現実は非モテでも、転生先ではモテモテで求婚されまくりで迷惑です

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森の中での落とし物

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森の中を駆けるが一向に森を抜け出せず、また空を見ると暗くどんよりとしてきた。

「降るかな…」

『怪しいな、少し速度を上げるぞ。尻をつけずに立ってろ。じゃないと尻がえらい目になるぞ』

「うん…」

鐙に力を入れて腰を浮かし馬上で初めて立ってみた。
一気に景色が変わり恐怖も先程よりも襲ってくる。

(怖っ…騎手ってこんな感じなんだ…こんなので転んだら…)

クロウリーは私が立ったのを確認すると速度を上げ始めた。

「わわわわ…早い、早すぎる!」

『喋るな、舌を噛むぞ』

私ではもう制御出来そうに無いから必死に手綱を掴む事に集中した。
しかし、必死にセレスさんを追いかける道中、森にはそぐわない白い物体が落ちていた。
しかもそれはモゾモゾと動いている。

(え…まさか…)

そう思ったら私は手綱を引き、クロウリーを静止させようとする。

『なんだ、急に!』

「いいから止まって!?」

速度をゆっくり落とし、止まったのを確認したらすぐに降りた。

「アッシュ…?」

『良かった、あなたか…。あの子、私の事忘れて必死に走ってるから落ちてしまったわ…』

「怪我は?無い?」

『猫の特性、あなたなら分かるでしょ?落ちてもほとんど無傷よ』

「まぁ…そうだけど。良かった…。早く行こう」

私はアッシュを回収し、再びセレスさんを追いかける。
しかし、ポツッポツッと雨が降りはじめてしまった。

『マズいな…激しく降るかもしれないな。しっかり捕まってろ!』

今度は落とされない様にアッシュをお腹付近にストールで巻き、しっかりと結んだ。

「いいよ、走って。クロウリー」

さっきよりも早く走るクロウリー。
森の中を全速力で走り、木々をすり抜けていく。
すると森の終わりが見えてきた。

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