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バーバラ
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私はバーバラ・アルトワイス騎士爵夫人と申します。
一応、貴族の出ではありますが、今の暮らしにはメイドの一人もおりません。
旦那様であるリカルド・アルトワイスが、騎士爵を頂いておりますが一代のみの爵位のため、住まいは騎士団の官舎ですし、旦那様はお仕事が忙しいらしく、滅多なことでは私の所に帰ってくることはありません。
ほとんど平民の女性の一人住まいとそう変わらない状態です。
だから騎士爵夫人と言いましても、あまりその自覚はありません。
何分、騎士団の官舎住まいですと、人付き合いも同じ騎士団の奥方様だけになってしまいます。しかも騎士団は幾つもあります。そのため、顔見知りの騎士の奥方様がいることは滅多になく、またお子様が生まれるとこの官舎は出て行かなくてはなりませんので、たとえ顔見知りになったとしても、割と頻繁に入れ替わってしまうのです。
そうすると余計に知り合いというものは少なくなってしまいます。
それに、この官舎に住んでいる方は多くが平民の方です。私は子爵家の令嬢だったとなぜか知られているので、どうしても皆さんには遠巻きにされがちです。そのうえ、旦那様は滅多に帰っていらっしゃらない。
「結婚そうそう放って置かれるなんて、何か問題がある人なのでは?」
「貴族のご令嬢だから、本当はこんな狭い部屋に住みたくないとでも言っているんじゃ」
「きっと夫があのリカルド様だから、悋気を起こしてしまうんだよ」
「それにしても、いつもお一人で寂しそうだよねぇ、まだお若いんだろう?」
官舎にいる奥方様たちが、私の噂を勝手にしています。
私自身、何か問題を起こしたり、我儘を言ったりしているつもりはありません。
確かにリカルド様は美丈夫だとは思いますが、悋気を起こすほど顔を合わせたこともないのです。
ひそひそと繰り返される奥様方の噂話は、きっと私に対する悪意というよりも、日常のちょっとしたスパイスなのだと思います。
それに、貴族同士の笑顔での腹の探り合いや、嫌味の応酬に比べれば、これくらいの事は痛くも痒くもありません。
けれども私は余計な軋轢を起こさないために、ほとんどを部屋の中で過ごすようにしています。
そうすれば余計な話は耳に入りませんし、周囲から向けられる憐みのような視線も気にならないのです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
気分転換に別のお話を。少しだけ書き方も変えてみたりしています。
短編・1話完結 「私は公爵令嬢のサリア・ハーマン、私は今日も幸せです!」
長編・連載中 「カーネリアンの瞳」もあります。よろしくお願いいたします。
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ほとんど平民の女性の一人住まいとそう変わらない状態です。
だから騎士爵夫人と言いましても、あまりその自覚はありません。
何分、騎士団の官舎住まいですと、人付き合いも同じ騎士団の奥方様だけになってしまいます。しかも騎士団は幾つもあります。そのため、顔見知りの騎士の奥方様がいることは滅多になく、またお子様が生まれるとこの官舎は出て行かなくてはなりませんので、たとえ顔見知りになったとしても、割と頻繁に入れ替わってしまうのです。
そうすると余計に知り合いというものは少なくなってしまいます。
それに、この官舎に住んでいる方は多くが平民の方です。私は子爵家の令嬢だったとなぜか知られているので、どうしても皆さんには遠巻きにされがちです。そのうえ、旦那様は滅多に帰っていらっしゃらない。
「結婚そうそう放って置かれるなんて、何か問題がある人なのでは?」
「貴族のご令嬢だから、本当はこんな狭い部屋に住みたくないとでも言っているんじゃ」
「きっと夫があのリカルド様だから、悋気を起こしてしまうんだよ」
「それにしても、いつもお一人で寂しそうだよねぇ、まだお若いんだろう?」
官舎にいる奥方様たちが、私の噂を勝手にしています。
私自身、何か問題を起こしたり、我儘を言ったりしているつもりはありません。
確かにリカルド様は美丈夫だとは思いますが、悋気を起こすほど顔を合わせたこともないのです。
ひそひそと繰り返される奥様方の噂話は、きっと私に対する悪意というよりも、日常のちょっとしたスパイスなのだと思います。
それに、貴族同士の笑顔での腹の探り合いや、嫌味の応酬に比べれば、これくらいの事は痛くも痒くもありません。
けれども私は余計な軋轢を起こさないために、ほとんどを部屋の中で過ごすようにしています。
そうすれば余計な話は耳に入りませんし、周囲から向けられる憐みのような視線も気にならないのです。
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気分転換に別のお話を。少しだけ書き方も変えてみたりしています。
短編・1話完結 「私は公爵令嬢のサリア・ハーマン、私は今日も幸せです!」
長編・連載中 「カーネリアンの瞳」もあります。よろしくお願いいたします。
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