皇帝陛下!私はただの専属給仕です!

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教えた事に対する対価

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「なんでしょうか?」
「とりあえずこっちに来い」
「はぁ…」

陛下はテーブルにドンッとワインとグラスを置いたが、その意図がわからず、ただそれをみてた。

「もう酔いは覚めたか?」
「まだ完全じゃないですが、だいぶは…まさか、飲むのに付き合えと?」
「違う、あんな注ぎ方じゃ次行く国に失礼だ。俺で練習してみろ」
「ありがとうございます…」

陛下がグラスを持ち、注ぐのを待っている。
案の定、陛下相手でもカチャカチャとグラスから音がしてしまう…。
「注ぐ事がまともに出来んとは…」
「すみません…」
「こうやるんだ」
グラスの縁にワインを当て、ゆっくり傾ける。
たったそれだけで、静かにグラスに注ぎ込まれていく。
「凄い…」
「凄くなんかない、普通だ。お前はグラスから離しすぎるから手のブレでグラスに当たるんだ」
「なるほど…」
「なるほど…って納得するならやってみろ」

ちょっと教えてもらったら、簡単に出来た。
こんな事も出来なかったと知ると恥ずかしさより不甲斐なさが湧き上がってくる。

「な、簡単だろ。教えたんだから何かないのか?」
「何か…。ありがとうございます、教えてくれて、じゃあ」
「じゃあ…じゃないだろ。わからん奴だな」

陛下は残ったワインを私の方に差し出し、私を見る。
飲め、と言ってるんだろうか?
もう飲むのは嫌だから、首を横に振る。
しかし、陛下は、はぁ…と深くため息をつき、違うというのを感じろと言わんばかりに立ち、私の手を引き、抱き寄せた。

「ちょっと…陛下!酔ってるんですか?」
「さぁな。どちらがお前には都合が良いんだ?」
「ば、馬鹿な事言わないで。早く離してください!」
「無理だ。しばらくこうしたい」

まさか…陛下。また私に何かしようとしてるんじゃ…と察し、胸を強く叩いた。
「うっ…」
胸と私の間に隙間ができ、急いで抜けようとした、が、足を滑らせ尻餅をついた。
尻餅をつき、座り込んだ私に陛下は膝を折り右手で顎を掴むようにして触る。
まさか、まさか…。

「今、何思ってるか当ててやろうか?」
「当たらないと思いますよ。陛下の望む事じゃないので…」
「ふっ、お前、俺を軽くみてるな」

ヒョイと私を抱きかかえ、ベットに歩み始めた。

「ちょ…陛下!やめて!」
「やめて欲しいなら、俺にキスしろ」
「なっ……!やっぱりそれをしようと!離して離して!」

拒否しても陛下の力には勝てず、より強く体を抱きしめる形で手に力が入っていくのがわかった。
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