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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
18話 「大地の精霊王」その3
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『何かぐちゃぐちゃになっちゃったわね?何を話していたんだっけ?』
《シルバニアさんが私に祝福をくれると言う所までです》
「違います。シルフェリアが転生したと言う所までです」
どさくさ紛れにシルバニアの加護をぶん盗ろうとするエリカに、それをぶった斬るイリス。
《イリス?!なんで邪魔をするの?!》
「エリカが不味いくらいに強くなり過ぎたからよ!!
気がついている?!エリカは巨大な力に飲み込まれそうになっているのを?!」
《ええ?!私が?!何で?!》
「シルバーファングの倒し方よ!!
エリカ!貴女、逃げようとしていたシルバーファングも追撃して殺しているでしょ?
生き物を殺す事に躊躇が無い!力に飲まれた者の特徴よ?!」
《うう?!》自覚が無い殺戮者ほど手に負えない者は居ないのだ。
「とにかく!エリカに必要なのは新しい力を得る前に今の力を自分の物する事!
一から修行をやり直す事よ?その内、絶対に何者かに逆に殺される前に!
帰ったらすぐに私と修行を始めます!良いですね?!」
《あううう??》イリスの気迫に押されて冷静さを取り戻して泣きそうなエリカ。
見た目はまだまだ幼い少女でも何だかんだ言ってもイリスは年長者なのだ。
『はいはいはい、エリカの負け、私もイリスの考えに100%同意するわ。
そうね・・・エリカの修行は私が受け持ちます。
私の元で修行を完遂する・・・それが私がエリカに加護を与える条件です」
「そうして貰いなさいエリカ・・・」
《はうううう・・・分かりました・・・》
イリスの威圧感に圧倒されたエリカはシルバニアに弟子入りする事が決まった。
やはり伊達に龍騎士隊イリスの総長では無いのだ。
イリスは本気で怒るとマジ怖い事を思い出したエリカは・・・
《キュイイイーンクウウウンン》と可愛く鳴いた。
こうしてグリフォンロードのエリカちゃんの爆走はイリスに怒られて終了した。
それからせっかくなのでイリスもシルバニアの修行をエリカと共に受ける事にしたのだ。
それから、あっという間に一か月が過ぎて、月一のシルフィーナの訪問の日が来た。
「な・・・何をしてますの?貴女達・・・」
シルフィーナは山の中腹で、うつ伏せ状態で地面にめり込んでるイリスとエリカを発見したのだった。
「うう・・・こんにちは・・・シルフィーナ元気だった?」
「元気かと言われると・・・やっぱりまだ気落ちしてますわ・・・」
未だユグドラシルの死を悲しんで喪中のシルフィーナなのだ。
《そんなシルフィーナちゃんに朗報です・・・
シルフェリアちゃんが無事に人間の女の子に転生しました》
「ええ?!それ本当ですの?!」
《はい・・・シルバニア師匠が教えてくれました》
「し・・・師匠?お母様が?・・・それって・・・・あっ!!!
ああ~、それで貴女達は地面にめり込んでいるのですね?」
《はい・・・シルフィーナちゃんのお母さんヤバ過ぎです・・・》
「自分が矮小な存在だったと思い知っている所です」
では、イリスとエリカが何故地面にめり込んでいるのか時間を少し遡りましょう。
ドゴオオオンンン!ドゴオオオンンン!!
《いやあああああああああああ???!!!》
「うにゃあああああああ??!!待って待って待って待ってーーーー!!!」
ドゴオオオン!!ドゴオオオンンン!!ドゴオオオン!!
イリスとエリカの上に降り注ぐ巨大な岩!岩!岩!岩の集合体!!
『はいはいはい!!走って走って!!潰されちゃうわよ!!』
山の全てが自分の本体との話しは嘘では無く、山に有る全ての岩がシルバニアの意思で自由自在に動いてイリスとエリカを襲って来るのだ!
「ぼやぼやしていると潰しちゃうからね」
そんな事を最初に言われたのだが・・・マジで潰して来るから笑えない!
しかも大怪我しない程度ギリギリで潰してくる。
え?じゃあ良いじゃん?・・・では、イリスさんどうぞ、
「アホかぁーーーー大怪我しない程度って事は中怪我はするって事なのよ!!
アンタも潰されて見なさい!滅茶苦茶痛いんだから!!」
はい!ありがとうございました!だそうです。
この大岩大乱舞の修行目的は「予測」の能力を高める事と、瞬時に防御障壁を張れる様になる為だ。
岩に潰される瞬間に防御障壁を張れば痛くは無い・・・が、
張り損ねると痛い・・・痛いのは嫌だと身体に覚え込ませ無意識でも防御障壁を張れれば合格だ。
そしてかわしきれずに「プチ」っと潰された2人なのだ。
「シルフィーナもこの修行・・・やった?」
「お母様が娘にやらせない訳が無いでしょう?」
《だからシルフィーナちゃんの回避能力がヤバいんですねぇ》
シルフィーナの特殊技能「回避」・・・遠距離だろうが近距離だろうが後ろからだろうが不意打ちだろうが、とにかく敵の攻撃をかわしまくるのだ。
今までは風の大精霊だから出来る芸当だと思っていたが認識が変わった。
「ちなみにどれくらいコレやったの?」
「え?・・・そうねえ・・・200年くらい?かな」
《ローマは1日にして成らず・・・この母娘・・・怖いっす》
シルバニアは200年間、娘のシルフィーナを相手に散々大岩を動かしていたので大岩の扱いに失敗は無い・・・すみませんたまに失敗します。
修行開始の初日・・・15個の大岩が宙に浮いて、目の前で規則正しく回転しているのを見て絶望したイリスとエリカ。
「うーん・・・私も久しぶりにコレやろうかなぁ?」
「うえええ?!自分から進んでコレやる人が居るなんてーーー?!」
《ヤバいです変人さんです!ここに変人さんが居ますーー!!》
「うふふふ、先輩の動きを見てなさい」
腰に手を掛けドヤ顔するシルフィーナ。
彼女の恐るべき能力と母シルバニアの真の恐ろしさをイリスとエリカが目撃する。
《シルバニアさんが私に祝福をくれると言う所までです》
「違います。シルフェリアが転生したと言う所までです」
どさくさ紛れにシルバニアの加護をぶん盗ろうとするエリカに、それをぶった斬るイリス。
《イリス?!なんで邪魔をするの?!》
「エリカが不味いくらいに強くなり過ぎたからよ!!
気がついている?!エリカは巨大な力に飲み込まれそうになっているのを?!」
《ええ?!私が?!何で?!》
「シルバーファングの倒し方よ!!
エリカ!貴女、逃げようとしていたシルバーファングも追撃して殺しているでしょ?
生き物を殺す事に躊躇が無い!力に飲まれた者の特徴よ?!」
《うう?!》自覚が無い殺戮者ほど手に負えない者は居ないのだ。
「とにかく!エリカに必要なのは新しい力を得る前に今の力を自分の物する事!
一から修行をやり直す事よ?その内、絶対に何者かに逆に殺される前に!
帰ったらすぐに私と修行を始めます!良いですね?!」
《あううう??》イリスの気迫に押されて冷静さを取り戻して泣きそうなエリカ。
見た目はまだまだ幼い少女でも何だかんだ言ってもイリスは年長者なのだ。
『はいはいはい、エリカの負け、私もイリスの考えに100%同意するわ。
そうね・・・エリカの修行は私が受け持ちます。
私の元で修行を完遂する・・・それが私がエリカに加護を与える条件です」
「そうして貰いなさいエリカ・・・」
《はうううう・・・分かりました・・・》
イリスの威圧感に圧倒されたエリカはシルバニアに弟子入りする事が決まった。
やはり伊達に龍騎士隊イリスの総長では無いのだ。
イリスは本気で怒るとマジ怖い事を思い出したエリカは・・・
《キュイイイーンクウウウンン》と可愛く鳴いた。
こうしてグリフォンロードのエリカちゃんの爆走はイリスに怒られて終了した。
それからせっかくなのでイリスもシルバニアの修行をエリカと共に受ける事にしたのだ。
それから、あっという間に一か月が過ぎて、月一のシルフィーナの訪問の日が来た。
「な・・・何をしてますの?貴女達・・・」
シルフィーナは山の中腹で、うつ伏せ状態で地面にめり込んでるイリスとエリカを発見したのだった。
「うう・・・こんにちは・・・シルフィーナ元気だった?」
「元気かと言われると・・・やっぱりまだ気落ちしてますわ・・・」
未だユグドラシルの死を悲しんで喪中のシルフィーナなのだ。
《そんなシルフィーナちゃんに朗報です・・・
シルフェリアちゃんが無事に人間の女の子に転生しました》
「ええ?!それ本当ですの?!」
《はい・・・シルバニア師匠が教えてくれました》
「し・・・師匠?お母様が?・・・それって・・・・あっ!!!
ああ~、それで貴女達は地面にめり込んでいるのですね?」
《はい・・・シルフィーナちゃんのお母さんヤバ過ぎです・・・》
「自分が矮小な存在だったと思い知っている所です」
では、イリスとエリカが何故地面にめり込んでいるのか時間を少し遡りましょう。
ドゴオオオンンン!ドゴオオオンンン!!
《いやあああああああああああ???!!!》
「うにゃあああああああ??!!待って待って待って待ってーーーー!!!」
ドゴオオオン!!ドゴオオオンンン!!ドゴオオオン!!
イリスとエリカの上に降り注ぐ巨大な岩!岩!岩!岩の集合体!!
『はいはいはい!!走って走って!!潰されちゃうわよ!!』
山の全てが自分の本体との話しは嘘では無く、山に有る全ての岩がシルバニアの意思で自由自在に動いてイリスとエリカを襲って来るのだ!
「ぼやぼやしていると潰しちゃうからね」
そんな事を最初に言われたのだが・・・マジで潰して来るから笑えない!
しかも大怪我しない程度ギリギリで潰してくる。
え?じゃあ良いじゃん?・・・では、イリスさんどうぞ、
「アホかぁーーーー大怪我しない程度って事は中怪我はするって事なのよ!!
アンタも潰されて見なさい!滅茶苦茶痛いんだから!!」
はい!ありがとうございました!だそうです。
この大岩大乱舞の修行目的は「予測」の能力を高める事と、瞬時に防御障壁を張れる様になる為だ。
岩に潰される瞬間に防御障壁を張れば痛くは無い・・・が、
張り損ねると痛い・・・痛いのは嫌だと身体に覚え込ませ無意識でも防御障壁を張れれば合格だ。
そしてかわしきれずに「プチ」っと潰された2人なのだ。
「シルフィーナもこの修行・・・やった?」
「お母様が娘にやらせない訳が無いでしょう?」
《だからシルフィーナちゃんの回避能力がヤバいんですねぇ》
シルフィーナの特殊技能「回避」・・・遠距離だろうが近距離だろうが後ろからだろうが不意打ちだろうが、とにかく敵の攻撃をかわしまくるのだ。
今までは風の大精霊だから出来る芸当だと思っていたが認識が変わった。
「ちなみにどれくらいコレやったの?」
「え?・・・そうねえ・・・200年くらい?かな」
《ローマは1日にして成らず・・・この母娘・・・怖いっす》
シルバニアは200年間、娘のシルフィーナを相手に散々大岩を動かしていたので大岩の扱いに失敗は無い・・・すみませんたまに失敗します。
修行開始の初日・・・15個の大岩が宙に浮いて、目の前で規則正しく回転しているのを見て絶望したイリスとエリカ。
「うーん・・・私も久しぶりにコレやろうかなぁ?」
「うえええ?!自分から進んでコレやる人が居るなんてーーー?!」
《ヤバいです変人さんです!ここに変人さんが居ますーー!!》
「うふふふ、先輩の動きを見てなさい」
腰に手を掛けドヤ顔するシルフィーナ。
彼女の恐るべき能力と母シルバニアの真の恐ろしさをイリスとエリカが目撃する。
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