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第14話 初めての休日デート、あるいは天使の降臨
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日曜日の朝。
俺はクローゼットの前で、腕を組んで仁王立ちしていた。目の前には、ハンガーにかかった一枚のシャツ。青を基調とした、ごく普通のチェック柄のシャツだ。
これを着るべきか、否か。俺はかれこれ十分ほど、この哲学的な問いと向き合っていた。
雪城冬花から送られてきた『行動計画書』には、明確にこう記されていた。『服装は、未来のあなたが「一番好きだ」と言っていた、青いチェックのシャツでお願いします』と。
未来の俺のセンスはともかく、なぜ俺が、未来の嫁(自称)の言いなりになって服装まで決められなければならないのか。理不尽だ。だが、もし俺が別の服を着ていって、彼女が「未来と違う」とヘソを曲げたらどうなる? あの完璧なデートプランが台無しになり、一日中不機嫌な彼女に振り回されることになるかもしれない。
それは、面倒くさい。
「……仕方ないか」
俺は深いため息をつき、そのシャツに袖を通した。何だか、見えない鎖に繋がれたような気分だ。
リビングに下りると、母親が目を丸くした。
「あら、優斗じゃないみたい。どうしたの、そのお洒落なシャツ。デート?」
「ち、違う! たまたまだ、たまたま!」
俺は慌てて否定するが、ニヤニヤと笑う母親には全く効果がない。
「ふーん? ま、頑張ってらっしゃい」
そのからかうような声援を背中に受け、俺は逃げるように玄関のドアを開けた。
約束の時間は午前十時。
俺は少し早めに家を出て、駅へと向かった。心臓が、いつもより少しだけ速く脈打っているのを感じる。
別に、デートだからといって浮かれているわけではない。断じてない。ただ、あの雪城冬花が計画した『完璧なデート』とやらが、一体どんなものなのか。そこに純粋な好奇心があるだけだ。
そう、これはデートではない。社会科見学のようなものだ。未来人の生態調査。そう思えば、この妙な緊張も少しは和らぐ。
俺は自分にそう言い聞かせながら、駅前の雑踏へと足を踏み入れた。
待ち合わせ場所の時計台は、休日ということもあって多くの人々で賑わっていた。
俺は約束の十分前に到着し、周囲を見回す。まだ彼女の姿は見えない。まあ、時間ぴったりに来るタイプだろう。
手持ち無沙汰にスマホをいじっていると、ふと、視線がある一点に吸い寄せられた。
時計台のすぐそば。人々の往来から少しだけ外れた場所に、一人の少女が立っていた。
その姿を見た瞬間、俺の思考は完全に停止した。
時間が止まり、周囲の雑音が消え、世界に色があることすら忘れてしまった。
雪城冬花だった。
しかし、俺の知っている雪城冬花ではなかった。
いつものようにきっちりと結われたストレートの髪ではない。陽光を浴びてキラキラと輝く銀色の髪は、サイドが繊細に編み込まれ、後ろで緩やかに一つにまとめられたハーフアップスタイル。顔周りに残された数本の髪が、風に優しく揺れている。
服装は、白。
膝丈の、清楚なノースリーブのワンピース。腰に巻かれた淡い水色のリボンが、彼女のスタイルの良さを際立たせている。肩には、ワンピースのリボンと同じ色の、薄手のカーディガンを羽織っていた。
制服姿の彼女も、確かに人間離れした美しさだった。だが、今の彼女は、次元が違った。
クールでミステリアスな雰囲気は影を潜め、そこにいたのは、ただただ可憐で、儚げで、そして息を呑むほどに美しい、一人の少女。
まるで、地上に舞い降りた天使。
その陳腐な表現しか、俺の貧弱な語彙力では思いつかなかった。
俺は完全に固まっていた。声をかけることも、近づくこともできず、ただ遠巻きにその姿を呆然と見つめるだけだった。
周囲の人々も、彼女の存在に気づいている。誰もが振り返り、感嘆のため息を漏らし、スマホで遠くから写真を撮ろうとする者までいる。だが、彼女の周囲には見えない壁があるかのように、誰も近づこうとはしなかった。
やがて、彼女がこちらに気づいた。
俺の姿を認めると、その氷の彫刻のような唇が、ふわりと花が綻ぶように、優しく弧を描いた。
そして、小さな歩幅で、こつ、こつ、と俺の方へ歩いてくる。
その一歩一歩が、やけにスローモーションに見えた。
俺の目の前で立ち止まった彼女は、小さく首を傾げた。
「おはようございます、優斗さん。少し早かったですね」
その声ですら、いつもより柔らかく、甘く聞こえる。
俺は何も言えなかった。口を開いたら、何かとんでもなく間抜けな言葉が飛び出してしまいそうだったからだ。
そんな俺の様子を見て、彼女は不思議そうな顔をした。
「どうかなさいましたか? 私の顔に、何かついていますか?」
「い、いや……」
俺はかろうじて声を絞り出す。
「その……いつもと、雰囲気が違うから……」
「ああ、これですか」
彼女は自分の服装に視線を落とした。
「未来のあなたが、私に一番似合うと言ってくれた服です。初めてのデートだから、これを着てきてほしいと、あなたがお願いしたんですよ」
また未来の俺か。グッジョブすぎるだろ、未来の俺。
「そのシャツ、やはりよくお似合いです。私が未来で、あなたの誕生日に初めてプレゼントしたものと同じデザインですから」
「……そうか」
俺の服装も、未来の彼女が関わっていたのか。もはや、俺の人生に俺の意志が介在する余地はないのかもしれない。
「……すごく、似合ってる」
俺の口から、本音がぽろりとこぼれた。
「可愛い」
言ってしまってから、ハッとして口を押さえる。しまった。心の声がダダ漏れだ。
俺の言葉に、彼女は一瞬だけ、本当に一瞬だけ、目を丸くした。そしてすぐにいつものクールな表情に戻ったが、その白い頬が、ほんのりと桜色に染まっているのを俺は見逃さなかった。
「……ありがとうございます。あなたに褒めてもらえるのが、一番嬉しいです」
俯きがちにそう呟く彼女の姿は、反則的なまでに可愛くて、俺は心臓を鷲掴みにされたような衝撃に襲われた。
彼女は一つ咳払いをすると、気を取り直したようにスマホを取り出した。
「では、定刻通りですので、これよりブリーフィングを開始します」
「ぶ、ブリーフィング!?」
「はい。本日の作戦目的は、未来における私たちの幸福な結婚生活の礎となる、『最高の初デート』という実績を、この時代において完全再現することです。最初の目的地は映画館。移動時間は徒歩で約七分。さあ、行きましょう、旦那様」
「作戦じゃないし、旦那様でもない!」
俺は全力でツッコミを入れた。
彼女は俺のツッコミを意にも介さず、くるりと背を向けて歩き始める。
その揺れるハーフアップと、ひらりと舞うワンピースの裾から目が離せない。
俺たちの、軍事作戦のようであり得ないほど完璧な、そして間違いなく心臓に悪い初めてのデートが、今、始まった。
俺はクローゼットの前で、腕を組んで仁王立ちしていた。目の前には、ハンガーにかかった一枚のシャツ。青を基調とした、ごく普通のチェック柄のシャツだ。
これを着るべきか、否か。俺はかれこれ十分ほど、この哲学的な問いと向き合っていた。
雪城冬花から送られてきた『行動計画書』には、明確にこう記されていた。『服装は、未来のあなたが「一番好きだ」と言っていた、青いチェックのシャツでお願いします』と。
未来の俺のセンスはともかく、なぜ俺が、未来の嫁(自称)の言いなりになって服装まで決められなければならないのか。理不尽だ。だが、もし俺が別の服を着ていって、彼女が「未来と違う」とヘソを曲げたらどうなる? あの完璧なデートプランが台無しになり、一日中不機嫌な彼女に振り回されることになるかもしれない。
それは、面倒くさい。
「……仕方ないか」
俺は深いため息をつき、そのシャツに袖を通した。何だか、見えない鎖に繋がれたような気分だ。
リビングに下りると、母親が目を丸くした。
「あら、優斗じゃないみたい。どうしたの、そのお洒落なシャツ。デート?」
「ち、違う! たまたまだ、たまたま!」
俺は慌てて否定するが、ニヤニヤと笑う母親には全く効果がない。
「ふーん? ま、頑張ってらっしゃい」
そのからかうような声援を背中に受け、俺は逃げるように玄関のドアを開けた。
約束の時間は午前十時。
俺は少し早めに家を出て、駅へと向かった。心臓が、いつもより少しだけ速く脈打っているのを感じる。
別に、デートだからといって浮かれているわけではない。断じてない。ただ、あの雪城冬花が計画した『完璧なデート』とやらが、一体どんなものなのか。そこに純粋な好奇心があるだけだ。
そう、これはデートではない。社会科見学のようなものだ。未来人の生態調査。そう思えば、この妙な緊張も少しは和らぐ。
俺は自分にそう言い聞かせながら、駅前の雑踏へと足を踏み入れた。
待ち合わせ場所の時計台は、休日ということもあって多くの人々で賑わっていた。
俺は約束の十分前に到着し、周囲を見回す。まだ彼女の姿は見えない。まあ、時間ぴったりに来るタイプだろう。
手持ち無沙汰にスマホをいじっていると、ふと、視線がある一点に吸い寄せられた。
時計台のすぐそば。人々の往来から少しだけ外れた場所に、一人の少女が立っていた。
その姿を見た瞬間、俺の思考は完全に停止した。
時間が止まり、周囲の雑音が消え、世界に色があることすら忘れてしまった。
雪城冬花だった。
しかし、俺の知っている雪城冬花ではなかった。
いつものようにきっちりと結われたストレートの髪ではない。陽光を浴びてキラキラと輝く銀色の髪は、サイドが繊細に編み込まれ、後ろで緩やかに一つにまとめられたハーフアップスタイル。顔周りに残された数本の髪が、風に優しく揺れている。
服装は、白。
膝丈の、清楚なノースリーブのワンピース。腰に巻かれた淡い水色のリボンが、彼女のスタイルの良さを際立たせている。肩には、ワンピースのリボンと同じ色の、薄手のカーディガンを羽織っていた。
制服姿の彼女も、確かに人間離れした美しさだった。だが、今の彼女は、次元が違った。
クールでミステリアスな雰囲気は影を潜め、そこにいたのは、ただただ可憐で、儚げで、そして息を呑むほどに美しい、一人の少女。
まるで、地上に舞い降りた天使。
その陳腐な表現しか、俺の貧弱な語彙力では思いつかなかった。
俺は完全に固まっていた。声をかけることも、近づくこともできず、ただ遠巻きにその姿を呆然と見つめるだけだった。
周囲の人々も、彼女の存在に気づいている。誰もが振り返り、感嘆のため息を漏らし、スマホで遠くから写真を撮ろうとする者までいる。だが、彼女の周囲には見えない壁があるかのように、誰も近づこうとはしなかった。
やがて、彼女がこちらに気づいた。
俺の姿を認めると、その氷の彫刻のような唇が、ふわりと花が綻ぶように、優しく弧を描いた。
そして、小さな歩幅で、こつ、こつ、と俺の方へ歩いてくる。
その一歩一歩が、やけにスローモーションに見えた。
俺の目の前で立ち止まった彼女は、小さく首を傾げた。
「おはようございます、優斗さん。少し早かったですね」
その声ですら、いつもより柔らかく、甘く聞こえる。
俺は何も言えなかった。口を開いたら、何かとんでもなく間抜けな言葉が飛び出してしまいそうだったからだ。
そんな俺の様子を見て、彼女は不思議そうな顔をした。
「どうかなさいましたか? 私の顔に、何かついていますか?」
「い、いや……」
俺はかろうじて声を絞り出す。
「その……いつもと、雰囲気が違うから……」
「ああ、これですか」
彼女は自分の服装に視線を落とした。
「未来のあなたが、私に一番似合うと言ってくれた服です。初めてのデートだから、これを着てきてほしいと、あなたがお願いしたんですよ」
また未来の俺か。グッジョブすぎるだろ、未来の俺。
「そのシャツ、やはりよくお似合いです。私が未来で、あなたの誕生日に初めてプレゼントしたものと同じデザインですから」
「……そうか」
俺の服装も、未来の彼女が関わっていたのか。もはや、俺の人生に俺の意志が介在する余地はないのかもしれない。
「……すごく、似合ってる」
俺の口から、本音がぽろりとこぼれた。
「可愛い」
言ってしまってから、ハッとして口を押さえる。しまった。心の声がダダ漏れだ。
俺の言葉に、彼女は一瞬だけ、本当に一瞬だけ、目を丸くした。そしてすぐにいつものクールな表情に戻ったが、その白い頬が、ほんのりと桜色に染まっているのを俺は見逃さなかった。
「……ありがとうございます。あなたに褒めてもらえるのが、一番嬉しいです」
俯きがちにそう呟く彼女の姿は、反則的なまでに可愛くて、俺は心臓を鷲掴みにされたような衝撃に襲われた。
彼女は一つ咳払いをすると、気を取り直したようにスマホを取り出した。
「では、定刻通りですので、これよりブリーフィングを開始します」
「ぶ、ブリーフィング!?」
「はい。本日の作戦目的は、未来における私たちの幸福な結婚生活の礎となる、『最高の初デート』という実績を、この時代において完全再現することです。最初の目的地は映画館。移動時間は徒歩で約七分。さあ、行きましょう、旦那様」
「作戦じゃないし、旦那様でもない!」
俺は全力でツッコミを入れた。
彼女は俺のツッコミを意にも介さず、くるりと背を向けて歩き始める。
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