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第十一話 最初の訓練
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セラを主とし、俺はまず彼女をヴァルハイト家の屋敷に連れ込む算段を立てた。非合法な奴隷市場で買った少女を、公爵家の三男が侍らせている。そんな噂が立てば、俺の計画に支障が出るどころの話ではない。
俺はセラを安宿に数日滞在させ、その間に父へ一つの嘘をついた。
「先日、街で偶然見かけた孤児がおります。遠縁の親戚筋にあたるようですが、身寄りがなく困窮しているとのこと。我がヴァルハイト家の慈悲として、私の侍女として引き取ることはお許しいただけないでしょうか」
父は執務机の向こうで、書類から目を離さずに俺の言葉を聞いていた。俺が出来損ないの烙印を押されて以来、父は俺と目を合わせようともしない。
「好きにしろ。ただし、家の名を汚すような面倒だけは起こすな。その女の監督責任は全てお前が持て」
返ってきたのは、予想通りの無関心な許可だった。父にとって俺はもはや、ヴァルハイト家の瑕疵でしかない。その瑕疵が何をしようと、家の威信に影響がなければどうでもいいのだ。
俺は計画通り、セラを「遠縁の孤児」として屋敷に迎え入れた。
まずは身を清めさせ、新しい侍女服に着替えさせる。湯浴みを終え、汚れを落とした彼女の姿は、奴隷市場にいた頃とはまるで別人だった。月の光を溶かし込んだような銀色の髪は艶を取り戻し、整った顔立ちは人形めいた美しさを放っている。だが、その紫の瞳だけは変わらなかった。感情という光を映さない、昏い湖面のままだった。
屋敷の使用人たちは、突然現れた俺の専属侍女に訝しげな視線を向けた。特に、感情の起伏が全く見えないセラの存在は、不気味なものとして映っただろう。だが、誰も何も言わなかった。呪われた忌み属性の主と、その主に仕える感情のない侍女。彼らにとって俺たちは、関わるべきではない異質な存在として認識された。
それでよかった。俺とセラは、この屋敷の中で再び完璧な孤立を手に入れた。
そして、セラを屋敷に迎えて三日目の深夜。俺たちの本当の主従関係が、その幕を開けた。
場所は、俺の広い自室。邪魔が入らないよう、扉には内側から念入りに鍵をかけた。蝋燭の灯りが、二人の影を壁に長く揺らめかせている。
「セラ。今から訓練を始める」
俺の言葉に、侍女服姿のセラは無言で頷いた。
俺は練習用の木剣を手に取った。これまで、騎士団長との形だけの稽古を続けてきた。才能がないと罵られながらも、基礎だけは体に染み付いている。貴族の剣術には、それなりの自信があった。
「俺に剣を教えろ。お前の知る、実戦の剣をだ」
「……承知いたしました」
セラはそう答えると、部屋の隅に立てかけてあった掃除用の短い箒を手に取った。それを、逆手で短剣のように構える。
「アレン様。どうぞ、お好きなように打ち込んできてください」
その言葉に、俺は少しだけ自尊心を傷つけられた。木剣を持つ俺に対し、相手はただの箒。明らかに侮られている。
「舐めるなよ」
俺は低く呟き、床を蹴った。貴族の剣術の基本である、流麗な踏み込みからの袈裟斬り。騎士団長にも、型だけは綺麗だと褒められたことのある一撃だ。
だが、次の瞬間。俺の視界から、セラの姿が消えた。
「なっ……!?」
驚きに声が漏れる。セラは俺の斬撃を、紙一重で潜り抜けるようにして懐に飛び込んでいた。そして、俺が気づいた時には、箒の先端が俺の喉元に、寸分の狂いもなく突きつけられていた。ひやりとした感触。もしこれが本物の刃であれば、俺は今ので死んでいた。
「……終わりです」
セラは淡々とした声で告げた。その瞳は、まだ何も映していない。
俺は呆然と立ち尽くす。何が起こったのか、理解が追いつかなかった。
「もう一度だ!」
俺は叫び、再びセラに打ちかかった。今度は突きを繰り出す。だが、結果は同じだった。セラは俺の剣先を、手のひらで軽く逸らすような最小限の動きでいなし、すれ違いざまに俺の脇腹へ箒の柄で痛烈な一撃を叩き込んできた。
「ぐっ……!」
息が詰まるほどの衝撃。俺は体勢を崩し、無様に床に膝をついた。
「……終わりです」
「まだだ!」
何度も、何度も、俺はセラに挑んだ。だが、一度も掠りもしない。俺が渾身の力で剣を振るうたびに、セラはまるで踊るかのようにそれをいなし、俺の体のどこかに的確な一撃を加えてくる。喉、脇腹、膝の裏、手首。その全てが、人体の急所。
やがて俺は、肩で大きく息をしながら、木剣を杖代わりにして立つのがやっとの状態になっていた。全身が痛み、プライドはズタズタに引き裂かれていた。
セラはそんな俺を、値踏みするような目で見つめ、そして静かに口を開いた。
「アレン様の剣は、見せるためのものです。美しく、力強い。ですが、そこには殺意も、効率もありません。それは舞踏であって、戦闘ではありません」
その言葉は、どんな罵倒よりも深く俺の胸に突き刺さった。
俺がこれまで学んできた全てが、否定されたのだ。
「あなたの剣は、相手も同じルールで戦ってくれることが前提になっています。しかし、本当の戦場にルールはありません。生きるか死ぬか。ただそれだけです」
セラの言葉は続く。
「暗殺者の戦いは、いかにして相手に気づかれず、最も効率的に命を奪うか。その一点に集約されます。構えも、型もありません。あるのは、人体の構造と、急所の知識。そして、一瞬の隙を突くための、徹底的に無駄を削ぎ落とした動きだけです」
俺は何も言い返せなかった。床に転がされただけで、彼女の言葉が真実であることは、骨身に染みて理解できたからだ。
ヴァルハイト家の人間として、剣の腕には誇りがあった。出来損ないと呼ばれながらも、貴族の嗜みとして磨いてきた自負があった。その全てが、本物の「実戦」の前では、何の役にも立たないガラクタだったのだ。
俺は木剣を手放した。からん、と乾いた音が床に響く。
そして、俺はセラの前で、ゆっくりと頭を下げた。
十二歳の貴族が、自分より年下の、しかも元奴隷の少女に頭を下げる。それは、本来ありえない屈辱的な光景だった。
だが、今の俺にそんなプライドはなかった。あるのは、生き残りたいという、ただ一つの強烈な願いだけだ。
「教えてくれ、セラ」
俺の声は、自分でも驚くほど素直に響いた。
「俺に、あんたの戦い方を。泥にまみれても、無様でも構わない。ただ、敵を殺し、俺が生き残るための術を、教えてくれ」
セラは、頭を下げた俺をしばらく無言で見下ろしていた。
やがて、彼女は手にしていた箒を静かに床に置いた。そして、俺の前に片膝をつき、俺と視線を合わせる。
「それが、主の御命令とあらば」
彼女の声は、相変わらず抑揚がなかった。だが、その昏い瞳の奥に、ほんのわずかだが、確かな光が灯ったのを、俺は見逃さなかった。
それは、彼女が初めて俺を「育てるべき主」として認めた瞬間の光だったのかもしれない。
「ではアレン様。まずは、全ての型を忘れてください。これから教えるのは、人の殺し方です」
その日から、俺の本当の訓練が始まった。
夜な夜な繰り返される、主と従者の秘密の稽古。俺の体には、日に日に生傷と青痣が増えていった。だが、不思議と苦痛ではなかった。
昨日できなかった動きが、今日できるようになる。昨日見えなかったセラの動きが、今日、ほんの少しだけ見えるようになる。その確かな成長が、俺の心を支えていた。
鏡に映る俺の瞳から、かつての怯えと諦めの色は完全に消え失せていた。代わりに宿り始めたのは、闇の中で静かに獲物を待つ、獣のような鋭い光だった。
この夜の訓練が、俺の破滅の運命を覆すための、最も重要な礎となる。
そのことを、俺は確信していた。
俺はセラを安宿に数日滞在させ、その間に父へ一つの嘘をついた。
「先日、街で偶然見かけた孤児がおります。遠縁の親戚筋にあたるようですが、身寄りがなく困窮しているとのこと。我がヴァルハイト家の慈悲として、私の侍女として引き取ることはお許しいただけないでしょうか」
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「好きにしろ。ただし、家の名を汚すような面倒だけは起こすな。その女の監督責任は全てお前が持て」
返ってきたのは、予想通りの無関心な許可だった。父にとって俺はもはや、ヴァルハイト家の瑕疵でしかない。その瑕疵が何をしようと、家の威信に影響がなければどうでもいいのだ。
俺は計画通り、セラを「遠縁の孤児」として屋敷に迎え入れた。
まずは身を清めさせ、新しい侍女服に着替えさせる。湯浴みを終え、汚れを落とした彼女の姿は、奴隷市場にいた頃とはまるで別人だった。月の光を溶かし込んだような銀色の髪は艶を取り戻し、整った顔立ちは人形めいた美しさを放っている。だが、その紫の瞳だけは変わらなかった。感情という光を映さない、昏い湖面のままだった。
屋敷の使用人たちは、突然現れた俺の専属侍女に訝しげな視線を向けた。特に、感情の起伏が全く見えないセラの存在は、不気味なものとして映っただろう。だが、誰も何も言わなかった。呪われた忌み属性の主と、その主に仕える感情のない侍女。彼らにとって俺たちは、関わるべきではない異質な存在として認識された。
それでよかった。俺とセラは、この屋敷の中で再び完璧な孤立を手に入れた。
そして、セラを屋敷に迎えて三日目の深夜。俺たちの本当の主従関係が、その幕を開けた。
場所は、俺の広い自室。邪魔が入らないよう、扉には内側から念入りに鍵をかけた。蝋燭の灯りが、二人の影を壁に長く揺らめかせている。
「セラ。今から訓練を始める」
俺の言葉に、侍女服姿のセラは無言で頷いた。
俺は練習用の木剣を手に取った。これまで、騎士団長との形だけの稽古を続けてきた。才能がないと罵られながらも、基礎だけは体に染み付いている。貴族の剣術には、それなりの自信があった。
「俺に剣を教えろ。お前の知る、実戦の剣をだ」
「……承知いたしました」
セラはそう答えると、部屋の隅に立てかけてあった掃除用の短い箒を手に取った。それを、逆手で短剣のように構える。
「アレン様。どうぞ、お好きなように打ち込んできてください」
その言葉に、俺は少しだけ自尊心を傷つけられた。木剣を持つ俺に対し、相手はただの箒。明らかに侮られている。
「舐めるなよ」
俺は低く呟き、床を蹴った。貴族の剣術の基本である、流麗な踏み込みからの袈裟斬り。騎士団長にも、型だけは綺麗だと褒められたことのある一撃だ。
だが、次の瞬間。俺の視界から、セラの姿が消えた。
「なっ……!?」
驚きに声が漏れる。セラは俺の斬撃を、紙一重で潜り抜けるようにして懐に飛び込んでいた。そして、俺が気づいた時には、箒の先端が俺の喉元に、寸分の狂いもなく突きつけられていた。ひやりとした感触。もしこれが本物の刃であれば、俺は今ので死んでいた。
「……終わりです」
セラは淡々とした声で告げた。その瞳は、まだ何も映していない。
俺は呆然と立ち尽くす。何が起こったのか、理解が追いつかなかった。
「もう一度だ!」
俺は叫び、再びセラに打ちかかった。今度は突きを繰り出す。だが、結果は同じだった。セラは俺の剣先を、手のひらで軽く逸らすような最小限の動きでいなし、すれ違いざまに俺の脇腹へ箒の柄で痛烈な一撃を叩き込んできた。
「ぐっ……!」
息が詰まるほどの衝撃。俺は体勢を崩し、無様に床に膝をついた。
「……終わりです」
「まだだ!」
何度も、何度も、俺はセラに挑んだ。だが、一度も掠りもしない。俺が渾身の力で剣を振るうたびに、セラはまるで踊るかのようにそれをいなし、俺の体のどこかに的確な一撃を加えてくる。喉、脇腹、膝の裏、手首。その全てが、人体の急所。
やがて俺は、肩で大きく息をしながら、木剣を杖代わりにして立つのがやっとの状態になっていた。全身が痛み、プライドはズタズタに引き裂かれていた。
セラはそんな俺を、値踏みするような目で見つめ、そして静かに口を開いた。
「アレン様の剣は、見せるためのものです。美しく、力強い。ですが、そこには殺意も、効率もありません。それは舞踏であって、戦闘ではありません」
その言葉は、どんな罵倒よりも深く俺の胸に突き刺さった。
俺がこれまで学んできた全てが、否定されたのだ。
「あなたの剣は、相手も同じルールで戦ってくれることが前提になっています。しかし、本当の戦場にルールはありません。生きるか死ぬか。ただそれだけです」
セラの言葉は続く。
「暗殺者の戦いは、いかにして相手に気づかれず、最も効率的に命を奪うか。その一点に集約されます。構えも、型もありません。あるのは、人体の構造と、急所の知識。そして、一瞬の隙を突くための、徹底的に無駄を削ぎ落とした動きだけです」
俺は何も言い返せなかった。床に転がされただけで、彼女の言葉が真実であることは、骨身に染みて理解できたからだ。
ヴァルハイト家の人間として、剣の腕には誇りがあった。出来損ないと呼ばれながらも、貴族の嗜みとして磨いてきた自負があった。その全てが、本物の「実戦」の前では、何の役にも立たないガラクタだったのだ。
俺は木剣を手放した。からん、と乾いた音が床に響く。
そして、俺はセラの前で、ゆっくりと頭を下げた。
十二歳の貴族が、自分より年下の、しかも元奴隷の少女に頭を下げる。それは、本来ありえない屈辱的な光景だった。
だが、今の俺にそんなプライドはなかった。あるのは、生き残りたいという、ただ一つの強烈な願いだけだ。
「教えてくれ、セラ」
俺の声は、自分でも驚くほど素直に響いた。
「俺に、あんたの戦い方を。泥にまみれても、無様でも構わない。ただ、敵を殺し、俺が生き残るための術を、教えてくれ」
セラは、頭を下げた俺をしばらく無言で見下ろしていた。
やがて、彼女は手にしていた箒を静かに床に置いた。そして、俺の前に片膝をつき、俺と視線を合わせる。
「それが、主の御命令とあらば」
彼女の声は、相変わらず抑揚がなかった。だが、その昏い瞳の奥に、ほんのわずかだが、確かな光が灯ったのを、俺は見逃さなかった。
それは、彼女が初めて俺を「育てるべき主」として認めた瞬間の光だったのかもしれない。
「ではアレン様。まずは、全ての型を忘れてください。これから教えるのは、人の殺し方です」
その日から、俺の本当の訓練が始まった。
夜な夜な繰り返される、主と従者の秘密の稽古。俺の体には、日に日に生傷と青痣が増えていった。だが、不思議と苦痛ではなかった。
昨日できなかった動きが、今日できるようになる。昨日見えなかったセラの動きが、今日、ほんの少しだけ見えるようになる。その確かな成長が、俺の心を支えていた。
鏡に映る俺の瞳から、かつての怯えと諦めの色は完全に消え失せていた。代わりに宿り始めたのは、闇の中で静かに獲物を待つ、獣のような鋭い光だった。
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