【完結!】田舎暮らしの神殺し、二度目の神殺しに挑む〜余生は静かに暮らしたいのに弟子達がさせてくれない件〜

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第四章 人神代理戦争 霹靂

四十二話 人神代理戦争 其の弐拾伍 魔導博士③

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 シンクの共鳴器・魂乃器・夜想曲アニマ・ノクターン、それにも火葬大黒天バイラヴァが組み込まれており、以前の物と別の姿となっていた。霧が常にシンクの周囲に溢れており、手に握られているのは杖の先のみとなっていた。

 シンクはその生まれた霧を杖の先に集めるとそれは大剣に変化した。

固定コアグラ霧刃ミラージュ・ブレイド

 部屋の地面を切り裂き、壊すと部屋の外が姿を現す。穴が空いた場所は城の外であり、シンクはそこに出ると彼は博士プロフェッサーを挑発した。

「ここまで来いよ、ツツジ・ハイランダー」

「その名で呼んでいいのはロイドだけだ!」

 博士プロフェッサーは切れながら外に出るとそこは廃棄孔アクタールのメンバーが集っていた城であった。霧の大剣を解き、次にはそれを細い鞭のように変えた。

固定コアグラ霧鞭ミラージュ・ウィップ

 霧を固め、生まれたて鞭を振るい、それを博士プロフェッサーにぶつける。博士プロフェッサーはそれを手で防ぐとその鞭が次は彼女の腕に絡まり、捕縛した。

 シンク・ホーエンハイムはただ、広い空間に出ただけではない。広い空間の方が戦いやすい、そして、次に繋げやすいからである。

固定コアグラ霧雷ミラージュ・ケラヴノス

 腕に絡まっていた霧が雷に変わり、襲い掛かると博士プロフェッサーの動きが止まった。

 先ほどは効いていなかったはずの雷撃が何故か通っており、シンクはそれを見抜いていた。

「くくく、何が適応だ。それは火葬大黒天バイラヴァの適応ではないな。火葬大黒天バイラヴァはロイドが改造した共鳴器。その改造した部分までは真似は出来なかったらしいな」

 雷により、博士プロフェッサーは動けなくなっており、それは大きなチャンスであったがシンクは動かなかった。徐々に雷撃による痺れが収まり、博士プロフェッサーはシンクをキッと睨みつけ、声を上げた。

「何故、攻撃しなかった! 殺すつもりで来いと言ったはずだ!」

 怒りを向ける博士プロフェッサーとは逆にシンクは彼女に少しばかり悲しそうに笑って返した。

「別に、俺はお前を殺しに来た訳じゃない。ただ、お前の怒りに付き合ってるだけだ」

「何が、ぼくの怒りに付き合ってるだ! ふざけるなよ! 僕が何を怒っているだと!? 僕は何も感じない。それが僕に組み込まれている機械としての合理性だ!」

「くくくく、そうか! それは立派な判断だ。だがな、それは感情だろ? 痛みもあり、怒りもある。素晴らしい! ロイドが求めていた究極の一つじゃないか」

 シンクは嬉しそうに語るも今の博士プロフェッサーにとっての地雷であり、それを容赦無く踏み抜いていく。

「何が、何が、感情だ! くだらない! それが今、僕に備わっているから何だ! お前に何の関係がある! 僕は共鳴器だ! そこに人工知能を搭載された人を模してる存在だぞ? 模倣の性格と知能、それが!」

 博士プロフェッサーが最後まで言い切る前に、シンクは言葉を挟んだ。

「くくく、そうか! ツツジ・ハイランダー、お前は気付いてないんだな! 何が機械だ! お前は人だよ! ああ、認めなくて良い。俺が教えてやる。アイツが、ロイド・ハイランダーが作りたかった物。辿り着きたかった場所。全部、俺が教えてやる。彼の親友としての勤めだ」

 シンクが纏う空気が変わった。
 それはある意味、彼が本気を出すことを決め、博士プロフェッサーに対して、ロイド・ハイランダーの意志を伝えるための戦いへと切り替えた。

 そして、その会話の最中、博士プロフェッサーは気付いていなかった。

 彼女の周りに溢れていた霧が深くなっていたことに。
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