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44話 アイトさん、四族同盟軍ですよ
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亜人の一団が王家の天幕にやってきた。
天幕の中には会議用の長机が置かれており、一方にはイースや将軍たちが腰掛け、その対面に亜人たちが腰掛ける。
真ん中に座っている巨体の男が亜人の王らしい。その他に長耳が特徴的なエルフや獣人もいる。
しかし、何よりも僕が驚いたのは、亜人王の隣に座っている女性だった。
その女性は以前、ウーゼンで僕を誘拐したあの吸血鬼だ。
「それで、何の話をしにきたのかな?」
イースが亜人王に問いかける。
「申し訳ないが、我々はのんびり話をしている訳にはいかないのでね」
「なら単刀直入に言おう。ワシら亜人連合軍は千年王との戦い加勢するつもりだ」
亜人王の言葉に将軍たちが色めき立つ。
「これは驚いたな。これまで君たち亜人は我々に不干渉だったじゃないか。どういう意図があるのかな?」
イースだけは冷静に質問を重ねる。
「裏などないぞ。千年王なる存在は、ワシらにとっても脅威。それを他の種族と協力して打ち倒そうと考えるのは不自然じゃないだろう?」
「ふむ。まぁ、そうだね」
亜人王はさらに話を続ける。
「鳥人たちから話を聞いたぞ。百年王と対等に戦った人間たちがいるらしいじゃないか」
その場にいる者たちの視線が僕とイルヴァーナに注がれる。
「彼らが魔神の解放者か……どっちだ?」
亜人王は隣の吸血鬼の女に問いかける。
女は僕の方を指し示す。
「彼よ」
「そうか」
亜人王の視線が僕に注がれる。
一体何なんだろう? 急に注目を浴びてどうにも居心地が悪い。
「これは俺の娘のクイーナだ」
亜人王は吸血鬼の女を示す。
ということは、彼女は亜人のお姫様ということか?
「クイーナはウーゼンで百年王に襲われそうになった時、そこの魔神の解放者くんに助けて貰ったのだ。そうだろ?」
クイーナは僕を見ながら頷く。
「お前はどうして娘を助けてくれたんだ? 聞けば、クイーナたちはお前を誘拐していたそうじゃないか」
さらに視線が僕に集まる。
参ったな。まさかあの時の話になるだなんて思わなかった。
「どうしてと言われても、特に理由はないんです。気づいたら身体が勝手に動いていました」
僕はありのままを話した。
「なるほど。根っからの善人ってわけか」
亜人王は満足そう頷いている。
「これでよくわかった。強さでも誠実さでもお前たちを信用しようと思う。共にあの忌々しい厄災を打ち倒させてくれ」
亜人王の言葉にイースは笑顔を浮かべる。
「そういうことなら承知した。共に千年王を倒そう」
その時、突然地響きが轟く。
外から兵士たちの慌てふためく声も聞こえる。
「な、何だ!? 千年王が目覚めたのか?」
将軍が椅子から立ち上がる。
「いや違うよ。ニニが戻って来たんだろう」
イースが天幕の外へと出て行く。他の者たちもそれに続く。
拠点の西側の方に巨大な四足の獣が鎮座している。
何よりも目を引くのは、その獣には頭が二つあるのだ。その一方の頭は千切れたドラゴンの首を咥えている。
「あれがニニアリアのモンスター形態オルトロスだよ。無事にモンスターキングを倒したようだ」
とイースが説明してくれる。
あれがニニアリア?
確かに赤い体毛は彼女たちを連想させる。
「モンスターはより強い者に従う習性がある。今、全てのモンスターはニニアリアに従うんだ」
イースは僕らの方に向き直る。
「この戦いに人間、亜人、妖精、そしてモンスターが協力して戦うことになる。四族同盟軍の結成というわけだ」
天幕の中には会議用の長机が置かれており、一方にはイースや将軍たちが腰掛け、その対面に亜人たちが腰掛ける。
真ん中に座っている巨体の男が亜人の王らしい。その他に長耳が特徴的なエルフや獣人もいる。
しかし、何よりも僕が驚いたのは、亜人王の隣に座っている女性だった。
その女性は以前、ウーゼンで僕を誘拐したあの吸血鬼だ。
「それで、何の話をしにきたのかな?」
イースが亜人王に問いかける。
「申し訳ないが、我々はのんびり話をしている訳にはいかないのでね」
「なら単刀直入に言おう。ワシら亜人連合軍は千年王との戦い加勢するつもりだ」
亜人王の言葉に将軍たちが色めき立つ。
「これは驚いたな。これまで君たち亜人は我々に不干渉だったじゃないか。どういう意図があるのかな?」
イースだけは冷静に質問を重ねる。
「裏などないぞ。千年王なる存在は、ワシらにとっても脅威。それを他の種族と協力して打ち倒そうと考えるのは不自然じゃないだろう?」
「ふむ。まぁ、そうだね」
亜人王はさらに話を続ける。
「鳥人たちから話を聞いたぞ。百年王と対等に戦った人間たちがいるらしいじゃないか」
その場にいる者たちの視線が僕とイルヴァーナに注がれる。
「彼らが魔神の解放者か……どっちだ?」
亜人王は隣の吸血鬼の女に問いかける。
女は僕の方を指し示す。
「彼よ」
「そうか」
亜人王の視線が僕に注がれる。
一体何なんだろう? 急に注目を浴びてどうにも居心地が悪い。
「これは俺の娘のクイーナだ」
亜人王は吸血鬼の女を示す。
ということは、彼女は亜人のお姫様ということか?
「クイーナはウーゼンで百年王に襲われそうになった時、そこの魔神の解放者くんに助けて貰ったのだ。そうだろ?」
クイーナは僕を見ながら頷く。
「お前はどうして娘を助けてくれたんだ? 聞けば、クイーナたちはお前を誘拐していたそうじゃないか」
さらに視線が僕に集まる。
参ったな。まさかあの時の話になるだなんて思わなかった。
「どうしてと言われても、特に理由はないんです。気づいたら身体が勝手に動いていました」
僕はありのままを話した。
「なるほど。根っからの善人ってわけか」
亜人王は満足そう頷いている。
「これでよくわかった。強さでも誠実さでもお前たちを信用しようと思う。共にあの忌々しい厄災を打ち倒させてくれ」
亜人王の言葉にイースは笑顔を浮かべる。
「そういうことなら承知した。共に千年王を倒そう」
その時、突然地響きが轟く。
外から兵士たちの慌てふためく声も聞こえる。
「な、何だ!? 千年王が目覚めたのか?」
将軍が椅子から立ち上がる。
「いや違うよ。ニニが戻って来たんだろう」
イースが天幕の外へと出て行く。他の者たちもそれに続く。
拠点の西側の方に巨大な四足の獣が鎮座している。
何よりも目を引くのは、その獣には頭が二つあるのだ。その一方の頭は千切れたドラゴンの首を咥えている。
「あれがニニアリアのモンスター形態オルトロスだよ。無事にモンスターキングを倒したようだ」
とイースが説明してくれる。
あれがニニアリア?
確かに赤い体毛は彼女たちを連想させる。
「モンスターはより強い者に従う習性がある。今、全てのモンスターはニニアリアに従うんだ」
イースは僕らの方に向き直る。
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