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エピソード44:書紡ぎの巨兵、知恵の攻防
古代図書館の大アーカイブ室。その中央に鎮座する書紡ぎのゴーレムは、ゼロの存在を認識すると、ゆっくりとその巨体を動かし始めた。無数の歯車が軋み、エネルギー回路が明滅する。その一つ目のようなレンズが、ゼロの能力を解析するかのように、不気味な光を放つ。
『攻撃を吸収し、学習する……か。厄介極まりないな』
ゼロは迂闊に攻撃を仕掛けることができなかった。例えば【マグマブレス】を放てば、ゴーレムはそれを吸収し、次には同等かそれ以上の火属性攻撃で反撃してくるかもしれない。同じように、他の属性攻撃や状態異常、物理攻撃すらも、使えば使うほど相手を強化してしまう可能性がある。
(ならば、どうするか……? 攻撃せずに勝つ方法? いや、それではジリ貧だ)
ゼロは思考を巡らせた。ゴーレムの能力は『吸収』と『学習』。ならば、吸収しきれないほどの膨大なエネルギーを叩き込むか、あるいは、学習の隙を与えないほどの連続攻撃か、それとも、ゴーレムがまだ学習していない、全く新しいタイプの攻撃か。
『……いや、もっと根本的な解決策があるはずだ。捕食の本質……エルミナはそう言っていた』
ゴーレムは『知識』を吸収し、力に変える。ならば、ゼロもまた、このゴーレムから『知識』を吸収すればいいのではないか? 攻撃ではなく、【捕食】によって。
だが、どうやって? あの巨大なゴーレムに直接【捕食】を仕掛けるのは危険すぎる。それに、ゴーレム本体ではなく、その『学習能力』そのもの、あるいは『吸収した知識』を狙って捕食することは可能なのだろうか?
ゼロは、まずゴーレムの出方を見ることにした。【飛行(竜翼)】Lv.2で空中を旋回し、距離を取る。
すると、書紡ぎのゴーレムは、ゼロの飛行能力を認識したのか、体の一部を変形させ、無数の紙片のようなものを高速で射出してきた! それらは鋭い刃となってゼロに襲いかかる。おそらく、以前ゼロが倒したペーパー・デーモンの能力を学習したのだろう。
ゼロは【風属性操作(中級)】で風の渦を作り出し、紙の刃を弾き飛ばす。すると今度は、ゴーレムは別のスキルを使用してきた。ゼロの足元(空中だが)に粘着性の高いインクのようなものを撒き散らし、動きを封じようとしてくる。これは、ゼロ自身の【粘性操作】スキルを学習した結果か?
『なるほど……俺の能力すらも学習し、利用してくるか』
厄介だ。戦えば戦うほど、相手はゼロの戦術を模倣し、対策してくる。
ゼロは、攻撃を避けながら、ゴーレムの構造をさらに詳細に観察した。【ゴーレムコア解析(上級)】と【魔力感知(上級)】を集中させる。ゴーレムの動力源となっているのは、胸部中央にある巨大な魔法水晶のようだ。だが、その周囲は複雑なエネルギー回路と、吸収した知識データを格納する記憶媒体のようなもので幾重にも守られている。
そして、ゼロはある事実に気づいた。ゴーレムがスキルを吸収・学習する際、そのレンズ状の器官が特定のパターンで明滅し、外部から『情報』を取り込んでいるような魔力の流れが発生しているのだ。
(あのレンズが、情報の『入力装置』……? ならば、そこから逆に『出力』させることは?)
ゼロは一つの大胆な仮説に基づき、行動を開始した。【精神感応(テレパシー)(初級)】スキルを使い、自身の持つ膨大な知識――特に、捕食によって得た混沌とした記憶や、原初の不定形に関する情報など、ゴーレムが理解不能であろう、あるいは処理しきれないであろうノイズの多い情報――を、レンズ状の器官に向けて送りつけたのだ!
「■■■■!?」
ゴーレムのレンズが激しく明滅し、歯車の回転が一時的に乱れる! 予期せぬ情報の奔流に、ゴーレムの処理能力が追いつかず、混乱しているようだ!
『効いた!』
ゼロはこの隙を逃さない! ゴーレムの動きが鈍った瞬間を狙い、高速で接近! 目標は、ゴーレムの胸部にある動力源の魔法水晶ではなく、その周囲を守る『記憶媒体』!
【形態変化戦闘(竜技)】で形成した鋭利なドリル状の触手を、【腐食毒液】と【電撃操作】による振動を纏わせながら、記憶媒体があると思われる箇所に突き刺した!
ガガガガガッ!
硬い装甲を無理やりこじ開け、ドリルが内部の記憶媒体に到達する! そして、ゼロは【捕食】Lv.5と、新たに獲得した【情報吸収(低級)】スキルを同時に発動! ゴーレムが蓄積してきた膨大な知識データを、強引に吸い上げ始めたのだ!
「ギギギギギギギ…………!!!!」
ゴーレムが、機械的な悲鳴とも、データの断末魔ともつかない、耳障りな音を発する! 吸収した知識データが逆流し、自身の処理能力を超えた情報奔流によって内部システムが破壊されていく!
ゴーレムの体が激しく痙攣し、エネルギー回路がショートを起こして火花を散らす。レンズの光も明滅を繰り返し、やがて完全に消灯した。書紡ぎのゴーレムは、その知識の重みに耐えきれず、自壊するように動きを止め、ただの巨大なガラクタと化した。
【スキル】
・情報吸収(低級) Lv.1 → 情報吸収(中級) Lv.1 (Level Up! 吸収速度・解析能力向上)
・**並列思考 Lv.1 (New!)** (複数の思考や情報処理を同時に行える)
・**高速学習 Lv.1 (New!)** (新たな知識やスキルの習得速度が向上)
・魔法工学知識(中級) Lv.1 → 魔法工学知識(上級) Lv.1
・高度魔術知識(中級) Lv.1 → 高度魔術知識(上級) Lv.1
書紡ぎのゴーレムを捕食(データ吸収)したことで、ゼロの知識処理能力と学習能力が飛躍的に向上した! これにより、今後のスキル習熟や情報解析がさらに加速するだろう。
ゴーレムが停止したことで、大アーカイブ室には静寂が戻った。ゼロは、ゴーレムの残骸から動力源となっていた巨大な魔法水晶を回収した。これは高純度のエネルギー源として利用できるだろう。
そして、ゴーレムが守っていた部屋の奥、巨大な書架に収められた、ひときわ古く、重厚な装丁の一冊の本に目が留まった。その本からは、エルミナや原初の種族に繋がるような、非常に古く、そして深遠な魔力が感じられた。
『これが、この図書館の最も重要な文献か……?』
ゼロはその本に近づき、手に取ろうとした――その時だった。
パァン! という乾いた音と共に、大アーカイブ室の入り口の扉が吹き飛ばされた!
そして、そこに立っていたのは、予想だにしなかった人物たちだった。
先頭に立つのは、ヒーラーのローブを纏い、少し緊張した面持ちながらも、真っ直ぐにこちらを見つめる少女――リリア。
そして、彼女の隣には、軽やかな革鎧に身を包み、皮肉っぽい笑みを浮かべる盗賊風の男と、厳つい顔つきで巨大な戦斧を担いだ屈強な女戦士。さらにその後ろにも、数名のプレイヤーが控えている。彼らは皆、それなりの実力者であるように見えた。
『リリア……!? なぜここに? それに、あの連中は……?』
ゼロは驚きと警戒を隠せない。リリアがプレイヤーである以上、他のプレイヤーとパーティを組むのは自然なことだ。だが、なぜこのタイミングで、この場所に?
リリアは、ゼロの姿――巨大な竜化進化体の姿――を見ると、一瞬息を飲んだが、すぐに何かを決意したように、一歩前に出た。
「あ、あの……! やっぱり、あなただったんですね! 私、ずっと探して……!」
リリアが何かを言いかけた瞬間、彼女の隣にいた盗賊風の男が、素早くリリアの前に立ち塞がった。
「おっと、嬢ちゃん、そいつに近づくんじゃねえ! どう見てもヤバいオーラ出てるぜ!」
男はゼロを睨みつけ、警戒態勢を取る。
「あんたが、噂の『プレイヤーイーター』か? それとも、この図書館のボスか何かか?」
ゼロは無言で彼らを見据えた。リリアのパーティ。彼らは敵なのか、味方なのか? リリアはゼロに感謝の念を抱いているようだが、他のメンバーは明らかにゼロを危険視している。
そして、さらに悪いことに、【魔力感知(上級)】が、図書館の入り口方向から、複数の強力な気配――ジャッジメントの主力部隊と思われる――が急速に接近してきているのを捉えた! どうやら、ゼロとゴーレムとの戦闘、あるいはリリアたちの到着が、彼らの注意を引いてしまったらしい。
リリアのパーティ、迫り来るジャッジメント。そして、手に入れるべき古代の書物。状況は一気に複雑化し、緊迫の度合いを増していた。
ゼロは、この混沌とした状況の中で、一瞬のうちに判断を下さなければならなかった。戦うか、逃げるか、あるいは――。
知の迷宮の最深部で、予期せぬ遭遇が、新たな波乱の幕開けを告げようとしていた。
---
名前: ゼロ
種族: 名無し(原初の不定形)
称号: 千貌を喰らう者、星屑を宿す者、竜を喰らう者
所属: 未定義
【能力値】
体力: 108
魔力容量: 85
物理攻撃力: 38
物理防御力: 62
魔法攻撃力: 43
魔法防御力: 57
素早さ: 17
【スキル】
▼基本・進化スキル
・捕食 Lv.5
・自己修復 Lv.6
・万象擬態 Lv.1
・原初の不定形 Lv.1
・混沌核 Lv.1
・生命力吸収 Lv.2
▼戦闘・攻撃スキル
・腐食毒液 Lv.2
・形態変化戦闘(竜技) Lv.1
・電撃操作 Lv.1
・混沌弾 Lv.2
・感情波(中級) Lv.1
・戦技:強襲 Lv.1
・剣技:亡者の剣 Lv.1
・闇属性操作(初級) Lv.1
・死霊魔法(中級) Lv.1
・竜爪 Lv.1
・風属性操作(中級) Lv.1
・光操作(微弱) Lv.1
・念動力(サイコキネシス)(微弱) Lv.1
・マグマブレス Lv.1
・熱毒生成(低級) Lv.1
・氷結ブレス(低級) Lv.1
・凍傷呪詛(低級) Lv.1
・キメラ化(低級) Lv.1
・複数属性同時操作(初級) Lv.1
▼防御・耐性スキル
・装甲化(竜鱗) Lv.1
・毒耐性 Lv.5
・電撃耐性 Lv.2
・水属性耐性 Lv.1
・魔法耐性 Lv.4
・精神耐性(極級) Lv.1
・魔力抵抗(中級) Lv.1
・冷気耐性 Lv.2
・呪詛耐性 Lv.2
・光属性耐性(低級) Lv.1
・時間歪曲耐性(中級) Lv.1
・火属性耐性(上級) Lv.1
・硬質化(熱)(初級) Lv.1
・聖属性耐性(微弱) Lv.1
・再生能力向上(中級) Lv.1
▼移動・補助スキル
・水中適応(中級) Lv.1
・粘性操作 Lv.1
・光合成(中級) Lv.1
・魔力感知(上級) Lv.1
・物質潜行(低級) Lv.1
・振動感知(低級) Lv.1
・飛行(竜翼) Lv.2
・飛行戦闘(極級) Lv.1
・精神感応(テレパシー)(初級) Lv.1
・時間流感知(上級) Lv.1
・時間操作(初歩) Lv.1
・クロノ・イーター(初級) Lv.1
・熱エネルギー吸収(中級) Lv.1
・溶岩操作(初級) Lv.1
・噴火予知(低級) Lv.1
・竜の威圧(低級) Lv.1
・氷操作(初級) Lv.1
・空域認識(初級) Lv.1
・エネルギー変換効率(微弱) Lv.1
・**並列思考 Lv.1 (New!)**
・**高速学習 Lv.1 (New!)**
▼知識・解析スキル
・石材知識(上級) Lv.1
・ゴーレムコア解析(上級) Lv.1
・植物知識(中級) Lv.1
・錬金術知識(初級) Lv.1
・魔法工学知識(上級) Lv.1 (Level Up!)
・アイテム鑑定(低級) Lv.1
・機械知識(中級) Lv.1
・金属操作(微弱) Lv.1
・アンデッド知識(上級) Lv.1
・骨操作(初級) Lv.1
・高度魔術知識(上級) Lv.1 (Level Up!)
・地脈同調(微弱) Lv.1
・星核知識(初級) Lv.1
・竜種知識(中級) Lv.1
・封印解除(低級) Lv.1
・古代言語解読(断片) Lv.1
・生命工学知識(中級) Lv.1
・**情報吸収(中級) Lv.1 (Level Up!)**
『攻撃を吸収し、学習する……か。厄介極まりないな』
ゼロは迂闊に攻撃を仕掛けることができなかった。例えば【マグマブレス】を放てば、ゴーレムはそれを吸収し、次には同等かそれ以上の火属性攻撃で反撃してくるかもしれない。同じように、他の属性攻撃や状態異常、物理攻撃すらも、使えば使うほど相手を強化してしまう可能性がある。
(ならば、どうするか……? 攻撃せずに勝つ方法? いや、それではジリ貧だ)
ゼロは思考を巡らせた。ゴーレムの能力は『吸収』と『学習』。ならば、吸収しきれないほどの膨大なエネルギーを叩き込むか、あるいは、学習の隙を与えないほどの連続攻撃か、それとも、ゴーレムがまだ学習していない、全く新しいタイプの攻撃か。
『……いや、もっと根本的な解決策があるはずだ。捕食の本質……エルミナはそう言っていた』
ゴーレムは『知識』を吸収し、力に変える。ならば、ゼロもまた、このゴーレムから『知識』を吸収すればいいのではないか? 攻撃ではなく、【捕食】によって。
だが、どうやって? あの巨大なゴーレムに直接【捕食】を仕掛けるのは危険すぎる。それに、ゴーレム本体ではなく、その『学習能力』そのもの、あるいは『吸収した知識』を狙って捕食することは可能なのだろうか?
ゼロは、まずゴーレムの出方を見ることにした。【飛行(竜翼)】Lv.2で空中を旋回し、距離を取る。
すると、書紡ぎのゴーレムは、ゼロの飛行能力を認識したのか、体の一部を変形させ、無数の紙片のようなものを高速で射出してきた! それらは鋭い刃となってゼロに襲いかかる。おそらく、以前ゼロが倒したペーパー・デーモンの能力を学習したのだろう。
ゼロは【風属性操作(中級)】で風の渦を作り出し、紙の刃を弾き飛ばす。すると今度は、ゴーレムは別のスキルを使用してきた。ゼロの足元(空中だが)に粘着性の高いインクのようなものを撒き散らし、動きを封じようとしてくる。これは、ゼロ自身の【粘性操作】スキルを学習した結果か?
『なるほど……俺の能力すらも学習し、利用してくるか』
厄介だ。戦えば戦うほど、相手はゼロの戦術を模倣し、対策してくる。
ゼロは、攻撃を避けながら、ゴーレムの構造をさらに詳細に観察した。【ゴーレムコア解析(上級)】と【魔力感知(上級)】を集中させる。ゴーレムの動力源となっているのは、胸部中央にある巨大な魔法水晶のようだ。だが、その周囲は複雑なエネルギー回路と、吸収した知識データを格納する記憶媒体のようなもので幾重にも守られている。
そして、ゼロはある事実に気づいた。ゴーレムがスキルを吸収・学習する際、そのレンズ状の器官が特定のパターンで明滅し、外部から『情報』を取り込んでいるような魔力の流れが発生しているのだ。
(あのレンズが、情報の『入力装置』……? ならば、そこから逆に『出力』させることは?)
ゼロは一つの大胆な仮説に基づき、行動を開始した。【精神感応(テレパシー)(初級)】スキルを使い、自身の持つ膨大な知識――特に、捕食によって得た混沌とした記憶や、原初の不定形に関する情報など、ゴーレムが理解不能であろう、あるいは処理しきれないであろうノイズの多い情報――を、レンズ状の器官に向けて送りつけたのだ!
「■■■■!?」
ゴーレムのレンズが激しく明滅し、歯車の回転が一時的に乱れる! 予期せぬ情報の奔流に、ゴーレムの処理能力が追いつかず、混乱しているようだ!
『効いた!』
ゼロはこの隙を逃さない! ゴーレムの動きが鈍った瞬間を狙い、高速で接近! 目標は、ゴーレムの胸部にある動力源の魔法水晶ではなく、その周囲を守る『記憶媒体』!
【形態変化戦闘(竜技)】で形成した鋭利なドリル状の触手を、【腐食毒液】と【電撃操作】による振動を纏わせながら、記憶媒体があると思われる箇所に突き刺した!
ガガガガガッ!
硬い装甲を無理やりこじ開け、ドリルが内部の記憶媒体に到達する! そして、ゼロは【捕食】Lv.5と、新たに獲得した【情報吸収(低級)】スキルを同時に発動! ゴーレムが蓄積してきた膨大な知識データを、強引に吸い上げ始めたのだ!
「ギギギギギギギ…………!!!!」
ゴーレムが、機械的な悲鳴とも、データの断末魔ともつかない、耳障りな音を発する! 吸収した知識データが逆流し、自身の処理能力を超えた情報奔流によって内部システムが破壊されていく!
ゴーレムの体が激しく痙攣し、エネルギー回路がショートを起こして火花を散らす。レンズの光も明滅を繰り返し、やがて完全に消灯した。書紡ぎのゴーレムは、その知識の重みに耐えきれず、自壊するように動きを止め、ただの巨大なガラクタと化した。
【スキル】
・情報吸収(低級) Lv.1 → 情報吸収(中級) Lv.1 (Level Up! 吸収速度・解析能力向上)
・**並列思考 Lv.1 (New!)** (複数の思考や情報処理を同時に行える)
・**高速学習 Lv.1 (New!)** (新たな知識やスキルの習得速度が向上)
・魔法工学知識(中級) Lv.1 → 魔法工学知識(上級) Lv.1
・高度魔術知識(中級) Lv.1 → 高度魔術知識(上級) Lv.1
書紡ぎのゴーレムを捕食(データ吸収)したことで、ゼロの知識処理能力と学習能力が飛躍的に向上した! これにより、今後のスキル習熟や情報解析がさらに加速するだろう。
ゴーレムが停止したことで、大アーカイブ室には静寂が戻った。ゼロは、ゴーレムの残骸から動力源となっていた巨大な魔法水晶を回収した。これは高純度のエネルギー源として利用できるだろう。
そして、ゴーレムが守っていた部屋の奥、巨大な書架に収められた、ひときわ古く、重厚な装丁の一冊の本に目が留まった。その本からは、エルミナや原初の種族に繋がるような、非常に古く、そして深遠な魔力が感じられた。
『これが、この図書館の最も重要な文献か……?』
ゼロはその本に近づき、手に取ろうとした――その時だった。
パァン! という乾いた音と共に、大アーカイブ室の入り口の扉が吹き飛ばされた!
そして、そこに立っていたのは、予想だにしなかった人物たちだった。
先頭に立つのは、ヒーラーのローブを纏い、少し緊張した面持ちながらも、真っ直ぐにこちらを見つめる少女――リリア。
そして、彼女の隣には、軽やかな革鎧に身を包み、皮肉っぽい笑みを浮かべる盗賊風の男と、厳つい顔つきで巨大な戦斧を担いだ屈強な女戦士。さらにその後ろにも、数名のプレイヤーが控えている。彼らは皆、それなりの実力者であるように見えた。
『リリア……!? なぜここに? それに、あの連中は……?』
ゼロは驚きと警戒を隠せない。リリアがプレイヤーである以上、他のプレイヤーとパーティを組むのは自然なことだ。だが、なぜこのタイミングで、この場所に?
リリアは、ゼロの姿――巨大な竜化進化体の姿――を見ると、一瞬息を飲んだが、すぐに何かを決意したように、一歩前に出た。
「あ、あの……! やっぱり、あなただったんですね! 私、ずっと探して……!」
リリアが何かを言いかけた瞬間、彼女の隣にいた盗賊風の男が、素早くリリアの前に立ち塞がった。
「おっと、嬢ちゃん、そいつに近づくんじゃねえ! どう見てもヤバいオーラ出てるぜ!」
男はゼロを睨みつけ、警戒態勢を取る。
「あんたが、噂の『プレイヤーイーター』か? それとも、この図書館のボスか何かか?」
ゼロは無言で彼らを見据えた。リリアのパーティ。彼らは敵なのか、味方なのか? リリアはゼロに感謝の念を抱いているようだが、他のメンバーは明らかにゼロを危険視している。
そして、さらに悪いことに、【魔力感知(上級)】が、図書館の入り口方向から、複数の強力な気配――ジャッジメントの主力部隊と思われる――が急速に接近してきているのを捉えた! どうやら、ゼロとゴーレムとの戦闘、あるいはリリアたちの到着が、彼らの注意を引いてしまったらしい。
リリアのパーティ、迫り来るジャッジメント。そして、手に入れるべき古代の書物。状況は一気に複雑化し、緊迫の度合いを増していた。
ゼロは、この混沌とした状況の中で、一瞬のうちに判断を下さなければならなかった。戦うか、逃げるか、あるいは――。
知の迷宮の最深部で、予期せぬ遭遇が、新たな波乱の幕開けを告げようとしていた。
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名前: ゼロ
種族: 名無し(原初の不定形)
称号: 千貌を喰らう者、星屑を宿す者、竜を喰らう者
所属: 未定義
【能力値】
体力: 108
魔力容量: 85
物理攻撃力: 38
物理防御力: 62
魔法攻撃力: 43
魔法防御力: 57
素早さ: 17
【スキル】
▼基本・進化スキル
・捕食 Lv.5
・自己修復 Lv.6
・万象擬態 Lv.1
・原初の不定形 Lv.1
・混沌核 Lv.1
・生命力吸収 Lv.2
▼戦闘・攻撃スキル
・腐食毒液 Lv.2
・形態変化戦闘(竜技) Lv.1
・電撃操作 Lv.1
・混沌弾 Lv.2
・感情波(中級) Lv.1
・戦技:強襲 Lv.1
・剣技:亡者の剣 Lv.1
・闇属性操作(初級) Lv.1
・死霊魔法(中級) Lv.1
・竜爪 Lv.1
・風属性操作(中級) Lv.1
・光操作(微弱) Lv.1
・念動力(サイコキネシス)(微弱) Lv.1
・マグマブレス Lv.1
・熱毒生成(低級) Lv.1
・氷結ブレス(低級) Lv.1
・凍傷呪詛(低級) Lv.1
・キメラ化(低級) Lv.1
・複数属性同時操作(初級) Lv.1
▼防御・耐性スキル
・装甲化(竜鱗) Lv.1
・毒耐性 Lv.5
・電撃耐性 Lv.2
・水属性耐性 Lv.1
・魔法耐性 Lv.4
・精神耐性(極級) Lv.1
・魔力抵抗(中級) Lv.1
・冷気耐性 Lv.2
・呪詛耐性 Lv.2
・光属性耐性(低級) Lv.1
・時間歪曲耐性(中級) Lv.1
・火属性耐性(上級) Lv.1
・硬質化(熱)(初級) Lv.1
・聖属性耐性(微弱) Lv.1
・再生能力向上(中級) Lv.1
▼移動・補助スキル
・水中適応(中級) Lv.1
・粘性操作 Lv.1
・光合成(中級) Lv.1
・魔力感知(上級) Lv.1
・物質潜行(低級) Lv.1
・振動感知(低級) Lv.1
・飛行(竜翼) Lv.2
・飛行戦闘(極級) Lv.1
・精神感応(テレパシー)(初級) Lv.1
・時間流感知(上級) Lv.1
・時間操作(初歩) Lv.1
・クロノ・イーター(初級) Lv.1
・熱エネルギー吸収(中級) Lv.1
・溶岩操作(初級) Lv.1
・噴火予知(低級) Lv.1
・竜の威圧(低級) Lv.1
・氷操作(初級) Lv.1
・空域認識(初級) Lv.1
・エネルギー変換効率(微弱) Lv.1
・**並列思考 Lv.1 (New!)**
・**高速学習 Lv.1 (New!)**
▼知識・解析スキル
・石材知識(上級) Lv.1
・ゴーレムコア解析(上級) Lv.1
・植物知識(中級) Lv.1
・錬金術知識(初級) Lv.1
・魔法工学知識(上級) Lv.1 (Level Up!)
・アイテム鑑定(低級) Lv.1
・機械知識(中級) Lv.1
・金属操作(微弱) Lv.1
・アンデッド知識(上級) Lv.1
・骨操作(初級) Lv.1
・高度魔術知識(上級) Lv.1 (Level Up!)
・地脈同調(微弱) Lv.1
・星核知識(初級) Lv.1
・竜種知識(中級) Lv.1
・封印解除(低級) Lv.1
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・**情報吸収(中級) Lv.1 (Level Up!)**
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辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
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