしたの?」
「……ちが……ん……っ、あっ……」
彼の指がパンティ越しに結衣の中心をなぞった。じっとりと濡れた布地を指で押し上げられる感触に、喉の奥が詰まる。
「仕事終わりでこんなにエロいとか、やばいな」
彼は笑いもせず、熱い手のひらで彼女の脚を広げた。そのままソファに押し倒され、膝を割られる。下着が引き剥がされていくたび、結衣の心拍は早くなり、耳鳴りすらしていた。
「ここ…俺の指じゃ足りないでしょ?」
彼の長い中指が、くちゅっ、と音を立てて結衣の中に入り込む。ヌルリと迎え入れるそこは、すでに何度か小さな波を越えていた。
「ああっ……や……!そこ……っ!」
「これ好きでしょ? 奥のここ……ぎゅってしてる。ほら……トロトロ」
音を聞かせるように、彼は指を引き抜いて見せる。ねっとりと絡む愛液が白い肌に糸を引いた。
「もう我慢できない。入れるぞ」
ズン、と押し当てられたものは、熱くて硬くて、信じられないほど大きかった。結衣は思わず脚を閉じかけるが、その動きを簡単に押さえつけられる。
「怖い?……でも、欲しいんでしょ?」
彼の太くて熱い肉棒が、一気に結衣の中を満たしていく。体が裂けそうなほどの衝撃、けれど甘くて、痺れるような快感がそれを凌駕していた。
「あっ、んっっ……ああ……っ!」
「うるせえ……声、出しすぎ……でも、もっと聞かせろ」
ズンッ、ズンズンズンッ……!奥を的確に、ずっと当て続けるようなピストン。結衣の腰は跳ね、胸の先端も擦れ、視界はすでに白んでいた。
「イきそう……イくっ……あっああぁっ!!」
彼の腕の中で何度も絶頂しながら、結衣は気づいていた。
——これ、セックスなんかじゃない。
体中を貪られ、けれど抱きしめられたみたいな。
誰にも触られたことのない場所に、彼だけが届いてくる。
それが、余計に怖かった。
彼の部屋で抱かれる夜は、決まって深く、熱く、終わりが見えなかった。
その夜の始まりはいつも静かで、焦らすように、ふとした仕草で始まる。
たとえば結衣がリビングでソファに腰を下ろした瞬間、黒川はすぐには触れてこない。コートを脱ぎながら、ふと視線だけが向けられ、そこに一切の言葉がない。
けれど、その瞳にじっと見られると、背中に熱が走る。
何も言われないまま、彼がグラスを片手に近づき、沈黙の中で酒を交わす。それだけで、空気は変わっていく。
「……今日、スカート短いね」
ふいに放たれる言葉。笑っているわけでも、からかっているわけでもない。
ただその目は、すでにすべてを脱がせているようだった。視線の下で肌が炙られる感覚に、自然と脚が閉じたくなる。けれど、そんな仕草をしたとたん、彼はその隙間に手を入れてくる。
「ほら、やっぱり……」
指先が、太腿の内側をなぞる。
スカートの裾がわずかにめくれ、下着のラインが浮かび上がるころには、結衣の呼吸はもう浅くなっていた。
「……触ってもいい?」
尋ねるふりをして、許可を待たない。
黒川の指が下着の上からぐっしょり濡れた中心を押さえつけると、そのまま指の腹でくりくりと擦ってくる。
「なにこれ……もう、こんなに?」
「ちが……やっ……!」
「本当に“ちが”う? これ、俺のせいじゃないのか?」
その言葉を囁かれたとたん、彼の指はパンティの隙間から生々しい音を立てて入り込んでくる。
くちゅ、くちゅ、ぬちゅっ……
愛液が溢れるたびに、ソファの革張りが冷たく感じられる。
「やだ……声、でちゃう……」
「出せ。もっと、俺に聞かせて」
その低い声は、耳の奥をくすぐるように、感度をさらに跳ね上げる。
背中に手を回され、下着をするりと剥がされたかと思えば、指先がクリトリスに触れた瞬間、体が跳ねた。
「ほら、ここ、ずっと疼いてる。自分で触るときも、ここ重点的だろ?」
「……見てないのに、なんでそんな……っ、わか……!」
「顔見ればわかる。……あと、締まりが教えてくれる」
彼の言葉はいつだって遠慮がないのに、なぜか下品に聞こえなかった。
静かで、抑えたトーン。それでいて、どこか言葉に“責め”の熱が込められていて、抗えなかった。
そして、とうとうソファに押し倒される。
ブラのホックがほどかれ、胸の谷間を舌でなぞられたときには、すでに全身が敏感になっていた。
乳首に吸いつかれ、片方を揉まれながらもう片方が甘く噛まれたとき、結衣の腰は浮き、口元から漏れた声が自分のものとは思えなかった。
「っあ……ああ……ん、も……だめ……!」
「まだ“だめ”の段階じゃねぇだろ。何回でも、壊れるまで、味わえ」
彼のズボンが下ろされ、剥き出しになったそれは、毎回見るたびに圧倒された。
長くて太い。それでいて、形が美しく、怒張して脈打っている。
「……ねえ、それ……本当に、全部……?」
「うん。奥、ちゃんと開けとけよ。じゃないと……泣くことになる」
ズンッと、一気に挿入される。
「ひっ!」と喉が震え、入り口がぱっつりと引き裂かれるような感覚。
けれど、そこからゆっくりと沈み込んでいくと、奥の奥で絡まり、満たされ、何も考えられなくなる。
「すげぇ……ぎゅうぎゅう。溶けてきてんの、わかる?」
「や、やだ……そんな……っ、はっ……!」
「やだって、言いながら動いてんじゃん。こんなに奥、吸い込んで……」
彼は腰を打ちつけながら、わざと膣内を掻き混ぜるような角度で突いてくる。
ズンズンと子宮口にぶつかる感覚、ぐちゅぐちゅと混ざり合う愛液の音、肌と肌がぶつかる湿った音。それらすべてが五感を支配し、思考を断ち切った。
「結衣……俺のを、感じて。奥まで。ほら……」
指がクリを刺激しながら、亀頭で子宮口を押し上げる。
そこに何度も当たるたびに、結衣は体を仰け反らせ、声を抑えきれずに泣きそうになった。
「だめ、イく……やだ……もうイく、イっちゃう……っ!」
「イけよ。俺の中で、ぐちゃぐちゃになってイけ」
ビクン、ビクン……と腰が跳ねる。
膣が締まり、彼の肉棒を絞めつけながら、結衣の全身が絶頂の波にのまれた。
でも、それでも彼は止まらない。
繋がったまま、ゆっくりと腰を動かし続ける。
「イった直後が一番、エロいんだよな。柔らかくなって、でも締め付けてくる。……最高」
「や、もう……無理っ……!」
「無理って言ってるの、すげぇ可愛いから、もう一回言って」
そう囁かれて再び突き上げられると、快感が再燃する。
さっきまで脱力していた体が再び昂り、結衣は彼の腰を掴み返してしまう。
「あっ、やだっ、またっ……あああっ!!」
「ほら、イきそうだろ。わかる。中、また締まってきた」
「んんっ、ん……やだ、ほんとに、イっ……!」
二度目の絶頂は一度目よりも遥かに濃密で、結衣は呻きながら涙を流した。
体が震え、頭が真っ白になり、快楽の深淵に引きずり込まれる。
「泣いてるの、可愛い。もう一回イけるな」
「むりっ……あ、あっ……っ、ああああ……っ!」
意識が飛ぶ直前、彼の唇が優しく額に触れた。
「全部溶けてなくなればいい」
彼の体温に包まれていると、そんな極端なことを思ってしまう。
もう、どこまでも彼に壊されたい。
抱かれて、満たされて、すべての理性を奪われてしまいたい。
彼の腕の中なら、それでいい——。
そして夜は、また深く潜っていく。
終わりが見えないほど、彼の熱が体の奥に沁みていく。
そして今夜も、また——。
⸻
「結衣、こっち向け」
深夜のマンションのリビング。ソファに背中を預けて座る黒川の膝の上で、結衣は後ろ向きに跨がっていた。脚を開かされた姿勢のまま、結衣の膣内を下から激しく突き上げられる。ズッ、ズン、ズチュッ……と、下品な水音が部屋に響く。
「あっ、ああんっ……やっ、そんな奥、だめ……!」
「奥が欲しいって、もう口が言ってんぞ。締め方がエロすぎる」
「言ってない……言って、な……っああんっ!」
ピストンと同時に、片手でクリトリスを擦られた瞬間、全身がビクッと跳ねた。彼の動きは容赦なく、欲情にまかせた荒々しさと計算された巧さが混ざり合っていた。ガンガンと突き上げられるたび、結衣は内壁をぐしゃぐしゃにかき回され、絶え間ない快感に喘ぐ。
「そんなに気持ちいいのか。ちゃんと感じてる顔、俺に見せろよ」
「やっ、だめ、見ないで……顔、そんなっ……!」
ぐいっと髪を掴まれて後ろを向かされ、額を合わせる距離で黒川が笑った。
「すげぇ……こんなにエロい顔、他のやつには絶対見せんなよ」
「見せない……あなただけ……」
「は?」
「っ……黒川さんにだけ、だから……こんなに……イってばっかで……!」
彼は一瞬黙り込んだ。ほんの少し、唇が緩んだ気がした。
そのまま彼は、抱き上げるように結衣をソファに倒し、今度は覆いかぶさる姿勢に。二人の体が汗で滑る。結衣の脚はもう開いたまま、脱力していた。彼はそのまま再挿入し、一度深く、止まった。
「結衣」
「……ん?」
「もう、お前に会うのやめようと思ってた」
彼は小さく息を吐いた。セックスの最中、こんな風に名前を呼ばれるのは初めてだった。
「来月からシンガポールに行く。任期三年、下手すりゃもっと伸びる」
「……聞いてた」
「だから、始めから“ただの関係”で終わらせるつもりだった。俺のこと、忘れてもらうために。……けど、無理だわ」
彼は一度、結衣の頬に口づけた。淡く、迷うように触れるキスだった。
「こんな顔で、俺の上で泣く女、忘れられるわけねえだろ」
「……じゃあ、行かないでよ」
「行かなきゃ、全部終わる。キャリアも、今の立場も」
「じゃあ……連れてって」
その言葉が出た瞬間、黒川の目が揺れた。
「本気で言ってる?」
「言ったって無駄だと思ってた。でも、いま……あたし、あなたのこと、すごく好き。
体だけの関係、って思い込もうとしてた。でも、気づいたら全部欲しくなってたの。あなたの笑う顔も、キスも、声も……ずっと、傍にいてほしいって思っちゃってた」
黒川はしばらく黙っていた。まだ結合したまま、じっと結衣を見つめる。
「……じゃあ、来い。俺の部屋じゃなくて、俺の人生に」
「……うん」
「でもその代わり、今夜は一晩中、俺のモンでいろ。逃がさねぇからな」
そして、彼は再び動き出した。
——それは、まるで感情そのものだった。
愛を証明するみたいに、彼は結衣の全身を貪った。キスは激しく、舌を絡ませながら喘ぎ声を呑み込んだ。何度も繋がり、絶頂を繰り返し、汗と涙と快楽が混ざり合った。
シャワー室でも、ベッドでも、壁に背を預けた姿勢でも。結衣の中に彼の欲望が注がれるたび、彼の存在が深く刻まれていった。
朝方、ぐったりと腕の中で眠る結衣の髪を撫でながら、黒川は呟いた。
「……この先どんなに忙しくても、毎晩こうして触れる。だから、もう俺のもんだからな」
その低くて熱を孕んだ声は、最初に電車で聞いたときよりもずっと優しくて、ずっと重かった。
——そして、一ヶ月後。
スーツケース一つで成田に現れた結衣は、黒川の隣に立っていた。
新しい国、新しい暮らし。けれど、隣にいるのはあの夜のままの男。
まだ世界のことなんて何もわからない。けれど、彼の目を見ればそれでよかった。
「なあ」
「ん?」
「まだ俺のこと、好きか?」
「うるさい、もう何回聞くの」
「じゃあ、次は……結婚、してくれる?」
結衣はふっと笑って、黙って手を差し出した。彼はそれを強く握り返した。
空港のゲートの向こう、陽光の中で、二人の影は重なっていた。
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
義姉と押し入れに隠れたら、止まれなくなった
くろがねや
恋愛
父の再婚で、義姉ができた。
血は繋がっていない。でも——家族だ。そう言い聞かせながら、涼介はずっと沙耶から距離を取ってきた。
夏休み。田舎への帰省。甥っ子にせがまれて始まったかくれんぼ。急いで飛び込んだ押し入れの中に、先客がいた。
「……涼介くん」
薄い水色の浴衣。下ろした髪。橙色の光に染まった、沙耶の顔。
逃げ場のない暗闇の中で、二人分の体温が混ざり合う。
夜、来て。
その一言が——涼介の、全部を壊した。
甘くて、苦しくて、止まれない。
これは、ある夏の、秘密の話。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
田舎の幼馴染に囲い込まれた
兎角
恋愛
25.10/21 殴り書きの続き更新
都会に飛び出した田舎娘が渋々帰郷した田舎のムチムチ幼馴染に囲い込まれてズブズブになる予定 ※殴り書きなので改行などない状態です…そのうち直します。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。