7 / 171
第一部 祝福の儀編
お披露目パーティー
しおりを挟む「あぁ~緊張したぁ!」
「私の方が緊張したぞ。」
ゲオルグと別室に、案内された。
疲れが半端ない。
「しかしお前の加護のお陰で凄い待遇だ。こんな部屋泊まった事ないしな。」
VIPルームってやつだろう。クッションもソファも超一流品だ。逆に落ち着かない。
夜になってきてそろそろパーティーの時間だ。パーティー会場に急ごう。最下級貴族は1番に入って挨拶しておかねばならないのだ。
会場に一番乗り。普段は食べられないご馳走が並んでる。ウヒョー!
時間になり人が入ってくる。で、挨拶、挨拶。クッソ全然食えねーじゃねーか。
多いなぁ、二度と会わない人ばっかりだろうに。
「ヴァッサー卿、おめでとう。」
「ヴァッサー卿、出世だな」
なんかこんな声を掛けられるのが特に多い。
「マイチー州?聞いたこともないな。どこだそれは?」
「マロニェール領の端にございます。」
「ふん、そんなど田舎、興味ないわ」
太って油ぎったオヤジが文句垂れる。
なんだ?コイツ。失礼だな。
「我がデフロック領はそれはそれは風光明媚で素晴らし‥‥」
途中から別の事を考えていたので聞いていません。
「デフロック卿、その辺で良かろう」
おっ止めてくれた。良かった。誰だろう。
「ゲオルグくん、久しぶりだね。」
「トーマス様、ご無沙汰しております。」
知り合いだったみたいだ。
「ネロ、こちらはトーマス=フレイン辺境伯だよ。」
お、ということは寄り親の貴族様か。
「ゲオルグ=ヴァッサーの三男 ネロと申します。御見知りおきを」
「ハハ、さすがは神級の祝福だね。しっかりしている。マリア、お前も挨拶なさい」
「はい、お父様。こんばんは、トーマス=フレインの三女のマリアでございます。どうぞ宜しくお願い致します。」
あ、俺の前に祝福受けてた子だ。確か槍王とかいう才能だった気がする。
「こんばんはマリア様、ネロと申します。」
「こんばんはネロ様、マリア様はおよしくださいな、マリアとお呼び下さい。」
「僕も様は不要です。何か召し上がりますか?」
「ええ、あっちに行ってみましょう。」
「これも美味しそうですよ。いかがですか?」
「ありがとう、ネロくん」
マリアと親しくなり口調も砕けてきた。
互いに呼び捨てだ。
「じゃあマリアはずっと槍の訓練を?」
「そうなの、お陰で手がマメだらけ。貴族の娘っぽくないでしょ」
「いえいえ、頑張った証拠ですよ。僕は(その手)好きだよ。」
「えっ。そんな‥‥‥」
あれ、いつの間にか赤い。飲み物に酒が入ってたか?
「どこでそんな口説き文句覚えてきたんだ」
ゲオルグに怒られた。
「じゃあまたね、ネロくん」
「ではまた、ご機嫌よう」
王様が来た。殿下もいる。
「ヴァッサー卿、先程はすまんかったの」
「陛下。我々までお招きいただきありがとうございます。」
殿下がこちらに話を振ってくる。
「ネロ、アナタ凄いんだってね。」
「シャルロット殿下、昼間は申し訳ありませんでした。」
「何?なんで謝るの?」
「待っていただいてたのにあんな風になってしまって。」
「アレは仕方ないわよ。予想外のことが起きたんだもの。クリフォードも他の兵に任せて飛び出してっちゃったし。」
ピカピカ鎧さん丸投げじゃねーか。
「ワタシも良い才能だったのにアナタの所為で霞んじゃったわ。」
「すみません。ちなみにどんな?」
「剣帝よ。」
「凄いじゃないですか‼︎」
「水神に言われてもね」
「‥‥‥すみません。」
「仲良くやっているようじゃな。うむ、良い、良い。そうじゃネロよ。王都に越して来てはどうじゃ?王都の学校に通うというのはどうじゃろう?」
「王都学院ですか?僕が入れますかね?」
「成績次第ではあるが大丈夫じゃろ?」
王都学院は国内最高学府だ。選ばれた者だけが通学できる。12歳の春から三年間、卒業後は国内の様々な機関に就職可能だ。卒業出来ればだが。
「ワタシも行く予定よ。」
「え、殿下も?」
「何よ、嫌なの?」
「いえ、別に」
王族や上級貴族は入学も卒業もそれなりに優遇されているようだ。今は初夏、準備期間はそれなりに有るな。
64
あなたにおすすめの小説
社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命
遊鷹太
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。
昭和生まれお局様は、異世界転生いたしましたとさ
蒼あかり
ファンタジー
局田舞子(つぼたまいこ)43歳、独身。
とある事故をきっかけに、彼女は異世界へと転生することになった。
どうしてこんなことになったのか、訳もわからぬままに彼女は異世界に一人放り込まれ、辛い日々を過ごしながら苦悩する毎日......。
など送ることもなく、なんとなく順応しながら、それなりの日々を送って行くのでありました。
そんな彼女の異世界生活と、ほんの少しのラブロマンスっぽい何かを織り交ぜながらすすむ、そんな彼女の生活を覗いてみませんか?
毎日投稿はできないと思います。気長に更新をお待ちください。
明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。
彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。
最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。
一種の童話感覚で物語は語られます。
童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです
異世界転生したおっさんが普通に生きる
カジキカジキ
ファンタジー
第18回 ファンタジー小説大賞 読者投票93位
応援頂きありがとうございました!
異世界転生したおっさんが唯一のチートだけで生き抜く世界
主人公のゴウは異世界転生した元冒険者
引退して狩をして過ごしていたが、ある日、ギルドで雇った子どもに出会い思い出す。
知識チートで町の食と環境を改善します!! ユルくのんびり過ごしたいのに、何故にこんなに忙しい!?
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ゲームちっくな異世界でゆるふわ箱庭スローライフを満喫します 〜私の作るアイテムはぜーんぶ特別らしいけどなんで?〜
ことりとりとん
ファンタジー
ゲームっぽいシステム満載の異世界に突然呼ばれたので、のんびり生産ライフを送るつもりが……
この世界の文明レベル、低すぎじゃない!?
私はそんなに凄い人じゃないんですけど!
スキルに頼りすぎて上手くいってない世界で、いつの間にか英雄扱いされてますが、気にせず自分のペースで生きようと思います!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる