キーナの魔法

小笠原慎二

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地底宮の冒険

ハニワ再び

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耳を澄ましていたサーガが、メリンダに向き直った。

「キーナ達は無事に行ったみたいだ」
「そ、良かった」

崩れてきた岩の、上手い具合に出来上がった空間に、二人は座り込んでいた。

「姐さん余裕だな~。怖くないのか?」

閉じ込められたのになんだか余裕の態度のメリンダに、少し驚くサーガ。
普通の女子ならば泣き喚いてもおかしくない状況である。

「怖くないわけないでしょ! ただ…」
「ただ?」

メリンダが膝を抱える。

「なんでかな…。あたし、キーナちゃんの為なら、この身がどうなっても構わないって、本当に心の底から思えるの」

遠くを見るような、熱に浮かされたような目で、メリンダが呟いた。
サーガの顔が呆れたように歪む。

「なんか…、愛の告白に聞こえる…」
「愛?」

メリンダが仄かに顔を赤らめ、両手で頬を覆った。

「そうね…。愛なんだわ…。きっと…」

(そうか、姐さんはそっちもいける人だったのか)

あらぬ誤解が生まれてますけど。
え?誤解じゃない?
・・・・・・。
置いとこう。

ズズ・・・ズ・・・

奥の方で、また何かが崩れる音がする。
振動で天井からパラパラと小石が降ってくる。

「とっとっと」

サーガがメリンダの上に覆い被さり、小石を払う。

「このまま大人しくってわけには、いってくんねーか。やっぱ」

崩壊がこのまま終わってくれたなら、助かる手立てが見つかるかもしれないのだが…。
そうは甘くないようである。
さりげなく女性を庇う行動に、ちょっとドキリとするメリンダであったが、相手はサーガだと頭を振る。
うん、サーガなんだよね…。残念だ…。

「ま、姐さんだけでもなんとかなるようには、してみるさ」

メリンダの上に覆い被さったまま、サーガが風の結界を張り始めた。
天井が崩落してきて、どれほど役に立つかは甚だ疑問ではあるが。
サーガの言葉に、メリンダが反応する。

ベチコン

「べぶっ?」

両手で両頬を打たれたサーガが、メリンダを見下ろすと、両手を離さないまま、メリンダがサーガを睨み付ける。

「なんであたしだけなのよ、バカ!」

メリンダ、睨み付ける。
サーガ、キョトンと見下ろす。
すると、サーガの口がタコ口のようににゅうっと伸びてきて…。

「ま・じ・めにやらんか! おのれは!」
「い、いや…。最後かもしれないからいいのかな~と…」

メリンダがサーガの顔をぐにゃぐにゃといじり倒す。
集中が切れかけて、結界が薄れてますよ。
実を言うと、メリンダとサーガ、体の関係はあっても、一度も口づけを交わしたことがないのである。
これはメリンダの主義というか、意地というか。
娼婦であった頃も、口でお相手しても、キスは絶対に許さなかった。
メリンダがお世話になった先輩娼婦からの受け売りでもあったのだが。
キスだけは、大事な人としかしないという、メリンダの中での誓約である。
最後だからといって、容易く許せるものでもない。
というかそもそもそういう話ではない。

「あたしだって多少は回復してるんだから、最後まで一緒に足掻いてやるわよ」

サーガの風の結界に、火の結界を纏わせる。
火と風、元々相性の良い二つの力は、合わさるとさらに力を増す。
まあ、力を封じられている上に、メリンダがまだ全快とまでいっていないのだけれども。
サーガの顔を押さえたまま、メリンダが顔を近づける。

「いいこと?! あんたに何かがあっても、キーナちゃんは泣くのよ!!」

サーガの目が見開かれた。















「ヤダヤダ! 下ろしてテル!! 二人を、二人を助けて!」

暴れるキーナを押さえ込みながらテルディアスは足を止めることはない。
助けることが出来るならば、とっくにやっている。
出来ないから、せめてキーナだけでもと、全力で走っているのだ。
キーナも分かっている。
助ける方法がないということ。
岩をどかせば、地面を掘って穴を開ければ、時間があればいかなる方法も考えられたかもしれない。
しかし、今は時間がない。

ズズン!!

さらに大きな振動が来た。
あまりの揺れに、テルディアスの足が止まる。
と、洞窟の奥の方から、ガラガラガラとまた大きく崩れる音が響いた。
まさか…。
もしかしたら…。
嫌な考えが頭に浮かぶ。
最悪な結末を思い浮かべてしまう。

ざわり…

キーナの中で、それは動き出す。

カアッ!!

キーナの体が突然光り始めた。
突然の光にテルディアスが一瞬目を閉じ、そして開けると、キーナの様相が変わっていた。
白く長い髪、体を纏う仄かな光。
その瞳にも、白い光が宿っている。

『下ろして』
「あ、ああ…」

キーナの言葉に何故か逆らえず、テルディアスはキーナを地面に下ろした。
キーナが壁にバン!と手を付け、

『汝、我に従うべし! 我ら汝を従えり!』

キーナがそう叫ぶと、不気味な音を立てて続いていた揺れが、徐々に収まっていった。

(止まった?!)

洞窟は、静かに崩壊を停止した。
















「止まった?」

揺れが収まり、サーガが周りを見渡す。
メリンダも何があったのかと、辺りを見回した。

「!」

サーガが何かに気付いて、背後に振り返る。

「どうしたの?」

メリンダが問いかけるが、何か一点を凝視している。
メリンダもつられてそちらに目をやると、

うね

地面が波打っていた。

うねうね

だんだんと盛り上がって来て、

うねうね

大きくなっていき、

うのうの

上部に三カ所穴が開き、

うのんうのん

手足のようなものが出来ていった。



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そして、巨大なハニワらしきものが、二人の目の前に出来上がった。

「なんか…、すっげー見たことあんだけど…」
「あたしも…」

とある食堂で、酔ったキーナが出したアレ…。
ただし、あの時は足がなかった。
ハニワが足を上げ、ずしんずしんと歩き出す。
あまりの事に固まる二人。
岩壁に向かい、半身になって、腕を引く。
そして引いた腕を勢いよく前に突きだした。

ドゴオ!

岩壁が崩れ、洞窟が姿を現す。

「無茶苦茶だ…」

サーガが呟いた。
今ので天井がまた崩落してきてもおかしくなかったのだが。
サーガの呟きが聞こえたのかどうか、ハニワがぐりっとサーガとメリンダに顔を向ける。
目らしき二つの穴と、口らしき一つの穴が開いているだけで、表情も何もない。
はっきり言って怖い。
多分キーナが何かやっているのだろうと、二人共思っていたが、不気味なものは不気味なのである。
ずしんずしんとハニワが二人に近づいてきた。
なんとなく体を寄せ合ってしまう二人。
何故近づいて来るのだ。
と、ハニワがにゅうっと腕を伸ばしてきた。
ご丁寧に、手(?)の辺りが良い感じに窪み、座りやすそうになっている。
そして、そのまま動かなくなった。

「・・・・・・」
「・・・・・・」

二人が顔を見合わせる。

「乗れ、かな?」
「そう、じゃない?」

できれば避けて行ってしまいたかったけど、ハニワが道を塞いでいて通れなさそうだし、なんか乗らないと追いかけられそうだし…。
大人しく、二人はハニワの手に乗った。
ぐるりとハニワが体の向きを変え、出口に向かって走り始めた。
ずしんずしんと軽く地面が揺れてるのだが…。
崩壊が今は止まっているとは言え、この振動も怖いものがある。
しばらく行くと、二つの人影が見えてきた。

「メリンダさん! サーガ!」

キーナが嬉しそうに両手を広げて立っていた。

「キーナ!」
「キーナちゃん!」

キーナのその姿を見て、

((ああ、やっぱり…))

と納得した二人であった。

「よし、行くぞ」
「はい?」

感動の再会シーンも束の間、テルディアスがキーナを抱えて走り出す。

「自分で走れるよ~~~!」
「この方が早い」

テルディアス、お前は何も思わんのか…。
















長い洞窟をやっとの思いで脱出。
ようやっと空の下に戻ってきた。
メリンダとサーガもハニワに乗ったまま無事に到着。

「メリンダさん!」
「キーナちゃん!」

感動の再会の再開。

「良かった! 無事で!」
「ありがとう、キーナちゃん」

抱き合う二人。
その横で、サーガが自分の方を指しながら、俺の胸空いてますよアピール。

「無事で良かったよ、サーガ!」

と手を上げるだけのキーナ。

「だろーとは思ったさ!」

うん、サーガだしね。
思う存分抱き合って(もちろんメリンダとだけ)、無事を喜んだ後、キーナはハニワに近づいた。

「ありがと、もう大丈夫だよ」

そうハニワに語りかける。
すると、みるみるハニワの形が崩れていき、地面へと還っていった。
キーナの髪と光が消える。
ふらりとなった所を、テルディアスが支えた。

「テル…」
「大丈夫か?」
「うん…、ちょっち…、疲れ…た…」

そう呟くと、キーナは意識を手放した。
かくりと頭が落ちる。
その途端、


・・・ズズズズウン!!!


今までよりも更に大きな地響きが襲った。

「これは…、本格的に潰れたな…」

出て来た洞窟の中から、もわもわと砂埃が舞ってくる。

「あのままあそこにいたら…」
「ぺしゃんこかもね」

メリンダが改めて顔を青くした。

「ホントにまったく、すげー奴だよ」

すげーと言われた本人は、ハニワハニワと呟きながら、眠っていた。














「何ィ?!」
「本当か?!」
「本当に?!」
「うん…、これ…」

テルディアスが持って来た黒い石を持ち上げ、キーナが言い辛そうに言う。

「宝玉じゃない…、ただの石、デス…」

その言葉を聞いて、一瞬固まった三人だったが、すぐにヘナヘナと崩れ落ちた。

「マジかよ…。あの苦労は何だったんだ…」

空を仰ぐサーガ。

「気が抜けたわ…」

寝転ぶメリンダ。

(テルが…、真っ白になってる…)

某漫画の主人公みたいに真っ白になってしまっている。
精も根も尽き果てたということか。

「テル…、次こそは、ね?」

キーナがそっと寄って、テルディアスを励ますも、魂が抜けたようにぐったりしている。

「も~動きたくない」
「今日はここで野宿すっか」

寝転がったままのメリンダが、手をヒラヒラと動かし、動かない宣言。
サーガもさすがに疲れたので、ここで野宿しようと話が纏まった、かのように見えた。

「…たんだ」
「え?」

テルディアスが何か呟いた。
あまりにも小さくて聞き取れなかったキーナが、顔を近づけようとするが、突然テルディアスが立ち上がって、剣を抜いた。

「テ…」

驚いたキーナが止めようとするも、剣は目の前の人物に向かって振り下ろされる。

「どあああっ!」

寸前で気付いたサーガが慌てて前に跳んで逃げた。

ズドッ!

振り下ろされた剣が、メリンダの目の前の地面に突き刺さった。
反応できなかったメリンダの顔が青くなってます。
あと数㎝長かったら…。考えないでおこう。

「な、何しやがんだ! いきなり!」

サーガが抗議の声を上げる。

「だから言ったんだ…」

剣を収める気配もなく、テルディアスがサーガに近づいていく。

「貴様の持って来る情報など当てにならんと」
「るせー! ガセだなんて俺が知るか…」

サーガが言い終える前に、再びテルディアスが剣を振り下ろす。

「どおお!」

避けるサーガ。
サーガも剣を抜き放つ。

「テメー! のやろー!」
「うるさい! 黙れ!」

激しい打ち合いが始まってしまった。

「あの~、テル~…」

キーナおろおろと二人を止めようとするも、キーナの声は二人に届かない様子。

「キーナちゃん、しばらく放っておきなさい」

メリンダがキーナの肩に手を置いた。
あそこまでヒートアップしていたら、しばらくは収まらないだろう。
時間をおいて頭が冷めるのを待つしかない。

「うん…。でも…」
「どうしたの?」
「うん…、その…。昔は本当に本物の宝玉を置いてたかもしれなくて、ただ、事情があって他に場所を移したってことも考えられる訳で…」

メリンダ、その言葉を反芻する。

「つまり、ガセでもないけど、本物でもなかったと…」
「うん…」

なんとなくだが、キーナには、あの遺跡に宝玉があったような気配を感じたのだ。
どうして移動したのか、どこに行ったのかまでは分からないが。

「それにこれ、何かは分からないけど、鉱石の塊だから、売れば良い値になると思うよ」

と黒い石を持ち上げてみる。
光沢のある黒い石。
微かに魔力も感じる。

(金!)

金になると聞いて、メリンダの目の色が変わる。

「お宝はちゃんとあったってわけね」
「う、うん…」

メリンダの目の中に、金と言う文字が見えたのは、キーナの気のせいかもしれない…。

「男達に内緒で路銀の足しにしましょう」
「え? 言わなくていいの?」
「どうせあいつらに持たせても、碌な物に使わないんだから」
「否定できない…。(特にサーガ…)」

メリンダとキーナがヒソヒソと話を進める。
旅をしているキーナ達。
万年金欠なのは仕方がないことである。
特に女の子は色々とお金がかかるのでね。
そんなことを話し、とりあえず石はメリンダが預かることに。
何処かの街でこっそり換金することになりました。

「で、アレ、どーする?」

とキーナがまだ暴れている二人を指差す。

「そ~ねぇ」

メリンダも二人を見る。

まだまだ熱は冷めなさそうだ。

「気の済むまでやらせましょう」
「そーだね」

どうせここで野宿するのだし、と二人はそこでくつろぎ始めた。

「いい加減にしろテメェ!」
「貴様が全て悪い!」

まだまだ二人の争いは鎮まりそうになかった。
陽が陰るには、もう少し時間がかかりそうである。
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