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第15話 不毛の土地を潤す
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トムの足の怪我が一瞬で治ったという話は、まるで風のようにミストラル村を駆け巡った。店の前には野次馬が集まり、「本当に傷跡一つないのか」「どんな味がしたんだ」と口々に回復したトムに質問を浴びせている。トムは少し照れながらも、誇らしげに自分の体験談を語っていた。
そのおかげで、午後からは客足が途絶えなかった。
「ルーク様、腰が痛むんだが、これで治るかね?」
「昨日から頭が痛くて……」
「うちの赤ん坊が、どうも乳の飲みが悪くて……」
訪れるのは、村の老人や主婦、子供たち。どれも命に関わるようなものではないが、日々の生活を少しだけ辛くする慢性的な痛みや不調だった。俺はその都度、創生水を小瓶に分け与えた。
「うげっ!まずい!まずすぎる!」
「こ、これは人間の飲み物じゃない……!」
誰もがその味に顔をしかめ、悶絶する。その光景はもはや『奇跡の泥水亭』の名物になりつつあった。しかし、その直後には決まって歓喜の声が上がった。
「おお!腰の痛みがすっかり消えた!」
「頭痛が嘘みたいに……視界もはっきりする!」
「まあ!あんなにぐずっていた子が、すやすやと……!」
感謝の言葉と共に、カウンターには次々と報酬が置かれていく。新鮮な卵、焼きたてのパン、川で獲れた魚、森で採れたキノコ。店はあっという間に、村の恵みでいっぱいになった。金銭ではなく、感謝の気持ちが物という形になって集まってくる。その一つ一つが、俺の心を豊かにしてくれた。
日が暮れる頃には、村の小さな不調はほとんど解消されたようだった。俺は「本日は終了」の札を出すと、カウンターに積まれた食材を眺めながら、満足のため息をついた。エリアナは、客の応対を手伝ってくれたお駄賃として渡した干し果物を頬張りながら、満足そうに頷いている。
「お兄ちゃんのお店、大人気だね!」
「ああ。みんなが元気になって、本当によかった」
その時、店の扉が控えめにノックされた。もう閉店の時間だが、急患だろうか。俺が扉を開けると、そこに立っていたのは村長だった。その顔には、いつもの厳しさに加えて、どこか悩んでいるような色が浮かんでいる。
「村長さん。どうかなさいましたか」
「うむ……。ルーク殿。少し、相談したいことがある」
俺は村長を店の中に招き入れた。エリアナは気を利かせたのか、「また明日来るね!」と言って自分の家に帰っていく。
椅子に腰掛けた村長は、なかなか本題を切り出そうとしなかった。ただ、カウンターに並んだ食材を、複雑な表情で見つめている。
「……ルーク殿。今日一日で、村の雰囲気は見違えるほど明るくなった。病や怪我の不安が消えるということが、これほど人の心に活気を与えるものかと、改めて感じ入っておる。これも全て、あなた様のおかげだ」
彼はまず、深々と頭を下げた。
「滅相もありません。俺は、俺にできることをしただけです」
「その『できること』が、我らにはできんのだ。……だがな、ルーク殿。この村には、もう一つ、根深い病がある」
村長の目が、鋭さを増した。
「それは、この土地そのものの病だ」
彼は窓の外を指さした。夕闇に沈む村の向こうには、広大な畑が広がっている。しかし、そのほとんどは作物がまばらにしか生えていない、痩せた茶色い土地だった。
「ミストラルの土地は、年々痩せ細っておる。かつては豊かな実りをもたらしてくれたこの畑も、今では種を蒔いても、まともな収穫は望めん。村の者たちがいくら汗水流して働いても、自分たちが食べる分を確保するのがやっと。だから、若い者は村を捨て、年寄りばかりが残る」
それは、この村が抱える根本的な問題だった。病や怪我は俺の力で治せても、貧しさそのものを解決することはできない。
「あなたの水は、人の体を癒す。ならば……もしや、この死にかけた土地も、癒すことはできんのだろうか」
村長の言葉は、問いかけというよりは、ほとんど祈りに近かった。俺は、はっとした。考えもしなかったことだ。
創生の力。それは、生命そのものを活性化させる力。
人間や動物だけでなく、植物もまた、生命だ。そして、植物を育む大地もまた、無数の微生物が生きる、一つの生命体と考えることができるのではないか。
もし、俺の創生水が、この痩せた土地に生命力を与えることができたなら。
「……試してみる価値は、あるかもしれません」
俺の答えに、村長の顔がぱっと明るくなった。
翌日の早朝。俺は村長と数人の農夫たちと共に、村で最も作物の育ちが悪いという一画に来ていた。そこは、乾いてひび割れた土が広がるばかりで、雑草すらまばらにしか生えていない不毛の地だった。
「ここで、やってみよう」
俺は水瓶に満たした創生水を、大きな桶にいくつも移した。農夫たちが、それを背負って畑に散らばる。
「いいか、皆の者!ルーク殿の合図で、一斉に水を撒くのだ!」
村長の号令に、農夫たちが緊張した面持ちで頷いた。俺は畑の中央に立ち、深く息を吸い込む。成功するかどうかは、分からない。だが、やるしかない。
「―――撒いてください!」
俺の声を合図に、農夫たちが一斉に桶を傾けた。茶色い創生水が、乾いた大地へと吸い込まれていく。まるで、砂漠に水を撒くように、あっという間に土の中に消えていった。
桶が空になる。畑全体が、湿った土の匂いに包まれた。
だが、それだけだった。目に見える変化は、何もない。
「……こんなもの、か」
農夫の一人が、がっくりと肩を落とした。他の者たちの顔にも、失望の色が浮かぶ。村長も、黙って乾いた土塊を見つめていた。
やはり、ダメだったのか。人の体と大地とでは、勝手が違うのかもしれない。俺が自分の考えの甘さを反省していると、
「……ん?」
一番近くにいた農夫が、何かに気づいたように自分の足元を指さした。
「おい、見ろ!何か……生えてきてるぞ!」
その声に、全員が地面に視線を落とす。
信じられない光景が、そこに広がっていた。
乾いてひび割れていた土の隙間から、小さな、本当に小さな緑色の双葉が、無数に顔を出していたのだ。それは、まるで土の中に眠っていた生命が、一斉に目を覚ましたかのようだった。
「こ、これは……!」
「芽が出てる!こんな場所に!」
農夫たちが驚愕の声を上げる。
しかし、驚きはそれで終わりではなかった。双葉は、俺たちが見ている前で、ぐんぐんと成長を始めたのだ。茎が伸び、葉が開き、蔓が絡み合う。その成長速度は、明らかに異常だった。
数分後。そこはもう、不毛の地ではなかった。瑞々しい緑の葉を茂らせた、生命力に満ち溢れた畑へと変貌していた。見たこともないような、蔓性の植物が一面を覆い尽くしている。
「なんということだ……」
村長が、震える声で呟いた。彼はよろよろと畑に足を踏み入れ、その葉を一枚、そっと指でつまんだ。その目には、涙が浮かんでいた。
この土地は、死んではいなかった。ただ、生命力が枯渇し、眠っていただけなのだ。俺の創生水が、その眠りを覚ます引き金となった。
俺は、自分の力が持つ可能性の大きさに、改めて戦慄していた。これは、ただ人を癒すだけの力ではない。世界そのものを、変えてしまえる力なのかもしれない。
俺の足元で、一つの蔓が大きくしなり、手のひらほどの大きさの、丸い実をつけた。それは見るからに美味そうな、赤い果実だった。
俺はそれを一つもぎ取り、村長に差し出した。
「村長さん。ミストラルの、新しい恵みです」
村長は震える手でそれを受け取ると、まるで宝物のように、大切に胸に抱いた。この一粒の果実が、この村の未来を照らす、希望の光に見えた。
そのおかげで、午後からは客足が途絶えなかった。
「ルーク様、腰が痛むんだが、これで治るかね?」
「昨日から頭が痛くて……」
「うちの赤ん坊が、どうも乳の飲みが悪くて……」
訪れるのは、村の老人や主婦、子供たち。どれも命に関わるようなものではないが、日々の生活を少しだけ辛くする慢性的な痛みや不調だった。俺はその都度、創生水を小瓶に分け与えた。
「うげっ!まずい!まずすぎる!」
「こ、これは人間の飲み物じゃない……!」
誰もがその味に顔をしかめ、悶絶する。その光景はもはや『奇跡の泥水亭』の名物になりつつあった。しかし、その直後には決まって歓喜の声が上がった。
「おお!腰の痛みがすっかり消えた!」
「頭痛が嘘みたいに……視界もはっきりする!」
「まあ!あんなにぐずっていた子が、すやすやと……!」
感謝の言葉と共に、カウンターには次々と報酬が置かれていく。新鮮な卵、焼きたてのパン、川で獲れた魚、森で採れたキノコ。店はあっという間に、村の恵みでいっぱいになった。金銭ではなく、感謝の気持ちが物という形になって集まってくる。その一つ一つが、俺の心を豊かにしてくれた。
日が暮れる頃には、村の小さな不調はほとんど解消されたようだった。俺は「本日は終了」の札を出すと、カウンターに積まれた食材を眺めながら、満足のため息をついた。エリアナは、客の応対を手伝ってくれたお駄賃として渡した干し果物を頬張りながら、満足そうに頷いている。
「お兄ちゃんのお店、大人気だね!」
「ああ。みんなが元気になって、本当によかった」
その時、店の扉が控えめにノックされた。もう閉店の時間だが、急患だろうか。俺が扉を開けると、そこに立っていたのは村長だった。その顔には、いつもの厳しさに加えて、どこか悩んでいるような色が浮かんでいる。
「村長さん。どうかなさいましたか」
「うむ……。ルーク殿。少し、相談したいことがある」
俺は村長を店の中に招き入れた。エリアナは気を利かせたのか、「また明日来るね!」と言って自分の家に帰っていく。
椅子に腰掛けた村長は、なかなか本題を切り出そうとしなかった。ただ、カウンターに並んだ食材を、複雑な表情で見つめている。
「……ルーク殿。今日一日で、村の雰囲気は見違えるほど明るくなった。病や怪我の不安が消えるということが、これほど人の心に活気を与えるものかと、改めて感じ入っておる。これも全て、あなた様のおかげだ」
彼はまず、深々と頭を下げた。
「滅相もありません。俺は、俺にできることをしただけです」
「その『できること』が、我らにはできんのだ。……だがな、ルーク殿。この村には、もう一つ、根深い病がある」
村長の目が、鋭さを増した。
「それは、この土地そのものの病だ」
彼は窓の外を指さした。夕闇に沈む村の向こうには、広大な畑が広がっている。しかし、そのほとんどは作物がまばらにしか生えていない、痩せた茶色い土地だった。
「ミストラルの土地は、年々痩せ細っておる。かつては豊かな実りをもたらしてくれたこの畑も、今では種を蒔いても、まともな収穫は望めん。村の者たちがいくら汗水流して働いても、自分たちが食べる分を確保するのがやっと。だから、若い者は村を捨て、年寄りばかりが残る」
それは、この村が抱える根本的な問題だった。病や怪我は俺の力で治せても、貧しさそのものを解決することはできない。
「あなたの水は、人の体を癒す。ならば……もしや、この死にかけた土地も、癒すことはできんのだろうか」
村長の言葉は、問いかけというよりは、ほとんど祈りに近かった。俺は、はっとした。考えもしなかったことだ。
創生の力。それは、生命そのものを活性化させる力。
人間や動物だけでなく、植物もまた、生命だ。そして、植物を育む大地もまた、無数の微生物が生きる、一つの生命体と考えることができるのではないか。
もし、俺の創生水が、この痩せた土地に生命力を与えることができたなら。
「……試してみる価値は、あるかもしれません」
俺の答えに、村長の顔がぱっと明るくなった。
翌日の早朝。俺は村長と数人の農夫たちと共に、村で最も作物の育ちが悪いという一画に来ていた。そこは、乾いてひび割れた土が広がるばかりで、雑草すらまばらにしか生えていない不毛の地だった。
「ここで、やってみよう」
俺は水瓶に満たした創生水を、大きな桶にいくつも移した。農夫たちが、それを背負って畑に散らばる。
「いいか、皆の者!ルーク殿の合図で、一斉に水を撒くのだ!」
村長の号令に、農夫たちが緊張した面持ちで頷いた。俺は畑の中央に立ち、深く息を吸い込む。成功するかどうかは、分からない。だが、やるしかない。
「―――撒いてください!」
俺の声を合図に、農夫たちが一斉に桶を傾けた。茶色い創生水が、乾いた大地へと吸い込まれていく。まるで、砂漠に水を撒くように、あっという間に土の中に消えていった。
桶が空になる。畑全体が、湿った土の匂いに包まれた。
だが、それだけだった。目に見える変化は、何もない。
「……こんなもの、か」
農夫の一人が、がっくりと肩を落とした。他の者たちの顔にも、失望の色が浮かぶ。村長も、黙って乾いた土塊を見つめていた。
やはり、ダメだったのか。人の体と大地とでは、勝手が違うのかもしれない。俺が自分の考えの甘さを反省していると、
「……ん?」
一番近くにいた農夫が、何かに気づいたように自分の足元を指さした。
「おい、見ろ!何か……生えてきてるぞ!」
その声に、全員が地面に視線を落とす。
信じられない光景が、そこに広がっていた。
乾いてひび割れていた土の隙間から、小さな、本当に小さな緑色の双葉が、無数に顔を出していたのだ。それは、まるで土の中に眠っていた生命が、一斉に目を覚ましたかのようだった。
「こ、これは……!」
「芽が出てる!こんな場所に!」
農夫たちが驚愕の声を上げる。
しかし、驚きはそれで終わりではなかった。双葉は、俺たちが見ている前で、ぐんぐんと成長を始めたのだ。茎が伸び、葉が開き、蔓が絡み合う。その成長速度は、明らかに異常だった。
数分後。そこはもう、不毛の地ではなかった。瑞々しい緑の葉を茂らせた、生命力に満ち溢れた畑へと変貌していた。見たこともないような、蔓性の植物が一面を覆い尽くしている。
「なんということだ……」
村長が、震える声で呟いた。彼はよろよろと畑に足を踏み入れ、その葉を一枚、そっと指でつまんだ。その目には、涙が浮かんでいた。
この土地は、死んではいなかった。ただ、生命力が枯渇し、眠っていただけなのだ。俺の創生水が、その眠りを覚ます引き金となった。
俺は、自分の力が持つ可能性の大きさに、改めて戦慄していた。これは、ただ人を癒すだけの力ではない。世界そのものを、変えてしまえる力なのかもしれない。
俺の足元で、一つの蔓が大きくしなり、手のひらほどの大きさの、丸い実をつけた。それは見るからに美味そうな、赤い果実だった。
俺はそれを一つもぎ取り、村長に差し出した。
「村長さん。ミストラルの、新しい恵みです」
村長は震える手でそれを受け取ると、まるで宝物のように、大切に胸に抱いた。この一粒の果実が、この村の未来を照らす、希望の光に見えた。
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