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緑の男
お休み前に
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「量は確かに少なかったけど、ないよりゃましだわな」
寝る支度を済ませ、腹をさすりながらサーガが用意されたテントへと向かう。
「しかも1人1人にテントとは、豪勢だねぇ」
建築等も得意だと言い、あっという間に人数分のテントを組み上げてしまったのだ。さすが地の一族という所か。
サーガがテントの間を歩いていると、急に目の前のテントの影から誰かの顔がにゅうっと出て来た。
「どわっ」
その無気味さに、思わず声を上げてしまうサーガ。
「な、なんだ、てめぇかよ…。驚かせんな…」
出て来たのはダンだった。
大きな体を縮めながら、ダンが近づいて来て、
「女、好きなのか?」
と聞いてきた。
「は? ああ、好きだが…?」
問われた意味も分からず、とりあえず答えるサーガ。
好きか嫌いかと問われれば、好きと答えるのは当たり前である。
しばしじっとサーガを見つめていたダン。
「何かあったら、火の女の所、行け」
「は?」
一方的にそれだけ言うと、踵を返し、静かに去って行った。
顔中にハテナマークを浮かべるサーガ。
ダンが地の一族のせいなのか、ただダンが表情をあまり浮かべないせいなのかは分からないが、サーガはいまいちダンの心理が読めなかった。
なんとなく苦手な感じがする…。
「ふう…」
テルディアスがテントから出て来た。
服の胸元を摘まんで、暑そうに服をハタハタと動かす。
(なんだか暑いな…)
フードをきちんと着けているせいではないと思う。
この村に来た時からずっと着けていたのに、今更暑いというのも何だか変だ。
夜になるならば気温が落ちてくるはずなのに。
何故暑いのだろうと首を捻っていると、テントの影からぬうっと人の顔が現われた。
一瞬ぎょっとしてしまう。
「あ、あんたか…」
ダンが大きな体を萎縮しながら近づいて来る。
「女、好きじゃない?」
そう聞いてきた。
「? あ、ああ…」
問われた意味も分からず、とりあえずそう答えるテルディアス。
昔から女は苦手なので、好きとは言えない。
「これ、飲め」
と何かが入った器を差し出してきた。
「?」
流れで受け取ってしまうテルディアス。
おかしな飲み物ではなさそうで、ダンが飲め飲めとばかりに見つめてくる。
よく分からないが害はなさそうだと判断し、一気にそれをあおった。
微妙な味だった。
「1人、危ない。御子の所、いた方が良い」
「?!」
それだけ言うとテルディアスに背を向け、静かにそこを去って行った。
(キーナの身に何か?!)
地の一族なのだから、御子には手を出さないだろうと思っていたので完全に油断していた。
足早にキーナのテントへ向かうテルディアス。
そしてふと気付く。
(火照りが消えてる…?)
あれほど暑かったのに、何故か体の火照りが消えていた。
ダンが飲ませてくれたのは何かの薬だったのだろうか?
トントン
入り口の柱を叩く音がした。
「はいな」
キーナが入り口の布を開けると、テルディアスが姿を現した。
「アリ? テル? どうしたの?」
先程お休みも済ませたばかりである。
「ああ、いや…。あのダンとか言う奴が妙な事を言っていてな…。変わりはないか?」
「? 特にないよ」
キーナも首を傾げる。
ここは安全な場所だと思っていたのだが、何かあるのだろうか?
「そうか。念のため俺もこのテントにいようかと思うんだが…」
「一緒に寝るの?!」
そういう意味じゃない。
そそくさとキーナが布団に潜り込み、
「さあさあさあ!」
と横に入って来いと催促する。
テルディアスは頭を抱えた。
寝る支度を済ませ、腹をさすりながらサーガが用意されたテントへと向かう。
「しかも1人1人にテントとは、豪勢だねぇ」
建築等も得意だと言い、あっという間に人数分のテントを組み上げてしまったのだ。さすが地の一族という所か。
サーガがテントの間を歩いていると、急に目の前のテントの影から誰かの顔がにゅうっと出て来た。
「どわっ」
その無気味さに、思わず声を上げてしまうサーガ。
「な、なんだ、てめぇかよ…。驚かせんな…」
出て来たのはダンだった。
大きな体を縮めながら、ダンが近づいて来て、
「女、好きなのか?」
と聞いてきた。
「は? ああ、好きだが…?」
問われた意味も分からず、とりあえず答えるサーガ。
好きか嫌いかと問われれば、好きと答えるのは当たり前である。
しばしじっとサーガを見つめていたダン。
「何かあったら、火の女の所、行け」
「は?」
一方的にそれだけ言うと、踵を返し、静かに去って行った。
顔中にハテナマークを浮かべるサーガ。
ダンが地の一族のせいなのか、ただダンが表情をあまり浮かべないせいなのかは分からないが、サーガはいまいちダンの心理が読めなかった。
なんとなく苦手な感じがする…。
「ふう…」
テルディアスがテントから出て来た。
服の胸元を摘まんで、暑そうに服をハタハタと動かす。
(なんだか暑いな…)
フードをきちんと着けているせいではないと思う。
この村に来た時からずっと着けていたのに、今更暑いというのも何だか変だ。
夜になるならば気温が落ちてくるはずなのに。
何故暑いのだろうと首を捻っていると、テントの影からぬうっと人の顔が現われた。
一瞬ぎょっとしてしまう。
「あ、あんたか…」
ダンが大きな体を萎縮しながら近づいて来る。
「女、好きじゃない?」
そう聞いてきた。
「? あ、ああ…」
問われた意味も分からず、とりあえずそう答えるテルディアス。
昔から女は苦手なので、好きとは言えない。
「これ、飲め」
と何かが入った器を差し出してきた。
「?」
流れで受け取ってしまうテルディアス。
おかしな飲み物ではなさそうで、ダンが飲め飲めとばかりに見つめてくる。
よく分からないが害はなさそうだと判断し、一気にそれをあおった。
微妙な味だった。
「1人、危ない。御子の所、いた方が良い」
「?!」
それだけ言うとテルディアスに背を向け、静かにそこを去って行った。
(キーナの身に何か?!)
地の一族なのだから、御子には手を出さないだろうと思っていたので完全に油断していた。
足早にキーナのテントへ向かうテルディアス。
そしてふと気付く。
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ダンが飲ませてくれたのは何かの薬だったのだろうか?
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「はいな」
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「? 特にないよ」
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「そうか。念のため俺もこのテントにいようかと思うんだが…」
「一緒に寝るの?!」
そういう意味じゃない。
そそくさとキーナが布団に潜り込み、
「さあさあさあ!」
と横に入って来いと催促する。
テルディアスは頭を抱えた。
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