私の居場所

AKO

文字の大きさ
26 / 58

026 20年後の再会の後

しおりを挟む
その日は晴天だった。
さすが天性の晴れ男。

さすがに2人とも連日の同窓会とは家族に言えない。
ましてや今日は2人しかいないから、他人が見ればデート、しかもW不倫だ。
いや、それは飛躍しすぎか。
会社員同士でお茶してる人もたくさんいるからね。

みーたんは、旦那と息子を送り出し、2人の帰宅時間をそれとなく聞き出し、着替えを始めた。

何を期待しているのか、いや何もないんだけど、おしゃれをしていきたい気分だった。
念入りに化粧もした。
香水は、、、やめておいた。
彼もそうだろうから。

こうちゃんもいつも以上に髭を剃り、メンズ化粧水などで簡易にお肌ケア。
そしてやはり香水はつけずに出かけた。

なんだか駅がものすごく混んでいた。
昔の待ち合わせ場所にしたけれど、こうちゃんの記憶は怪しいので確認しあっておいた。

しかしこうちゃんはみーたんをすぐに見つけられた。
「衰えてないな。みーたんサーチ(笑)」
「さすがー!」
「っていうか、、、え、なんで、可愛い!目立つってば!」
「いや、おばさんのこと、こんなところでからかわないでよ!恥ずかしいわよ。」

お昼はピザとパスタを1つずつにしてシェアして食べた。
昔もそういうことをよくやった。この店で。

「懐かしいね。まだお店があってよかった。」
「そうだね。そうそう、こうちゃん、昨日の反省会だよね。」
「そうだー、あのさ、言葉に詰まったのはなんで?」
「あ、あれ?あ、ついついこうちゃんと私のことを「私達カップル」って言っちゃったから。同窓会って、時間も戻すよねー。」
「みんなだって知ってるんだし、あのまま言えば良かったのに、止めるから微妙な感じになっちゃったよね(笑)」
「ナイスフォロー、ありがとね!」

「ところでさ、私達カップルはこの後どこ行こうか?」
「もう~」
「あはは。なんか映画とかあるかなぁ。デパート行く?ボウリング?」
「海は遠いしね。」
「あー、いいねー、海。次回はそうしよう。」

「パフェ、どう?おじさんとおばさんだと無理?」
「いくー!」
みーたん、パフェ大好きだから、大賛成でした。

「一人一個は無理だなぁ。」
「オレ、アイスコーヒーで。」
「協力してね。」

パフェが出てきた。
「ではでは、最初にどうぞ。」
「いやいや、最初はみーたんでしょ。」
「いただきまーす。おいし~。はいっ、」
「うまい!懐かしい味だね。大人になってから食べてないな。」
「あ、スプーン。。。ごめん。」
「あ、みーたん、確信犯か!?(笑)」
「中学生かよー(笑)」
「でもさ、さっきもシェアして食べてさ、ここでパフェもそうしてさ、やっぱり私達カップルなんじゃないの?(笑)」
「もう~またそれ言う!?」
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

処理中です...