キーナの魔法

小笠原慎二

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水の都編

テルディアスの苦悩

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爽やかな朝。

「ん・・・」

小鳥の声で目が覚める。
チュンチュンピイピイと元気な声が聞こえてくる。
テルディアスはぼんやりと寝起きの頭を働かせる。
と、思春期の男の子にありがちな朝の生理現象が・・・。
そしてなにやら変な感触も・・・。
テルディアスの顔が青ざめる。
バサッと布団をめくると、そこにはおなじみ焦げ茶色の頭。
反射的にテルディアスはベッドから逃げ出した。












海を背に城が建つ珍しい都市、クアナウォーラ。
別名水の都、水の王国。
豊かな水に恵まれた美しい都市としても有名である。
そして何より、食べ物がうまい!
街の至る所に水路が巡り、大通りには様々な露天が並ぶ。

その中を進む二つの影。
おや、なにやら一軒の露店の店先で足を止めた。
どうやら臭いにつられて何かを購入したらしい。

「おいっっし~~~~!!」

本当に美味しそうな顔をしてキーナが叫んだ。

「このお肉のジューシーさと柔らかさ! 天下一品だね! こ~んな美味しい物食べられるなんて僕って幸せ!」

あまりにもしみじみと実感を込めて、本当に美味しそうな顔をしてほおばる姿を見て、まわりの人達ののどがゴクリとなった。
そんなにおいしいのならばと、その店先にお客が殺到し始める。
元凶のキーナはそれに気づかず美味しそうにほおばりながらその場を去って行く。
テルディアスはなんだか異様な殺到気味に気圧されながらも、キーナを守るようについて行った。
そしてそんな二人を見つめる店主達の視線・・・。

「ねえねえ! そこのボク! これも食べてみない?」

と別の露天の店主が声をかけてきた。
キーナが辺りを見回す。
でも店主が見ているのはどう考えても自分だ。
でも、あの人はボク、すなわち男の子を呼んだんだよねえ?
テルディアスを見上げると、微妙な顔をしていた。
はいともいいえとも言えないような顔をして、視線を逸らせた。
キーナの額に怒りマークが浮かぶ。
店先にずんずんと歩いて行き、

「僕のこと?」

と尋ねると、

「そうそう、君、君だよ」

と笑顔の店主。

「僕、女の子なんですが・・・」

店主の顔が凍りついた。

「お、女の子? ご、ごめんよ・・・。お詫びにこれ! サービス!」

と、この店で売っているらしい、白いふわふわの真ん中に緑色の何かが乗った、デザートのようなものを差し出してきた。
ご丁寧にスプーンも付いている。
ちょっとぶすっとしながらも、素直にそれを受け取り、スプーンですくって一口。
そして目を見開くと、

「おいし~~~!!」

とまたもや感激。

「この口当たりの良さ! ふわふわ感! たまんない! 甘すぎない味付けも抜群でピリッと効いたこの辛みが絶妙! クセになっちゃいそ~」

とぱくぱく幸せそうにほおばっていく。
それを聞いていた周りの通行人達も、またもやゴクリとのどを鳴らす。
そして店先に人が殺到し始めた。
そんなこともまた気にせずに、キーナはモグモグと歩き出す。
テルディアスはまたもや殺到する人々を異様に感じながら、キーナを守るようについて行く。

すると行く先々で、

「お嬢ちゃん! うちのもうまいぞ!」
「お嬢ちゃん! うちのも食べてみないか?」
「お嬢ちゃん! こっちも寄ってみてくれ!」

といろんなお店から引っ張りだこになってしまったキーナだった。











「ぐ、ぐるじい・・・」

呼ばれる先々で美味しく頂いたキーナは、さすがに最後はお腹いっぱいになりすぎて、ただいま宿屋のベッドでお休み中。
律儀に全部食べるからだ。
ただとか、サービスとか言われると、なんとなくもったいなくて。
最後はテル君が止めました。
コンコンとノックの音がして、ガチャリと扉が開く。

「大丈夫か? キーナ」

テルディアスが部屋に入ってきた。

「う~・・・、もう今日は何も食べたくない」
「だろうな・・・」

テルディアスがフードを外す。
ご存じテルディアスはダーディンという食人鬼の姿をしているので、表を歩く時はフードを被り、マスクをして、その顔を隠して歩かなければならないのです。
しかし、キーナと部屋で二人きりの時は外しております。
まあ、ない方がやはり楽なのでしょう。
素顔をさらしたテルディアスの顔は、肌の色が青緑、銀髪で耳が尖っている。
もう見慣れてしまったキーナはそれが普通になってしまっているので今更驚かない。

「宝玉について話を聞いてきたんだが・・・」

キーナを見下ろす。

「聞く元気はなさそうだな・・・」

いかにもぐったりしているキーナ。

「き~~く~~」

となんとか動こうとするが、お腹が張りすぎて身体を起こせない。

「お、起こして・・・」

テルディアスは一つため息をついて、キーナの身体を起こしてやった。



枕を腰に当てて、だるんとした格好でテルディアスの話を聞くキーナ。

「ふ~ん、じゃ、その巫女の素質を見極めるってーのが巫女祭ってやつなのね」

5年に一度、巫女祭が開かれ、巫女になる修行を終えた者が数々の試験を突破し、最終的な試験に宝玉を使うらしい。

「普段は宮殿の奥に安置されているらしい。だが忍び込めないほどではない」
「忍び込む・・・?」

その言葉をキーナが頭で理解するのに数秒を要した。

「盗むの?!」
「当たり前だろ。国宝をそう易々と借り受けられるわけがないだろう」
「あ~、だよね」

そうですよね~。国宝ですもんね~。貸してくださいと言ってそう簡単に借りれるものではないのですよね。

(盗むかぁ。でも仕方ないかぁ)

キーナとしてはやはり日本育ちの日本人。できれば盗みなどせずに真っ向から借り受けられたらと思うけれども、さすがにそれは無理だろうこともなんとなく理解できる。

「テルを元の姿に戻すために宝玉を貸してください」

などと正面切って言ったとしても、まず、ダーディンというだけで追い立てられるだろうし、国宝をそんなたった一人の願いのために簡単に貸し出してくれるわけがないだろう。
なにかいい方法でも見つかればいいけれど、そんな頭もないしなぁと悩むキーナを置いて、テルディアスが立ち上がる。

「もう少し詳しく調べてくるから、お前は寝てろ」

そしてまたフードを被り、部屋を出て行こうとしたその時、

「テル~、一人で行っちゃやだよ~」

とキーナが何気なく声をかけた。
ギクリとするテルディアス。
キーナがのんきにいってらっさ~いと手を振る。

(なんで分かった?)

冷や汗が垂れた。
何でもない風を装って、さりげなく部屋を出る。

(連れて行くわけにはいかんだろう。どう考えてもキーナは素人。危ない目に遭わせるわけにはいかない)

ちょうどキーナは腹が膨れて動けなくなっている。
これ幸いと今夜忍び込むつもりでいるテルディアスだったのだ。
足早にテルディアスは宿を出て行った。
そして、一人残ったキーナは、なにやら考えているようだったが、いい考えが思いついたようで、ポンと手を打った。








街角の暗がり。
どこの街にも必ずこういう場所はある。
その暗がりの中に二人の人物が顔を合わせないようにしながら立っていた。

「今時まだいるんだねぇ。宝玉を盗みたいなんてバカが」

一人は背の低い、なにやら鋭い目つきをした老人だった。
足が悪いのか、杖をついている。

「こちらの事情には関与しないんじゃないのか?」

もう一人は背の高いフードの人物。テルディアスだ。
いろいろなツテを辿り、この老人に辿り着いたのだ。
老人が懐からなにやら取り出すと、テルディアスに手渡す。

「ふふふ、まあな。これが見取り図だ。お前さんのバカさ加減に免じて、一つ教えといてやるが・・・」
「なんだ?」
「宝玉には女しか触ることができないとさ」
「なんだって?!」
「男が触ると体中の水分を抜かれちまってミイラになっちまうんだとよ。本当に手に入れたきゃ、女を連れて行くことだな」

老人は足を引きずるようにして、杖をつきながら暗がりから去って行った。
しばらくテルディアスはその影の中から動くことができなかった。

(女しか、触れないだと?!)

暗がりからふらりと出ると、建物の影から影へと移動していく。
もう街は夜の帳に包まれて、街灯がチラチラと輝いているだけなので、普通に通りを通ってもいいものだが、やはりなんとなくうしろめたさがあり、一人の時はできるだけ人通りの多い場所は避けるようになっている。
できるだけ人の少ない通りを選んで歩きながら、テルディアスは老人に言われた言葉を考えていた。

(俺一人で盗み出すことはできない・・・か。キーナを、連れて行くのか? だが、俺では宝玉に触れることもできない。連れて、行くしかない・・・)

ぐるぐると同じことを考えながら宿屋に辿り着く。
階段を上り、キーナの部屋の前に立つ。
もう遅い時間だ。とっくに眠ってしまっているだろう。
扉に手をかざし、眠っているだろうキーナを思い浮かべる。

できればそんな危ないことはやらせたくない。
安全な場所に置いておきたい。
傷つけたくない。失いたくない。
テルディアスの頭の中でキーナへの思いが溢れ出す。

『もう、置いてかないでね』

ふいにその言葉が聞こえてきた。
サーガに連れて行かれた天然の温泉で、キーナがイヤリングをテルディアスに渡す時に言った言葉。
置いていかない。
そうだ、そう約束したんだ。
扉から離れ、自分の部屋へと入っていった。

(明日、話そう、キーナに)

全てを話し、共に行こう。何かあっても俺が守る。
そう決心して、テルディアスは服を脱ぐ。

ストリップではありません。寝るためです。

寝る時は上半身の衣類は脱いでしまうのが常なので、いつも通り上半身裸になった。
そしていつも通り布団をめくると、

「すかー」

数秒固まるテルディアス。
そのまま布団を戻した。

(ナンダイマノハ!!)

軽いパニックに陥るテルディアス。
いるはずのないものがベッドに寝ていたのであせってしまっている。

(部屋を間違えた?!)

慌てて服を取り移動しようかと思ったが、

(まてよ? 部屋の間取りが・・・)

宿にもよるけれども、この宿ではベッドが右、左と部屋ごとに違っているようで、キーナの部屋は入って右側にベッドがあり、テルディアスの部屋は、入って左側にベッドがあった。
そしてこの部屋は入って左側にベッドがある。ということは・・・。

(ここは俺の部屋だ!!)

気づいてベッドを振り返ると、ベッドの上でもそもそと動くもの。

「ん~? テル~? お帰り~」

寝ぼけ眼でキーナがテルディアスを出迎え(?)た。

「なんでここにいる!! そこは俺のベッドだ!!」

大声で叫びたいのを我慢して、できるだけ声を抑えてキーナに問いかける。

「ん~? テルにお帰りなさい言うため~」

ふわああああとでっかい欠伸をついでに。

「帰ってこないかもって思ったら心細くなって」

半開きの眼でぼーっとテルディアスを見つめる。
着ているノースリーブの寝間着の左肩の方が落ちかかっているのも気にしていない。
そこを気にしろとか、変に勘がいい奴だなどとテルディアスができるだけ視線を避けながら考え込む。
本当に今晩一人で盗みに行っていたらどうなっていたんだろう?

「よかったぁ。一人で行っちゃったかと思ったぁ。えへ」

などとちょっと小首を傾げて微笑む姿にちょっとドキッとしながら、

(えへじゃないだろ、えへじゃ!)

と心で突っ込むテル君。

「も、もう遅いからとっとと寝ろ」

と少し赤面しながらキーナにとっとと出て行けと暗に語るが、

「ほ~い」

と言ったまま、「ぐう」とキーナは再びベッドにゴロリと横になってしまった。

「自分の部屋で!」

と絶妙のタイミングでテルディアスが突っ込みを入れた。

「いや~ん、めんどうくしゃ~い」

と枕を抱きしめるキーナ。

「なら俺があっちに行く!」

とテルディアスが歩き出すと、

「え~? 一緒でもいいじゃ~ん。サーガは一緒に寝てくれたよ~?」

テルディアスがピタリと止まった。
サーガ。
黄色い髪のちびで女にだらしなく口が悪い傭兵のサーガ。
会った瞬間からいけ好かない奴だった。
しかもキーナにべたべたとしやがって。

思い出すだけでむかっ腹が立ってきた。
テルディアスの周りの空気がなにやら黒くなって言っているような気がする。
さすがのにぶちんキーナもなんとなくそれに気がついた。

「キーナ・・・」

ゆらりと振り向いたテルの顔がなんだか怖い。

「お前、本当にあいつに変なことされなかったのか?」

なんだか妙な迫力を持ってテルディアスが迫ってくる。
なので、キーナも正直に答えました。

「変なことって何?」

テルディアスのオーラ?が一気にシラけ、なにやら固まってしまう。

「も、もういい・・・」

と力なさげに呟くと、フラフラと部屋を出て行こうとする。
顔が赤くなっているのは気のせいではない。

「テル!」

そんなテルディアスをキーナが呼び止める。

「ん?」
「そんなに僕のこと嫌い?」

キーナが悲しそうに尋ねた。

「あ?」

なにをどうしたらそうなるんだ?という顔をするテルディアス。
その顔が不満だったのか、返事が不満だったのか、キーナがベッドから下りてきた。

「戻るよ。僕」
「へ? あ、ああ・・・」
「おやすみ・・・」
「おや、すみ・・・」

ちらりと一瞬だけテルディアスを振り返り、なんだか悲しそうな顔をしたまま、キーナが部屋に戻っていった。







部屋に戻ったキーナは頭から布団を被り、身体を丸める。
そして思う。

(この世界の夜は、僕の世界の夜より、暗くて、深い)

微かに漏れ入る月明かりが、余計に暗さを感じさせていた。









一人ベッドの上で考え込むテルディアス。
先ほどの去り際のキーナの悲しそうな顔が浮かぶ。

(なんなんだ一体? だいたい、好きとか嫌いとかじゃなくて、男と女が一つの部屋にいるってことが問題なんだって、分かってないよな・・・。てか、その前に、あいつ、俺を男として見ていない?)

今までのキーナの行動を振り返る。
いきなり抱きついてきたり、薄着の寝間着でひっついてきたり、あろうことか夜中にベッドに忍び込んできたり・・・。

(だな・・・。絶対に俺のこと男として見てない。でなきゃ普通一緒に寝ようなんざ言わないよなぁ)

一応お年頃のはずなんだが、なんだか常識がずれている。
そしてふと気づく。

(俺は? あいつを女として見ている?)

一見男の子にしか見えず、出る所も出ていないし、まあ引き締まった体型はしているが、やせ形と言えなくもない。だがしかし、時折触れる身体は存外柔らかかったりして・・・。

(いやいやいや、誰があんなガキ)

頭の中で否定する。
そうだ。時折ドキッとしてしまうことはあるが、どうみても子供にしか見えない。
そう子供にしか・・・。
すると、先ほどの寝ぼけ眼のキーナが浮かんできた。

ノースリーブのワンピースのような寝間着の左肩の方が落ちかかっていた。
その白く細い肩、潤んだ瞳、小さな赤い唇、そして少しだけ見えていた胸の膨らみと、その真ん中に作られた影。あまりありそうに見えないのに多少影になるのだななどと少し思ってしまった。

そんなことをついじっくりと考えてしまい、思わず赤面する。
ついでに思わず反応してしまった身体を沈めにかかる。
テルディアスもきちんと男の子なのでありました。

(図面! 図面! 作戦を練らねば!)

きっちり頭も冴えてしまったし、アホな考えを頭から追い出すために、テルディアスは図面を広げ、盗む手順を考え始める。
どこか遠くでオオカミの遠吠えが聞こえたような気がした。
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