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53話 アイトさん、床をぶち抜きましょう
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魔剣を構える僕の周りをパワー・ウィングを羽ばたかせながら天使たちが飛び回る。
実弾に魔力を込めて強化するのでは天使たちには効かないようだ。魔力を直接飛ばす魔剣の斬撃ならば彼らにも効果があるかもしれない。
僕は魔剣の斬撃を放って天使たちを牽制する。
「気をつけろ! あの剣魔力を放っているぞ!」
天使たちは警戒して近づいては来ない。代わりに光の閃光をパワー・ウィングから飛ばしてくる。
僕は魔剣の斬撃を放って打ち消す。
ナナさんの方を見ると、彼女は二丁のハンドガンで天使たちと応戦している。
「鬱陶しい羽虫共ですね!」
イライラしている彼女は確認できたが、イースの姿が見当たらない。
どこに行ったのだろう?
「ナナさん! このまま戦い続けるわけには!」
早く何とかしないと地上の犠牲が増えるばかりだ。
「ですね」
ナナさんはハンドガンからショットガンに持ち替え、水槽の下の床に向ける。
意図を察した僕は魔剣の斬撃を放って天使たちをナナさんに近づけさせないようにする。
「行きますよー!」
ナナさんは床に向かってショットガンを放った。
紫色の閃光と共に床が崩れ落ちる。
支えを失った水槽も落ちて、床下の剥き出しになったパイプの上に落ちる。
「ヤツら何を!?」
彼女の狙いに気づいたらしい天使たちが魔剣の斬撃に構わず突っ込んでくる。
「やめろぉ!!」
突然男の叫び声が響く。
見るとセンター長と呼ばれていた男が僕らの前に庇うように立っている。
「まったく、君たちも無茶をするね」
イースがどこからともなく現れた。
どうやらセンター長に王子の霊を取り憑かせているらしい。
「とりあえず頭を押さえておこうと思ったんだが、君たちの方法に任せた方が良さそうだね」
センター長は虚な眼で天使たちを見上げている。
「彼らに対する攻撃は許可しない」
彼の言葉に天使たちは動揺している。
「ナナさん、今のうちに!」
「もちろん!」
ナナさんは再びショットガンを下に構える。
「ッ!? センター長に構うな! ヤツらを止めろ!」
天使の一人がそう叫び、それを合図に他の天使たちもパワー・ウィングから光の閃光を放つ。
「遅いっての!」
ナナさんはショットガンを放った。
紫色の閃光が走り、パイプを吹き飛ばすとその下に青空が広がっている。
水槽はその青空の下へと落ちていく。
ナナさんの狙いはコレだ。
下には魔神すらただでは済まないレーザーネットがある。それで水槽を破壊する気なのだ。仮にそれで破壊できなかったとしても地上に激突する衝撃もある。
下を見るとシャトルが待機していた。ナナさんが遠隔魔術で呼び寄せたのだろう。
「アイトさん、降りましょう!」
ナナさんに促され、僕は空いた穴からシャトルへと飛び降りた。イースも後に続く。
コックピットに乗り込むとナナさんはシャトルを発進させた。
下を見ると水槽が落ちていっているのが見える。
「そろそろですね」
ナナさんの言葉を合図に鋭い閃光が周囲の空に走った。
水槽とレーザーネットが接触したのだろう。周囲が赤く染まり、断末魔のような激しい音が鳴り響く。
「千年王のエネルギー源を破壊できたようだね」
嬉々とした表情でイースは言った。
実弾に魔力を込めて強化するのでは天使たちには効かないようだ。魔力を直接飛ばす魔剣の斬撃ならば彼らにも効果があるかもしれない。
僕は魔剣の斬撃を放って天使たちを牽制する。
「気をつけろ! あの剣魔力を放っているぞ!」
天使たちは警戒して近づいては来ない。代わりに光の閃光をパワー・ウィングから飛ばしてくる。
僕は魔剣の斬撃を放って打ち消す。
ナナさんの方を見ると、彼女は二丁のハンドガンで天使たちと応戦している。
「鬱陶しい羽虫共ですね!」
イライラしている彼女は確認できたが、イースの姿が見当たらない。
どこに行ったのだろう?
「ナナさん! このまま戦い続けるわけには!」
早く何とかしないと地上の犠牲が増えるばかりだ。
「ですね」
ナナさんはハンドガンからショットガンに持ち替え、水槽の下の床に向ける。
意図を察した僕は魔剣の斬撃を放って天使たちをナナさんに近づけさせないようにする。
「行きますよー!」
ナナさんは床に向かってショットガンを放った。
紫色の閃光と共に床が崩れ落ちる。
支えを失った水槽も落ちて、床下の剥き出しになったパイプの上に落ちる。
「ヤツら何を!?」
彼女の狙いに気づいたらしい天使たちが魔剣の斬撃に構わず突っ込んでくる。
「やめろぉ!!」
突然男の叫び声が響く。
見るとセンター長と呼ばれていた男が僕らの前に庇うように立っている。
「まったく、君たちも無茶をするね」
イースがどこからともなく現れた。
どうやらセンター長に王子の霊を取り憑かせているらしい。
「とりあえず頭を押さえておこうと思ったんだが、君たちの方法に任せた方が良さそうだね」
センター長は虚な眼で天使たちを見上げている。
「彼らに対する攻撃は許可しない」
彼の言葉に天使たちは動揺している。
「ナナさん、今のうちに!」
「もちろん!」
ナナさんは再びショットガンを下に構える。
「ッ!? センター長に構うな! ヤツらを止めろ!」
天使の一人がそう叫び、それを合図に他の天使たちもパワー・ウィングから光の閃光を放つ。
「遅いっての!」
ナナさんはショットガンを放った。
紫色の閃光が走り、パイプを吹き飛ばすとその下に青空が広がっている。
水槽はその青空の下へと落ちていく。
ナナさんの狙いはコレだ。
下には魔神すらただでは済まないレーザーネットがある。それで水槽を破壊する気なのだ。仮にそれで破壊できなかったとしても地上に激突する衝撃もある。
下を見るとシャトルが待機していた。ナナさんが遠隔魔術で呼び寄せたのだろう。
「アイトさん、降りましょう!」
ナナさんに促され、僕は空いた穴からシャトルへと飛び降りた。イースも後に続く。
コックピットに乗り込むとナナさんはシャトルを発進させた。
下を見ると水槽が落ちていっているのが見える。
「そろそろですね」
ナナさんの言葉を合図に鋭い閃光が周囲の空に走った。
水槽とレーザーネットが接触したのだろう。周囲が赤く染まり、断末魔のような激しい音が鳴り響く。
「千年王のエネルギー源を破壊できたようだね」
嬉々とした表情でイースは言った。
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