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24.見学会
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説明会当日。
梨奈は説明する役目だ。
梨奈は不安で、口から魂が出そうだった。
スタッフ達には「失敗して大丈夫」と笑顔で言っていたが、実は梨奈が1番プレッシャーに負けそうだった。
頭が跳んで、真っ白になっても、自動で喋れるように、スタッフ達を捕まえては、何度も練習を行った。
いま、目の前には中学生達がいる。
梨奈は、士郎から借りたポータブルマイクを通して、見学会を開始した。
「みなさん。こんにちは。ドラッグストア「スミヨシ」の店長、三枝梨奈です。今日はよろしくお願いします。」
「当店は日本で初めて、福祉施設の生産活動として、ドラッグストアを経営している店です。」
「まずはあれこれと説明する前に、皆さんには体験をしてもらおうと思います。電動車椅子で好きなものを1つ選んで、買い物をしてきてください。もちろん、本当には買えません。」
その後、簡単にスライドを使って、説明をした後、順番に回ってもらう。
見学会は1クラスずつにしてもらったとはいえ、時間がかかる。
待っている間、くららたちが丹精込めて作り直した7分の動画を流す。本当は5分にしたかったが、みんなの想いが溢れて、少し出てしまった。
全部で30分くらいかかるはずなので、どの生徒も2巡は観ることができるはずである。
全員が揃ったあと、この施設で1番の重度障害者、本間航一郎の1日の動画を見てもらう。
航一郎は首から下がほとんど動かないが、一人暮らしをしている。
朝起きて、ご飯を食べて、出勤。退社して、ご飯、入浴、就寝。そして、就寝している間の体位交換。
トイレやお風呂はイラストにした。
そして、ここから揉めに揉めた、航一郎が過去入所していた、施設の話である。
航一郎の施設の時の話は重すぎると、反発があった。
しかし、スミヨシが地域に根差すためには、航一郎のエピソードがどうしても必要だと感じた。施設の実態を見せることで、この店がある意味を中学生たちと考えたいと考えたのだ。
しかし、意見はまとまらず、結果として作った動画を学校側に見せ、目的を話して、学校側の判断に任せることにした。
ビデオの内容は以下の通りだ。
本間が入所していた施設はお風呂が週に3回しかない。
トイレはオムツだ。ご飯は順番の為、だいたい冷えてる。
昼間はただみんなをリビングに集められ、何をするのでもなく、ただただ過ごす。
話しかけられることなど、ほとんどない。
本間が抜け出せたのは、「親に気づいてもらえた。」に尽きる。
そして、その体験はほんの2、3年前の話である。もちろん、その施設は今でもある。
その施設の理念は「すべての人に幸せを」である。
非常に生徒たちにストレスをかける授業になってしまった。しかし、学校側はこの動画を許可してくれたのである。
許可してくれた想いを受け止めなければと梨奈は感じる。
梨奈は最後にこう締めくくることとした。
「何かに困った時、聞いてくれる場所は必ずあります。その場所のひとつにこのお店があります。もちろん、市役所に聞いても構いません。市が公表している相談窓口の一覧を渡します。どこに連絡していいか、沢山ありすぎて分からない事もあると思います。その時は目についた電話番号に電話して下さい。そうすれば、あなた達を助けようとちゃんと動いてくれます。」
「どうか、みなさん、困った時は諦めないで下さい。これが「スミヨシ」全員で考えた、皆さんに伝えたい願いです。今日は見学して頂いてありがとうございました。」
梨奈は説明する役目だ。
梨奈は不安で、口から魂が出そうだった。
スタッフ達には「失敗して大丈夫」と笑顔で言っていたが、実は梨奈が1番プレッシャーに負けそうだった。
頭が跳んで、真っ白になっても、自動で喋れるように、スタッフ達を捕まえては、何度も練習を行った。
いま、目の前には中学生達がいる。
梨奈は、士郎から借りたポータブルマイクを通して、見学会を開始した。
「みなさん。こんにちは。ドラッグストア「スミヨシ」の店長、三枝梨奈です。今日はよろしくお願いします。」
「当店は日本で初めて、福祉施設の生産活動として、ドラッグストアを経営している店です。」
「まずはあれこれと説明する前に、皆さんには体験をしてもらおうと思います。電動車椅子で好きなものを1つ選んで、買い物をしてきてください。もちろん、本当には買えません。」
その後、簡単にスライドを使って、説明をした後、順番に回ってもらう。
見学会は1クラスずつにしてもらったとはいえ、時間がかかる。
待っている間、くららたちが丹精込めて作り直した7分の動画を流す。本当は5分にしたかったが、みんなの想いが溢れて、少し出てしまった。
全部で30分くらいかかるはずなので、どの生徒も2巡は観ることができるはずである。
全員が揃ったあと、この施設で1番の重度障害者、本間航一郎の1日の動画を見てもらう。
航一郎は首から下がほとんど動かないが、一人暮らしをしている。
朝起きて、ご飯を食べて、出勤。退社して、ご飯、入浴、就寝。そして、就寝している間の体位交換。
トイレやお風呂はイラストにした。
そして、ここから揉めに揉めた、航一郎が過去入所していた、施設の話である。
航一郎の施設の時の話は重すぎると、反発があった。
しかし、スミヨシが地域に根差すためには、航一郎のエピソードがどうしても必要だと感じた。施設の実態を見せることで、この店がある意味を中学生たちと考えたいと考えたのだ。
しかし、意見はまとまらず、結果として作った動画を学校側に見せ、目的を話して、学校側の判断に任せることにした。
ビデオの内容は以下の通りだ。
本間が入所していた施設はお風呂が週に3回しかない。
トイレはオムツだ。ご飯は順番の為、だいたい冷えてる。
昼間はただみんなをリビングに集められ、何をするのでもなく、ただただ過ごす。
話しかけられることなど、ほとんどない。
本間が抜け出せたのは、「親に気づいてもらえた。」に尽きる。
そして、その体験はほんの2、3年前の話である。もちろん、その施設は今でもある。
その施設の理念は「すべての人に幸せを」である。
非常に生徒たちにストレスをかける授業になってしまった。しかし、学校側はこの動画を許可してくれたのである。
許可してくれた想いを受け止めなければと梨奈は感じる。
梨奈は最後にこう締めくくることとした。
「何かに困った時、聞いてくれる場所は必ずあります。その場所のひとつにこのお店があります。もちろん、市役所に聞いても構いません。市が公表している相談窓口の一覧を渡します。どこに連絡していいか、沢山ありすぎて分からない事もあると思います。その時は目についた電話番号に電話して下さい。そうすれば、あなた達を助けようとちゃんと動いてくれます。」
「どうか、みなさん、困った時は諦めないで下さい。これが「スミヨシ」全員で考えた、皆さんに伝えたい願いです。今日は見学して頂いてありがとうございました。」
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