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第22話:合理的な交渉術
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三日後、商人ギルド本部の最上階にあるギルドマスター室は、重厚な絨毯が足音を吸い込み、異様なほどの静寂に包まれていた。
部屋の主であるデッカードは、巨大な執務机の後ろで腕を組み、これから始まる交渉を前に、余裕の笑みを浮かべていた。
彼の周りには、ギルドの幹部である腹心の商人たちが、用心棒のように控えている。ここは、彼の城だった。
やがて、扉がノックされ、一人の少年が静かに入室してきた。
ゼノン・フォン・アークライト。
護衛のグレイだけを伴い、彼はまるで自分の屋敷の廊下でも歩くかのように、平然と部屋の中央まで進み出た。
その物怖じしない態度に、デッカードの眉がわずかに動く。
「よくお越しくださった、ゼノン様。ささ、どうぞこちらへ」
デッカードは、芝居がかった仕草で席を勧めた。
ゼノンは無言で、彼と対面する客人の席に腰を下ろす。
「さて、先日の書状はご覧いただけたかな。我ら商人ギルドとしても、ゼノン様が開発なされた素晴らしい新商品を、ぜひとも領民の皆様にお届けしたい。そのためには、我々の持つ流通網が不可欠。そこで、あの条件をご提示させていただいた次第でして」
デッカードは、にこやかな表情を崩さずに言った。だが、その目の奥は、値踏みをするようにゼノンを観察している。
「手数料五割。随分と強気な数字だな」
ゼノンが、静かに口火を切った。
「はっはっは。これは、我々が長年かけて築き上げてきた、この領地の商業インフラの使用料とお考えくだされば。決して、法外な額ではございませんぞ」
デッカードの言葉に、周りの幹部たちが下卑た笑みを浮かべる。
完全に、自分たちが優位な立場にあると信じきっている。
彼らは、ゼノンがこの条件を飲むか、あるいは多少の値引き交渉の末に妥協するしかないと踏んでいた。
「なるほど。インフラの使用料、か」
ゼノンは、小さく頷いた。
「では、そのインフラが、いかに杜撰で、腐敗に満ちたものであるか。まずは、その話から始めるとしようか」
その言葉に、部屋の空気が一変した。
デッカードの顔から、笑みが消える。
「……何をおっしゃりたいのか、分かりかねますな」
「では、分かりやすく説明してやろう」
ゼノンは合図を送る。
グレイが一歩前に進み出て、分厚い羊皮紙の束を、デッカードの目の前の机に、ドン、と音を立てて置いた。
その一番上のページには、『アークライト商人ギルド内部不正調査報告書』と記されていた。
「なっ……!?」
デッカードと幹部たちの顔色が変わる。
「まず、ギルドマスター、デッカード。お前個人の不正からだ」
ゼノンの声が、静かな部屋に冷たく響き渡る。
「三年前に北の村を襲った凶作の際、お前は領外から買い付けた小麦を、通常の三倍の価格で売り捌いた。その際、帳簿を改竄し、差額の金貨五百枚を懐に入れている。これは、明確な横領及び詐欺行為だ」
「な、何を根拠に……!」
「根拠は、その金で王都の宝石商から購入した、愛人への首飾りの領収書だ。ここにある」
グレイが、報告書の中から一枚の紙片を抜き出し、ひらひらと見せる。
デッカードの顔が、みるみるうちに青ざめていく。
ゼノンは、構わず続けた。
「次に、幹部のマルコム。お前は、街道を通る行商人から『通行協力金』と称して、不当な上納金を徴収している。拒否した商人の荷馬車が、なぜか山賊に襲われる事件が多発しているようだが、偶然かね?」
「ひっ……!」
名前を呼ばれた小太りの商人が、短い悲鳴を上げた。
「そして、倉庫管理担当のボリス。お前は、ギルドの倉庫に保管されている商品を横流しし、闇市場で売り捌いている。先月だけでも、高級ワイン五十樽が、お前の懐に入ったはずだ」
次々と暴かれていく、自分たちの罪。
それは、噂や憶測ではない。
取引の日時、場所、金額、そして関わった人間の名前までが、完璧な証拠と共に記されていた。
ギルドの幹部たちは、もはや立っているのもやっとだった。まるで、見えない刃で、次々と急所を抉られていくかのようだ。
部屋は、死んだような沈黙に支配された。
デッカードの額からは、滝のような汗が流れ落ちている。
彼の築き上げた城は、この少年が用意した、たった一束の書類によって、音もなく崩壊しようとしていた。
「……どうやって、これを……」
デッカードが、かすれた声で絞り出した。
「言ったはずだ。埃を叩けば、いくらでも出てくると」
ゼノンは、冷たい目でデッカードを見据えた。
「お前たちのやっていることは、商売ではない。ただの寄生だ。領地の経済という宿主から、不当に富を吸い上げるだけの、害虫の所業だ」
ゼノンは、ゆっくりと立ち上がった。
そして、交渉における、最後の一手を突きつけた。
「さて、デッカード。お前に、二つの選択肢をやろう」
彼の声は、絶対零度の冷たさを帯びていた。
「一つは、この報告書を、このまま衛兵詰所に突き出す道だ。お前たちは全員、財産を没収され、残りの人生を辺境の鉱山で過ごすことになるだろう」
デッカードの体が、がくがくと震え始める。
「そして、もう一つの道」
ゼノンは、わずかな間を置いた。
「お前たち商人ギルドが、今後、全面的に私の支配下に入ることだ」
それは、悪魔の囁きだった。
「ギルドの運営は、今後、私が任命する監督官の監査を受ける。不当な関税、価格操作、新規参入の妨害、全てを禁ずる。その代わり、お前たちのこれまでの罪は、不問にしてやる。そして、我が領が開発した新商品の、優先的な販売権を与えよう」
利益か、破滅か。
天国か、地獄か。
ゼノンが提示したのは、あまりにもシンプルで、そしてあまりにも残酷な二者択一だった。
「さあ、選べ」
ゼノンは、震えるデッカードを見下ろした。
「私と組むことで得られる『利益』と、私に敵対することで被る『不利益』。どちらが、お前にとって合理的な選択か。商人なら、その計算くらい、できるだろう?」
デッカードの頭の中で、天秤が大きく揺れ動いた。
プライド、利権、そして築き上げてきた全て。
だが、その反対側に乗っているのは、鉱山での奴隷生活という、絶対的な破滅。
答えは、一つしかなかった。
長い、長い沈黙の後。
デッカードは、まるで糸が切れた人形のように、椅子から崩れ落ちた。
そして、床に額をこすりつけ、震える声で言った。
「……我々商人ギルドは、本日より、ゼノン様の……忠実なる、僕となります……」
それは、アークライト領の商業が、旧時代の支配者から、新時代の合理主義者の手に完全に渡った瞬間を告げる、屈辱的な降伏宣言だった。
部屋の主であるデッカードは、巨大な執務机の後ろで腕を組み、これから始まる交渉を前に、余裕の笑みを浮かべていた。
彼の周りには、ギルドの幹部である腹心の商人たちが、用心棒のように控えている。ここは、彼の城だった。
やがて、扉がノックされ、一人の少年が静かに入室してきた。
ゼノン・フォン・アークライト。
護衛のグレイだけを伴い、彼はまるで自分の屋敷の廊下でも歩くかのように、平然と部屋の中央まで進み出た。
その物怖じしない態度に、デッカードの眉がわずかに動く。
「よくお越しくださった、ゼノン様。ささ、どうぞこちらへ」
デッカードは、芝居がかった仕草で席を勧めた。
ゼノンは無言で、彼と対面する客人の席に腰を下ろす。
「さて、先日の書状はご覧いただけたかな。我ら商人ギルドとしても、ゼノン様が開発なされた素晴らしい新商品を、ぜひとも領民の皆様にお届けしたい。そのためには、我々の持つ流通網が不可欠。そこで、あの条件をご提示させていただいた次第でして」
デッカードは、にこやかな表情を崩さずに言った。だが、その目の奥は、値踏みをするようにゼノンを観察している。
「手数料五割。随分と強気な数字だな」
ゼノンが、静かに口火を切った。
「はっはっは。これは、我々が長年かけて築き上げてきた、この領地の商業インフラの使用料とお考えくだされば。決して、法外な額ではございませんぞ」
デッカードの言葉に、周りの幹部たちが下卑た笑みを浮かべる。
完全に、自分たちが優位な立場にあると信じきっている。
彼らは、ゼノンがこの条件を飲むか、あるいは多少の値引き交渉の末に妥協するしかないと踏んでいた。
「なるほど。インフラの使用料、か」
ゼノンは、小さく頷いた。
「では、そのインフラが、いかに杜撰で、腐敗に満ちたものであるか。まずは、その話から始めるとしようか」
その言葉に、部屋の空気が一変した。
デッカードの顔から、笑みが消える。
「……何をおっしゃりたいのか、分かりかねますな」
「では、分かりやすく説明してやろう」
ゼノンは合図を送る。
グレイが一歩前に進み出て、分厚い羊皮紙の束を、デッカードの目の前の机に、ドン、と音を立てて置いた。
その一番上のページには、『アークライト商人ギルド内部不正調査報告書』と記されていた。
「なっ……!?」
デッカードと幹部たちの顔色が変わる。
「まず、ギルドマスター、デッカード。お前個人の不正からだ」
ゼノンの声が、静かな部屋に冷たく響き渡る。
「三年前に北の村を襲った凶作の際、お前は領外から買い付けた小麦を、通常の三倍の価格で売り捌いた。その際、帳簿を改竄し、差額の金貨五百枚を懐に入れている。これは、明確な横領及び詐欺行為だ」
「な、何を根拠に……!」
「根拠は、その金で王都の宝石商から購入した、愛人への首飾りの領収書だ。ここにある」
グレイが、報告書の中から一枚の紙片を抜き出し、ひらひらと見せる。
デッカードの顔が、みるみるうちに青ざめていく。
ゼノンは、構わず続けた。
「次に、幹部のマルコム。お前は、街道を通る行商人から『通行協力金』と称して、不当な上納金を徴収している。拒否した商人の荷馬車が、なぜか山賊に襲われる事件が多発しているようだが、偶然かね?」
「ひっ……!」
名前を呼ばれた小太りの商人が、短い悲鳴を上げた。
「そして、倉庫管理担当のボリス。お前は、ギルドの倉庫に保管されている商品を横流しし、闇市場で売り捌いている。先月だけでも、高級ワイン五十樽が、お前の懐に入ったはずだ」
次々と暴かれていく、自分たちの罪。
それは、噂や憶測ではない。
取引の日時、場所、金額、そして関わった人間の名前までが、完璧な証拠と共に記されていた。
ギルドの幹部たちは、もはや立っているのもやっとだった。まるで、見えない刃で、次々と急所を抉られていくかのようだ。
部屋は、死んだような沈黙に支配された。
デッカードの額からは、滝のような汗が流れ落ちている。
彼の築き上げた城は、この少年が用意した、たった一束の書類によって、音もなく崩壊しようとしていた。
「……どうやって、これを……」
デッカードが、かすれた声で絞り出した。
「言ったはずだ。埃を叩けば、いくらでも出てくると」
ゼノンは、冷たい目でデッカードを見据えた。
「お前たちのやっていることは、商売ではない。ただの寄生だ。領地の経済という宿主から、不当に富を吸い上げるだけの、害虫の所業だ」
ゼノンは、ゆっくりと立ち上がった。
そして、交渉における、最後の一手を突きつけた。
「さて、デッカード。お前に、二つの選択肢をやろう」
彼の声は、絶対零度の冷たさを帯びていた。
「一つは、この報告書を、このまま衛兵詰所に突き出す道だ。お前たちは全員、財産を没収され、残りの人生を辺境の鉱山で過ごすことになるだろう」
デッカードの体が、がくがくと震え始める。
「そして、もう一つの道」
ゼノンは、わずかな間を置いた。
「お前たち商人ギルドが、今後、全面的に私の支配下に入ることだ」
それは、悪魔の囁きだった。
「ギルドの運営は、今後、私が任命する監督官の監査を受ける。不当な関税、価格操作、新規参入の妨害、全てを禁ずる。その代わり、お前たちのこれまでの罪は、不問にしてやる。そして、我が領が開発した新商品の、優先的な販売権を与えよう」
利益か、破滅か。
天国か、地獄か。
ゼノンが提示したのは、あまりにもシンプルで、そしてあまりにも残酷な二者択一だった。
「さあ、選べ」
ゼノンは、震えるデッカードを見下ろした。
「私と組むことで得られる『利益』と、私に敵対することで被る『不利益』。どちらが、お前にとって合理的な選択か。商人なら、その計算くらい、できるだろう?」
デッカードの頭の中で、天秤が大きく揺れ動いた。
プライド、利権、そして築き上げてきた全て。
だが、その反対側に乗っているのは、鉱山での奴隷生活という、絶対的な破滅。
答えは、一つしかなかった。
長い、長い沈黙の後。
デッカードは、まるで糸が切れた人形のように、椅子から崩れ落ちた。
そして、床に額をこすりつけ、震える声で言った。
「……我々商人ギルドは、本日より、ゼノン様の……忠実なる、僕となります……」
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