【完結!】田舎暮らしの神殺し、二度目の神殺しに挑む〜余生は静かに暮らしたいのに弟子達がさせてくれない件〜

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第三章 人神代理戦争 勃発

八話 誰を英雄と讃えるのか 其の捌

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 ロンベルグと出会い半年が過ぎた頃。
 バサラは彼と撃ち合えるようになっていた。だが、既に木剣は限界であり、その日の撃ち合いを行う中、その瞬間は訪れる。

 バサラが放つ一撃を拳でロンベルグが弾くもそれと同時に彼の体に目掛けて蹴りを入れた。ロンベルグはその蹴りを剣で防ぐもその間に空いた頭目掛けてバサラは木剣を振るう。だが、その一撃をロンベルグは再び拳を使い、塞いだ瞬間であった。

 木剣はバキリと音を立て、折られるとバサラの顔にその拳が突き刺さる。タイミングよく顔に当たり、バサラは地面に倒れると鼻から流れた血を拭き取った。

「ぶっ、は?! 師匠じじい! それは止めろよ!」

「お前が悪いだろうが。ふむ、だが、ついに折れたか。半年前一本簡単に折ったが今回は半年良くもった。よし、立てぼん、これからはお前は素手だ」

「馬鹿か?! 師匠じじい!? 剣くらい買わねえのかよ?!」

「いや、金無いし。たまたま、持ってた金で何とかなったが、もう無いわ。飯はここの森の生物狩ればよかったし。ふむ、剣がないと流石に無理か」

 ロンベルグは少しばかり寂しそうにするとバサラはため息をつき自分の体を起こして地面に座った。寂しそうにする意味をよく考えれば理解出来ず徐々に腹が立って来たがそんなことはともかく、このままいけば自分は本当に素手でロンベルグと撃ち合わなければならないことを考え、バサラは口を開こうとした。

 その時、森の方からの視線に二人は気づくとバサラとロンベルグは同時にその方向へと走り出す。自分の視線に気づかれ、バサラとロンベルグが走り出す姿を見て、背を向けるもそれよりも早く、彼らはその人物を挟み撃ちにした。それは顔をローブの様な物で覆っており、素顔を判らなくしていた。それに対してバサラは得物を持たずとも戦える意志を示すために両手を構える。

「何してんだ? あんた」

 バサラの声には圧があり、それを聞いた瞬間、それは両手を上げ、ローブをめくるとそこから赤い髪の初老の男が姿を現した。

「いやいや、すまんな。あんたらが戦ってる姿を見てたら色々参考になってつい魅入ってしまった」

 男は両手を下げず、彼らに敵意がないことを示し続けるとロンベルグは剣をしまい彼に喋りかけた。

「戦いに魅入る、か。答えによっては生かしてやる。何をしてたんだ?」

「あー、答えによっては生かしてくれるのか?」

「答えによっては、な?」

 ロンベルグの言葉には嘘がないことを確信し、男はゆっくりと答える。

「ヴォルガ、鍛治士だ。つい最近この辺りに鍛冶場を建ててな、それでここら辺を歩いてたら先週にお前達を見つけてな。お前達が戦う姿、それら全てがお!の作品のインスピレーションに繋がってよく見に来てたんだ」

「鍛治士か! ちょうど良かったな、ぼん、ラッキーだな。鉄の剣が見れるぞ。ヴォルガとか言ったな、俺たちの訓練を見て武器を作るならそれをこのぼんに寄越せ」

「んー、あー、そう言う感じ? 一応、聞いといていいか? 断ったらどうなる?」

「殺す」

「よし! なら、良いぜ! 早速、おれの工房に向かおう!」

 ヴォルガはすぐに切り替え、自身の工房へと彼らを向かい入れた。そして、それが彼らの出会いであり、そこから一年半、ロンベルグとバサラはそのヴォルガの工房を拠点に特訓に励むことになる。
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