明けない夜に

カミーユ R-35

文字の大きさ
上 下
17 / 18

闇…

しおりを挟む

小五郎さんがそう言うと、部屋に二人の青年が入ってきた。一人は俺と同様に『女の舞』を踊る人らしいが……もう一人は?すると小五郎さんが「あぁ、こっちはただの付き添いだ」とだけ言った。付き添い?何の……?俺が疑問に思っていると、その内に片方の青年が俺に近付いてきて「本日はよろしくお願いします。貴方様は今回が初めてと言う事で私スズが、お貴方様のお手伝いをさせて頂きます」とスズさんと言う人が俺に挨拶してきた。
「よ、よろしくお願いします」
俺が慌てて挨拶を返すと、小五郎さんは「じゃあ俺ワシは皆を呼んでくる、お前さん達は此処で暫し待とくのじゃ。良いな……分かっておるな?」何か念を押すように言われた言葉をスズさんは「はい、承知しております。では後ほど」そう返事を返した。部屋を出ていった小五郎さんを見送った後、スズさんは俺に「では、さっそく始めましょうか。まずはその衣装をお脱ぎになり、そちらの軽装にお着替え下さい」と言われ「分かりました」とだけ返事をした俺は、渡された軽装を見て少し躊躇した。なぜなら軽装と言う割にはその衣装は白装束にも近い薄手の生地だったからだ。(コレって死んだ人が着るやつじゃ…)と心の中で不吉な予感が過る。俺はスズさんに渡されたその薄手の生地の軽装を着る事に少し躊躇ったが「早くお着替え下さい」と急かされたので、仕方無くその薄手の生地の軽装に着替える事にした。薄手の生地の軽装に着替え終わり、少し肌寒いが我慢をする事にした俺は、スズさんに「着替えました」とだけ言うとスズさんは「それではそのままお待ち下さい」と視線だけ向ける。俺がその場で座っていると、暫くして襖が開く音がして誰かが部屋に入って来た。

スズ「では早速始めましょうか」スズさんの言葉と共に、俺はその入ってきた人物に視線を向けて驚いた。
「え……あ、あの……この人達は?」そう俺が思わず尋ねる。何故なら部屋に入ってきたのは、数人の中年の男性達だったからだ。(え?誰!?)不安がる俺を他所にスズさんは淡々と話を続けた。
スズ「今回貴方神託を望む者達です。」そう言うとスズさんは俺に近付いてくる。
「え?!え……舞を踊るんじゃ…」とてもそんな雰囲気に見えなかった俺はスズさんに尋ねる。するとスズは「えぇ、踊りますが今から行なうのは、『神の舞』を踊る為の儀式を初めに行います。さあお手を…」スズさんはそう言うと俺の手を取りあろう事かドンッと床に押し倒した。流石に怖くなった俺は周りも気にせず声を荒げる。「ちょ、ちょっと待って下さい!『神の舞』はどうするんですか?俺は……『神の舞』が踊るから此処に……」しかしスズさんは俺の言葉を遮るように「貴方のその身で『神の舞』を踊るのです」とだけ言った。俺は思わず絶句するしかなかった。
「え……今なんて?」俺がそう聞き返すとスズさんはもう一度同じ事を繰り返す。
スズ「ですから貴方様自身の身体で、神託の舞をお舞い下さい」そう言って俺に近付いてきたスズさんが俺の軽装を解き始めた。(ま、まさか……)俺は動揺して「ちょ、ちょっと待って下さい!俺そんな……」慌てて俺はスズさんを止めようとしたその時だった。「『神の舞』を舞うには、その身で舞わなければ意味がありません」そう言ってスズさんは俺の服を全て脱がせた。俺は抵抗しようとしたが、スズさんの力が強すぎて全く動けなかった。(俺と歳も図体もきっと余り変わらない筈なのに…何て力だ)そして俺は身ぐるみを剥がされた。辛うじて羽織る程度に残った布を俺は必死引っ張りながら抵抗する。「や、やめて下さい!」しかしスズさんは聞く耳を持たず俺を押し倒した。
スズ「リン、手伝って。このお方、思ったより暴れん坊さんの様だ。これ以上お客様を待たせる訳にはいきません」そう言ってスズさんは近くに待機していたリンさんを呼ぶ。するとリンさんは無言で俺に近づき、俺の両手を掴み床に押さえつけた。俺は必死に抵抗したが、二人掛かりになれば、全く歯が立たない。「や、やめ……」俺がそう言いかけた時、スズさんが俺の口を塞いだ。「んぐぅ!」俺は驚きのあまり目を大きく見開く。「ん……」俺は何が起きているのか理解出来ず、ただただ俺の唇を優しく包み込むスズさんの唇を受け入れるしかなかった。(な、なんで……)そう思って動揺している俺を他所に、スズさんはゆっくりと唇を離すと今度はリンさんに指示を出した。
スズ「リン、両手を後ろに」そう言うとリンさんは無言で頷き俺の両手を後ろに回した。そして両腕を縛られる俺を見ながらスズさんが口を開く。
スズ「これで少しは大人しくなったでしょ?」何も移さないその瞳には、まるでおもちゃを買ってもらった子どものような喜びの色が浮かんでいた。

「あ、あの……スズさん?」俺は恐る恐る声をかけるがスズさんは俺の言葉を無視してリンに話しかけた。
スズ「リン、そのまま抑えといてね」その言葉にリンさんは無言で頷くと縛られた俺の両手を持ったまま動かなくなった。「こ、これはいったい……」俺は少し怯えながらリンさんに声をかけるが返事はない。リンさんは俺と視線を合わせないように俺から顔を背けていた。その様子を確認すると、スズさんは俺を見つめにっこりと微笑む。その笑顔を見た瞬間俺は、本能的に悟った。(あ……これヤバいやつだ)
スズ「さて、これ以上お客様をおまたせする訳にはいきませんので、じゃあ始めましょうか」そう言ってスズさんが俺の胸に手をかける。
「ちょ、ちょっと待ってください!」俺は慌てて声を上げるがスズさんは聞く耳を持たない。「うぅ……」恥ずかしさのあまり顔が熱くなる。そんな俺の様子を気にすることなく手慣れた手つきで俺の股間に手を伸ばし優しく触れる。「ひゃう!?」突然の刺激に思わず変な声が出てしまう。(男なのに情けない…)
「うぅ……」恥ずかしさのあまりまともに顔を見られない。そんな俺の様子を見ながらスズさんはさらに手を動かす。「や、やめてください!本当に怒りますよ!!」俺が叫ぶようにそう言うとスズさんは手を止めた。
スズ「………」目を見開き少し驚いた表情をしている。
「はぁ、はぁ……」俺は荒い息を立てながらスズさんを睨む。しばらく沈黙が続いた後、スズさんは小さくため息を付いた。
スズ「……ごめんなさい」素直に謝る姿を見て俺は拍子抜けしてしまう。「へ?」思わず変な声が出てしまったが、すぐに気を取り直して言葉を続ける。
「い、いえ……わかってもらえればいいんです」俺がそう言うとスズさんは申し訳なさそうに俯いたまま口を開いた。
スズ「でも……もう少しだけ我慢してください……」そして再び俺の股間に手を伸ばし優しく触れてくる。
「ちょ、ちょっとスズさん!?」俺は慌てて声を上げる。スズ「これも貴方様のお仕事です……」そう言ってスズさんは俺の股に手を滑り込ませる。他人に触らせたことのない部分を自分以外の人間に触られる感覚にゾワっとした感覚に襲われる。「そ、そこは……」俺の反応を確認するとスズさんはそのまま手を動かし続けた。

「や、やめっ!」パンツ越しに触られる感触が何とも言えず、俺は身を捩って抵抗するがスズさんの手は止まらない。むしろその動きが逆効果だったようで俺の我慢汁によって、余計に触りやすくなったのかさらに激しくなる。(あァ……パンツが…)「うっ……あっ……」やがて俺のものは完全に勃ち上がり、パンツにテントを作っていた。それを見たスズさんは満足そうな表情を浮かべると突然手を離した。俺は突然の解放感に戸惑いつつも、肩で息をしながらスズさんを見つめた。(何で……)疎外感を感じながらも俺は、スズさんから目を逸らせない。するとスズさんは目を細め「嫌…だったんですよね?と」問いかけてきた。俺は凍てつく心とは裏腹に「嫌じゃ……ないです……」俺は消え入りそうな声で答えていた。(そんなッ⁉)自分でも無意識だった。
スズ「じゃあ、いいですね?」わざと穏やかな声音に変えたスズさんは再び俺のものに手を伸ばしながら聞いてくる。俺はその快感に耐えるように歯を食いしばるが、それでも漏れてしまう声が自分のものだとは思えないほど艶っぽくて恥ずかしくなる。(駄目……なのに)「それは……」
スズ「それは……?」「スズさんに……されるのが……気持ちいいから」俺がそう言うとスズさんの手が止まり、少し驚いたような表情を浮かべた後、嬉しそうに微笑んだ。(驚くと、大人びたその美貌はも年相応に見えるんだな…)

スズ「ふふ……可愛いですね」俺は何も答えず、スズさんの目を見つめながら続きを促した。心臓はバクバクと早鐘を打っている。(まるで自分じゃないみたい…)すっと、細い指が頬を撫でる。背筋がゾクリと して、肌が粟立つ。熱い視線が突き刺さる中、ソレは突然だった。俺の穴にスズさんの細い指が入り込んだのだ。
「ちょっ!?まっ!?ッァア!」今まで感じたことの無い感覚が全身を襲う。抵抗しようにもリンさんに抑えつけられ、体に力が入らない。それどころか、俺の意思とは関係なく、スズさんの指を締め付ける感覚がある。そして、次第にそれは快感に変わっていき、俺は喘ぐことしかできない。
「あっ……ふっ……んっ」自然と腰が動いてしまう。それを見ていたスズさんが妖しく微笑むと更に激しく指を動かす。もう完全に勃起してしまった俺のものはパンツに収まりきらずに先端から透明な液体が染み出している。
「もう……無理……」俺は息も絶え絶えになりながら訴えるが、スズさんは全く手を緩めない。それどころか、更に激しく責め立ててきた。(もう……限界)そう思った瞬間だった。突然、スズさんが穴から指を抜くと俺とは違う方へ顔を向けた。スズ「お客様。準備は整いましたので、是非ご活用ください」そう言ったスズさんの視線の先には中年男性達がギラギラとした目つきでこちらを凝視している。
しおりを挟む

処理中です...