天啓の雲

古寂湧水 こじゃくゆうすい

文字の大きさ
64 / 303

天皇に大皿を献上で二重橋を渡る

しおりを挟む
971
すず[それはその通りですが、弟分が兄貴分に献上品をお持ちしましたというのは気軽に、いつでも行ってよろしいと思いますけど。]遠州[特別にいいものができましたんでと言って行ったらいいと思います。][そうですね。大宰府の1.35倍のものを作って持って行ってみましょうか。なにもしないで日本に居させてもらって、とぼけているわけにもいかないのでな。]すず[そうですよ。イレギュラーの方法ですけどやったほうがいいです。堅苦しいことはそのうちに気力が充実した時にやればいいのです。]遠州[それも一理あります。天皇陛下は萬家の茶道も習っていますのでお茶碗2つでもいいですね。王様が陶芸家だということは新聞などで出ていますので、ご存知だと思います。スムーズにいきますよ。]サスケ[持参をするのでしたらやっぱり天照大神宮の大皿がいいと思います。海の坊よりこちらを先にやったらどうですか、国民への知名度も上がります。]
972
[ゴン太は今どこにいるのかな。][さっき隣地の畑でユリと散歩をしていましたよ。]昴の所にいる兆助に呼んでくるように言ったら、すぐにゴン太が戻ってきた。[ゴンちゃん天照大神宮の大皿の1.35倍のものを作って、天皇陛下に持っていきたいのだけどどうかな。]
ワンワンワン。[じゃあ後でお願いね。良しこれで行こう。][それでは連絡をしてみます。]
サスケ[いよいよ二重橋を渡りますか、夢にも思いませんでしたよ。][連絡が付きました。夫妻とゴンちゃんも一緒に連れてきてくださいということで、1週間後に決まりました。][わかりました。そのように準備をします。もちろんサスケさんとすずさんは従者として、お供をしてください。]すず[わ~ぃ、ついに私も二重橋を渡るんですね。][それにしてもなんでゴン太も呼ばれたのかな。]すず[たぶん陛下も芝の雑種を飼っているので、犬が好きだからでないですか。][ゴンちゃん皇居だぞ。]ワンワンワン。




973
[すずさん、いつものマスコミへの連絡をしてくれるかな。話題提供です。それとすずさんにサスケさん。服が無かったら福丸デパートでパリット靴まで全部揃えてきなさい。もちろんサインで王宮に回してくれれば払いますよ。]2人[いいんですか。すぐに行ってきます。]
トランプ大統領の公用車ビーストに似ている王様の水燃料エンジンの公用車で一行は二重橋を渡った。玄関口には天皇陛下夫妻が迎えに出ていた。天[どうぞ、お入りください。][はい。恐れ入ります。]面談室で持参をした大皿を披露した。天[これは立派なものですね。これほどのものはなかなかございません。][これは天岩戸が開いて、光が射しただけにとどまらず、希望に満ちて心も輝くさまをあらわしたものです。九州の天照大神宮でも納めさせていただきましたが、それ以上のものができましたのでお持ちいたしました。]皇后[天照皇大神は皇室ゆかりの神様です。どうもありがとうございます。]
974
藍子様[私は犬が大好きなんです。ゴンちゃんは有名なので私が呼びました。][これはどうもありがとうございます。このようにお会いできてうれしがっています。]15分の会談後、記念写真を撮って終了した。続いて記者会見である。記者天皇陛下に初めてお会いになったとおもいますが、感想をお聞かせください。][日本の皇室は世界一長く続いている歴史があります。反対に私のところは一番新しいので、重みが全く違うことを強く感じました。]記者[王様は兄弟国ということをよくいわれますが、具体的にどこいらへんの一致をアピールしていきたいですか。][はい。先祖が作ってきた思想というか身についた考え方ですね。世界に誇れることは信用ということをとても大事にすることです。約束を守るということも信用ですが、これは世界でも抜きんでています。]記者[今日、陛下に献上された大皿は今までにない出色の出来で、これほどのものは歴史上見当たりませんがいかがに思われますか。]
975
[そうですね。私が作陶した中で最高の作品です。天の気がこのような素晴らしい作品を作り上げたのだと思います。]サスケ[以上で会見を終了させていただきます。ありがとうございました。][つい数年前まで地方競馬場のうらぶれた場末の雰囲気の中で、さつま揚げの大判焼きやアジフライにソースをかけてビチャビチャたらしながら小博打をやっていた最下層が、天皇陛下に正面から会ったなんて考えられんよな。]すず[世界で一番新しい王族ですけれども、世界で一番のお金持ちの王族です。大きなアピール要因ですよ。][競馬場と言えば副首相がその話で、会長と一緒にくるといっていたな。まあ、ちょっと休憩しようか。]遠州[どうもお疲れさまでした。これで好感度がグッと上がったと思いますよ。][どうもありがとう。さっきも言ったけれども、副首相が競馬と競輪それに競艇のことで来ると言っていたけがサスケさんはどう思いますか。]
976
サスケ[また利権がらみでしょうね。博打は大きな権益がかかっていますから。ただこれもこちら側がうまく立ち回れば大きなメリットがあります。莫大なテラ銭が入ってきますんで、それと労働者の息抜きも必要です。パチンコを禁止にしていますので私は賛成ですけどね。][早速知恵袋を呼んでみるか、金が大きく絡むので石田財務大臣も加えて3人を呼んでくれるかな。]サスケ[はい。わかりました。]遠州[NK国がネットギャンブルを大々的にやっていますね。テニスや野球にサッカーなど広範囲に及んでいます。明日香国では世界一のシステムを簡単に作れます。どうせならこっちも一緒にやったらどうですか、すでにカジノは東洋一というか世界一になっています。]サスケ[切れ者の本多正純経済産業大臣も呼びました。]その4人がやってきた。[どうも忙しいところをすいません。どうぞお座りになってください。実は副首相から競馬に競艇それに競輪などの公営ギャンブルのことで話があり、




977
いつもの会長と一緒に来るということなんですがどう思われますか。]真田[私は国も落ち着いてきたので遊び心というか息抜きも必要だと思っています。それに莫大な収入も得ることができます。]竹中[私も同じ考えです。ただ副首相や会長が絡んでくるということは当然に利権がらみだと思いますので、総合的に見てメリットがあるかどうかです。][そうなんだよな、本多さんはどのようにお考えですか。]本多[博打はうまくやれば非常に収入があり魅力的です。どの時代でも一定層はいますいますんで、管理側に問題が無ければスムーズにいくと思います。副首相は当然に何処かで甘い汁を吸うと思うのですが、そこがどこであろうと将来的にこちら儲かればいいわけです。ネットのギャンブルを含めて有能な人材が多くいますのでシステムを構築されたらいかがですか。何処かで弊害が出ても十分に対処ができると思いますよ。]
978
石田[そうですね。当然に多少のリスクはありますが世界トップクラスの人材が豊富にいますので、他国より強烈なシステムができると思います。私は極めて有能な本多さんがやったら最適だと思うのですが、もちろん私も最大限に強力は惜しみません。][それでは人事の責任者を本多経済産業大臣のところに行かせますので話し合っていただけますか。予算は好きなだけお申し付けください。][わかりました。やってみます。][まず私が副首相と会長からアウトラインを聞いて、その後に実務者の話し合いになります。それでは質問が無ければこれで解散します。][すずさん、住みませんけど熱いお茶と甘いものをお願いします。サスケさん、本多さんが担当ですがいかがですか。][はい、いい人選だと思います。ネットのシステムが動き出したらすごいことになりますよ。ギャンブルネットは電話場番号とアドレスとサイト名しか表示していないので、どこのだれべえさんが責任者なのかわからないのです。
979
そこで王室が責任を持って管理していますと表示すれば抜群の信用で、支持されると思います。これらには優秀な国際弁護士と特殊部隊がいるので、マフィアだろうと何だろうと全く関係ありません。サイバー攻撃があっても、その上のシステムを作れますんで大丈夫ですよ。][ずいぶんと力強いな。ありがたいことだ。]小政が副首相と会長を連れてきた。[どうもいらっしゃいませ。お久しぶりです。だいぶお忙しいようですが、どうぞおかけになってください。]副[失礼するよ。店が随分と大きくなり賑やかになったな。][今日は先日お話しした競馬や競輪などの公営ギャンブルの件でお伺いしました。][先日に概略をお伺いしまして、こちらも首脳に諮りだいたいの意見を聞いています。]会長[それでは話は早いね。そろそろあってもいいかと思うけどどうかな。][はい、そのように話がまとまり、トップに立つ責任者が決まりましたのでこれから細部の人材と組織を作りだすところです。]
980
副[ほほう、積極的で安心したぞ。責任者は誰かな。][本多正純経済産業大臣です。][ふ~む、歴史的な切れ者だな。][明日香王国は人口が8億人以上で年々増えています。日本の7倍ぐらいでパイが違います。相互に乗り入れてもそちらのほうがメリットあるんじゃあないんですか。]会[そうですね。そちらが望む情報はほとんど提供するし、選手の相互乗り入れもすることができる。][ただ競馬の馬主はほとんどが私の関連になってしまうということで、それだけが問題です。全部の馬主になってしまってもいいのですけどね。]会[お金持ちの王様だったら、それもいいかもしれんませんね。他の馬主が少し混ざってもうっとおしいだけでしょう。][そうですね。一応全部が私の所有で検討してみます。それと、事故で予後不良とか病気で引退とかの情報があったら教えてください。無料か涙金で引き取ります。とにかく頭数を増やさないといけませんので。]




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鎮魂の絵師 ー長喜と写楽ー

霞花怜
歴史・時代
【第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞】 絵師・栄松斎長喜は、蔦屋重三郎が営む耕書堂に居住する絵師だ。ある春の日に、斎藤十郎兵衛と名乗る男が連れてきた「喜乃」という名の少女とで出会う。五歳の娘とは思えぬ美貌を持ちながら、周囲の人間に異常な敵愾心を抱く喜乃に興味を引かれる。耕書堂に居住で丁稚を始めた喜乃に懐かれ、共に過ごすようになる。長喜の真似をして絵を描き始めた喜乃に、自分の師匠である鳥山石燕を紹介する長喜。石燕の暮らす吾柳庵には、二人の妖怪が居住し、石燕の世話をしていた。妖怪とも仲良くなり、石燕の指導の下、絵の才覚を現していく喜乃。「絵師にはしてやれねぇ」という蔦重の真意がわからぬまま、喜乃を見守り続ける。ある日、喜乃にずっとついて回る黒い影に気が付いて、嫌な予感を覚える長喜。どう考えても訳ありな身の上である喜乃を気に掛ける長喜に「深入りするな」と忠言する京伝。様々な人々に囲まれながらも、どこか独りぼっちな喜乃を長喜は放っておけなかった。娘を育てるような気持で喜乃に接する長喜だが、師匠の石燕もまた、孫に接するように喜乃に接する。そんなある日、石燕から「俺の似絵を描いてくれ」と頼まれる。長喜が書いた似絵は、魂を冥府に誘う道標になる。それを知る石燕からの依頼であった。 【カクヨム・小説家になろう・アルファポリスに同作品掲載中】 ※各話の最後に小噺を載せているのはアルファポリスさんだけです。(カクヨムは第1章だけ載ってますが需要ないのでやめました)

アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)

三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。 佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。 幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。 ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。 又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。 海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。 一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。 事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。 果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。 シロの鼻が真実を追い詰める! 別サイトで発表した作品のR15版です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

別れし夫婦の御定書(おさだめがき)

佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★ 嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。 離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。 月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。 おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。 されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて—— ※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...