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第10話 集落のボス、ガズ
ゾルは息を切らしながら洞窟を駆け抜けた。その目は恐怖と興奮で見開かれている。目指すは洞窟の最奥。このゴブリン集落の絶対的な支配者が座す、玉座のもとだ。
玉座と言っても、ただひときわ大きな岩に過ぎない。だが、そこにふんぞり返る一体のゴブリンの存在が、その岩を特別なものにしていた。
そのゴブリンの名は、ガズ。
この集落のボスであり、力こそが全てのゴブリン社会を、その圧倒的な腕力でまとめ上げている存在だ。他のゴブリンより頭一つ分大きな体躯。分厚い胸板と、丸太のように太い腕。その顔には幾多の戦いで刻まれたであろう古傷が走り、常に不機嫌そうな光を宿した瞳が、周囲の者たちを萎縮させていた。
ガズは、二体の女ゴブリンを両脇に侍らせながら、巨大な獣の骨付き肉にかぶりついていた。肉を食いちぎり、骨を砕き、髄をすする。その食事風景ですら、周囲のゴブリンにとっては一種の恐怖の儀式だった。
「ガズ様! 大変です!」
ゾルはガズの足元にひれ伏し、甲高い声で叫んだ。彼はガズに取り入ることで、集落内での安全な地位を確保している、ずる賢いゴブリンだった。
ガズは肉から顔を上げず、唸るような声で応えた。
「……うるさいぞ、ゾル。俺の食事の邪魔をするな」
「は、はい! 申し訳ありません! しかし、これは一刻も早くご報告せねばと!」
ガズは、ようやく億劫そうにゾルへと視線を向けた。その目には、邪魔者を一蹴するための苛立ちしか浮かんでいない。
「なんだ。言ってみろ。つまらんことなら、その舌を引き抜いてやる」
ゾルはゴクリと唾を飲み込み、早口でまくし立てた。
「ギギです! あのゴミ蟲のギギが、おかしいのです!」
「……ギギだと?」
ガズの眉が、ピクリと動いた。ギギ。その名前は、ガズにとって記憶の片隅にすら残っていない、取るに足らない存在の名前だった。
「あのゴミがどうした。まだ生きていたのか。とっくに野垂れ死んだものと思っていたぞ」
ガズは鼻で笑い、再び肉に集中しようとした。
「違うのです、ガズ様! あのギギが、森の奥で、棍棒を振っていたのです! それが、見たこともないような、鋭い振りでして……! まるで、風が鳴るような!」
ゾルは身振り手振りを交え、必死に説明する。彼は数日前から、ギギの奇妙な行動に気づき、密かに監視を続けていたのだ。
だが、ガズは興味なさげに骨を足元に放り投げた。
「馬鹿馬鹿しい。あのゴミ蟲が、棍棒だと? 寝言は寝て言え。腹でも減って、幻覚でも見たのだろう。下がれ」
ガズの言葉は、絶対だ。ゾルは唇を噛んだが、それ以上何も言えなかった。悔しげに頭を下げ、その場を離れようとした、その時だった。
洞窟の入り口から、一体のゴブリンが入ってきた。
それは、噂の渦中にいるギギ、その人だった。
洞窟内のゴブリンたちが、一斉にギギに注目した。その視線には、いつもの侮蔑と嘲りが含まれている。だが、彼らはすぐに気づいた。今日のギギは、何かが違う。
まず、その体つき。骨と皮ばかりだったはずの体には、明らかに筋肉がついていた。薄汚れた毛皮の下からでも分かる、引き締まった輪郭。そして、その足取り。うつむき加減で、壁際をこそこそと歩いていた以前の姿はどこにもない。背筋を伸ばし、真っ直ぐに前を見据えて歩いている。
最も違っていたのは、その瞳だった。
虚無と諦めしか宿していなかったはずの瞳に、今は静かだが、確かな光が宿っている。それは、他のゴブリンたちの侮蔑の視線を受けても揺らぐことのない、強い光だった。
洞窟内のざわめきが、ピタリと止んだ。
ガズもまた、玉座からギギの姿を捉えていた。その不機嫌そうな目に、初めて興味と、そしてほんのわずかな警戒の色が浮かんだ。
(……なんだ、あいつは)
ゾルの報告が、脳裏をよぎる。幻覚ではなかった。あのゴミ蟲は、確かに変わった。いつの間に? どうやって?
俺はギギの体の中から、ガズの視線をはっきりと感じ取っていた。
『来たな。ようやく、ラスボスの目に留まったというわけか』
(主様……あれが、ガズです)
ギギの心に、緊張が走る。彼の体は、ガズの姿を見るだけで、恐怖を思い出して硬直しそうになる。それは、長年体に刻み込まれた、屈辱の記憶だった。
『落ち着け、ギギ。呼吸をしろ。お前はもう、ただ蹴られるだけのゴミ蟲ではない』
俺はギギの精神を落ち着かせ、冷静に状況を分析する。
ガズの肉体を《解析》する。離れているため詳細は不明だが、分かることもある。筋肉量が尋常ではない。特に上半身の筋繊維は、異常なほどに発達している。典型的なパワーファイター。単純な殴り合いになれば、今のギギでは一瞬で叩き潰されるだろう。
だが、その動きには無駄が多い。重心は高く、常に力み返っている。カウンター戦術のカモだ。今のギギでも、スキル【一撃】を完璧なタイミングで叩き込めば、勝機はゼロではない。
だが、まだだ。まだ、その時ではない。
ギギは、俺の指示通り、ガズから視線を外し、自分の寝床である洞窟の隅へと向かった。その無関心を装った態度が、逆にガズのプライドを刺激した。
「おい、そこのゴミ」
ガズの低い声が、洞窟に響いた。
ギギの足が、止まる。振り返るべきか、無視するべきか。彼の心が揺れる。
『振り返るな。聞こえないフリをしろ。今は、嵐が過ぎ去るのを待つのが賢明だ』
ギギは俺の指示に従い、再び歩き出そうとした。だが、その時。
ガズの横にいたゾルが、ここぞとばかりに叫んだ。
「おい、ギギ! ガズ様がお呼びだぞ! 聞こえないのか!」
その声に、ギギの中で何かがプツリと切れた。
今までなら、恐怖で飛び上がって振り返り、地面に頭をこすりつけていただろう。
だが、今の彼は違った。
彼の心には、日々の訓練で培われた自信と、理不-尽な扱いに対する怒りが、確かに芽生えていたのだ。
彼は、ゆっくりと振り返った。
そして、玉座に座るガズを、真っ直ぐに見据えた。
その瞳には、恐怖も、媚びへつらいもなかった。ただ、対等な存在として、相手を観察するような、冷たい光があるだけだった。
その瞬間、ガズの顔から表情が消えた。
ゴブリンの社会において、ボスの命令を無視すること、そしてボスを怯むことなく見返すことは、明確な「挑戦」を意味する。
ガズは、ゆっくりと玉座から立ち上がった。その巨体が動くだけで、周囲のゴブリンたちが息を呑む。
「……ほう。随分と良い目をするようになったじゃねえか、ゴミ蟲」
ガズの声は、地を這うように低く、そして殺意に満ちていた。
「どこで拾ったか知らねえが、少しばかり筋肉がついたからといって、調子に乗っているようだな」
俺は内心で舌打ちした。
(馬鹿め、ギギ! まだ早すぎると言っただろう!)
だが、もう遅い。火はついてしまった。
ガズは、ギギから視線を外し、隣にいたゾルに向かって顎をしゃくった。
「ゾル。面白いことを思いついた。明日の狩りは、こいつを『餌』にしよう」
「え……」
ゾルが戸惑いの声を上げる。
「森には、俺たちでも手こずるようなデカい獣がいるだろう。そいつらの巣穴の前に、こいつを縛り付けておくんだ。獣がこいつを食っている間に、俺たちが横から奇襲をかける。名案だろう?」
ガズは、心底楽しそうに、ケタケタと笑った。
周囲のゴブリンたちも、最初は戸惑っていたが、やがてボスの狂気に同調するように、下卑た笑い声を上げ始めた。
それは、ギギに対する死刑宣告だった。
ギギは、唇を噛みしめ、ただ黙ってその光景を見ていた。
彼の体は、怒りで微かに震えている。
ガズは、そんなギギの様子を満足げに眺めると、再び玉座に腰を下ろした。
そして、まるで道端の石ころを見るような目で、ギギに最後の宣告を告げた。
「せいぜい、最後の夜を楽しむんだな。ゴミらしく、役に立って死ねるんだ。光栄に思えよ」
その夜、ギギは眠れなかった。
恐怖ではない。悔しさでもない。
彼の心を支配していたのは、もっと静かで、もっと冷たい感情だった。
(主様……俺は、戦います)
初めて、ギギが自らの意志で、戦いを口にした。
『……いいだろう。だが、今はまだその時ではない。明日の朝、必ずお前をここから逃がしてやる。そして、力をつけ、必ず戻ってくるんだ』
俺は、そう諭した。今の状態でガズに挑むのは、自殺行為だ。
だが、ギギは静かに首を横に振った。
(いいえ、主様。俺は、もう逃げません)
その声は、驚くほど落ち着いていた。
(俺は、ゴミじゃない。餌でもない。俺は、ギギだ)
彼の瞳の奥で、静かに燃え続けていた闘志の炎が、今、紅蓮の輝きを放ち始めていた。
その輝きは、俺の予測すらも、超えるものなのかもしれない。
俺は、初めてこの未熟なゴブリンの「魂」の強さに、興味を抱いた。
そして、この無謀な決断が、彼を、そしてこの集落の運命を、大きく変えることになることを、まだ知る由もなかった。
玉座と言っても、ただひときわ大きな岩に過ぎない。だが、そこにふんぞり返る一体のゴブリンの存在が、その岩を特別なものにしていた。
そのゴブリンの名は、ガズ。
この集落のボスであり、力こそが全てのゴブリン社会を、その圧倒的な腕力でまとめ上げている存在だ。他のゴブリンより頭一つ分大きな体躯。分厚い胸板と、丸太のように太い腕。その顔には幾多の戦いで刻まれたであろう古傷が走り、常に不機嫌そうな光を宿した瞳が、周囲の者たちを萎縮させていた。
ガズは、二体の女ゴブリンを両脇に侍らせながら、巨大な獣の骨付き肉にかぶりついていた。肉を食いちぎり、骨を砕き、髄をすする。その食事風景ですら、周囲のゴブリンにとっては一種の恐怖の儀式だった。
「ガズ様! 大変です!」
ゾルはガズの足元にひれ伏し、甲高い声で叫んだ。彼はガズに取り入ることで、集落内での安全な地位を確保している、ずる賢いゴブリンだった。
ガズは肉から顔を上げず、唸るような声で応えた。
「……うるさいぞ、ゾル。俺の食事の邪魔をするな」
「は、はい! 申し訳ありません! しかし、これは一刻も早くご報告せねばと!」
ガズは、ようやく億劫そうにゾルへと視線を向けた。その目には、邪魔者を一蹴するための苛立ちしか浮かんでいない。
「なんだ。言ってみろ。つまらんことなら、その舌を引き抜いてやる」
ゾルはゴクリと唾を飲み込み、早口でまくし立てた。
「ギギです! あのゴミ蟲のギギが、おかしいのです!」
「……ギギだと?」
ガズの眉が、ピクリと動いた。ギギ。その名前は、ガズにとって記憶の片隅にすら残っていない、取るに足らない存在の名前だった。
「あのゴミがどうした。まだ生きていたのか。とっくに野垂れ死んだものと思っていたぞ」
ガズは鼻で笑い、再び肉に集中しようとした。
「違うのです、ガズ様! あのギギが、森の奥で、棍棒を振っていたのです! それが、見たこともないような、鋭い振りでして……! まるで、風が鳴るような!」
ゾルは身振り手振りを交え、必死に説明する。彼は数日前から、ギギの奇妙な行動に気づき、密かに監視を続けていたのだ。
だが、ガズは興味なさげに骨を足元に放り投げた。
「馬鹿馬鹿しい。あのゴミ蟲が、棍棒だと? 寝言は寝て言え。腹でも減って、幻覚でも見たのだろう。下がれ」
ガズの言葉は、絶対だ。ゾルは唇を噛んだが、それ以上何も言えなかった。悔しげに頭を下げ、その場を離れようとした、その時だった。
洞窟の入り口から、一体のゴブリンが入ってきた。
それは、噂の渦中にいるギギ、その人だった。
洞窟内のゴブリンたちが、一斉にギギに注目した。その視線には、いつもの侮蔑と嘲りが含まれている。だが、彼らはすぐに気づいた。今日のギギは、何かが違う。
まず、その体つき。骨と皮ばかりだったはずの体には、明らかに筋肉がついていた。薄汚れた毛皮の下からでも分かる、引き締まった輪郭。そして、その足取り。うつむき加減で、壁際をこそこそと歩いていた以前の姿はどこにもない。背筋を伸ばし、真っ直ぐに前を見据えて歩いている。
最も違っていたのは、その瞳だった。
虚無と諦めしか宿していなかったはずの瞳に、今は静かだが、確かな光が宿っている。それは、他のゴブリンたちの侮蔑の視線を受けても揺らぐことのない、強い光だった。
洞窟内のざわめきが、ピタリと止んだ。
ガズもまた、玉座からギギの姿を捉えていた。その不機嫌そうな目に、初めて興味と、そしてほんのわずかな警戒の色が浮かんだ。
(……なんだ、あいつは)
ゾルの報告が、脳裏をよぎる。幻覚ではなかった。あのゴミ蟲は、確かに変わった。いつの間に? どうやって?
俺はギギの体の中から、ガズの視線をはっきりと感じ取っていた。
『来たな。ようやく、ラスボスの目に留まったというわけか』
(主様……あれが、ガズです)
ギギの心に、緊張が走る。彼の体は、ガズの姿を見るだけで、恐怖を思い出して硬直しそうになる。それは、長年体に刻み込まれた、屈辱の記憶だった。
『落ち着け、ギギ。呼吸をしろ。お前はもう、ただ蹴られるだけのゴミ蟲ではない』
俺はギギの精神を落ち着かせ、冷静に状況を分析する。
ガズの肉体を《解析》する。離れているため詳細は不明だが、分かることもある。筋肉量が尋常ではない。特に上半身の筋繊維は、異常なほどに発達している。典型的なパワーファイター。単純な殴り合いになれば、今のギギでは一瞬で叩き潰されるだろう。
だが、その動きには無駄が多い。重心は高く、常に力み返っている。カウンター戦術のカモだ。今のギギでも、スキル【一撃】を完璧なタイミングで叩き込めば、勝機はゼロではない。
だが、まだだ。まだ、その時ではない。
ギギは、俺の指示通り、ガズから視線を外し、自分の寝床である洞窟の隅へと向かった。その無関心を装った態度が、逆にガズのプライドを刺激した。
「おい、そこのゴミ」
ガズの低い声が、洞窟に響いた。
ギギの足が、止まる。振り返るべきか、無視するべきか。彼の心が揺れる。
『振り返るな。聞こえないフリをしろ。今は、嵐が過ぎ去るのを待つのが賢明だ』
ギギは俺の指示に従い、再び歩き出そうとした。だが、その時。
ガズの横にいたゾルが、ここぞとばかりに叫んだ。
「おい、ギギ! ガズ様がお呼びだぞ! 聞こえないのか!」
その声に、ギギの中で何かがプツリと切れた。
今までなら、恐怖で飛び上がって振り返り、地面に頭をこすりつけていただろう。
だが、今の彼は違った。
彼の心には、日々の訓練で培われた自信と、理不-尽な扱いに対する怒りが、確かに芽生えていたのだ。
彼は、ゆっくりと振り返った。
そして、玉座に座るガズを、真っ直ぐに見据えた。
その瞳には、恐怖も、媚びへつらいもなかった。ただ、対等な存在として、相手を観察するような、冷たい光があるだけだった。
その瞬間、ガズの顔から表情が消えた。
ゴブリンの社会において、ボスの命令を無視すること、そしてボスを怯むことなく見返すことは、明確な「挑戦」を意味する。
ガズは、ゆっくりと玉座から立ち上がった。その巨体が動くだけで、周囲のゴブリンたちが息を呑む。
「……ほう。随分と良い目をするようになったじゃねえか、ゴミ蟲」
ガズの声は、地を這うように低く、そして殺意に満ちていた。
「どこで拾ったか知らねえが、少しばかり筋肉がついたからといって、調子に乗っているようだな」
俺は内心で舌打ちした。
(馬鹿め、ギギ! まだ早すぎると言っただろう!)
だが、もう遅い。火はついてしまった。
ガズは、ギギから視線を外し、隣にいたゾルに向かって顎をしゃくった。
「ゾル。面白いことを思いついた。明日の狩りは、こいつを『餌』にしよう」
「え……」
ゾルが戸惑いの声を上げる。
「森には、俺たちでも手こずるようなデカい獣がいるだろう。そいつらの巣穴の前に、こいつを縛り付けておくんだ。獣がこいつを食っている間に、俺たちが横から奇襲をかける。名案だろう?」
ガズは、心底楽しそうに、ケタケタと笑った。
周囲のゴブリンたちも、最初は戸惑っていたが、やがてボスの狂気に同調するように、下卑た笑い声を上げ始めた。
それは、ギギに対する死刑宣告だった。
ギギは、唇を噛みしめ、ただ黙ってその光景を見ていた。
彼の体は、怒りで微かに震えている。
ガズは、そんなギギの様子を満足げに眺めると、再び玉座に腰を下ろした。
そして、まるで道端の石ころを見るような目で、ギギに最後の宣告を告げた。
「せいぜい、最後の夜を楽しむんだな。ゴミらしく、役に立って死ねるんだ。光栄に思えよ」
その夜、ギギは眠れなかった。
恐怖ではない。悔しさでもない。
彼の心を支配していたのは、もっと静かで、もっと冷たい感情だった。
(主様……俺は、戦います)
初めて、ギギが自らの意志で、戦いを口にした。
『……いいだろう。だが、今はまだその時ではない。明日の朝、必ずお前をここから逃がしてやる。そして、力をつけ、必ず戻ってくるんだ』
俺は、そう諭した。今の状態でガズに挑むのは、自殺行為だ。
だが、ギギは静かに首を横に振った。
(いいえ、主様。俺は、もう逃げません)
その声は、驚くほど落ち着いていた。
(俺は、ゴミじゃない。餌でもない。俺は、ギギだ)
彼の瞳の奥で、静かに燃え続けていた闘志の炎が、今、紅蓮の輝きを放ち始めていた。
その輝きは、俺の予測すらも、超えるものなのかもしれない。
俺は、初めてこの未熟なゴブリンの「魂」の強さに、興味を抱いた。
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