アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜

芍薬甘草湯

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新居編

賊の後処理

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 結局は縛り上げた全員をロープで繋げて荷物のように吊り下げてソフィアが運ぶという方法を取ることにした。
 これなら一回で済むし我々も同時に移動出来る。ソフィアの腕力があってこその力技だけどな。

「これから領都のフォウサイドまで行かれるのですよね? 我々も是非一緒に‥‥‥」
 ベネディクトさんの護衛の数も減ってしまった事だしそうくると思ったので了承する。

 ベネディクトさん達の馬車は二台。俺たちの馬車を真ん中にして一列になり進んでいった。

 しばらく行くとソフィアが戻ってきた。
「衛兵に突き出してきたぞ。賞金首もいたようでの『門に入る時に一声かけろ』との事じゃ。この先は賊もおらんようじゃよ」
「わかった。でも一応空からの警戒は続けてくれ」
「うむ、そうじゃな。承知した」
 ソフィアから見えない所に隠れている可能性もあるからな。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 その後はソフィアの言った通り何も現れず。フォウサイドには夕暮れ前に到着した。言われた通りに門で受付する時に一言声を掛ける。

「おお、アンタらが!! 賊を捕らえてくれてありがとう!」
 門兵さん達に感謝された。捕らえた賞金と御礼として宿と酒場を紹介してもらった。こういうのは冒険者らしくて良いな。

 ベネディクトさん達も無事に通過出来たようだ。
「本当にありがとうございました。フォウサイドや王都で何かありましたら全力でお力になります。こちらを持って『エステラーゼ商会』にいつでも訪ねてきてくださいね」
 ベネディクトさんの名刺だろうか。よく見ると『会頭』の文字が。

「エステラーゼ商会!! アタイん家によく出入りしてる商会だよ。領都一の大店だぜ」
 貴族様御用達の店かよ。しかも王都にもありそうな話だし。すごい人だったんだな、ベネディクトさん。

「装備も取り扱ってるだろうから明日見に行ってみようぜ」
「そうだな」

 そして俺たちは宿を押さえてから紹介してもらった酒場へ。
 すると門兵さん達の溜まり場だったらしくまた遭遇した。

「おお!! 冒険者パーティ『紅狼』の三名様、いらっしゃい!」
「ほらほら、席を空けろ。こちらにどうぞ!!」

 席に着いただけで頼んでもないのに次々にいろいろ料理が出てきた。

「英雄さまにカンパーイ!!」
「「「カンパーイ!!!」」」

「乾杯じゃー!」
 ソフィアも遠慮なく混じって乾杯しとる。順応力ありすぎだろ。
 まぁでもせっかくだから俺たちも呑むか。

「いやぁ、しかしソフィアさんが空から現れた時はびっくりしたぜ!」
「悪党共を一まとめに吊るしてな」

「あいつらはもともとこの街のならず者集団だったのさ、それがさらに徒党を組んで盗賊になって‥‥‥」
「なるほどな」
 まぁ、どこにでもよくある話だ。

「三人さんはフォウサイドには何しに来たんだい?」
「あぁ、俺たちはトーナメントに出場しようと思ってな」

「「「おぉ!!!!」」」
 それを聞いた周囲から歓声が上げる。

「そういや明後日からだもんな」
「頑張れよ! オレ非番だから応援しに行くぜ!!」
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