この物語の結末は

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学校

いつも通り

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「おはよう!」
「おはよー」
「うーっす」

挨拶が飛び交う朝の校舎前

変わらない毎日

「おっはよーうっ!!」
ーードスッ!!

あぁ、まただ
これも毎日変わらない

幼なじみのこいつはいつもこんな感じ
朝からほんと元気な奴だ

「いい加減普通に挨拶できないのかよ」

「いいでしょ、別に。うちら仲なんだから」

良かねぇよ。朝からどつかれるこっちの身にもなってくれ

「ねぇ、宿題やった?」

「当たり前だろ」

「正解!お願い!写させて!!」

俺の前に来て手を合わせるこいつ
俺はスルーして教室へ向かう
後ろでまだなんか言ってやがる

なんでこうも変わらない日々なのか自分でも分からないが、そんな日々が心地いいのかもしれない

教室に入る
俺の席は1番後ろの窓側
あいつは1番後ろの通路側

席についてふとあいつを見る
ほっぺ膨らませたって可愛くねぇし、宿題は見せねぇからな
睨み返したところでチャイムが鳴る

「ホームルームを始めます」

学校の拘束時間は約8時間程
またいつも通りの日常が始まる


そう思っていた


ーー6限目

ハッと気づくと窓の外はオレンジ色だった
どうやら俺は寝ていたらしい
6限が始まるチャイムは聞こえてたがその後の記憶がない

「うわ、まじか」

慌てて帰る支度をする
今までこんなこと無かったのに

最近勉強に追われてちゃんとした睡眠はしばらくとれてなかったのを思い出した

「誰か起こしてくれてもいいじゃんかよ!」

自分が悪いのは分かってるがそう言いたくなり声を発した

「声はかけたんだよ?でも誰かさんが全く起きる気配ないからみんな諦めたみたい」

慌ててその声の方を見る

あぁ、なんだお前か…

「いや、お前なんでいるんだよ!他の奴らはもう帰ってるだろ!?」

少し沈黙が続いた
そんな返答に困ることか?

「うーん?なんとなく?」

ほら、結局沈黙するほどの理由じゃない

「ただ、いつもと違う君を見てるのが楽しくて」





この物語の結末を決めるのはあなたです。






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