その男、凶暴により

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二章~闘技場にて~

幕間~出張掲載、『二人のおっさん』~

「さぁ、買うでぇ!」
「いきなり過ぎるでしょうよ。何、ここどこ?」
「闘技場やんけ?」
「ご存知みたいに言うんじゃねぇ!現実世界では闘技場はないんですよ。闘犬すらなくなったのに。」

バーコード頭で小肥りのおっさんにそう告げる。

「でも、見てみいや?この熱気。老若男女が目の色変えて賭けてんねんで?超リアルやろ?」
一階の回廊ではレンガ造りの壁の所々にモニターがあり、それを見る人々が夜中の街灯に集まる虫のように人集りが出来ていた。

「まぁ、確かに凄い人ですけど…そもそも闘技場って、どうやって賭けるんですか?競馬場みたいに勝つ馬を予想するとか?」
チッチッチッ、と折りたくなる気分させる程、指を左右に振るおっさん。

「まぁ、それもあるけど…」
「今回は3VS3のチーム戦だ。どっちが勝つか、シンプルに賭けても良いし、先鋒戦だけ、大将戦だけ、勿論チームの勝敗が、2勝1敗で○○の勝ちって賭け方でも良いぜ。」
物凄いイケメンが横から口を出す。

「ジュンやんけ!お前も来てたんかい!?っていうか、説明取んなや~。」
「小○旬出すな、っつったろうが!あれはオチで使っただけだから!レギュラーじゃねぇんだよ!」
「何をカリカリしとんねん、タイトルに出張掲載って書いてるんやからええやん。別に。」

「メタが過ぎるよ…ツッコミきれねぇ…」思わず肩を落とす俺。

「で、ジュンは何賭けたん?」
「あぁ、俺はこれだよ。」
ジュンが紙を一枚ヒラヒラと出す。

「お前、マジか…当たらんやろう、これは。」
「いやいや、案外こういうのがパッとくるんだよな~」
「勝負師やなぁ…俺、どうしようかな~。あれ?龍出てるやん!?」
モニターを見て叫ぶおっさん。

すると、その時。

「黒炎だ!」
「今日も頼むぞ!俺はお前のお蔭で生活出来てんだからよ!」
「白氷さんは一緒じゃないの!?」

「うぉ、黒炎おるやん。っていうか、龍もおるやん!?お~い!龍~🎵」
手を振り、件の場所に駆け寄ろうとする龍を後ろから止める。

「ダメだ!あくまでこれは出張掲載だから、あんまりメインストーリーを壊さないでください!というか、本編一話の伏線回収をこんなところでしないで!」
「分かった…分かった。」手でタップをするおっさん。
大人しくなったので手を離す。
「ちゃうやん。普通こういうの羽交い締めじゃないの?チョークスリーパーかけるってどういう事やねん!」
ちょうど、ネズミと同じような体勢で肩で息をしながら怒るおっさん。

そして、ジュンさんの買った投票券が万馬券になり、払い戻しされたのは別の話。

『人○のおっさん、って事言ってねえけど!そう言えば!』
「まぁ、ええやん。『2人のおっさん』見れば俺がどういう人か分かるねんから。」
と、揉み手で笑うおっさんがちゃっかり黒炎チームの勝ちに賭けてた事もまた別の話。
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