【完結】混血の狼少女は厳格な騎士団長に溺愛される

宵乃凪

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四章

 平原の魔獣討伐とその報告や後処理を終えて、ユーフォリアは二ヶ月以上ぶりに屋敷へと戻っていた。詰所よりもずっと広い湯殿で軽く身の汚れを落とし、自室で少しだけ書類仕事を進めてから、グレアやシキのことを手伝う。たまに帰った時ぐらい休んではどうか、と二人にはまた言われたが、たまに帰った時ぐらい家のことをやらなければ勝手を忘れてしまう、とそう答えて今回も仕事を勝ち取った。
 廊下の掃除を終えて、厨房に向かうために玄関ホールを通ると、花瓶には二時間前に買って帰った花が綺麗に生けられていた。以前に市場で渡されたこの白い花は、ほのかに甘くて美味しかったので、今日の夕飯にとシキへ手渡したが、折角の贈り物を食べてしまうだなんて勿体無いことだと言ってここに飾られてしまった。
 厨房へと入ると、いつもの中老の男性が鍋の前にいるきりだった。何も言われることはなかったが、グレアたちはまだ他の仕事をしているのだろうとユーフォリアは一人で納得する。火の上で煮込まれている大きな鍋からは実に良い匂いが漂い、ユーフォリアの腹がぐうと音を立てた。無言でじっと鍋を見つめていると、深い皺の刻まれた手が蓋を持ち上げ、中身を小さな器によそった。スプーンと共に渡されたそれにユーフォリアは目を輝かせ、礼を言ってすぐに口に運ぼうとして、ふと一人で食べるのも味気ないと思い直す。同じ形状の皿を取り出し、鍋から小さめの肉を幾つか入れて差し出すと、男は少し考えた後で、ユーフォリアと並んでそれを食べ始めた。
 皿の中身のほとんどを食べ終えたところで、不意に厨房の扉が開き、そこから現れたグレアがこちらを見るや目を吊り上げる。二人して夕食前につまみ食いとはなんたることだと仁王立つ彼女に、ユーフォリアは同じく皿を手にした男へと小声で謝罪した。

 アルベルトを交えた夕食を終え、厨房の片付けを少し手伝った後で、ユーフォリアは再び湯殿へと向かった。今回の帰宅で新しく繕われた深緑のドレスを脱ぎ落とし、湯気の立つ浴場をぺたぺたと歩く。ずらりと並ぶ洗髪剤の中から迷わず一つを抜き出し、機嫌良く頭を泡立てながら、前よりずっと洗いやすくなったものだとユーフォリアは頷いた。
 あの貴族邸で切り落とされた髪は、療養中にシキが綺麗に整え直し、既に胸にかかる位置まで毛先が降りてきている。それでも以前よりは随分と短く、今日もシキには恨めしそうな目で見られたが、しかし正直なところ頭が軽い方が仕事もしやすくて便利だった。
 今後もこっそりこの程度の長さで切ろうかと、そう思ったところで、身を清めていた手がぴたりと動きを止める。長く伸びた髪は不便もあったが、しかしそれを梳くように撫でるあの大きな手の感触は好きだったので、その点は少し惜しいような気もした。
 後でどちらの方が好ましいか聞いてみようかと考え、きっと判断は委ねられるのだろうと、もはや尋ねる前に返答が推測でき、ユーフォリアは思わず小さな笑い声を漏らしてから湯殿を後にした。

 自室でもう少しだけ仕事を進めてから、ユーフォリアはすっかり暗くなった屋敷の廊下を進む。頭が痛くなるような熱さも、腹が減るような寒さもなく、歩きながら見た窓の向こうの空には半分ほど欠けた月が登り始めていた。
 辿り着いた一室の扉を軽く叩くと、少し遅れてから返答が返る。中へと足を踏み入れると、居室は既に灯りが落とされ、寝所へと続く扉のところに薄い衣を纏ったアルベルトが立っていた。
「どうした、眠れないか?」
 今宵は満月でも新月でもないが、それとも気になることでもあったかと彼は続ける。ユーフォリアは無言でそのそばへと歩み寄ると、アルベルトの服の裾を掴んで、少しだけ恥ずかしそうに笑った。
「アルベルトに、愛してほしい」
 その率直な要求に、アルベルトは微かに目を丸くしてから苦笑する。
「今宵はこのまま休みたいかと思っていた」
「ごめん、来月に予定してる新しい騎士の登用試験のこと、ちょっとだけ進めておこうと思ったら、遅くなっちゃってた」
「仕事熱心な部下を持ち、喜ばしいことだな」
「その割に、あまり嬉しそうな顔じゃない。アルベルト、もしかして待ってた?」
 首を傾げたユーフォリアの両足がふわりと浮き上がった。
 アルベルトは彼女を横抱きにしたまま無言で少し歩き、大きく柔らかな寝台へとその身を下ろす。仰向けでこちらを見上げるユーフォリアの前髪を軽く払うと、現れた額に口付けを落とした。
 そのまま唇は目尻から頬へと下り、軽く開いた口を柔らかく塞ぐ。何度か喰むように重ねた後で、ユーフォリアに覆い被さるような体勢のままアルベルトは囁いた。
「今宵は魔力干渉ではなく、ただお前の身を愛したい。その美しい肌に触れることを、許してもらえるだろうか」
 その懇願のような甘い響きは、いつぞやの新月の夜を思い出させ、ユーフォリアは嬉しそうに目を細める。
「うん。アルベルト、朝までたくさんして」
 首に両腕を回しながら返された返答に、アルベルトはまた苦笑してから、身体を引き寄せられるまま彼女に口付けた。

 角度を変えて幾度か塞がれた唇の隙間から、アルベルトの舌がそっと口内へと入ってくる。舌先に当たる熱い感触に、ユーフォリアは彼の首に回した腕の力を僅かに強めた。爪が彼の肌を傷付けてしまわないよう、熱の灯り始めた頭でそれでも加減をして、首の後ろにかかる髪を指先に巻くようにしてそこに縋り付く。
 しばらく絡み合っていたアルベルトの舌先が、ふとユーフォリアの牙の先端を掠めた。慌てて身を引き、怪我をしていないか尋ねるユーフォリアに、アルベルトが問題ないと答える。これまでにも幾度か同様の傷を負わせたことがあり、気を付けて欲しいとユーフォリアが眉を寄せると、アルベルトは笑って彼女の頬へと軽い音を立てて口付けた。
「お前の深層に触れられた結果だと思えば、その痛みすらも愛おしい」
 そう言ってもう一度唇を寄せるアルベルトに、ユーフォリアは口先を尖らせる。
「アルベルトは良くても、私がだめ。アルベルトの血はすごく熱くて甘いから、私すぐに何も考えられなくなる。今日はちゃんと最後まで、アルベルトのこと見てたい。っ、うぁっ――」
 頬から滑り降りてきた濡れた唇が、首筋を軽く吸い上げ、ユーフォリアは思わず身体を震わせる。もう、と抗議するようにアルベルトの耳翼を指先で弄ると、彼の喉からは微かな笑い声が漏れた。
 アルベルトの唇が首筋を下り、少し開いた胸元の骨の辺りへと触れる。何度かそこへと口付けながら、そっと腹の曲線を指先でなぞっていると、ユーフォリアがもどかしそうに身を捩った。衣服の合わせを外そうとする細い指先を、アルベルトの手が包むように握る。そのまま手のひらを指の腹で撫でられながら、脇腹の手が腰から大腿の形を丁寧に辿るように下り、何度かそのように往復した後で、不意に指先が足の間を掠めた。ユーフォリアの身体がまた震え、口から小さな声が漏れる。次いで向けられた少し怒ったような視線に、アルベルトは尖った口先に再び唇を落としながら、彼女の服の合わせに手を掛けた。
 少しだけ月の光の入り始めた薄暗い室内で、ユーフォリアの白い肌はシーツの上でも良く映えた。
「美しいな」
 そう囁いて、アルベルトが持ち上げた彼女の腕の内側へと唇を這わせた。
 ユーフォリアは数秒視線を彷徨わせた後で、自らの身体に触れているアルベルトの手を取る。彼の手のひらを指先で軽く掻きながら、僅かに赤くなった頬で、少し考えてから今感じている不可解な居心地の悪さを告げることにした。
「アルベルト、何か、変。そわそわする」
 その訴えに、アルベルトは白い指先に口付けてから顔を上げる。微かな苦笑いと共に、ユーフォリアの頬にそっと手を添えた。
「すまないな、不快があったか?」
 今宵はやめておくか、とそう気遣われるように問われ、ユーフォリアは慌てて首を横に振った。まさか止めて欲しい訳ではなく、それでは胸の内のこのむず痒いようなものは何だろうかと思考を巡らせる。頬に触れる大きな手に身を擦り付けるようにして、しばらく考え、ああ、と得心したように頷いた。
「分かった。私ばっかり見られるの、くすぐったい」
 だからそちらも早く服を脱いで欲しいと続けられ、アルベルトはユーフォリアの額に一つ口付けてから、自らの服の留め具を外す。
 アルベルトが三つ目の留め具に手を掛けた時、少し身を起こした彼の下から、もぞもぞとユーフォリアが身を這い出させた。衣服を纏わぬ状態でぺたりと寝台の上に座って、薄い布から腕を抜くアルベルトの身体をじっと見る。
「……触っていい?」
 少し考えてから、ユーフォリアはそう言って首を傾げた。アルベルトが頷くのを確認してから、ユーフォリアの手のひらが彼の胸へとひたりと触れる。そっと滑らせるように肌を辿り、よく鍛えられた筋肉のところどころに、治りきらない傷跡があることを指先に感じとった。
 少し真剣な表情を浮かべて身体をなぞるユーフォリアに、アルベルトは目を細めてその髪を梳くように撫でた。何度か上下させた手が、短くなった髪先へと到り、指先で先端を惜しむように擦る。その動きに気がついたユーフォリアが顔を上げ、アルベルトの目を見ながら首を傾けた。
「アルベルト、髪、長い方が好き? 伸ばした方がいい?」
「お前の身体の一部だ、お前の好きにするといい」
 実に想定通りの回答に、ユーフォリアは思わずくすくすと笑う。その頬を指の背でなぞってから、アルベルトは囁くように続けた。
「だが……正直なところ、失われたことが実に惜しいと思っている。特に、お前の柔らかな身が寝台でそれに沈む様は、耐え難いほどに美しい」
 ユーフォリアは数度目を瞬かせて、嬉しそうにアルベルトの身体に抱きついた。柔らかな膨らみを硬い胸に押し付けるようにして、ぎゅ、と一度腕に力を込めた後で、アルベルトの頬に口付ける。
「分かった、アルベルトが嬉しいなら、また伸ばす」
 気持ちは嬉しいが不便を強いるつもりはない、とアルベルトがユーフォリアの後頭部を撫でる。ユーフォリアは半分アルベルトに乗り上げるようにして、彼の首に両腕を回したまま、密着していた身を少し離して真っ直ぐに目を合わせた。
「ううん、私が考えて決めた。やっぱりアルベルトが嬉しいのが、一番嬉しい。だから長くする。そうしたらアルベルトがまた撫でてくれるから、私も嬉しい」
 うん、と頷いてユーフォリアはアルベルトの鼻先に口付ける。その楽しげな様子を見て、アルベルトは少し悩ましげな息を吐いた。
「それはありがたく享受させてもらうが、ところで、羞恥心は落ち着いたか?」
 その問いにユーフォリアは少し考えてから、ああ、と納得したように頷く。あの不可解な落ち着きのなさは、シキがよく口にしている『恥じらい』というものかと理解した。どうやら淑女に一歩近付いたようだ、と胸を張るユーフォリアの身体を、アルベルトがそっと寝台へと押し倒す。首を傾げるユーフォリアに、アルベルトはまた困ったようにため息を吐いた。
「そのような姿のお前を前にして、いつまでも平静を装えるほど、私はそれほど忍耐強い人間ではない」
 失望したか、と苦笑しながら問うアルベルトに、ユーフォリアはまた目を瞬かせてから嬉しそうに笑う。仰向けに倒れた状態で、誘うように両腕を男へと差し出し、覆い被さった硬い身体に再び手を回して抱き寄せた。

 柔らかな寝台の上で、ユーフォリアは熱い吐息を漏らしながら身を捩らせる。全身をくまなく巡ったアルベルトの手が、再びユーフォリアの頬へと添えられ、深く覆うように彼女の唇がまた塞がれた。腹の辺りに置かれていた手が肌の表面を滑るようにゆっくりと持ち上がり、柔らかな膨らみを包み込む。口内をなぞられながら、硬い指先が胸の先端を軽く擦り、漏れ出た悲鳴はアルベルトの喉へと飲み込まれた。
 アルベルトは頬に添えた手の指先で、ユーフォリアの目尻に浮かんだ滴を拭う。そっと唇を解放して、大きく曝け出された白い喉を喰むと、ユーフォリアの口からは艶声が溢れた。もどかしげに擦り合わされた両足に気がつき、アルベルトの喉奥から微かな笑い声が漏れる。もう一度目元を掬ってから頬を支える手を離し、唇を滑らせて、反対の膨らみの頂を口へと含んだ。
「っ、あっ、や、アル、ベルト……!」
 ユーフォリアの身が震えて、細い手が枕を強く掴む。もう片方の手が彷徨うようにこちらへと伸ばされ、アルベルトはその手を取ってしっかりと指を絡めた。
 舌先でそっと先端に触れながら、胸を包んでいたアルベルトの手が少し汗ばんだ肌の表面をなぞる。鳩尾から下腹を通り、寝台の上に放り出された二本の足へと辿り着く。握られた手に力が込められたのを感じて、アルベルトは焦らすことなくその間へと手を差し入れた。籠ったような空気の向こうに、下肢の泉は溢れ、表面をなぞると糸を引くような感触がある。再び胸元から首筋、耳へと滑らせた唇で、触れても構わないか問うと、返事はなく、ただ強く手が握られた。
 アルベルトの指がゆっくりとそこへと埋められる。すっかり蕩け切り、それでも強く締め付ける体内は、満月の夜よりも一層熱を持っているようであった。
「辛くはないか?」
 ユーフォリアの表情を伺いながら、アルベルトがそう尋ねる。いつの間にか強く閉じられていた瞼が震え、濡れた金眼が隙間から除いた。
「あっ、アル、ベル、ト……! はやく、きて、ほしい……!」
 少しも余裕のなさそうなその声に、ああ、と頷き、アルベルトの指が彼女の中で僅かに曲げられた。きつい内壁に抵抗しながら、際限無く溢れ出る液体を掻き出すように、指先が体内を擦る。ユーフォリアの身は大きく震え、開かれたままの口からは繰り返し彼の名と共に、熱い、気持ちが良い、といった訴えが漏れた。時折唇や首筋に口付けを落としながら、暫くそのような動きを続けて、彼女のそこが十分に準備が為されたことを確認してからアルベルトはそっと濡れた指を引き抜くと、代わりに己の身の一部を当てがった。
 ゆっくりと身が重なっていく感触に、ユーフォリアは一層呼吸を荒げながら、アルベルトに向かって両腕を伸ばした。震える指先が広い背で受け止められてから、硬い身体を引き寄せる。汗ばんだ肌は先程よりもぴったりと密着するようで、このままずっと離れなくなればいい、とユーフォリアはぼんやりと思った。
 少しずつ体内を割り開いていた熱がついに最後まで納められ、アルベルトはユーフォリアの目尻へと口付けて雫を吸い取った。
「苦しくはないか?」
 囁かれた問いに、ユーフォリアは首を横に振る。
「熱く、て、気持ち、いい……」
 荒くなった呼吸を整えながらユーフォリアが答えた。それならば良かった、とアルベルトの手が彼女の頭を撫でる。
 頬へと降りてきた手の平に、首を捻って口付けると、ユーフォリアは悩ましげなため息を吐いた。
「このまま、どんどん熱く、なったら……そのうち、私、溶けて無くなるかも、しれない」
「それは困るな。愛する伴侶を失うことになれば、理想が叶ったとて、私の幸福は失われる」
 半分冗談のつもりのそれに返された返答が、随分と真面目な響きを含んでおり、ユーフォリアは二度目を瞬かせた。長いまつ毛に落とされた滴をまた唇で吸い取り、アルベルトがユーフォリアと額を合わせる。
「愛している、ユーフォリア。お前の言う通り、今すぐに求婚すれば、次はお前の立場が悪くなる。故に、お前が団長補佐に就任してから一年、これより半年と少し先に、改めてお前に婚姻を申し入れたい」
 申し出に対して即座に頷き、返答しようとしたユーフォリアの唇が塞がれ、言葉を飲み込まされる。軽く音を立ててそれを離すと、アルベルトは更に続けた。
「もちろん、お前には拒む権利がある。以前とは違い、王国騎士団のその地位を務めるお前が、もはや人間社会に排されることはない。加えて、先日の香の件で、方々に多大な貸しができた」
 いざとなれば新たな身分や籍を作らせることもできる、と淡々と続けたアルベルトに、ユーフォリアは脅しのことかと苦笑した。じっと彼の目を見上げ、ユーフォリアは黙ってその先を待つ。数秒の沈黙が流れた後で、アルベルトが観念したように目を細めた。
「愛している、ユーフォリア。私はお前の意思を尊重するが、それでもお前に私のそばで、理想を叶えたその先も共に生きて欲しいと、そう思っている」
 既に求婚のようなそれに、ユーフォリアは満足げに頷く。背に回していた手をアルベルトの頬へと滑らせて、嬉しそうに笑った。
「それじゃあ、半年先までに、『愛している』をもっと勉強する」
 宣言するようにそう言うと、ユーフォリアは少し身を浮かせて目の前のアルベルトの唇へ自らのそれを重ねた。隙間から舌先を捩じ込ませて、歯列をなぞり、口内を探って彼の舌へと絡ませる。
 長い口付けの後で、軽い音を立てて枕へと落ちると、また少し荒くなった息の合間からユーフォリアは笑い声を漏らした。
「アルベルト、好き。私、まだ人間のこと完璧じゃないけど、それでもあなたが好き。一番大好き。アルベルトの一番を他に渡したくないから、だから理想の先も、ずっと隣にいる」
 そう言ってユーフォリアは再びアルベルトの首へと腕を回した。ぎゅ、と強く身体を抱き締めて、ふと体内に穿たれたままの熱の存在に気がつき、もどかしそうに身を捩る。半年先が楽しみだが、とりあえず今は続きをしてくれと、ほんの少しの恥じらいを滲ませながらそう言うユーフォリアに、アルベルトは幸せそうに目を細めて、再び熱くなり始めた柔らかな身体を抱き締め返した。
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