帝国の末王子は敵国の王子を愛す

天霧 ロウ

文字の大きさ
13 / 34

12

しおりを挟む
 デレイにつく頃にはすっかり日が落ちており、宿をとった後、宿屋の一階で食事をとることにした。店主はアリウスとティレクを物珍しそうに見比べて感嘆の息をついた。

「お客さん、もしかして森を抜けてきたのかい?」
「ああ、そうだけど」

 店主の驚いた様子に聞き返せば、店主はまばらに生えている顎髭を撫でながら呻いた。

「すごいな。裏手の森に魔物が出るって言われるようになってからめっきり客は減ってね」
「彼らは魔物じゃなくて妖精だ。さっき話をつけてきたからもう大丈夫だろう」
「そりゃありがたい。ここ数年、毎年冬になると悩まされてたから助かったよ」

 ティレクが淡々と告げると店主は満面の笑みを浮かべた。ティレクは店主の笑顔を一瞥した後、無表情のまま壁際の席へ向かった。アリウスも後を追いかけるように向かいに腰を下ろすと、頬杖をついてため息をついた。

「相変わらずそっけねえな」
「礼を言われるようなことをしていないだけだ。それより早く食べるものを決めろ。私は腹が空いているのだ」
「せっかちなやつだな」

 差し出されたメニュー表を受け取って、ひととおり眺めた後、店主を呼んで注文する。
 それから少ししてホットビールに加え羊肉とうずら豆のシチューとパンに熱々のドリアがテーブルの上に並べられる。羊肉とうずら豆のシチューを手前に引き寄せて自分の分のホットビールを手に取った。

「そういやさっき妖精って言ってたけど、精霊とは違うのか」

 ホットビールを一口飲んだ際、先ほどのことを思い出してティレクに尋ねる。ティレクは一瞬だけアリウスを見たが、すぐに香ばしいチーズの匂いが漂う手元へと戻した。

「大まかな部類でいえば同じだ。だが、彼らには決定的に違うところがある」
「自我があるかないかか」

 ホットビールをテーブルに置き、熱々のシチューの中から羊肉をすくって頬張る。ティレクが皿の底からバターを吸ってふやけた米と少し焦げたチーズを口に運んで咀嚼すると「そうだ」と返した。

「妖精とは精霊の突然変異みたいなものだ。本来ならば人が住むような場所には生まれないのだがな」
「ふーん」

 ほかほかの丸パンを手に取ってちぎって半分をシチューに浸して食べる。そうすれば、向かいに座っていたティレクが形のいい細い眉を寄せた。

「品がないぞ」
「パンだけだと口の中がパサつくんだよ。もしかして、お前こういう食べ方したことねえの?」
「するわけないだろ。私に食べ方を説法するぐらいなら貴様は塩漬けの豚肉以外を食べたらどうだ」
「今日は頼んでないだろ」

 手早く残っていたシチューと冷めたビールを平らげた。ティレクもそれ以上話す気が失せたのか黙々と食べ続けた。
 食事を終えて代金を払った後、借りた部屋へと入れば、再びティレクの眉間にしわが刻まれた。

「おい、ベッドが一つしかないぞ」
「小さな町だからな」

 城にあるアリウスのベッドは二人で寝ても優に広いが、小さい町ではしょうがない。なにより、傍漬けにしてからずっと共寝をしているのにいまさらだろうという指摘は口にださなかった。
 アリウスの返答にティレクは拳を握りしめると、大股でベッドに近づいた。コートや防寒具をイスの背にかけ、ブーツを脱ぎ捨ててベッドの中へと潜り込んだ。

「貴様は床で寝ろ」
「なんでそうなるんだよ」

 だが、ティレクから返答はなかった。アリウスは部屋の鍵を閉めてベッドに近づくと同じようにコートや防寒具を空いているイスの背にかけ、ブーツを脱ぐとベッドに上がった。ギシリと軋む音が気になるもののアリウスも床で寝る趣味はない。
 毛布をめくって無理矢理入れば、ティレクがすかさず蹴りを入れてきた。

「私は床で寝ろといったはずだが」
「蹴るなって。首輪が絞まるぞ」

 アリウスの指摘にティレクの目つきがいっそう鋭くなる。
 どうしたものかとアリウスは思ったが、疲れもあって考えるのが面倒になった。さらに蹴りを入れてこようとしたティレクを力強く抱き寄せれば、ティレクの怒りはさらに吹き上がった。

「離せ!」
「うるせえな。俺は眠いんだ。少し静かにしろよ」

 いくらティレクがアリウスより細いといえど、今まで眠ったベッドの中で一番小さいだけあって男二人はさすがにせまい。それでも床で寝るよりはましだ。それに正当な理由で抱きしめることもできる。
 ずり落ちた毛布をティレクの肩まで引っ張って、まだ腕の中でもがいているティレクの髪に手を差し入れると首元へと押しつけた。

「ほら、お前ももう寝ろ。疲れがたまってぶっ倒れるぞ」
「余計なお世話だ! 寝るなら床で寝ろっ、聞いているのか!」

 アリウスの首元から顔を上げてティレクが怒声をあげるもののあえて無視して眠りについた。



 肌寒さに自然と目を開けば、まっさきに視界に入ってきた天井に眉を寄せる。背中だけ妙に冷えていることに上体を起こせば、足だけベッドにのっている。
 ほのかな埃臭さと寒さにくしゃみを一つしてのろのろと起き上がると、ブーツを履いてついでに服を軽く払う。そして、ベッドを独占しているティレクにすうっと目を細めた。

「この野郎。まじで蹴り落としやがったな」

 頭まですっぽりかぶって規則正しく上下する毛布を引き剥がせば、ティレクの眉間にしわがよる。それでも起きないティレクにアリウスは覆い被さると、はじめて見る寝顔を眺めた。
 男にしては長い睫とまっすぐな鼻梁。ゆるく結ばれた柔らかそうな唇。艶のいい小麦色の肌は朝日を帯びていっそう艶めいてみえた。思わず手を伸ばしてそっと頬に手を当てれば、しっとりと吸い付いてくる。
 さわり心地のいいティレクの肌は癖になりそうだった。そのことが妙に恐ろしく、撫でそうになった手を慌てて離す。そして、もう一度ティレクを見下ろしておもむろに肩を掴んで揺さぶった。

「おい、起きろ」
「ん……」

 かすかにティレクの唇から吐息が漏れてゆっくりと目蓋が持ち上がる。濃縮された蜂蜜のごとく淀みのない金の瞳がアリウスを捉えた途端、一気に光が灯った。
 ティレクの肩を掴んでいたアリウスの手を払うなり、半目になって睨んだ。

「馴れ馴れしく触るな」
「いまさらだろ。いいから起きろ。今日中にホムダへ行くぞ」

 ティレクが目にかかった前髪をこめかみの方へと流すとブーツを履いた。ベッドからでるのを確認したアリウスはロングコートと防寒具を身につけて先に部屋をでた。
 そのまま宿代を払って後にしようとすれば、店主に「お客さん」と呼び止められた。

「これ、朝食にどうぞ。サンドイッチをいれておきましたので」

 差し出された紙袋と店主を見比べた後、アリウスは顎に手を当てた。

「俺は朝食の注文をしてないはずだが」
「昨日、裏の森を解決したって話をしてくれたじゃないですか。そのお礼をまだしてなかったと思いましてね」

 店主の返答にアリウスは納得した。階段を下りてきたティレクを確認すると、店主の方へと向き直って紙袋を受け取った。

「なら、あいつと道中でいただくとするか。ありがとな」
「いいえ、こちらこそ」

 店主はにこりと微笑んだ。
 店を出て馬に乗って再びホムダへ向かう。まばらな灰色の空は味気なく、相変わらず漏れ出る吐息は白い。アリウスとティレクの間には風が雪原を撫でていく音と馬の足が雪を踏みしめる音しか聞こえてこない。
 やがて二叉に裂けた広い川が見えてくると、一度馬の足を止めるてティレクの方へ振り返った。

「川を渡る前に軽く飯でも食おうぜ」

 店主からもらった紙袋を懐から出して見せれば、ティレクは何も言わずアリウスの隣に並んだ。少し距離が近づいたと思ったらこれだ。警戒心の強い獣みたいだなとひっそり思いながら、アリウスは紙袋をティレクに手渡した。

「好きなの選べよ。俺は胃の中に入るならどれでもいい」

 荷物の中からスキットルを取り出してブランデーを飲む。カッと胃や顔が熱くなり、つめたい風が心地よい。そんなアリウスをティレクは冷ややかに見据えた。

「昼間から酒とは感心しないな」
「きつけみたいなもんだ。お前も飲むか」
「いらぬ」

 ティレクは切り捨てるように言い切ると、紙袋の中からオーソドックスのサンドイッチを手に取って突き返してくる。紙袋を受け取ったアリウスは残っていた羊肉の薄切り肉が挟まっているサンドイッチを手に取って頬張った。
 ちらりと川向こうを確認すれば、山頂が雲海に包まれた青白い山々が連なっており、その間にはまたもや白い森が広がっている。

「あとどれくらいでつく」

 先に食べ終えたティレクがアリウスの視線の先へと顔を向けて聞いてくる。アリウスはサンドイッチを咀嚼し終えると、白い森を指差した。

「この川を渡って、あの森を抜けた向こうにある山の中だ。焦らなくてもホムダは移動しねえよ」
「そんなことわかっている。食べ終えたならさっさと行くぞ」

 急かすティレクにアリウスは軽く肩をすくめて先に橋を渡った。
 馬を走らせたおかげかずいぶんと早く着いた。山間の森はデレイの森より深くないものの山からの風で中々前に進めない。それでもなんとか森を抜ければ、空を橙色に染めるほどの柔らかな町並みが姿を現す。
 黄金色の提灯が店の前を彩り、前あわせの色鮮やかな長衣を重ねてまとう人々の姿はティベルクとも違う異国情緒に溢れている。鮮やかな赤い門の前に立つ門番たちはアリウスに気づくと、背筋を伸ばして敬礼した。

「アリウス様! お待ちしておりました!」
「例の船については明日説明します。それから、宿をとっておきましたので、今日はゆっくりお休みください」
「準備がいいことだな」

 馬から下りたアリウスはティレクにも下りるよう視線で促す。だが、ティレクの視線はホムダの方へ向いていた。

「ほんと手がかかる野郎だな」

 小さく文句を漏らすと、ティレクの腰を掴んで馬から引きずり下ろした。案の定、ティレクは不快そうに顔をゆがめてアリウスを見上げてきた。

「なにをするっ」
「宿に行くんだよ。ほら、行くぞ」

 ティレクの体から腕を解いて、男にしては細い手首を掴んで歩き出す。そうでもしないと、町の景観に一々足を止めそうな気がしたからだ。
 アリウスを出迎えた門番たちはやってきた兵士たちに事情を話すと、その兵士たちが手際よく宿まで案内してくれた。やってきた兵士の一人は荷物を部屋まで運び、もう一人は馬を預けに行った。

「それにしても、戦慣れしたアリウス様といえど、厳冬期にさしかかる手前、帝都からホムダまでの道のりはさぞ大変だったでしょう?」
「まあ大変だったけど、戦争に比べればずっと楽だ」
「さすがアリウス様。お待たせしました、こちらです」

 兵士とそんなたわいもない会話をしていれば、どうやら部屋についたようだ。
 通された部屋は一室のみだが広々としており、書斎机と一対のソファとテーブル。そして、部屋の奥には出窓と天蓋付きの大きなベッドが一つある。アリウスは思わず眉を寄せると、残っていた荷物を運び入れてくれた兵士の方へと振り返った。

「なあ、ベッドが一つしかないんだが」
「も、申し訳ございませんっ。届いた便りにはアリウス様が来られることしか書かれていなかったので……。お時間をいただければもう一つ用意いたします!」

 顔を真っ青にしながら、ちらりとティレクを見てアリウスを見上げる兵にアリウスはすかさず「いや、いい」と応えた。

「俺も言葉が足りなかった。ソファもあるし、なんとかなるだろ」

 兵士が荷物を置いた後、申し訳なさそうに頭を下げて扉を閉めた。それを冷ややかに見届けたティレクは腕を組んでアリウスを見据えた。

「当然、貴様がソファで寝るのだろう」
「あんなの建前に決まってるだろ。ベッドはそれなりにでかいし、昨日の宿でも一緒に寝てたんだから別にいいだろ」

 ティレクとともに寝ることにすっかり抵抗がなくなっていた。男にしては端整な顔立ちと細い体なのもあるのだろう。だが、ティレクはますます剣呑な雰囲気を募らせて睨んでくる。

「なれるものか。まったく外に出てまで貴様と寝なければならないのだ」
「なあ、せっかくだし街を少し見に行こうぜ。お前も気になるだろ」

 いつまでも文句を言われるのも面倒だ。話題の切り替えがわざとらしかったかと思いつつも、ティレクの顔をちらりと確認する。相変わらずそっけない雰囲気を滲ませているが、意外にも剣呑な雰囲気はいくぶん落ち着いたようだった。少し視線をさまよわせているティレクにアリウスは言葉を重ねた。

「海が近いから魚の串焼きや魚肉を使った加工品なんかも食えると思うぜ。元々ここは肉より海鮮が主食の傾向があるしな。金ならいつも通り俺が持つ。それならいいだろ」
「貸しにはせんぞ」
「いまさらだろ。お前は金を持ってないし、お前に奢るのも俺がしたいからしてるだけだ」

 アリウスの提案にティレクは顔を上げると、じっと見つめてくる。あまりにもまっすぐな視線にアリウスはハッとした。

「別に、変な意図とかねえよ」
「私は何も言ってないが」
「……っ、ほら行くぞ」

 なんだか墓穴を掘ったような気がして、アリウスは乱暴に扉を開けた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる

七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。 だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。 そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。 唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。 優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。 穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。 ――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。

アプリで都合のいい男になろうとした結果、彼氏がバグりました

あと
BL
「目指せ!都合のいい男!」 穏やか完璧モテ男(理性で執着を押さえつけてる)×親しみやすい人たらし可愛い系イケメン 攻めの両親からの別れろと圧力をかけられた受け。関係は秘密なので、友達に相談もできない。悩んでいる中、どうしても別れたくないため、愛人として、「都合のいい男」になることを決意。人生相談アプリを手に入れ、努力することにする。しかし、攻めに約束を破ったと言われ……?   攻め:深海霧矢 受け:清水奏 前にアンケート取ったら、すれ違い・勘違いものが1位だったのでそれ系です。 ハピエンです。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。 自己判断で消しますので、悪しからず。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている

キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。 今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。 魔法と剣が支配するリオセルト大陸。 平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。 過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。 すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。 ――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。 切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。 全8話 お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

【本編完結】転生先で断罪された僕は冷酷な騎士団長に囚われる

ゆうきぼし/優輝星
BL
断罪された直後に前世の記憶がよみがえった主人公が、世界を無双するお話。 ・冤罪で断罪された元侯爵子息のルーン・ヴァルトゼーレは、処刑直前に、前世が日本のゲームプログラマーだった相沢唯人(あいざわゆいと)だったことを思い出す。ルーンは魔力を持たない「ノンコード」として家族や貴族社会から虐げられてきた。実は彼の魔力は覚醒前の「コードゼロ」で、世界を書き換えるほどの潜在能力を持つが、転生前の記憶が封印されていたため発現してなかったのだ。 ・間一髪のところで魔力を発動させ騎士団長に救い出される。実は騎士団長は呪われた第三王子だった。ルーンは冤罪を晴らし、騎士団長の呪いを解くために奮闘することを決める。 ・惹かれあう二人。互いの魔力の相性が良いことがわかり、抱き合う事で魔力が循環し活性化されることがわかるが……。

希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう

水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」 辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。 ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。 「お前のその特異な力を、帝国のために使え」 強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。 しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。 運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。 偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!

処理中です...