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第七十三話 集結
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決戦の朝が来た。
東の空が白み始める。天空城は夜明け前の静かで神聖な空気に包まれていた。
私とカイザーは一睡もせずにただ寄り添い、互いの温もりを確かめ合いながらその時を待っていた。
不安はもうどこにもなかった。
ただ、これから始まる聖なる戦いへの静かな闘志だけが心に満ちていた。
やがて城の巨大な鐘が、ゴーンと厳かに鳴り響いた。
出撃の合図だ。
私とカイザーは顔を見合わせると力強く頷き合った。
そして部屋を出てテラスへと向かう。
テラスには既に仲間たちが集結していた。
レオンは白銀の鎧を朝日にきらめかせ、その背には聖剣が静かな、しかし確かな輝きを放っている。
ゼノヴィアは黒い戦闘ドレスに身を包み、その血のように赤い瞳はこれから始まる戦いへの期待に爛々と輝いていた。
そして私たちの背後には、数十頭もの竜たちが雄大な翼を広げ、その時を今か今かと待ち構えていた。
黄金の竜、青銅の竜、翡翠の竜。
そのあまりにも壮観な光景は、まさしく神話の軍勢だった。
「……来たか」
レオンが私たちに気づき声をかける。
その青い瞳には一点の曇りもない。
「ああ。待たせたな」
カイザーが応じる。
竜王と勇者。
二人の英雄が並び立つ。
そのあまりにも絵になる光景に、私は思わず息を呑んだ。
ゼノヴィアもその腰のレイピアに手をかけながら、不敵な笑みを浮かべた。
「さて。そろそろ始めましょうか。退屈な平和を終わらせる、盛大なパーティーをね」
その物騒な言葉に、レオンが苦笑いを浮かべる。
「……手加減はしろよ、魔将軍。我々の目的は無用な殺戮ではないのだからな」
「分かっているわよ、勇者様。……少しからかっただけ」
彼女はそう言うとウィンクをしてみせた。
そのあまりにも妖艶な仕草に、レオンは少しだけ顔を赤らめている。
この二人も、この短い時間の中で確かな絆を育んでいたのだ。
その様子を見て私の心も温かくなった。
私たちは一人じゃない。
種族も立場も過去も違う。
けれど同じ目的のために集った、かけがえのない仲間たち。
カイザーは一歩前に出た。
そして集った全ての者たちに聞こえるように、その竜王としての威厳に満ちた声で宣言した。
「―――聞け、我が同胞たちよ! そして新たなる盟友たちよ!」
その声だけで、その場の空気がぴんと張り詰める。
全ての視線が彼一人に集中する。
「我らがこれから赴くは、ただの戦場ではない! それはこの世界の未来を決める聖戦である!」
彼の言葉に、竜たちが賛同するように低い唸り声を上げる。
「敵は一人の狂信者。その歪んだ野望のために神をも欺き、世界を混沌に陥れようとする大罪人だ!」
カイザーの瞳が燃え上がる。
「我らはその邪悪なる企みを打ち砕く! 偽りの信仰を打ち破り、真実の光を取り戻すのだ!」
彼はその右手を天に突き上げた。
「我らの爪と牙にかけて! 我らの剣と魔法にかけて! そして我らが愛する全ての命にかけて!」
彼の魂からの雄叫び。
「―――今こそ反撃の狼煙を上げる時だ!」
その言葉を合図に、集った全ての者たちが一斉に鬨の声を上げた。
竜たちの咆哮が天を揺るがす。
レオンとゼノヴィアの闘気が空気を震わせる。
そして私の胸の中からも、聖なる力が光となって溢れ出した。
種族を超えた連合軍。
その結成の瞬間だった。
歴史に名を残すであろう、その偉大なる一歩。
その中心に私は立っていた。
もう迷いも恐れもない。
ただ仲間たちと共に戦えるという誇りと喜びだけがそこにはあった。
カイザーが私に向かってそっと手を差し出した。
私はその手を力強く握り返す。
私たちの戦いが、今、始まろうとしていた。
東の空が白み始める。天空城は夜明け前の静かで神聖な空気に包まれていた。
私とカイザーは一睡もせずにただ寄り添い、互いの温もりを確かめ合いながらその時を待っていた。
不安はもうどこにもなかった。
ただ、これから始まる聖なる戦いへの静かな闘志だけが心に満ちていた。
やがて城の巨大な鐘が、ゴーンと厳かに鳴り響いた。
出撃の合図だ。
私とカイザーは顔を見合わせると力強く頷き合った。
そして部屋を出てテラスへと向かう。
テラスには既に仲間たちが集結していた。
レオンは白銀の鎧を朝日にきらめかせ、その背には聖剣が静かな、しかし確かな輝きを放っている。
ゼノヴィアは黒い戦闘ドレスに身を包み、その血のように赤い瞳はこれから始まる戦いへの期待に爛々と輝いていた。
そして私たちの背後には、数十頭もの竜たちが雄大な翼を広げ、その時を今か今かと待ち構えていた。
黄金の竜、青銅の竜、翡翠の竜。
そのあまりにも壮観な光景は、まさしく神話の軍勢だった。
「……来たか」
レオンが私たちに気づき声をかける。
その青い瞳には一点の曇りもない。
「ああ。待たせたな」
カイザーが応じる。
竜王と勇者。
二人の英雄が並び立つ。
そのあまりにも絵になる光景に、私は思わず息を呑んだ。
ゼノヴィアもその腰のレイピアに手をかけながら、不敵な笑みを浮かべた。
「さて。そろそろ始めましょうか。退屈な平和を終わらせる、盛大なパーティーをね」
その物騒な言葉に、レオンが苦笑いを浮かべる。
「……手加減はしろよ、魔将軍。我々の目的は無用な殺戮ではないのだからな」
「分かっているわよ、勇者様。……少しからかっただけ」
彼女はそう言うとウィンクをしてみせた。
そのあまりにも妖艶な仕草に、レオンは少しだけ顔を赤らめている。
この二人も、この短い時間の中で確かな絆を育んでいたのだ。
その様子を見て私の心も温かくなった。
私たちは一人じゃない。
種族も立場も過去も違う。
けれど同じ目的のために集った、かけがえのない仲間たち。
カイザーは一歩前に出た。
そして集った全ての者たちに聞こえるように、その竜王としての威厳に満ちた声で宣言した。
「―――聞け、我が同胞たちよ! そして新たなる盟友たちよ!」
その声だけで、その場の空気がぴんと張り詰める。
全ての視線が彼一人に集中する。
「我らがこれから赴くは、ただの戦場ではない! それはこの世界の未来を決める聖戦である!」
彼の言葉に、竜たちが賛同するように低い唸り声を上げる。
「敵は一人の狂信者。その歪んだ野望のために神をも欺き、世界を混沌に陥れようとする大罪人だ!」
カイザーの瞳が燃え上がる。
「我らはその邪悪なる企みを打ち砕く! 偽りの信仰を打ち破り、真実の光を取り戻すのだ!」
彼はその右手を天に突き上げた。
「我らの爪と牙にかけて! 我らの剣と魔法にかけて! そして我らが愛する全ての命にかけて!」
彼の魂からの雄叫び。
「―――今こそ反撃の狼煙を上げる時だ!」
その言葉を合図に、集った全ての者たちが一斉に鬨の声を上げた。
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その中心に私は立っていた。
もう迷いも恐れもない。
ただ仲間たちと共に戦えるという誇りと喜びだけがそこにはあった。
カイザーが私に向かってそっと手を差し出した。
私はその手を力強く握り返す。
私たちの戦いが、今、始まろうとしていた。
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