天啓の雲

古寂湧水 こじゃくゆうすい

文字の大きさ
242 / 303

2回目の月面旅行の詳細!現場の模様をお伝えいたします。

しおりを挟む
2751
[みんな。前回と同じようによろしく頼みますよ。]美和主任[はい。洩れのない対応をいたします。]
サスケ[ロシアの小さな湖に桟橋に船小屋を造り、10人乗りの釣り船でも置いておきましょうか。あの夫婦に普段使用してもいいことにしとけば管理をしてくれます。][そうだな。あの家族全員が遊べるように、道具を揃えてやってもいいな。私達用のものもこちらが使わない時は好きに使わせておけばいいでしょう。][そうですね。そのようにしておけば全てのものを管理をしておいてくれますし、こちらもいつでも気軽に行けます。]
参加者の入金が全て確認されて、3日後にいよいよ2回目の月面旅行が催される。集合場所は前回同様に王宮から車で15分できゃら駅の中間にある正殿になっている。志野と子供のウェイトレスとウェイターの服は王様とすずと同じスタッフ用のものに変更になった。
2752
王后がウェイトレスの格好はないのである。副首相と会長がやってきた。
[どうもいらっしゃいませ。][相変わらずオークションは人気だったな。やっと2人分を買えたよ。前回より少し上がったが、全体では10億円のアップだから大きいわな。王様一家は全員参加かな。][はい。家内と子供たちに犬は4匹の全部が参加します。][そろそろ一緒に金星の攻略を考えようじゃあないか。王様ならすぐに行けるだろう。]と目がキラリと光った。[はっはっはっ。何とも言えませんね。大事になってしまいますから。][日本だけでなく米国にも人脈はあるので、必要なときには言ってくれ。それからまだ気配だけだけど四越デパートで何やら進んでいる感じがするぞ。コロコロで2期連続で赤字なので買収査定で大きく影響をするから大きなチャンスかも知れんな。売りでも浴びせておけば儲かるな。。はっはっはっ。では失礼をするよ。]




2753
サスケ[さすがに勘は鋭いですね。四越デパートは気配だけでわかるのは副首相しかいないですよ。でも金星を見るだけでも行きたいですね。表面から近い上空から見てまわる感じですね。][まあ、荒れ果てた原野だと思うけどな。どうかな。ゴンちゃん金星に言って見てまわることはできるかな。]ワンワンワン。[できると言っているので、いろんな案件が一区切りついたら行ってみるか。]サスケ[面白そうですね。写真でも撮って一発かましてみますか。]長[それはまだやめた方がいいです。たいへんなことになってしまいますよ。]
すず[でも私達しかできないことですから、発表しても面白いんじゃあないんですか。それで特製宇宙船でも造って100人ツアーでもやったらどうですか。2時間で1人10億円位は楽勝だと思いますよ。][はっはっはっ。それは面白いな。スバル宇宙観光で募集するか。]
サスケ[そうですね。2時間で1千億円は旨味があります。]
2754
月面旅行の当日になった。9:30が集合時間で10:00が出発時間なので、ぼつぼつと集まってきて手荷物検査を受けている。副首相に会長もリラックスした格好でやってきた。
副[いや~、よろしく頼むよ。][どうぞごゆっくり楽しんでください。]犬4匹は手荷物検査のところで、それぞれに分かれて特有の勘で働いている。まもなく所定の正殿の大広間に並んでもらった。スタッフが前面一列に並んで王様が前に進んで短い挨拶をしたあとに、サスケも前に出て例の深呼吸の3回目に瞬間移動で月面の基地に到着した。設定は昼間になっている。[どうぞ中のサロンでお寛ぎください。10分後に夜になります。12:00が昼食ですがそれまでは温泉や天体望遠鏡でお楽しみください。それではどうぞごゆっくり。]副[あれれ、夜になったぞ。ここのサロンから空が見えるのはいいな。地球と眺めが全く違うぞ。取り合えずお茶でも飲んでゆっくりするよ。][どうぞ、ごゆっくり。]
2755
たくさんのお客さんが望遠鏡や温泉で楽しんでいるようだ。もちろん。そらだけをず空だけをず~っと眺めている人も多い。望遠鏡や温泉にまったく見向きもしないお客さんもたくさんいるのである。王様がキッチンの中を確認に言った。[どうだ石松。準備はOKか。]
[お・お・お・王様。だいじょうぶでさ~。]他の鬼吉や法印も任せてくれというような頼もしい顔つきをしている。12:00になったので屋外のテーブル席にやってきた。ホールの係員はてきぱきとオーダーを取っていく。酒は前回火入れなしのブランデーが人気だったが、今回は火入れなしの焼酎である。日本酒が人気なのでどうかなと思ったが、案に反して人気のようである。係り員にどこの物かよく聞かれている。その為にあらかじめ英文と日本語で書かれた酒会社のパンフレットがテーブルに置かれてある。副[新門さんとこのタエちゃんか。この酒はおいしいな。]
2756
タエ[はい。それはアルチャナルの王様の酒造所のもので、火入れがしてなくて超能力で蒸留というか水分を抜いたものです。][なるほど。ありがとう。]石松の新食材を使った料理が並ぶと然しもの上流階級のお金持ち達からため息が漏れた。客[このキャビアにトリュフにフォアグラに鶏は全部素晴らしいな。]タエ[はい。まだ一般販売前ですが、まもなく一般販売されると思います。テーブルの上のパンフレットに問い合わせ先が書いてあります。]
2回目の月面旅行は好評のうち出発した場所に帰ってきた。記念のプレートを渡されて解散である。何人かがインタビューに答えたが一様に前回と同じく”星がきれいで夢のようでしたと答えているが、サスケが気を入れているのである。副[王様、良かったよ。金星の知らせを待っているからな。はっはっはっ。]会長と副首相は上機嫌で帰っていった。与兵衛寿司で長兵衛チームの9人と、王様の家族とスタッフが揃って打ち上げである。




2757
[皆、前回と同じようによくやってくれた。カンパーイ。]昴[チヨちゃんいつもここのお寿司はおいしいね。]チヨ[10日前に予約をしてあるそうだから、いい食材が集まっているのね。ワサビも違うわ天城産よ。]長兵衛チームは久々の与兵衛寿司で大喜びである。給料も分身で80パーセントアップの他に少ないがスバル宇宙観光の給料も入るのでにこにこしている。キッチン石松は例年のごとく貸し切りでどんちゃん騒ぎである。何しろ1日で1千万円の売り上げである。改善策を可とした世界5か国の研究機関でC国の各20か所で100ポイントのデーターが出てきたが全て大幅に基準外となっている。要するにほとんど何もしていなかったということである。サスケ[これは間違いなくペケですね。ロシアから帰ったら取り掛かりましょうか。][そうだな。やろうか。]長[K国の海産物の売り上げが毎日40億円でC国が8倍の320億円ですので両国での合計が毎日360億円になります。
2758
全部分身で瞬間移動ですので市場への寺銭以外はほとんど経費がかかりません。旨味がたっぷりですね。]すず[これが2年というのは本当においしいです。][ちょうどもうすぐ水産会社のの社長と輸出責任者とコンサルタントの事業用部長と担当が会議室に来るので出てくれるかな。用件はアメリカ大陸企業企業本部長の大谷吉継が、前回の米国で食物の分身を認めることを勝ち取ったのにつづいて、過去からの持ち込みの食物でも5か国の研究所で許可を取りましたので、大手を振って過去からクジラやマグロなどの高価なものを持ち込めます。とりあえず肉類の消費の3分のⅠをクジラにしましょうか。他国のマグロの生産も3割落としましょうか。かなりに仕事の量になるので水産センターから独立させようと思っています。どっちみち私の100パーセント会社なので何とでもなります。どのように思われますか。]
サスケ[明日香国内と日本は従来通りで、他の国は新会社担当でよろしいと思います。]
2759
すず[そうですね。そのようにやればドル箱を取られたというやっかみは減りますね。]
長[正攻法でクジラ肉を売り込んでいるベンガル物産にはプラス要素になりますね。いくら頑張っていても全体でしたら2~3パーセントの微々たるものでしょう。これが一気に33パーセントに広がるんでしたらお祭り状態でしょうね。何しろ原価のかからないクジラとマグロの販売ですんで大儲けですよ。大谷さんはさすがに敏腕ですね。ヨーロッパアメリカ企業大臣とか、適当な名前を付けて昇格させたらどうですか。]
会議室に水産センターと経営コンサルタントが来ている。水産社長[ゴン太様の企画書を拝見しますと、組織を広げませんと対応できませんので新会社を作ることに同意いたします。]コンサル[それではゴン太さんの企画書に基づいて会社を立ち上げ組織も組み立てます。][C国とK国の対応は良かったな。順調で何よりだ。ではよろしく頼みますよ。]
2560
[漢方製薬会社はこれで最後の買収ですがゴンちゃんがすでに1っか所と2ヵ所をピックアップして、すでの2ヵ所に気を送ってあります。][それではロシアでの遊びの用意を頼みます。]サスケ[はい。経費で釣りの道具を揃えます。][あそこの湖には陸封のマスがいるとの情報があるが、そうだとしたら40~50cmぐらいになるかもな。]サスケ[そうですね。そのくらいあると面白いですよ。釣り船は10人乗りスチールで水燃料エンジン2基付きでいいですかね。][そうだね。船外機は2機あった方がいいな。][桟橋からやると面白いと思いますが、投網も用意しますか。][そうだね。当たりになるかもしれないんで2セット用意してくれますか。][わかりました。]
本多正三がやってきた。明日香エンターテイメントの社長である。
[会長と娘さんから聞いたが試写会は大盛況だったようですね。]


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鎮魂の絵師 ー長喜と写楽ー

霞花怜
歴史・時代
【第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞】 絵師・栄松斎長喜は、蔦屋重三郎が営む耕書堂に居住する絵師だ。ある春の日に、斎藤十郎兵衛と名乗る男が連れてきた「喜乃」という名の少女とで出会う。五歳の娘とは思えぬ美貌を持ちながら、周囲の人間に異常な敵愾心を抱く喜乃に興味を引かれる。耕書堂に居住で丁稚を始めた喜乃に懐かれ、共に過ごすようになる。長喜の真似をして絵を描き始めた喜乃に、自分の師匠である鳥山石燕を紹介する長喜。石燕の暮らす吾柳庵には、二人の妖怪が居住し、石燕の世話をしていた。妖怪とも仲良くなり、石燕の指導の下、絵の才覚を現していく喜乃。「絵師にはしてやれねぇ」という蔦重の真意がわからぬまま、喜乃を見守り続ける。ある日、喜乃にずっとついて回る黒い影に気が付いて、嫌な予感を覚える長喜。どう考えても訳ありな身の上である喜乃を気に掛ける長喜に「深入りするな」と忠言する京伝。様々な人々に囲まれながらも、どこか独りぼっちな喜乃を長喜は放っておけなかった。娘を育てるような気持で喜乃に接する長喜だが、師匠の石燕もまた、孫に接するように喜乃に接する。そんなある日、石燕から「俺の似絵を描いてくれ」と頼まれる。長喜が書いた似絵は、魂を冥府に誘う道標になる。それを知る石燕からの依頼であった。 【カクヨム・小説家になろう・アルファポリスに同作品掲載中】 ※各話の最後に小噺を載せているのはアルファポリスさんだけです。(カクヨムは第1章だけ載ってますが需要ないのでやめました)

アブナイお殿様-月野家江戸屋敷騒動顛末-(R15版)

三矢由巳
歴史・時代
時は江戸、老中水野忠邦が失脚した頃のこと。 佳穂(かほ)は江戸の望月藩月野家上屋敷の奥方様に仕える中臈。 幼い頃に会った千代という少女に憧れ、奥での一生奉公を望んでいた。 ところが、若殿様が急死し事態は一変、分家から養子に入った慶温(よしはる)こと又四郎に侍ることに。 又四郎はずっと前にも会ったことがあると言うが、佳穂には心当たりがない。 海外の事情や英吉利語を教える又四郎に翻弄されるも、惹かれていく佳穂。 一方、二人の周辺では次々に不可解な事件が起きる。 事件の真相を追うのは又四郎や屋敷の人々、そしてスタンダードプードルのシロ。 果たして、佳穂は又四郎と結ばれるのか。 シロの鼻が真実を追い詰める! 別サイトで発表した作品のR15版です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

別れし夫婦の御定書(おさだめがき)

佐倉 蘭
歴史・時代
★第11回歴史・時代小説大賞 奨励賞受賞★ 嫡男を産めぬがゆえに、姑の策略で南町奉行所の例繰方与力・進藤 又十蔵と離縁させられた与岐(よき)。 離縁後、生家の父の猛反対を押し切って生まれ育った八丁堀の組屋敷を出ると、小伝馬町の仕舞屋に居を定めて一人暮らしを始めた。 月日は流れ、姑の思惑どおり後妻が嫡男を産み、婚家に置いてきた娘は二人とも無事与力の御家に嫁いだ。 おのれに起こったことは綺麗さっぱり水に流した与岐は、今では女だてらに離縁を望む町家の女房たちの代わりに亭主どもから去り状(三行半)をもぎ取るなどをする「公事師(くじし)」の生業(なりわい)をして生計を立てていた。 されどもある日突然、与岐の仕舞屋にとっくの昔に離縁したはずの元夫・又十蔵が転がり込んできて—— ※「今宵は遣らずの雨」「大江戸ロミオ&ジュリエット」「大江戸シンデレラ」「大江戸の番人 〜吉原髪切り捕物帖〜」にうっすらと関連したお話ですが単独でお読みいただけます。

甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ

朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】  戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。  永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。  信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。  この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。 *ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...