ハズレスキル【自動機能】は実は神スキル!?追放先で生産職を始めたら、美少女弟子と大陸一の富豪に

夏見ナイ

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パート2: レンガ砦の町の様子と情報収集

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レンガ砦の町、か。
中に入っても、印象はあまり変わらなかった。
道は舗装されておらず、土がむき出しの場所が多い。道の両脇に並ぶ家々は、ほとんどが木造か、あるいは古いレンガ造りで、どこか煤けている。
開いている店もまばらで、通りを歩く人の姿も少ない。たまに見かける町の人々は、皆一様に疲れたような、あるいは諦めたような表情をしている気がする。

「……活気、ねぇなぁ」

まぁ、辺境なんてこんなものなのかもしれない。
中央の都市のような華やかさや喧騒とは無縁だ。
それはそれで、静かでいい……と言いたいところだが、活気がなさすぎるのも問題だ。
仕事があるのかどうか、怪しい。

「はぁ……とりあえず、宿と情報か……」

まずは今日の寝床を確保しないと話にならない。
それから、この町でどうやって生きていくか――いや、どうやって一番楽に生きていくか、そのための情報を集めないと。
非常に、面倒くさいが。

俺は壁にもたれて少し休みながら、町のメインストリートらしき通りを眺める。
看板が出ている店はいくつかある。酒場、雑貨屋、あとは……あれはなんだ? 「ギルド支部」と書かれた小さな看板。冒険者ギルドか、あるいは職人ギルドか。どっちにしろ、今の俺にはあまり関係ないかもしれない。低ランク冒険者としても役立たずだったし、生産系のスキルがあるわけでも……いや、一応【自動機能】は生産補助的な使い方もできなくはないか? でも、それで稼げるイメージは全く湧かない。

「掲示板とか、ねぇかな……一番手っ取り早いんだが」

キョロキョロと辺りを見回すと、広場の隅に古びた木の掲示板が立っているのが見えた。よしよし、効率的だ。
俺はのろのろと掲示板に向かう。
貼られている紙は少ない。ほとんどが古い情報か、あるいは個人的な探し物のようだ。

『迷い猫探してます。黒いブチ模様。見かけたら酒場のオヤジまで』
『薬草採取依頼。初心者歓迎。詳細はギルド支部へ』
『護衛求む。隣村まで。腕に自信のある方。報酬応相談』

……ろくな依頼がないな。
薬草採取は面倒くさそうだし、護衛なんて今の俺に務まるはずがない。

「となると、やっぱり日雇い仕事か……? うへぇ……考えただけで疲れる……」

何かこう、座ってるだけで金が入ってくるような、都合のいい仕事はないものか。
……あるわけないか。

「ん? これは……宿屋の案内?」

掲示板の隅っこに、手書きの小さな紙が貼ってあった。
『旅人宿「レンガ亭」 空き部屋あります。長期滞在歓迎。まずは女将まで』
地図らしきものも添えられている。ここからそう遠くないようだ。

「よし、まずはここに決めるか」

選択肢が多いのは面倒だ。一つ見つかったなら、それでいい。
俺は地図を頼りに、その「レンガ亭」とやらを目指すことにした。

町を歩きながら、改めて周囲を観察する。
人々は、俺のような見慣れない、しかもボロボロの格好をしたよそ者に対して、特に好奇の視線を向けてくるわけでもない。ちらりと見る程度で、すぐに自分の作業や道に戻っていく。
無関心、というよりは、他人のことまで構っていられない、という雰囲気だろうか。
それだけ、この町の生活は厳しいのかもしれない。

「……まぁ、干渉されないのは楽でいいか」

面倒な詮索を受けたり、ジロジロ見られたりするのは御免だ。
その点では、この寂れた町は俺にとって都合がいいかもしれない。

そんなことを考えながら歩いていると、目的の宿屋らしき建物が見えてきた。
他の家よりは少し大きいが、やはり古びた印象は否めない。
『レンガ亭』と書かれた看板が、かろうじてぶら下がっている。

さて、問題は宿代だ。
追放時に渡された金は、本当にわずかしかない。
何日泊まれるか……。

「……あー、やっぱ金策考えないとダメか……。面倒くさい……」

俺はもう一度深いため息をつき、レンガ亭の扉に手をかけたのだった。
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