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第52話:再会と侮蔑
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ガイウスがアルカディア村の門前で醜態を晒し、追い返されてから数時間が過ぎた。
俺は領主の執務室で村の運営に関する書類に目を通していたが、どうにも集中できなかった。脳裏にあの憎悪に満ちたガイウスの瞳が焼き付いて離れないのだ。
「……アルフォンス。大丈夫ですか?」
シルフィが心配そうにハーブティーを差し出してくれた。
「ああ。少し考え事をしていただけだ」
俺は彼女の優しさに感謝しながらカップを受け取った。
「あの男……ガイウスとか言いましたか。あなたの元パーティのリーダーだったのですね」
シルフィはリズベットから事情を聞いていたのだろう。その声にはガイウスに対する静かな怒りが込められていた。
「昔の話だ。もう関係ない」
俺はそう言って無理に話を打ち切った。
だが心のどこかで嫌な予感が渦巻いていた。あのままガイウスが大人しく引き下がるとは、どうしても思えなかった。彼はプライドを傷つけられ、逆上すれば何をしでかすか分からない男だ。
その夜。
俺の嫌な予感は、最悪な形で現実のものとなる。
森の中をガイウスは当てもなく彷徨っていた。
屈辱。嫉妬。憎悪。
あらゆる負の感情が、彼の心の中でどす黒い渦となって荒れ狂っていた。
アルフォンスの、あの自分を見下すような冷たい目。ドワーフの女の圧倒的な殺気。そして自分が夢見ても手に入れられなかった豊かで平和な楽園。
そのすべてが彼の精神を蝕んでいく。
「なぜだ……なぜ、あいつばかりが……!」
彼は近くの木の幹を何度も何度も殴りつけた。拳から血が滲み、骨が軋む。だが心の痛みは少しも和らがない。
「俺は英雄だったはずだ! Aランクパーティのリーダーとして皆に尊敬されていた! なのに今はどうだ……! 仲間は去り、金もなく、あの雑用係にさえ見下される始末……!」
すべてアルフォンスのせいだ。
あいつが俺の人生を狂わせたのだ。
そんな身勝手な結論にたどり着いた彼の心が、完全に闇に染まった、その時だった。
「――可哀想に。随分とお悩みのようですね」
不意に背後から透き通るような、しかしどこか冷たい声がした。
ガイウスが弾かれたように振り返ると、そこに一人の女が立っていた。
月明かりに照らされたその姿は神々しいまでに美しい。純白のローブを身に纏い、その顔には慈愛に満ちた聖女の微笑みを浮かべている。
「……セレスティア」
ガイウスは驚きに目を見開いた。「なぜお前がここに……。パーティは解散したはずじゃ……」
「いいえ。私はパーティを抜けたつもりはございませんよ」
セレスティアはゆっくりとガイウスに近づいてきた。「ただ、少しだけあなたから離れて様子を見させていただいていただけです。あなたが本当の意味で『覚醒』する時を」
「覚醒……?」
ガイウスは彼女の言葉の意味が分からず、眉をひそめた。
セレスティアはそんな彼に、うっとりとした表情で語りかける。
「ガイウス様。あなたはこんなところで終わるべき方ではございません。あなたは選ばれし英雄。世界をその手で導くべき王の器なのです」
甘い、甘い囁き。
それは失意の底にいたガイウスの心を、巧みに、そして深く捉えていく。
「ですが今のあなたには力が足りません。あなたの栄光を、あなたの誇りを無慈悲に踏みにじった、憎い敵を討つための力が」
彼女の視線はアルカディア村の方角に向けられていた。
「……アルフォンス、か」
ガイウスは憎悪に顔を歪ませて、その名を呟いた。
「ええ」
セレスティアは満足げに頷いた。「あの男はあなたからすべてを奪いました。名声も、富も、仲間さえも。そして本来あなたが手に入れるべきだったあの『楽園』を、我が物顔で支配している。許せますか?」
「……許せるわけがない!」
ガイウスの絶叫が夜の森に響き渡る。
「でしょうね」
セレスティアの微笑みがさらに深くなった。それはもはや聖女のそれではない。人の心を弄び、破滅へと誘う悪魔の笑みだった。
「ならば力を授けましょう。あなたにふさわしい力を。アルフォンスを、そしてあの忌々しい村を蹂躙し、すべてを奪い返すための絶対的な力を」
彼女は懐から、一つの禍々しい輝きを放つ黒い魔石を取り出した。
その魔石はまるで生き物のようにどくどくと脈打っている。見る者の正気を奪うような邪悪なオーラが、そこから溢れ出していた。
「……これは、なんだ?」
ガイウスはその魔石から放たれる圧倒的な力に、思わず後ずさった。
「邪神様の聖なる欠片。選ばれし者にのみ与えられる神の力ですわ」
セレスティアはその魔石をガイウスの胸にそっと押し当てた。
「さあ、受け入れるのです。あなたの憎しみを、あなたの渇望をこの石に捧げなさい。そうすればあなたは人を超えた存在へと生まれ変わることができるでしょう」
魔石がガイウスの胸に触れた瞬間。
彼の体中に激痛が走った。
「ぐ……あああああああああっ!」
全身の血管が浮き上がり、骨が軋む。筋肉が異常なまでに膨張していく。彼の人間としての理性が、邪悪な力によって急速に喰い尽くされていった。
「素晴らしい……! これほどの憎しみ、これほどの渇望! あなたは最高の器ですわ、ガイウス様!」
セレスティアは苦しみもだえるガイウスの姿を、恍惚とした表情で見つめている。
やがてガイウスの絶叫はもはや人間のものとは思えない、獣のような咆哮へと変わった。
その体は元の倍近くまで膨れ上がり、皮膚は岩のように硬質化し、両腕からは鋭い爪が突き出している。瞳は憎悪と狂気に満ちた、血のような赤色に染まっていた。
かつての英雄の姿はもうどこにもない。
そこにいたのは、ただ破壊と殺戮のためだけに存在する醜悪な魔人だった。
「さあ、お行きなさい。我が愛しの英雄よ」
セレスティアは変わり果てたガイウスの頬を、優しく撫でた。
「そしてその憎しみのままに、すべてを破壊するのです。あなたの楽園を、取り戻すために」
グルオオオオオオオッ!
人の言葉を失った魔人ガイウスは天に向かって咆哮すると、その巨体を揺らし、一直線にアルカディア村へと向かって猛進を開始した。
その進路上にある木々はなぎ倒され、大地はえぐられていく。
圧倒的な、破壊の化身。
セレスティアはその後ろ姿を満足げに見送っていた。
「ふふ……ふふふ……。これで舞台は整いましたわ。まずはあの村がどれほどの力を持っているのか、この駒を使って試させてもらいましょう」
彼女の足元、森の影の中からいくつもの黒いローブを纏った『影』たちが、音もなく姿を現し、彼女の前に膝をついていた。
邪教団『黄昏の蛇』。
彼らの本当の目的はガイウスの復讐などではなかった。
アルカディアという極上の贄を、邪神に捧げること。
そのための壮大な儀式の幕が、今、静かに上がろうとしていた。
その頃アルカディア村では、俺の胸騒ぎが頂点に達していた。
フェンリルの、これまで聞いたこともない危機を告げる遠吠えが、村全体に響き渡ったのだ。
俺はガイアズ・エッジを手に仲間たちと共に、門の外へと飛び出した。
そして目の当たりにした。
森を破壊しながら、こちらへ迫り来る巨大な魔人の姿を。
「……ガイウス」
俺は、その変わり果てた姿に絶句した。
だが感傷に浸っている暇はなかった。
俺たちの、そしてアルカ-ディア村の本当の戦いが、今、始まろうとしていた。
俺は領主の執務室で村の運営に関する書類に目を通していたが、どうにも集中できなかった。脳裏にあの憎悪に満ちたガイウスの瞳が焼き付いて離れないのだ。
「……アルフォンス。大丈夫ですか?」
シルフィが心配そうにハーブティーを差し出してくれた。
「ああ。少し考え事をしていただけだ」
俺は彼女の優しさに感謝しながらカップを受け取った。
「あの男……ガイウスとか言いましたか。あなたの元パーティのリーダーだったのですね」
シルフィはリズベットから事情を聞いていたのだろう。その声にはガイウスに対する静かな怒りが込められていた。
「昔の話だ。もう関係ない」
俺はそう言って無理に話を打ち切った。
だが心のどこかで嫌な予感が渦巻いていた。あのままガイウスが大人しく引き下がるとは、どうしても思えなかった。彼はプライドを傷つけられ、逆上すれば何をしでかすか分からない男だ。
その夜。
俺の嫌な予感は、最悪な形で現実のものとなる。
森の中をガイウスは当てもなく彷徨っていた。
屈辱。嫉妬。憎悪。
あらゆる負の感情が、彼の心の中でどす黒い渦となって荒れ狂っていた。
アルフォンスの、あの自分を見下すような冷たい目。ドワーフの女の圧倒的な殺気。そして自分が夢見ても手に入れられなかった豊かで平和な楽園。
そのすべてが彼の精神を蝕んでいく。
「なぜだ……なぜ、あいつばかりが……!」
彼は近くの木の幹を何度も何度も殴りつけた。拳から血が滲み、骨が軋む。だが心の痛みは少しも和らがない。
「俺は英雄だったはずだ! Aランクパーティのリーダーとして皆に尊敬されていた! なのに今はどうだ……! 仲間は去り、金もなく、あの雑用係にさえ見下される始末……!」
すべてアルフォンスのせいだ。
あいつが俺の人生を狂わせたのだ。
そんな身勝手な結論にたどり着いた彼の心が、完全に闇に染まった、その時だった。
「――可哀想に。随分とお悩みのようですね」
不意に背後から透き通るような、しかしどこか冷たい声がした。
ガイウスが弾かれたように振り返ると、そこに一人の女が立っていた。
月明かりに照らされたその姿は神々しいまでに美しい。純白のローブを身に纏い、その顔には慈愛に満ちた聖女の微笑みを浮かべている。
「……セレスティア」
ガイウスは驚きに目を見開いた。「なぜお前がここに……。パーティは解散したはずじゃ……」
「いいえ。私はパーティを抜けたつもりはございませんよ」
セレスティアはゆっくりとガイウスに近づいてきた。「ただ、少しだけあなたから離れて様子を見させていただいていただけです。あなたが本当の意味で『覚醒』する時を」
「覚醒……?」
ガイウスは彼女の言葉の意味が分からず、眉をひそめた。
セレスティアはそんな彼に、うっとりとした表情で語りかける。
「ガイウス様。あなたはこんなところで終わるべき方ではございません。あなたは選ばれし英雄。世界をその手で導くべき王の器なのです」
甘い、甘い囁き。
それは失意の底にいたガイウスの心を、巧みに、そして深く捉えていく。
「ですが今のあなたには力が足りません。あなたの栄光を、あなたの誇りを無慈悲に踏みにじった、憎い敵を討つための力が」
彼女の視線はアルカディア村の方角に向けられていた。
「……アルフォンス、か」
ガイウスは憎悪に顔を歪ませて、その名を呟いた。
「ええ」
セレスティアは満足げに頷いた。「あの男はあなたからすべてを奪いました。名声も、富も、仲間さえも。そして本来あなたが手に入れるべきだったあの『楽園』を、我が物顔で支配している。許せますか?」
「……許せるわけがない!」
ガイウスの絶叫が夜の森に響き渡る。
「でしょうね」
セレスティアの微笑みがさらに深くなった。それはもはや聖女のそれではない。人の心を弄び、破滅へと誘う悪魔の笑みだった。
「ならば力を授けましょう。あなたにふさわしい力を。アルフォンスを、そしてあの忌々しい村を蹂躙し、すべてを奪い返すための絶対的な力を」
彼女は懐から、一つの禍々しい輝きを放つ黒い魔石を取り出した。
その魔石はまるで生き物のようにどくどくと脈打っている。見る者の正気を奪うような邪悪なオーラが、そこから溢れ出していた。
「……これは、なんだ?」
ガイウスはその魔石から放たれる圧倒的な力に、思わず後ずさった。
「邪神様の聖なる欠片。選ばれし者にのみ与えられる神の力ですわ」
セレスティアはその魔石をガイウスの胸にそっと押し当てた。
「さあ、受け入れるのです。あなたの憎しみを、あなたの渇望をこの石に捧げなさい。そうすればあなたは人を超えた存在へと生まれ変わることができるでしょう」
魔石がガイウスの胸に触れた瞬間。
彼の体中に激痛が走った。
「ぐ……あああああああああっ!」
全身の血管が浮き上がり、骨が軋む。筋肉が異常なまでに膨張していく。彼の人間としての理性が、邪悪な力によって急速に喰い尽くされていった。
「素晴らしい……! これほどの憎しみ、これほどの渇望! あなたは最高の器ですわ、ガイウス様!」
セレスティアは苦しみもだえるガイウスの姿を、恍惚とした表情で見つめている。
やがてガイウスの絶叫はもはや人間のものとは思えない、獣のような咆哮へと変わった。
その体は元の倍近くまで膨れ上がり、皮膚は岩のように硬質化し、両腕からは鋭い爪が突き出している。瞳は憎悪と狂気に満ちた、血のような赤色に染まっていた。
かつての英雄の姿はもうどこにもない。
そこにいたのは、ただ破壊と殺戮のためだけに存在する醜悪な魔人だった。
「さあ、お行きなさい。我が愛しの英雄よ」
セレスティアは変わり果てたガイウスの頬を、優しく撫でた。
「そしてその憎しみのままに、すべてを破壊するのです。あなたの楽園を、取り戻すために」
グルオオオオオオオッ!
人の言葉を失った魔人ガイウスは天に向かって咆哮すると、その巨体を揺らし、一直線にアルカディア村へと向かって猛進を開始した。
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圧倒的な、破壊の化身。
セレスティアはその後ろ姿を満足げに見送っていた。
「ふふ……ふふふ……。これで舞台は整いましたわ。まずはあの村がどれほどの力を持っているのか、この駒を使って試させてもらいましょう」
彼女の足元、森の影の中からいくつもの黒いローブを纏った『影』たちが、音もなく姿を現し、彼女の前に膝をついていた。
邪教団『黄昏の蛇』。
彼らの本当の目的はガイウスの復讐などではなかった。
アルカディアという極上の贄を、邪神に捧げること。
そのための壮大な儀式の幕が、今、静かに上がろうとしていた。
その頃アルカディア村では、俺の胸騒ぎが頂点に達していた。
フェンリルの、これまで聞いたこともない危機を告げる遠吠えが、村全体に響き渡ったのだ。
俺はガイアズ・エッジを手に仲間たちと共に、門の外へと飛び出した。
そして目の当たりにした。
森を破壊しながら、こちらへ迫り来る巨大な魔人の姿を。
「……ガイウス」
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