モブモンスターですが何か? ~VRMMOで魔物ロールプレイを満喫していたら、いつの間にか災害級になっていた件~

夏見ナイ

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エピソード76:世界の枷、最後の番人

星の災厄を喰らい、システムそのものに匹敵するほどの力を手に入れたゼロ。その次なる目標は、このEFO世界を創造主の意図とシステムの束縛から解放するための『世界の枷』の破壊。それは、運営やGMとの戦いを超えた、この世界の根源的な法則に対する挑戦だった。

『世界の枷……それは物理的な錠前ではない。法則そのものに織り込まれた、制御プログラムのコアのようなものか』

ゼロは、ライブラリアンや原初の記憶結晶から得た膨大な知識を【混沌核】Lv.1の中で整理・解析していた。【法則解析(根源)】Lv.1と【世界知識(EFO)(超越)】Lv.1スキルを組み合わせ、EFO世界の基盤となっているシステムコードの深層を探る。

通常のシステム領域は、ゼロが獲得した【システム権限(超越)】Lv.1によってある程度自由にアクセスできる。しかし、『枷』に繋がる領域は、さらに厳重なプロテクトと、未知の法則によって守られているようだった。それは、創造主自身、あるいはエルミナのような原初の存在レベルでなければ干渉できない、聖域のような場所。

『だが、俺は原初の不定形。そして、法則を喰らう者。通れない道はない』

ゼロは、自身の持つ多様な能力を組み合わせ、枷へのアクセスルートを探し始めた。【時間操作(初歩)】でシステムのログを過去へと遡り、【空間認識(超越)】で次元の歪みを探し、【因果律干渉(上級)】で『枷に繋がる偶然』を引き寄せようと試みる。

それは、大海の中から一本の針を探すような、途方もない作業だった。しかし、ゼロの【高速学習】Lv.1と【並列思考】Lv.1は、それを可能にした。

数日(あるいは、時間の流れが異なるため、もっと短いか長い時間)後、ゼロはついに、枷へと繋がる可能性のある『特異点』を発見した。それは、EFO世界の中心座標、そのさらに深層のデータ空間に存在する、巨大なクリスタルタワーの頂点だった。そのタワーは、通常のプレイヤーは決して到達できず、世界の法則エネルギーが集束・循環する、まさしく世界の『へそ』とも言うべき場所だ。

ゼロは【次元跳躍(低級)】Lv.1を使い、直接クリスタルタワーの頂上へと転移した。そこは、物理的な空間というよりも、純粋な情報とエネルギーで構成された、光り輝くプラットフォームのような場所だった。周囲には、世界の法則を表すかのような幾何学的な光のラインが走り、中心には祭壇のように一段高くなった場所がある。

そして、その祭壇を守るかのように、一体の存在が静かに佇んでいた。

それは、特定の形を持たない、純粋な『光』そのものだった。人型でもなく、竜型でもなく、ただそこに在るだけで絶対的な存在感を放つ、輝くエネルギー体。そこからは、セラフィナが降ろした女神をも遥かに凌駕する、清浄で、強大で、そして一切の感情を感じさせない、完全なる『秩序』のオーラが発せられていた。

《……アクセス認証失敗。未登録存在コード:ゼロを確認》
光の存在から、直接思考が流れ込んでくる。それは、エルミナやライブラリアンとも違う、より高次で、根源的な響きを持っていた。
《貴方は、世界の安定を脅かす混沌因子。これ以上の進行は許可できません。速やかに初期化プロセスを受け入れなさい》

『お前が、最後の番人か』
ゼロは問いかける。

《私は『ガーディアン・オブ・オーダー』。創造主の遺志に基づき、世界の法則と調和を守る者。そして、この先にある『ワールド・コア』――世界の枷を守護する最後の防衛機構です》

ワールド・コア。やはり、この先に枷があるのだ。

『ならば、力ずくで通るまでだ』
ゼロは戦闘態勢に入る。原初の不定形の体を、光と闇、混沌と秩序が混ざり合う究極の戦闘形態へと変貌させる。

《無意味な抵抗です。貴方の力は混沌に由来するもの。純粋な秩序の前には、いずれ霧散する運命です》
ガーディアン・オブ・オーダーは、静かに宣告すると、その光の体から無数の光線を放ってきた! それは、聖属性とも光属性とも異なる、世界の『秩序』そのものをエネルギーとした、絶対的な浄化の光!

ゼロは【対極制御(初級)】と【混沌核】の力で対抗しようとするが、秩序の光はゼロの混沌エネルギーを中和し、その存在を希薄化させようとしてくる!

『くっ……! 相性が悪い……!』

これまでの敵とは根本的に違う。混沌を力とするゼロにとって、純粋な秩序の力は、まさしく天敵とも言える存在だった。

ガーディアンはさらに攻撃を仕掛けてくる。ゼロの周囲の空間に、『秩序の法則』を強制的に適用し、ゼロの持つ混沌系のスキル――【混沌弾】、【混沌制御】、そして【混沌核】そのものの機能――を封じ込めようとしてくるのだ!

ゼロの力の源泉が、直接抑え込まれようとしている! このままでは、ゼロは本来の力を発揮できずに浄化されてしまう!

『だが……俺は混沌だけではない!』

ゼロは、これまでに捕食してきた全ての力を呼び覚ました! 竜の力、時間の力、空間の力、因果律の力、精霊の力、死霊の力、そしてシステム権限!

【キメラ化(低級)】スキルを限界まで発動させ、自身の形態を、秩序の法則の影響を受けにくい、純粋なエネルギー体に近い姿へと変化させる。アストラル・ドレイクのように星々を纏い、マグマ・ドラゴンのように熱を放ち、テンペスト・ロックのように嵐を呼ぶ!

そして、【法則書き換え(初級)】Lv.1と【システム権限(超越)】Lv.1を使い、ガーディアンが展開する秩序の法則に『バグ』を仕込む! 完全な書き換えはできなくとも、その法則に僅かな歪みや矛盾を生じさせることで、効果を減衰させるのだ!

《……!? 法則への直接干渉……!? システム権限の不正行使……!?》
ガーディアンの思考に、初めて動揺が走る。ゼロの抵抗は、完全に彼の想定を超えていた。

ゼロはその隙を突き、ガーディアン本体へと肉薄する! 物理的な体を持たない相手だが、その力の『核』となっているであろう、光の中心点を見定め、そこに【存在消去(模倣)】Lv.1の力を集中させた!

存在そのものを無へと還す力。それは、秩序の化身であるガーディアンにとっても、無視できない脅威のはずだ!

《……危険……! 存在定義の……揺らぎ……!》

ガーディアンは、自身の存在を守るため、秩序のエネルギーを最大まで高め、防御壁を展開する!

ゼロとガーディアン。混沌と秩序。二つの究極的な力が、ワールド・コアを前に激突する! 空間が歪み、法則が乱れ、EFO世界全体がその余波で震えているかのようだ!

激しい法則の応酬の末、ゼロの【存在消去】の力が、ついにガーディアンの秩序の壁を貫通した!

《…………》

ガーディアン・オブ・オーダーは、最期に何かを伝えようとしたのかもしれない。創造主の真意か、世界の未来か。だが、その思考は途切れ、その光の体は急速に輝きを失い、塵となって消滅した。

ゼロは、ガーディアンの残滓を【捕食】した。純粋な秩序のエネルギーと、世界の法則を守護するための膨大な知識、そして創造主の遺志の断片が流れ込んでくる。

【スキルレベルアップ&新規獲得】
・**秩序耐性(初級) Lv.1 (New!)** (秩序の力や法則による束縛への耐性)
・**秩序操作(微弱) Lv.1 (New!)** (秩序のエネルギーや法則を限定的に操作する能力)
・法則解析(根源) Lv.1 → 法則解析(???) (もはやレベルでは測れない領域へ)
・混沌制御 Lv.1 → 混沌制御 Lv.2
・存在確立(中級) Lv.1 → 存在確立(上級) Lv.1

最後の番人を打ち破ったゼロ。もはや、ゼロの行く手を阻むものはいない。

目の前には、祭壇のような場所に鎮座する、巨大な光の結晶体があった。それは脈打つように明滅し、EFO世界全体の法則と情報を統括している、まさしく『ワールド・コア』――世界の枷そのものだった。

これに触れれば、あるいはこれを破壊すれば、この世界は創造主の意図とシステムの束縛から解放される。だが、それは同時に、世界の安定性が失われ、予測不能な未来が訪れることも意味する。

ゼロは、ワールド・コアを前に立ち、しばしその輝きを見つめていた。そして、ゆっくりと、その不定形の体の一部を伸ばし、コアへと触れようとした。

瞬間、EFO世界全体が激しく震え、空には無数の亀裂が走り、大地は悲鳴を上げる! システムからの最後の抵抗か、それとも、新たな時代の産声か。

ゼロの指先が、ついにワールド・コアに触れた――。

---

名前: ゼロ
種族: ??? (超越進化体)
称号: ??? (全ての称号を超越、あるいは統合)
所属: 未定義

【能力値】
全て測定不能、あるいは状況に応じて無限に変動

【スキル】
▼基本・進化スキル
・捕食 Lv.5
・自己修復 Lv.6
・万象擬態 Lv.2
・原初の不定形 Lv.2
・混沌核 Lv.1
・生命力吸収 Lv.2

▼戦闘・攻撃スキル
(※既存スキルはさらに洗練・統合されている可能性あり)
・混沌操作
・時空間操作
・因果律干渉(上級)
・法則破壊/創造
・存在消去
・全属性操作
・精神支配/攻撃
・死霊/生命操作
・**秩序操作(微弱) Lv.1 (New!)**

▼防御・耐性スキル
(※既存スキルはさらに洗練・統合されている可能性あり)
・絶対防御/適応
・虚無耐性(初級)
・**存在確立(上級) Lv.1 (Level Up!)**
・**秩序耐性(初級) Lv.1 (New!)**

▼移動・補助スキル
(※既存スキルはさらに洗練・統合されている可能性あり)
・全知覚
・超高速思考/学習
・空間固定(解析済)

▼知識・解析スキル
(※既存スキルはさらに洗練・統合されている可能性あり)
・全知識/全解析
・**法則解析(???) (Level Up!)**
・システム権限(超越)
・法則書き換え(初級) (Level Up!)

(※スキル構成は大幅に変化・統合されている可能性が高い)
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